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    2014年9月〜12月に読んだ本


    名刺ゲーム名刺ゲーム感想
    息子を人質にとられたテレビ局の辣腕プロデューサーに課せられたのは、以前に会ったことのある相手から渡された名刺を正確に相手に返すこと。相手の顔をろくに覚えてもいない男は誰からどんな恨みを買っているのかも知らず、頼りない記憶の糸を辿り、ヒントを頼りに次々と正解を重ねていくのだが…。テレビ局ってこんなところなの〜、と全てをそう思い込むわけじゃないけど、いかにもありそうな話ばかりで、そりゃ恨みも買うだろうなぁと思えてしまった。売れないタレントさんの話はなかなか面白かったし、結構先が気になって一気読みでした。
    読了日:12月30日 著者:鈴木おさむ
    5人のジュンコ5人のジュンコ感想
    そう言えば小学校の同級生の「じゅんこ」ちゃんも、男の子たちからそういうあだ名で呼ばれていたなぁとしみじみ。今思えばかわいそうだけど…。「ジュンコ」という名前の女による連続不審死事件を発端に、同じ名前の「ジュンコ」さんたちに次々と訪れる悲劇?社宅の順子さんのお話が一番怖くて印象に残っているけど、読んでから何日も経ってしまったので、正直他の内容はほぼ忘れてしまった。結局木嶋佳苗の顔しか浮かんでこない…。
    読了日:12月28日 著者:真梨幸子
    乙霧村の七人乙霧村の七人感想
    過去に惨殺事件が起きた村を訪れた大学生たちが次々と斧を持った男に襲われ…というあらすじで、岡嶋さんの『クリスマスイブ』みたいなものかと読み始めたけど、なるほど、これはこれで、意外性があって面白い。事件の真相は切なくもあり…。ただ、登場人物の大学生たちがあまりみんな魅力がないというか、だからこうなんだろうけど。「おとぎり」はやっぱり「弟切」なのねと、昔『弟切草』のゲームにはまっていたので懐かしくもあり…。
    読了日:12月25日 著者:伊岡瞬
    毒殺者 (文春文庫)毒殺者 (文春文庫)感想
    過去に起きた事件をモチーフに、というお話がとても好きなので読んでみた。実際の事件はすっかり忘れてしまったけど「トリカブト」という名前だけはものすごく覚えているのが不思議。どう騙されるのかなとわくわくしながら読んだけど、後半の、ご主人が姿を消してからマンションに居座る人たちが、何だか尼崎のあの事件を髣髴させるようでものすごく怖かった。最後までじめーっと怖かった。そしてこのシリーズもっと読んでみたくなりました。
    読了日:12月19日 著者:折原一
    土漠の花土漠の花感想
    子供の頃から大好きな映画『戦国自衛隊』(もちろん千葉さんの)と『七人の侍』を足してごっちゃにしたような。決して戦闘しに行ったわけではない任務地で、たまたま紛争に巻き込まれて命を落としていく自衛隊員たち。ひとりひとりのキャラやエピソードが割ときちんと描かれていて、そのたびに涙してしまった。最後のそれは、ちょっと私には余計かもと。そこまでは今年読んだ中で一番かもと思えていたんだけど…。ともあれ、新開さんと梶谷さんと由利さんの活躍を映像で見てみたいので、ぜひ映画化してもらえたらなぁと思うほど心に残る作品でした。
    読了日:12月17日 著者:月村了衛
    仮面病棟 (実業之日本社文庫)仮面病棟 (実業之日本社文庫)感想
    65人も入院患者さんがいるのに、同じ建物内にいるという気配が感じられなかったのが不思議…たとえ寝たきりだとしても。コンビニで強盗に撃たれて連れられてきた彼女が、主人公のことを下の名前でいきなり呼ぶのが気持ち悪くて読むのをやめようかなと思ったけど、とりあえず読んでみて、最後の方の畳み掛けるような展開は面白かったです。あと、字が大きくて読みやすかった。
    読了日:12月15日 著者:知念実希人
    その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)感想
    こんなにころころ人の印象って変わるもんなんだなぁと感心。ただ終始一貫して彼女は強くて逞しい。心が折れなかったのは、そのためだったのかと思うと悲しいけど。「真実よりも正義」はちょっとしびれる。
    読了日:12月13日 著者:ピエールルメートル
    狂う (幻冬舎文庫)狂う (幻冬舎文庫)感想
    猟奇的な殺人事件と、かつての同級生たちとの関係がどう繋がっていくのかと思ったら…おおっすごい!と素直に感心してしまいました。そういう動機ね、なるほどなるほとど、どいちいち納得させられました。最後は切ない…。
    読了日:12月10日 著者:西澤保彦
    家族趣味 (廣済堂文庫)家族趣味 (廣済堂文庫)感想
    20年前ぐらいの作品の新装版だそうですが、大して今と変わらないなぁという感じ。どれも結構私には想像できなくて好きな終わり方だったけど、『デジ・ボウイ』は悲しすぎる。最近読んだ『死にたくなったら電話して』と考え方が少し似ている気がして、やっぱり時代ってそんなに関係ないのかなと。
    読了日:12月10日 著者:乃南アサ
    死にたくなったら電話して死にたくなったら電話して感想
    感想が難しい本。そういう書物はたくさん読んで、映画とかもいっぱい見たかもしれないけど、じゃあ実際にそう思えるほどのいったい何があったのか。何もなくてこんな風に死にたくなるものなのか、何故他人を巻き込むのか…よく分からないまま読了。未知の世界なのではらはらしながらページをめくったけど、やっぱり自分とは別世界のお話だったのか。マンション代、どうしてるのとか、その事実いつ知ったのとか、本筋とは関係ないところばかりが気になった。私がもっと若ければ、この世界観に引きずり込まれたのかな?うーん、でも主人公情けなすぎ。
    読了日:12月6日 著者:李龍徳
    後妻業後妻業感想
    「後妻業」なる「生業」があるとは全く知りませんでした。そういう目的で近づいたとして、少しでも情のようなものはわかないものなのでしょうか。小夜子の心の中をもっと知りたかったです。そしてきっと寂しいからこんな女にころっと騙されてしまった男の人たちの本心とか、そういうのももっと知りたかったです。悪巧みをする人たちのあくどい会話ばかりで、肝心の事件のことも誰がどこで死んだとかそういうのだけなので、誰にも感情移入もできないまま。途中から新堂冬樹さんのヤクザ小説張りの濃いキャラの人たちのお話に変わってしまったような。
    読了日:12月6日 著者:黒川博行
    通り魔通り魔感想
    コミュニケーション障害のため、周囲の人間からは理解されにくく、たった一人の肉親である母親もあてにできず、それでも一生懸命に真面目に働いていた少年が、あることをきっかけに坂道を転がるように転落していく様は読んでいて本当に辛くなりました。野ぱらさんらしい淡々とした美しい文章でそれがすらすらと綴られていくので余計に悲しくなります。だけど、その怒りの矛先を向けるのは母親や、彼をそこまで追い込んだ人たちにであって、無関係な人たちでは決してないはず。そこから這い上がれないような社会のシステム、何とかならないのかなぁ。
    読了日:12月1日 著者:嶽本野ばら
    はぶらし (幻冬舎文庫)はぶらし (幻冬舎文庫)感想
    それ程仲良くもなかった、ただの同級生というだけの間柄で、突然幼い息子ともども家に泊めてほしいと言われて家に招き入れられる主人公はすごいなぁと感心してしまった。恵まれてると、付け入られてもしょうがないような…。しょっぱなの歯ブラシの件で水絵の無神経さからその人となりを想像できてしまうし、その後の展開も読めそうだけど…本当に終始いや〜な感じで読めてしまった。ラストにああやっぱりそういう人だったのかと、そしてちょびっとほっとしたような。
    読了日:12月1日 著者:近藤史恵
    アイネクライネナハトムジークアイネクライネナハトムジーク感想
    久しぶりに「伊坂さん読んだなー」という感じ。登場人物の繋がりとか時系列が頭の中で整理しきれなくて、まとめてあるサイトを覗いてやっと理解できたかな。相変わらずの「ゴキブリ」嫌いも、そういえば『魔王』だったかで、名前を呼ぶのも嫌だから「ごきげんよう、おひさしぶり」と呼んでいたりというのを思い出して懐かしかったり、ボクサーといえば、『終末のフール』だったかで「あなたはあと何年生きるつもりの生き方をしているのですか」という名台詞を言ったのはボクサーの人ではなかったかしら?とか、色々考えながら楽しめたかな。
    読了日:11月28日 著者:伊坂幸太郎
    私の命はあなたの命より軽い私の命はあなたの命より軽い感想
    うーん。大阪の実家で、友達や家族との会話が全部標準語なことに違和感を抱いて、そっちが気になってしまった。久しぶりに帰った実家で、みんなの態度がよそよそしくて、買ったばかりの新築の家をもう売却しようとしていて…嫁に行ったとはいえ、姉がここまで知らないなんてことが有り得るのかなぁ。タイトルの意味も、私には今イチピンと来ないというか、自分の愚かさや迂闊さを棚に上げて、そこをそう取られても…と思えてしまった。珈琲好きさんのコメント、おっしゃる通りと思いました。
    読了日:11月28日 著者:近藤史恵
    水やりはいつも深夜だけど水やりはいつも深夜だけど感想
    4歳の保育園児を持つ母親の身としては「これは私のことかいな」と思える描写が次々出てきて何だか怖かった、と同時に、みんなそうなんだと改めて安心したというか。毎朝保育園に連れて行くまでの苛立ちや、食事前におやつを食べてしまってごはんが食べられないから叱ってしまうとか、ともすれば私ってひどい母親なのかなと、悩みがちなところが本当に…。妻の愛情が薄くなっていると思う夫のよろめき(?)も、確かにほったらかしなので、反省しないといけないなと。
    読了日:11月28日 著者:窪美澄
    二千七百の夏と冬(下)二千七百の夏と冬(下)感想
    2700年というのが、30回人生を繰り返す長さと言われれば、なるほど大したことないように思えてしまったし、こんな時代から人が変わらないというか、歴史の教科書で1ページとかで済んでしまう話が、確かに人間が生きて、暮らして、現代の自分に繋がっているということを実感させてくれる本でした。里中満智子さんの『海のオーロラ』が大好きなので、そこまでのロマンスを期待したけど、そこより、ヒグマとの死闘が勝ってしまったかな。
    読了日:11月25日 著者:荻原浩
    二千七百の夏と冬(上)二千七百の夏と冬(上)感想
    あまりに壮大すぎて読むのをためらっていたけど、やっぱり今年中に読んでおこうと思って読み始めたら一気読み。ダムの建設予定地から発掘された縄文時代の少年と弥生時代の少女のものと思われる2体の人骨。およそ2700年前にこの地で一体どのような暮らしが営まれていたというのか…。聞きなれないカタカナに苦労することを覚悟しながら読んだけど、ああ、これは「栗」なのか、これは「犬」なのかと、分かっていく過程もなかなか面白く、父親を死に至らしめたヒグマとの死闘が待ち受ける下巻へ続く。
    読了日:11月25日 著者:荻原浩
    遠海事件: 佐藤誠はなぜ首を切断したのか? (光文社文庫)遠海事件: 佐藤誠はなぜ首を切断したのか? (光文社文庫)感想
    80人もの人間の殺害を自白した元書店員の佐藤誠。これまでの殺害の痕跡は完璧に処理してきたはずの佐藤誠が、なぜこの事件だけは処理できなかったのか…。たった一人で、そんな処理が可能なのか?とそちらにばかり気が行ってしまった。本人は飄々としているだけにそんな凶悪犯と思えないところが余計に怖かったりするのかな。全部の事件の詳細も知りたかったような。
    読了日:11月25日 著者:詠坂雄二
    肉小説集肉小説集感想
    坂木さんの書くおじさんはおじさんに思えないような…。やっぱり私はひきこもり探偵シリーズがもう一度読みたい。
    読了日:11月25日 著者:坂木司
    テミスの剣テミスの剣感想
    今年読んだ中で1番かも。昭和という時代背景故の冤罪。真犯人の自白によって暴かれた過去の真実、組織的な隠蔽体質と正義を貫こうとするが故に苦悩する若き刑事。そして時代は平成へと移り、過去の事件を蒸し返す殺人事件が発生し…と、(『どんでん返し』の帝王が満を持して「司法制度」と「冤罪」という、大きなテーマに挑む)の帯に偽りなしの傑作と思います。感動なのか、何だろう何度も涙があふれてくるし、被害者遺族の言葉も重く「死んで当然の人間がこの世には存在する」というのも理解できるし、とにかく深くて苦しくて辛くて面白かった。
    読了日:11月19日 著者:中山七里
    ナオミとカナコナオミとカナコ感想
    DVに苦しむ親友のために、二人で夫殺しを画策し、それは成功したかに見えたのだけど…というと、やっぱりOUTを思い浮かべてしまうけど、こっちは二人とも何となくお気楽な感じ(それも悪くないけど)、なので後半のカナコの章では読んでるこっちのほうが焦ってしまうぐらい。最後の方は生きた心地もしないというか、ドキドキハラハラで手に汗握るとはまさにこういうことかと。そして最後の最後まで、どっちに転ぶかまったく読めなかったし、でもすごく心の中で「逃げきって〜」と応援してしまった。
    読了日:11月17日 著者:奥田英朗
    小野寺の弟・小野寺の姉 (幻冬舎文庫)小野寺の弟・小野寺の姉 (幻冬舎文庫)感想
    残りページが少なくなるにつれ、読み終わりたくないなぁと思えてしまうほど面白かった。間宮兄弟も好きだったけど、こっちの方がもっと好きかも。もう、姉は片桐さんで弟は向井さんしか絶対ないほど嵌まっていたし、二人を思い浮かべながら読んだから余計に面白かったんだと思う。でもこの二人これからどうするのかなぁとちょっと心配なので、是非続編もお願いしたいです。私が買った文庫は、表紙が映画版のになっていて、普通の表紙のももう一冊買おうかなと思ったら、カバーの下に通常の表紙が隠れていたのでちょっと嬉しかったり。
    読了日:11月17日 著者:西田征史
    笹の舟で海をわたる笹の舟で海をわたる感想
    疎開先で一緒だった二人が戦後偶然ばったり出会い、お互い行き来するようになって、同じように結婚をして、でも方や子供たちのことで悩み、方や仕事をばりばりこなし著名人となって…と、何十年間にも渡る二人の女性の物語。主人公がほぼ母親と同年代なので、かなり母親を重ねて読んでしまった。なので、うちは何の確執もなく、仲良し親子で良かったなぁと…。過去と現在を行き来するので、ああ、そんな時代だった、そんな出来事があったと、娘世代の私もうっすら覚えている時代時代の象徴が懐かしくて、すっかり過去に浸ってしまいました。
    読了日:11月11日 著者:角田光代
    名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)感想
    今回のは大筋のテーマがちょっと難解だったので、読むのに時間がかかってしまった。登場人物たちの心の動きも複雑すぎて、私には理解できない行動パターンなので、余計に難しかった…。珈琲大好き人間なので、お草さんみたいにおいしい珈琲が淹れられたらいいなぁと思いつつ次回作は文庫化されるまで待とうかな。
    読了日:11月8日 著者:吉永南央
    出版禁止出版禁止感想
    どういうように読めばいいのか予備知識のないままに普通に読んでみたけど、最後の章で説明があって、ああそういうのを探しながら読まなきゃいけないのか面倒くさいと思えてしまった。なので読み終わってすぐにネタばれサイトへ。なるほど、そこにもそんな仕掛けが…と、驚愕。いちいちそういうの考えて書くのってすごいなぁと思えたけど、小説としてはいたって普通。昔「呪怨」を読んだときの読後感と似た感じ。
    読了日:11月4日 著者:長江俊和
    夜また夜の深い夜夜また夜の深い夜感想
    生まれた国も、父親も、自分自身のことも何も知らないまま、整形を繰り返す母親と、様々な国を渡り歩き、様々な人種が集う街を転々とするマイコ。常に底辺の暮らしを強いられ、時に長期間不在になる母親の謎。ナポリで一人の日本人と出会ったことから運命の歯車が動き出す。母親の「謎」が、おーそうきたかと、納得も大納得。言われてみればそれしか有り得ないかも。そしてマイコが出会った2人の仲間の女の子たちの話も、日本から離れてみればこういう惨たらしい現実があるのだろうと…。せめてエリスに平穏を与えてほしかった、表紙の三人のまま。
    読了日:11月4日 著者:桐野夏生
    鴨川食堂おかわり鴨川食堂おかわり感想
    大切な思い出の「食」を再現してもらうため、たった数行の広告を頼りに京都の東本願寺近くの小さな食堂を訪れる人々。大切な「食」は海苔弁だったり、クリスマスケーキだったり…特別な物は何もないのに、ひとつひとつに込められた作り手の思いが紐解かれた瞬間に私の涙腺はゆるゆるになり、全ての章で涙してしまいました。あえてどうやってその味に辿り着いたかというような細かい過程がないからせっかちな私にはいいのかもしれません。北大路橋の「グリルはせがわ」(美味しいから休みの日にはいつも行列)が登場したのがちょっと嬉しかったり…。
    読了日:11月4日 著者:柏井壽
    イノセント・デイズイノセント・デイズ感想
    罪のない幼子2人と母親の命を奪った罪で死刑が確定し、その日を待ちわびる田中幸乃という女。事件前に整形していたことや子供の頃からの虐待や非行歴から世間からは「ああ、いかにも…」と思われていた彼女の過去は、実はすべて……。彼女の姉妹やかつての親友、元彼の親友達から語られる彼女の過去は可哀想だけど、なぜそこまで卑屈なのかがよく分からなかった。いかにもな犯人像の裏側というのは面白かったけど、慎一の役割はちょっと首をひねるし、期待を持たせて読者を奈落の底に突き落とすようなお話としか思えなかった。
    読了日:10月29日 著者:早見和真
    Nのために (双葉文庫)Nのために (双葉文庫)感想
    著者初の純愛ミステリーということで、いっさい興味をもてず、全く読む気がなかったのに、あまりにドラマの出来が素晴らしいので先が気になってしまってついつい読んでしまった…。原作ではそんなに純愛が分からなかったけど、ドラマでは二人の気持ちが切なくてぼろぼろ泣いてしまいました。原作には登場しない駐在さんも、重要な役どころで話に深みが出ていると思います。先が分かってしまっても、演技力のある役者さんがそろったドラマなので、どう演じてくれるのか、ますます楽しみになりました。
    読了日:10月27日 著者:湊かなえ
    絶叫絶叫感想
    一人の女がマンションの一室で死体となって発見された。孤独死なのか、それとも事件なのか…。『嫌われ松子の一生』みたいなものかと思ったけど、こっちの人には同情も共感ももてない。でもひきこまれるように読んでしまった。途中までは「こんな風に悪い方へ悪い方へ転がっていくものかもしれないな」と思えたけど、途中からはあまりにも短絡的すぎて「おいおい」とつっこみたくなってしまう。どこかでやり直せたような気がするんだけど…。まあそれもこれも本人の選んだ結果だからいいのかな。にしてもこんな事件実際に何件もありそうで怖い…。
    読了日:10月24日 著者:葉真中顕
    その日まで―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)その日まで―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)感想
    今回も結構テーマが重くて、何だか範囲が広いというか。私の息子も今4歳なので、そんなかわいい盛りの年ごろに別れなければならなかったお草さんのその後の人生というのが、考えるととても辛いだけのもののように思えてしまう。でもお草さんは立派に生きて、60過ぎてからお店まで持って、すごいの一言。変に情に流されないところも、でも情に厚いところもすごいなと思う。久美ちゃん、幸せになってほしいなぁ。
    読了日:10月18日 著者:吉永南央
    代償 (単行本)代償 (単行本)感想
    伊岡さん、数年前に読んだ『145gの孤独』以来、名前だけは覚えてたけど、まさかこんな面白いの書いてたなんて…。両親の死によって鬼畜の親子と暮らすことになり、不遇な少年時代を送る圭輔。大人になり弁護士となった圭輔に弁護を依頼してきたのは、二度と関わりたくないはずだった鬼畜の息子、達也。圭輔のただ一点の曇りに付け込み、再び圭輔を翻弄し、裁判さえも愚弄するかのような容疑者、達也の目的をはいったい…。子供の頃の達也が乃南さんの『晩鐘』の大輔みたいだと思ったけど、根っこが違うかな。達也は性根から腐りきってた。
    読了日:10月14日 著者:伊岡瞬
    クリーピー (光文社文庫)クリーピー (光文社文庫)感想
    主人公の隣人の、娘への虐待疑惑、刑事となったかつての同級生からもちかけられた一家三人の失踪事件。そして刑事が訪れた直後に起きたお向かいの家の出火。と、何だか不気味な謎がてんこ盛りで、ぐいぐいと惹きつけられて一気読みでした。前に読んだ『アトロシティー』よりも断然面白かった。でも主人公のおじさんはやっぱり好感持てず。全作読んでみようかな…。
    読了日:10月14日 著者:前川裕
    七色の毒 (単行本)七色の毒 (単行本)感想
    『カエル男』しか読んだことなかったからこういう普通の事件ものも書かれるんだとちょっと驚いた(カエル男はグロそうなところをところどころ飛ばして読んだので…)。どのお話も結構覚えてるニュースが元ネタみたいで、角田さんの『三面記事小説』同様、事件の裏の真相がぞっとするものが多くて、とても面白かった。驚いたのは水〇ヒロさんのような作家さんのお話。話題になった小説を読んでないからかえって読みたくなってしまった。はじめと最後のお話の繋がり方も良かった。
    読了日:10月6日 著者:中山七里
    神様の裏の顔神様の裏の顔感想
    生徒からも教師仲間からも隣人からも誰からも慕われていたという中学校の元校長、坪井誠造の通夜の席。参列したかつての教え子、かつての同僚、そして坪井が退職後始めたアパートの住人、隣人、それぞれがそれぞれの思いを胸に故人を偲び、涙にくれながら故人との思い出を辿り始め、ある違和感に気付いてしまい…。装丁とタイトルが素敵。内容は、もっとダークなのかと思いきや、元お笑い芸人さんらしく随所随所で「くすっ」とさせつつ話が進むにつれ「えっまさかそんな!」と驚きの連続で面白かったです。尾崎ネタは特にツボ。
    読了日:10月6日 著者:藤崎翔
    萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)感想
    読メがなかったら全く知らなかった存在の本。なのに登録数が多くてびっくり。人気のシリーズだったのですね。表紙のほのぼのと違ってビターというのに惹かれて読んでみたけど、本当にのっけから重い話で。お草さんのこれまでの人生も、これからも、なかなか大変そう。モップの魔女やぶたぶたさんや猫の正太郎シリーズ同様、全作追いかけたくなりました。
    読了日:10月6日 著者:吉永南央
    蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)感想
    初読みの作家さん。二章から引き込まれて一気読み。婚活サイトを利用した結婚詐欺と殺人、一見あの事件を髣髴させるけど、こちらの容疑者は「誰が見ても美女」なのでそこから違うかな。どこまでも重く暗いテーマに途中までは『白夜行』を一瞬思い浮かべたけど、彼女の借金の理由にちょっと「うーん」となってしまった。結局あの父親の娘ってことかな…。
    読了日:10月4日 著者:柚月裕子
    離陸離陸感想
    絲山さんの本で200ページ以上のって読んだことないからちょっと躊躇してしまったけど長さをあまり感じず読了。何となく桂さんの文体と似通っている気がして、内容は全然違うんだけど、桂さんの『嫌な女』の男性版のような感じ。ちょっと頼りない男の人の長きに渡るお話で、その間に出会いがあって別離があって、淡々としているようでそうでなくて。「離陸」という捉え方が結構いい感じ。私もひとの「死」が怖いので。そして登場人物がみんな魅力的。「プツゾウ」の恋が実ることを願わずにいられない。
    読了日:9月30日 著者:絲山秋子
    そこへ行くな (集英社文庫)そこへ行くな (集英社文庫)感想
    最後の『病院』以外はどれもラストがすっきりせず。話が大人すぎるのか、そういうのは苦手。唯一良かった『病院』の母親と自分を重ねてしまって、自分がこうなったらと思うとちょっと悲しくなってしまった。
    読了日:9月25日 著者:井上荒野
    月蝕楽園月蝕楽園感想
    借りてから、恋愛ものか〜とちょっとがっかりしていたけど、読み始めたらただの恋愛ものでなく(朱川さんだからそれも当然といえば当然かな)、叶えられることのない思いの詰まった短編集でした。「指」に恋したのお局様の話はある意味ハッピーエンドといえるのではないかと。あとはひたすら暗くて切なかった。トカゲの彼女はどうなってしまうのでしょうか、とても心配です。ラストのタケルの話は愕然としました。一生懸命生きてるだけなのに理不尽すぎる。
    読了日:9月24日 著者:朱川湊人
    復讐復讐感想
    加害者の家族として追われるように東京から北九州の小さな町に赴任してきた中学校教師と、未成年者による殺人事件の被害者遺族である男子中学生との二人による独白形式(?)のお話。描写がさすがに作者が映画監督らしく、情景が目に浮かぶように丁寧で、導入部がそのためにやや読みづらかったけど、二人の事件の詳細が明かされてからはもう「ずんっ」と本そのものも内容も重たくなったような感じ。母親が哀れすぎる。こういった犯罪ものの結末で、今まで読んだ中で一番共感できたかも。これで良かったんだと思う。胸は苦しくなったけど。
    読了日:9月22日 著者:タナダユキ
    やわらかな棘 (幻冬舎文庫)やわらかな棘 (幻冬舎文庫)感想
    4人の女の人たちによる連作短編集。1人目の彼氏に突然去られた女の復讐は、げげげって読みながらひいてしまうほど恐ろしい。社会人にとってそれは致命的でしょう、駄目でしょう、と思ったけど相手が相手なのでまぁそれやっても仕方ないかと思えてしまったし、2話めに再び出てきた1話目の最低男は一生そこで苦しめばいいのにと思えてしまった。4話目も何とも苦しい話で、読んでるこっちまで何だかしんどくなってしまった。みんな痛々しい。
    読了日:9月16日 著者:朝比奈あすか
    アトロシティーアトロシティー感想
    6人のスーツ姿の男の人がぞろぞろと集団で訪問販売って…見たことないし、見たらそれだけでも威圧感あって怖いし。なんでお金もなさそうな大学生宅にわざわざ行くのかも、もう強盗目的でもなんでもなくただただそれだけ?と思うと本当に怖いし、そんな世の中嫌だし。竜之介のキャラ設定の意味も、その歌のジャンルを選ぶ意味も、緑川さんの派手な服の意味も、何だか何もかもが訳がわからなくてそこも気持ち悪かった。
    読了日:9月16日 著者:前川裕
    エデンの果ての家エデンの果ての家感想
    殺害され、山林に遺棄された母親の葬儀の日、警察に連行されたのは母親に溺愛されていたはずの出来の良い弟。弟の無実を信じて奔走する父親。さらにもう一件の殺人事件で再逮捕された弟。過去の弟にまつわるエピソードを紐解くうち、弟の無実を疑いはじめる兄。そして裁判が始まり…。短いページの中によくこれだけ詰め込めたなぁと感心。最後の方はなぜか涙が止まらなかった。こんなことでもないと分かり合えなかったというのも悲しいけど。
    読了日:9月13日 著者:桂望実
    赫獣(かくじゅう)赫獣(かくじゅう)感想
    『シャトゥーン』が好きだったので、そういう系かなと読み始めてみたけど、そういう獣かぁ…。にしてもどんだけ強いのか。ただただ残虐に殺したいだけの獣、がそういうことだったのか、というのがなかなか納得できて面白かった。最初ちょっと文体が読みづらいから読みきれるかなぁと思ったけど、婚約者を殺されて復讐を誓う先生と、誠君とおじいちゃんにはらはらしながら読了。最後の戦いのシーンはスローモーションの映像を見ているような錯覚に陥るほど。韓じいちゃん体力ありすぎ。
    読了日:9月12日 著者:岸川真
    寄居虫女 (単行本)寄居虫女 (単行本)感想
    新堂さんの『殺しあう家族』みたいなのだったらどうしよう…とドキドキしたけど、全然エグさが違って、ちゃんとしたお話だったのでほっとした。とはいえ、姉妹同士をこんなふうに疑心暗鬼にさせて…というやり口や、眠らさずに…というのが人をこんなに変えてしまうのかと恐ろしかったし、死体の処理の仕方も実際の事件と重なって十二分に恐ろしかった。櫛木さん、『避雷針の夏』を読んだだけだけど、これからも読んでみたい作家さんの一人かも。
    読了日:9月7日 著者:櫛木理宇
    災厄災厄感想
    パンデミックもの好きなのに、どれだけ数で何万人が…とか言われても、その人たちがどこでどうしてとか、全く描かれていないから恐怖心が伝わってこなくて残念。お偉い人たちが会議室で言い争ってても仕方ないし…。半沢っぽくしたかったのか、でも主人公が最低なので肩入れできず。宮野さん、いい人すぎ。『災厄』ならやっぱり篠田さんの『夏の災厄』の方が断然読み応えがあった。
    読了日:9月7日 著者:周木律
    ねじまき片想い (~おもちゃプランナー・宝子の冒険~)ねじまき片想い (~おもちゃプランナー・宝子の冒険~)感想
    テレビドラマとかなら楽しめたかも。でもなぜか宝子さんを『嘆きの美女』のドラマの主人公の森三中の黒沢さんにしか脳内変換できなくて…。
    読了日:9月5日 著者:柚木麻子
    そっと覗いてみてごらん (光文社文庫)そっと覗いてみてごらん (光文社文庫)感想
    私も他の方の感想にあるように、序盤の主人公の自分の恵まれた境遇自慢に読むのをやめようかと思うほどいらっとさせられたので、その後の展開にある意味すっきりしてしまったかも。でもそう思わせるのは作者が上手なのか、ただ単に私が意地悪なのか。ブログに注目して欲しいからって、話を盛るって…。ピヨピヨって…。それにこのラスト…。やっぱりこんな人周りにいたら嫌かな。
    読了日:9月4日 著者:明野照葉
    日本一の女日本一の女感想
    装丁のいかにも明るく楽しそうな大家族とは全く逆で、あまりのギャップに読んだ後なんだかなぁとため息。結局サダに心はなかったのか。感情が乏しいのか…良く分からないけど、お腹をすかせた他人に対する仕打ちはひどいし、仮にも最初の精米所を何とかしてくれた兄に対しても、ただ綺麗に生まれただけなのに妹に対する妬みもひどい。非道さの日本一ならわかる。「こんな家にもらわれるより」と息子の一人が猫を拾わずにおいたこと、そのまま自分たちのことかと思えた。その時代に息子たちを全員大きくなるまで育て上げたのは立派だとは思うけど…。
    読了日:9月4日 著者:斉木香津
    罪の余白罪の余白感想
    これがデビュー作?とびっくりしてしまった。妻を病気で失くし、父子二人で生きてきたのに今度は高校生の娘まで…。すっかり生きる気力を無くした父親が、娘の日記を見つけ出し、そこに書かれていた事実に怒りがこみあげ…という展開で、父のパート、娘の友達のパートに分かれていて、娘の友達関係はものすごくいまどきっぽい。でも何でそこまで嫌われなきゃいけないのか理由が明確でないというか、そこがリアルすぎて怖いなぁと思えた。父親の職場の同僚の早苗さんのキャラがすごく良かったので、この先彼女が主役の話をぜひ読んでみたいなぁ。
    読了日:9月1日 著者:芦沢央
     
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      2014年5月〜8月に読んだ本


      女の子は、明日も。女の子は、明日も。感想
      十数年ぶりに再開したかつてのクラスメイト。4人それぞれの仕事と結婚生活の悩みを描いた連作短編集。1話目の略奪セレブ美人妻の満里子さんのお話が何だか綺麗過ぎて挫折しそうになったけど、最後まで読めて良かった。2話目(5歳年下の旦那さんがどうしてもDAIGOにしか思えなかった)からは話のラストでじんわり涙が。4人とも旦那さんがものすごく良い人たちで…。でも女の人たちは結構腹にどす黒いものを抱えていたりして、綺麗なだけの話じゃなかったのが良かった。
      読了日:8月29日 著者:飛鳥井千砂
      黒い羽 (光文社文庫)黒い羽 (光文社文庫)感想
      誉田さん、かなーり前に一冊読んだきり。なので珍しく今回は書店で帯のうたい文句に惹かれて購入したけど、初期の頃の作品と知って何か騙された感が…。でもまぁ前に読んだのよりは面白かったかな。でも産むかなぁ…。
      読了日:8月25日 著者:誉田哲也
      マスカレード・イブ (集英社文庫)マスカレード・イブ (集英社文庫)感想
      正直東野さんの名前がなければ読まないシリーズ。設定にも人物にも興味が惹かれず。ただこれまで東野さんのエッセイ以外は全て読んでいるので惰性で読了。やっぱりつまらなかった。
      読了日:8月25日 著者:東野圭吾
      神の子 下神の子 下感想
      最後の100頁で、あと残りわずかなのにきちんと終われるのか不安になってしまったけど、あーなるほどという感じ。でも最後が近づくと、終わってしまうのが残念に思えて…。全国の施設から知能指数の高い子供を選び出す彼の最終目的は…。時々あの宗教を思わせるような描写があったけど、確かにそんなに頭の良い人たちを集めて、良いことに頭を使えば、もっと人の為になるような研究も可能だろうし、荒唐無稽な話のようでそうでないというのは、薬丸さんの真骨頂かも。不遇な子供時代をすごし、幸せになってやると決心した彼は、幸せになれたかな。
      読了日:8月23日 著者:薬丸岳
      神の子 上神の子 上感想
      殺人事件の犯人は戸籍のない少年、しかも学校に通うこともなく名前さえない彼のIQは160…。一体どんな話なのか検討さえつかずに読み始めたら、なるほど殺人とはこういうことか、で、そこからの話が全く予測できないから頁をめくる手が止まらない。この話はどこへ向かおうとしているのか…空白の叫びのような、少し白夜行のような要素もあって、帯の文句通り、傑作であることを期待しつつ下巻へ続く。
      読了日:8月20日 著者:薬丸岳
      新世界より(下) (講談社文庫)新世界より(下) (講談社文庫)感想
      下巻に突入して、お祭りのあたりからやっと面白くなってきて頭に入るようになってきたけど、ここにたどり着くまでが長かった。お祭りとか、病院とか、何となく屍鬼を彷彿させるようなシチュエーション。人間側の誰も好きになれず、バケネズミ側について読んだのは、そもそもバケネズミがそうだったからなのかと納得。アニメならバケネズミたち、余計にカッコいいんだろうなぁと思えた。でも、やっぱり天使の囀りやクリムゾンの迷宮みたいなの、また読みたいなぁと思うのですが…。
      読了日:8月19日 著者:貴志祐介
      新世界より(中) (講談社文庫)新世界より(中) (講談社文庫)
      読了日:8月19日 著者:貴志祐介
      新世界より(上) (講談社文庫)新世界より(上) (講談社文庫)感想
      未来なのに昔話のようで、まだその世界観が理解しきれず…。読み始めたから仕方なく読むけど、もう飽き始めてるかも。あと二巻、つ、つらい。ハリーポッター途中で投げ出したぐらいなので、魔法系は苦手なんだと思い知らされた。
      読了日:8月18日 著者:貴志祐介
      本屋さんのダイアナ本屋さんのダイアナ感想
      ありえない御伽噺かと軽い気持ちで読み始めたら、超現実的な話になって深くてびっくり。ダイアナと彩子の二人が、お互いを敬い続けていたのがすごく良かったし、何より武田君が格好良すぎて応援したくなった。読後感がすごく良いお話。
      読了日:8月16日 著者:柚木麻子
      ラバー・ソウル (講談社文庫)ラバー・ソウル (講談社文庫)感想
      この分厚さ、何日かかるかなーと不安だったけど、読み始めたら意外とサクサク。二人さん、お一人になられてからは初めて読んだけど、読みやすさは変わらず懐かしい感じ。そして話の方も高校生の頃に観た懐かしの映画『エレファントマン』を思いながら読んでしまった。映画も哀しかったけど、こちらも哀しい。金山さんがせめて側にいてくれて良かった。
      読了日:8月16日 著者:井上夢人
      今だけのあの子 (ミステリ・フロンティア)今だけのあの子 (ミステリ・フロンティア)感想
      『誤解』がキーになる連作短編集。一つ目の、親友なのに結婚式に呼ばれないことでイジイジする話が馬鹿らしいからもう読むのを止めようかと…。呼ばれてもないのに結婚式に行くその神経も理解できないし。二つ目の、部屋から出られない二人、の彼氏も理解しがたいけど、あまりに理解しがたいのが何だかちょっと癖になってきて、後半3編は面白く読めてしまった。最後のお姑さんの話はなるほど〜とちょっとうならされてしまったし。このリンクの仕方はちょっと変わってて、なかなか良く出来てるような。
      読了日:8月15日 著者:芦沢央
      鴨川食堂鴨川食堂感想
      これはぜひドラマ化してほしい!看板もない小さな町の食堂に、昔食べた懐かしい味を再現してもらいたいと訪れる訳ありの人びと。前半に依頼があって、後半で鴨川親子による味の再現+謎解きというパターンがあっさりしすぎな気もするけど、早く結果が知れて良かったのかな。『トンカツ』と『肉じゃが』はじわじわ来る感じ。猫のひるねの挿し絵も可愛いし続編も楽しみ。
      読了日:8月13日 著者:柏井壽
      死の天使はドミノを倒す死の天使はドミノを倒す感想
      初読みの作家さん。ハードボイルド調苦手なので最初ちょっと入りずらかったけど、自殺の手助けをしていたという死の天使とやらが出てきてから面白くなって一気読み。売れない作家の主人公の家族の確執が不思議だったけど最後は納得。ただ、主人公の魅力が全く解らなかったけど。
      読了日:8月13日 著者:太田忠司
      ただいまが、聞こえない (単行本)ただいまが、聞こえない (単行本)感想
      学校での自分の立ち位置が常に気になる高2デビューの妹、鍵をかけた自室でBLを読み耽る容姿端麗な長女、家事を放棄し自分磨きに懸命の母親、娘にろくに口もきいてもらえない冴えない父親と、一見バラバラで崩壊気味の家族(と、近しい人達)各々の目線で語られる6つの物語。3つ目の祖母の話でぐっと締まったかな。これもまた、あまりに不器用な人達ばっかりで…全員心にしまい過ぎ。そんな過去があったのに、今もそうなのに、もっとちゃんと話せば分かるのに、とやきもきしながら読んだけど、結構心に沁みる家族のお話だったような。
      読了日:8月11日 著者:坂井希久子
      凍花 (双葉文庫)凍花 (双葉文庫)感想
      近所でも評判の美人3姉妹の間で起こった殺人事件。なぜ、しっかり者で優しかった長女が次女を手にかけてしまったのか、事件の真相を知りたくて、残された三女はネットで情報をつのり、これまで知らなかった姉の姿を知ることに…。姉の日記が見つかってからの展開がすごく面白かったけど、あまりに長女が不器用で可哀想すぎて気の毒としか言いようがない。でも、いそうだなぁこういう人…。三女の彼氏良い人すぎ。表紙は怖すぎ。
      読了日:8月11日 著者:斉木香津
      山女日記山女日記感想
      イヤミスじゃない湊さんの作品は初めてなので、読んでいて、あれ、山本文緒さんの本読んでたっけ?とか時々確認したくなりました。で、これはすごーく面白かった。正直もう『告白』以上のものは書けないのだろうと、勝手に想像してました。こういうののほうが実はお得意なのかも。何ともユニークな言い回しというか、何だろう、山に登ることで、これまでの生活を振り返ったり、これからの人生を考えたりする女性たちの、本音がすごくリアルで面白い。山にまったく興味がない私が読んでも、あら、今度登ってみようかしらと思わせられてしまったし。
      読了日:8月9日 著者:湊かなえ
      銀翼のイカロス銀翼のイカロス感想
      航空会社の再建?政権交代?またもやどこぞで聞いたことのあるお話だなーと、もうその人たちの顔しか出てこないし。スケールはどんどんおっきくなってるのかな。後半の展開が分かっているので、安心して読めるけど、やっぱり嫌な人ばっかり出てくるので、途中まではイライラしてしまう。登場人物はもうドラマの配役そのままに脳内変換勝手にされてしまうし、目新しさはないけど、最後の爽快感はやっぱりやみつきに。期待は裏切らない、かな。でも、半沢さんのキャラ、こんなに攻撃的だったっけ?と読みはじめに多少の違和感を感じてしまった。
      読了日:8月4日 著者:池井戸潤
      ドミソラドミソラ感想
      うーん…。小学生の頃に出会った、あまりにも完璧すぎる美少女と、それとは反対にその容姿をみんなにからかわれる少女の物語。途中、不幸な目に遭った少女が次々と男たちに復讐していくのだろうとわくわくしていたのに、そっち行っちゃうのね、という感じ。いっそ復讐劇なら面白かったのに…。何となく残念なお話。
      読了日:8月4日 著者:うかみ綾乃
      我が家の問題 (集英社文庫)我が家の問題 (集英社文庫)感想
      『家日和』の第二弾という感じ。新婚なのに夫が帰宅恐怖症だったり、両親の離婚に悩む女子高生だったり、夫の突飛な行動に悩む妻だったり…タイトル通り様々な家庭に起こる問題についての短編集。夫が実は仕事ができないのでは…?と悩む主婦の、せめてお弁当で応援しようと一生懸命お弁当作りに励む気持ち、ものすごく共感できてしまった。実際凝ったこともあったりするし。お互いの実家に里帰りするお話も良かったし、最後の奥田さん本人なのかな?と思えるご夫婦は、ロハスに引き続き、かな?ここに出てくる妻たちはみんな強くて見習いたい。
      読了日:8月4日 著者:奥田英朗
      決断決断感想
      職場の上司が「絶対泣くから読んでみて〜」と貸してくれはったので初めての作家さん、読んでみたけど…。読みやすいからさくさく読めるけど、感動までにはいたらなかった。まあ、最後は「ええ話やなぁ」という感じかな。
      読了日:7月31日 著者:小杉健治
      公開処刑板 鬼女まつり (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)公開処刑板 鬼女まつり (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
      これって、元ネタの方、結構ネットで実名とか、写真とか、晒されてるのとかを目にしていたけど、いつの間にかすっかり忘れてしまっていたことに気付いた。世間ってそんなものだなぁとつくづく。だからこのネットの人たちの執念って、ある意味すごいなぁと。その正義って…と、ちょっと考えてしまうけど。鬼女が「既女」のことだったとは、目からうろこ。もうそういった新しい言葉についていけない世代なので、勉強になりました。理沙子さん恨まれる心当たりありすぎで、ちょっと性格に問題がありそうなんだけど。森のくまさんも読んでみようかな…。
      読了日:7月26日 著者:堀内公太郎
      初恋料理教室 (一般書)初恋料理教室 (一般書)感想
      出だし、ちょっとゆるめのお話かなーと、それ程期待せずに読み始めたら、どんどん引き込まれて一気読み。京都の町屋(木屋町の辺かな?)、土曜日の夜、初心者向けの料理教室に通う年齢も国籍もばらばらな4人の男性たち。料理教室で出会ったことが縁で仕事に繋がったり、励まされたり、思い遣ったり…それぞれが主人公のお話と、料理教室の愛子先生のお話と。性別不明?のミキちゃんのお話が特に心に痛くて、何とも重く心にのしかかりました。ミキの生き方の正しさが、とても好きです。改めて、料理ってきちんと作らねばなぁと思わされました。
      読了日:7月26日 著者:藤野恵美
      猫と魚、あたしと恋 (光文社文庫)猫と魚、あたしと恋 (光文社文庫)感想
      タイトルと装丁からはちょっと想像できない壊れた女の人たちの短編集。女の人の壊れ方が、なんかリアルで、本当にそこここにいそうな人たちで、自分は誰に一番近いのかなと思わず考えてしまった。『どろぼう猫』は、最後何だかそれで上手くいきそうなところが面白いし、『化粧』もラストが秀逸。『花のゆりかご』は、主人公の住んでいるところが家から近くて、何だか「あそこら辺かな〜」と妙なリアル感。『誰かに似た人』はコミカルな感じだし、本当によくもこれだけ壊れた女性を書き分けられるなぁとつくづく感心してしまった。
      読了日:7月24日 著者:柴田よしき
      テティスの逆鱗 (文春文庫)テティスの逆鱗 (文春文庫)感想
      整形ものは、姫野カオルコさんの『整形美女』、百田尚樹さんの『モンスター』、貫井さんの『新月譚』と読んできたけど、ちょっと趣が違うのが同じクリニックで整形をした女性たちが4人も出てくるところ。そしてみんな整形をしてどんどんおかしくなっていってしまう…。整形ってやり出すと止まらなくなりそうな気は確かにする。みんなが振り返る涼香の顔って、どんなになってるんだろうと、そこはドラマとかで見てみたいような。顔だけじゃなくて、身体まで、そんなとこまで、そんなことが可能なのか!とやたらと感心してしまった。最後は怖すぎ。
      読了日:7月24日 著者:唯川恵
      フェイク (徳間文庫)フェイク (徳間文庫)感想
      読み友さんの感想で面白そうだなぁと思って読んでみたけど、初読みの作家さんなので、最初はどういうものか分からず…読み進めていくうちに、「お、これはかなり面白いかも…」と思えてきて、念願の喫茶店を開いたものの、自分好みでない来客に戸惑う女主人の『増殖』でピークに。これってドラマ化されたら見てみたい…。何だかどれも悪夢をみているような、不思議な読後感の短編集。他の作品も読んでみたいけど、当たりはずれがあるようなので、面白そうなのを探してみようかな。
      読了日:7月23日 著者:明野照葉
      誰かと暮らすということ (角川文庫)誰かと暮らすということ (角川文庫)感想
      最初はただの同期で、ご近所さんなだけだったセージと虫壁さんの距離がだんだんと近づいて、でもなかなか進展しなくて、この2人どうなっちゃうのかなぁと、不器用な二人を暖かく見守りつつ、間あいだに挟まれるレンタルビデオショップを介しての人間模様というか男女模様が、またどこにでもありそうな感じですごくいい。伊藤さん『指輪をはめたい』以来かなり長いこと読んでなかったけど、こういう何気ないふんわりした空気感のならまた読みたいなと思えた。タイトルと、セージと虫壁さんのキャラが秀逸。
      読了日:7月23日 著者:伊藤たかみ
      盲目的な恋と友情盲目的な恋と友情感想
      装丁が気に入って、タイトルとかは深く考えずに読んでいたけど、本当にそのまんまの意味だったのね…という感じ。まさに盲目的な『恋』と『友情』。『恋』の章は、正直「ふーん」という感じで、読みながら「年齢的に、やっぱり篠田さんや桐野さんのお話が落ち着くなぁ」などと考えつつ読み進め、『友情』の章でガーンと頭を叩かれたような衝撃。よもやこういう展開になるとは…。そして年代関係なく面白いものは面白い、と思えた一冊でした。この「友情」はとうてい理解できないけど…。
      読了日:7月19日 著者:辻村深月
      嗤う名医嗤う名医感想
      『寝たきりの殺意』『シリコン』『至高の名医』『愛ドクロ』『名医の微笑』『嘘はキライ』の6編からなるメディカルホラーな短編集。シリコンの何をやってもついてない女の子の胸の悩みは私も若い頃ものすごく悩んだので身につまされた。至高の〜は、完璧主義で他人にも自分にも厳しすぎる医師が、あることをきっかけに人が変わってしまうのだけれど、怪我の功名と言うかなんと言うか。嘘は〜は白い巨塔みたいな話だけど、まとめ方がやさしかったかな。名医の〜は、苦手な話。でも全体的には面白かったので、あっという間に読めてしまった。
      読了日:7月14日 著者:久坂部羊
      ひかりの魔女ひかりの魔女感想
      伯父さんが亡くなり、おばあちゃんを引き取ることになった光一一家。四人家族のそれぞれが仕事や学校の悩みを抱え、あわや一家は不幸のどん底へ。そんな家族に訪れるのは、以前おばあちゃんに可愛がってもらっていたという教え子たち絡みの転機…。読んでいて、ひかりおばあちゃんに自分も教えられた気がします。光一の言うところの「やさしい嘘」がつける人間に、私もなりたい。そして、みんながみんな自分が一番…と思っているところが、なんとも幸せな気分になれました。人が幸せになっていくのは、物語であろうと嬉しいものです。
      読了日:7月12日 著者:山本甲士
      彼女のこんだて帖 (講談社文庫)彼女のこんだて帖 (講談社文庫)感想
      巻末に、各章に出てくる料理のレシピがカラー写真付で載っているのが良かったです。どのお話に出てくる料理も、全部作りたくなってしまうので。特に一番作りたいと思った「かぼちゃの宝蒸し」のお話の息子の彼女から作り方を教わりたいと電話を受けた母の気持ち、私も息子からそう思ってもらえる料理を1つでも作りたいと痛切に思わせられました。年代も、抱えている思いもそれぞれいろいろあって、意外なところで涙がじわっと浮かんでくるお話が多かったです。
      読了日:7月12日 著者:角田光代
      芥川症芥川症感想
      元ネタの方でうろ覚えなのが2作ぐらいあって、こっちをよんだらそっちも読みたくなってしまった。病院の中ばかりのお話かと思ったらそうではなくて、とくにクリニックの医師と、若い芸術家の「極楽変」には驚かされたし、耳に異常な関心を抱く小説家の「耳」も、不思議な感覚のお話で面白い。久坂部さん、長編しか読んだことなかったけど、短編もなかなか。メディカルホラー、楽しめました。
      読了日:7月5日 著者:久坂部羊
      書店ガール 3 (PHP文芸文庫)書店ガール 3 (PHP文芸文庫)感想
      作者の震災に対する思いのようなものがひしひしと伝わってきて、確かにすっかり忘れてしまっていたなぁと、ちょっぴり反省しながら読みました。被災地のために、本屋さんだから出来ること、バイトも社員も関係なく、みんなの思いが一つになって一生懸命に働けること、素敵だなぁと思いました。母となった亜紀さんの子育てをしながら仕事をすることの難しさ、周囲の理解、などなど身につまされることも多かったです。でも、こんなに頑張ってる本屋さん、うちの近所にもあるのかなぁ?
      読了日:7月5日 著者:碧野圭
      無縁旅人無縁旅人感想
      初読みの作家さんでしたが、とても読みやすく、内容も先が気になり一気読み。施設から逃げ出し、ネットカフェを転々としていた少女が、なぜ殺されなければならなかったのか。現代社会のあらゆる問題が盛り込まれていて興味深かったし、まるで2時間もののサスペンスドラマを見ているようでした。表紙が何だかよくわからないような気がするのと、タイトルが地味な印象。ここでの読み友さんのレビューを見なければきっと手に取ることなかっただろうなぁと考えるとなんだかもったいない気がしてしまった。面白かったのに。
      読了日:6月28日 著者:香納諒一
      平凡平凡感想
      表題作の『平凡』の女の人たち、ものすごく怖い。どっちもどっちだけど…。一作目のW不倫の話はいまいち理解しずらかった。私自身は「もし」今のだんなさんと結婚していなかったら、当然今の息子に出会えていなかったので、そんなのは絶対嫌で、むしろそれまでの人たちと別れて本当に良かったとしか思えず、なので当然別れた後の人たちが幸せだろうが不幸だろうがまったく気にもならず、もちろん呪ったりもしないから、あんまり登場人物たちに共感はできず。ただ、最後のお話のお母さんの哀しみだけは、良くわかる。
      読了日:6月25日 著者:角田光代
      嘆きの美女 (朝日文庫)嘆きの美女 (朝日文庫)感想
      本屋さんで最初の数ページをぺらぺらめくって、引きこもりでネットで美女ブログを攻撃するコメントを書き込むのが趣味のデブで不細工な主人公が面白そうだったので買って読んでみたら、あれれ?そういう方向にいっちゃうのかぁ…と。去年NHKでドラマ化されていたことを知ってからは、主人公が森三中の黒沢さんにしか思えず…。うーん、黒沢さんはかわいすぎ?巻末(?)の『耶居子のごはん日記』が意外と良かった。手作りのエンゼルパイ、食べてみたいなぁ。
      読了日:6月21日 著者:柚木麻子
      子育てはもう卒業します子育てはもう卒業します感想
      少しだけ世代が上だけど、若かった頃、携帯もパソコンも、女性の総合職もなかったというのが、そう言えばそんな時代だったなぁとしみじみ。それぞれ地方から出てきて大学で知り合った三人の女性たちが、就職、結婚、子育てを経て、子供たちが大きくなって、今に至る過程が駆け足で描かれていて、そこに嫉妬や妬みがないのが逆にリアルで良いなぁと思えた。三者三様の生活感が全く似てないから、張り合ったりしないでいいし、ずっと仲良くできたのかなぁと。変わり者の次男が進学する学部を決める際の、一家総出のリビングでのやりとりがツボ。
      読了日:6月20日 著者:垣谷美雨
      すべてわたしがやりましたすべてわたしがやりました感想
      「最悪の読後感」に惹かれて読んでみました。南さんは2冊目だけど、エッチ度が低くなってて読みやすくなったような。内容は、笑いながら平気で人を殺せるような、理解できない人たちのお話で、読んでいて本当に不快感。なんだけど、展開がまったく読めないので、ついついページをめくる手が止まらなくて一気読み。表題作は特にハラハラドキドキの連続。どの話にも出てくるショッピングモールが何だかとても印象的。日常的なのに日常じゃないというか。
      読了日:6月13日 著者:南綾子
      刑事の約束刑事の約束感想
      なんだか夏目さんが人が変わってしまったかのようで若干不安になったけど、より人間らしいというか、そりゃそうだよねという感じ。結構どのお話も重くて考え込んでしまう。『不惑』の真相には、結構な衝撃を受けてしまったし、『終の住処』も「もう、いいんじゃないのか」と、切なくなってしまったし、何より表題作の『刑事の約束』は、もう哀しみしかない。『刑事のまなざし』でも彼の話で心が折れそうになったけど、これで完全に折れてしまった。夏目さん、そのときの彼の変化に気づいてあげてほしかった…。と、完全に感情移入しまくりかな。
      読了日:6月9日 著者:薬丸岳
      我慢ならない女我慢ならない女感想
      『嫌な女』同様、二人の女性の数十年間の長きに渡る物語。『嫌な女』ほどの感動はなかったけど、読み出したら先が気になって一気読み。作家にはなったものの、まだ売れなかった叔母と、作家志望だったものの、叔母に作品をこきおろされてから何かと身の回りの世話を焼くようになる姪っ子の二人(だけじゃなくて周囲の人間もか)の生活が変化していく様子が淡々と描かれていて、桂さんのその淡々さが私はつくづく好きだなぁと思えてしまった。
      読了日:6月9日 著者:桂望実
      おしまいのデート (集英社文庫)おしまいのデート (集英社文庫)感想
      瀬尾さん、実に6年ぶりぐらいに読んだけどやっぱりいい。それぞれのデートの設定が、普通の男女とはちょっとちがって面白くて、微笑ましいけど、最後はやっぱりじーんとしてしまう。ページ数も少ないからすぐに読めてしまったけど、読み終わってしまうのがもったいない。『ランクアップ丼』は、電車の中では読んではだめだった…。『ファーストラブ』の最後の、デートなんてしなければ…という思いはものすごく良く分かるし、わざとならなんと憎い奴だ、とも。おじいちゃんと孫を描かせたら、瀬尾さんと宮部さんはいい勝負かも。とにかく良かった。
      読了日:6月7日 著者:瀬尾まいこ
      隣人 (双葉文庫)隣人 (双葉文庫)感想
      前半の4編とあとの2編で作風が変わったというか、何か違和感を感じてしまったけどなんでだろう?そして後の2編はまったく展開が読めなくて、「そうだったのか…」という感じ。前半に出てくる男の人は愚かすぎ…。
      読了日:6月2日 著者:永井するみ
      虚ろな十字架虚ろな十字架感想
      一度そんな罪を犯してしまうと、生きている間どう償っても償いきれるものではないと思うし、そのことを忘れて生きてもいけないのなら一生苦しみ続けるしかない。ある意味そこに救済の手をさしのべないのが東野さんらしいというか、好きなところかも。ただ、娘を亡くす前の小夜子さんの母親としての人となりが良く分からないし、娘のことがあったにせよ、共感しかねるというか。十分な罰を受けて生きている人間(多分虚ろじゃない十字架を背負う人達)をそんな風に追い詰めるなよ…と思えてしまった。あの犯罪はあまりにも幼くて残酷だけど…。
      読了日:5月29日 著者:東野圭吾
      豆の上で眠る豆の上で眠る感想
      元の童話を知らなかったので、タイトルの意味が知りたくて読んだけど…。こんなことって有り得ないと思うのは私だけ?主人公が2、3歳の時ならあるかもだけど、絶対にわかるんじゃないかなぁ。おばあちゃんも…。なのでごめんなさい、この話は私にはまったく面白くなかったです。
      読了日:5月20日 著者:湊かなえ
      PINK (文春文庫)PINK (文春文庫)感想
      柴田さん、制覇しようと思って未読のものを探して読み始めたつもりが、数ページ目で「あれ?読んだことあるかも…」それでもうっすらとしか覚えていなかったので再読でも十分楽しめてしまいました。柴田さんの本は通勤のおともに程よいので良いです。
      読了日:5月20日 著者:柴田よしき
      避雷針の夏避雷針の夏感想
      主人公(?)の塾の講師のおっさんの性格があまりにも悪すぎて、本当に胸糞が悪くなってしまった。少し前に読んだ『仮面同窓会』の人たちなんておよびでないくらいに、人間としても男としても最低の最悪。なのでこのラストにはちょっと疑問符。にしても、村八分って本当に恐ろしい。
      読了日:5月12日 著者:櫛木理宇
      ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)感想
      ドラマ開始と同時に読み始めたけど、こっちは170ページを過ぎてから俄然面白くなった。ドラマは沖原君役の工藤君がマウンドで初めて投げてから面白くなった。工藤君がいたからこのドラマ作ろうと思ったんじゃないかと思うくらいにはまり役と思えてしまった。悪者のピッチャーも憎々しさが半端なくて上手くて、「思う存分やっつけられてしまえ!」と思えるし。ドラマの方も、最後スカッとできたらいいなぁ。
      読了日:5月10日 著者:池井戸潤
      暗い越流暗い越流感想
      若竹さん、ずっと前に超怖いパニックものを読んで以来、なのであまりよく知らないから、最初と最後の短編とか、これってシリーズものに出てくる主人公なのかぁと皆さんのレビューを読んで納得。でも知らなくても十分面白かったです。どれも最後の「ぞくっ」と感がたまらない。『狂酔』は途中でそうじゃないといいなぁ、そうなら怖いなぁと想像するだけで怖いんだけど、仕方ないというか…。良くできたお話。後味は悪くない。
      読了日:5月8日 著者:若竹七海
      人生相談。人生相談。感想
      ただ単に、新聞に寄せられた相談に答えるだけの内容の短編小説かとおもいきや、登場人物たちが少しずついろんなところで繋がって、実は長編小説だったのね、という感じ。時代もあちこち飛ぶし、登場人物も多いから誰と誰がどうなって…と前のページを繰りながら読んだけど、その繋がりがなかなか面白くて、事件としても「ほぉ」と感心してしまった。結局その死体は誰なのか、なぜ赤の他人と暮らすのか、謎がすべて解けてすっきり。
      読了日:5月8日 著者:真梨幸子
      仮面同窓会仮面同窓会感想
      あまり評判がよろしくないから、どこまで胸が悪くなるのか、逆に期待しながら読んでしまった。想像していたよりも途中まではまあまあ面白く読めたけど、最後のほうの展開に愕然。「なんじゃこりゃ?」これまで読んだ『火の粉』も『虚貌』も最後はなかなか強引な展開ではあった気がするけど、こ、ここまでとは。これはギャグなのか、ホラーなのか…。でも現実にこんなことがありそうな気もするのが一番怖いところかな。最初タイトルとあらすじを読んだときには、もっと大人な人たちのお話かと思ったら、子供のまんまの人たちのお話だったという感じ。
      読了日:5月8日 著者:雫井脩介
      私に似た人私に似た人感想
      久しぶりに私の好きだった貫井さん!なので、すごく読み応えがありました。一般人を巻き込む「小口テロ」が多発している日本で、巻き込まれた被害者の元恋人や、加害者になってしまった者、事故の現場に居合わせた者、テロと何らかの関わりを持つ人たちそれぞれが主人公となって、テロの実態にせまっていくというようなお話。読み終わってからも、ずーっと考えてしまいます。今の日本について。もともと平等でない時代のほうが長かったというのも納得。最後ちょっとあっけなく幕を閉じられてしまった気がするので、もう少し余韻がほしかったような。
      読了日:4月28日 著者:貫井徳郎
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        2014年1月〜4月に読んだ本


        スペードの3スペードの3感想
        ちょっと関わりのある3人の女性がそれぞれ主人公になって描かれる連作短編集なのですが、小学生の頃にまで遡るのが何だかすごい…。人の本質ってそんなに変わらないものなのか…と愕然としました。表題作『スペードの3』の美知代さんは痛々しい。「あき」には驚かされたけど、やっぱり痛々しい。つかささんも痛々しい…。何だかとても心が痛くなるようなお話ばかりでした。これを読んでる途中で、むかーしむかし小学生のころに読んだ佐藤愛子さんの『困ったなァ』の中の短編を思い出して、その頃の自分と重ね合わせてちょっと胸が痛くなったかも。
        読了日:4月21日 著者:朝井リョウ
        長女たち長女たち
        読了日:4月19日 著者:篠田節子
        意地悪な食卓 (角川ホラー文庫)意地悪な食卓 (角川ホラー文庫)
        読了日:4月19日 著者:新津きよみ
        藁にもすがる獣たち (講談社文庫)藁にもすがる獣たち (講談社文庫)感想
        奥田さんの大好きだった『邪魔』とか『無理』を彷彿させるような展開とキャラクターたちで、ところどころ黒新堂さんぽくもあり、最後の伏線の回収は見事だなぁと思いました。誰がこの死体で、誰がどうなったのか、が素晴らしくすっきり。曽根さん、むかーしむかしに『鼻』を読んだきりで当時のイメージそのままに「若い人」と思ってたら、あれから何年も経ったのですね…同い年だったなんて…。『熱帯夜』も読んでみたくなりました。エリンギはこわすぎ。
        読了日:4月11日 著者:曽根圭介
        ランチのアッコちゃんランチのアッコちゃん感想
        アッコさんの話ばかりかと思ったら、4編のうち2つだけだったのがちょっと残念。あとの2編も良かった(特にビアガーデンのは)けど、アッコさんのインパクトが強すぎて、アッコさんにすっかり魅了されてしまったので、アッコさんの話をもっともっと読みたかったです。
        読了日:4月11日 著者:柚木麻子
        桜さがし (文春文庫)桜さがし (文春文庫)感想
        浅間寺先生とサスケが出てくるならもしや正太郎も…と期待を込めて読んだけど全く出てこず残念。中学の同級生たちが大人になって…という設定が『激流』っぽかった。最初は誰が誰なのかわかりずらくて読みにくかったけど、一話目が終わって「あ、連作短編集だったのか」と気付いた頃には区別がついて読みやすくなってた。住んでいる京都が舞台で、しかも近所がたくさん出てくるのでうれしかったり。柴田さんの本は、泣かせようと思っていない言葉でもなぜか心にぐっと来てふと涙ぐむ、ということがよくある。それにしても、正太郎に会いたいなぁ。
        読了日:4月7日 著者:柴田よしき
        満願満願感想
        『ボトルネック』の後味の悪さが大好きで、米澤さんの小市民シリーズも古典部も読んでいたのに、いつの間にか読まなくなってたなぁと。何となく惹かれて久しぶりに読んだけど、こんな大人なのも書かはるのかと驚いた。最初の警察官の話からして、うすら寒くなるというか、全てにおいてじわじわと怖いというか。気持ち悪いし怖いし。どれも好きかも。『柘榴』は、母親としては悲しくなるけど。特に好きだったのは『関守』のおばあさん、かな。『死人宿』のどうしようもなさも好きかも。
        読了日:4月2日 著者:米澤穂信
        ユリゴコロ (双葉文庫)ユリゴコロ (双葉文庫)感想
        評判が良いので、読もうかどうしようか悩んで文庫化されたので手にとってみたけど…。相性が良いのか悪いのか良く分からない作家さん。最初に読んだ『九月が永遠に続けば』は好きになれなくて、短編集の『痺れる』はすごく面白くて、これは前者。主人公が手記を読み終えてから、本当にがらっと全てが変わりすぎて違和感がありすぎて…主人公の人となりまで違って見えて、後半は何だか伊坂さんの本に出てくる人みたいな感じで、違う物語を読んでいるみたいな。それにあれだけのことをしでかして、これではあまりにも被害者たちが浮かばれないなぁと。
        読了日:3月25日 著者:沼田まほかる
        竜の涙 ばんざい屋の夜 (祥伝社文庫)竜の涙 ばんざい屋の夜 (祥伝社文庫)感想
        おばんざい屋シリーズ『ふたたびの虹』に次ぐ二作目、前作は女将さん自身の話が主だったけど、今回はお店に集うお客さんたちが次々と主人公になっていく連作短編集。通勤途中にもってこいの読みやすさ。女将さんの作る料理もさることながら、OLさんたちの描写が「あるなぁ」と共感しやすくて秀逸。彼女たちのその後も気になるし、女将さんのその後ももちろん気になるので、正太郎シリーズ同様続編を切望するんだけどなぁ…。
        読了日:3月25日 著者:柴田よしき
        なぎさ (単行本)なぎさ (単行本)感想
        本当に久々の山本さんの長編。視点がころころ変わるので最初「これは誰?」と????がいっぱいになったりもしたけど、全員が出きったら理解できました。でも結局「これはいったい何だったんだろう…」という感想。冬乃姉妹の家族のことも、モリのこともわからなすぎて怖い。いつまでもすねかじりのくせに母親をうっとおしがる川崎君のことも好きにはなれないし、誰一人として共感できなかった。ただ「何があった?これからどうなる?」の好奇心だけで読み進められたけど、まだまだ先が気になるお話でした。
        読了日:3月15日 著者:山本文緒
        鬼の跫音 (角川文庫)鬼の跫音 (角川文庫)感想
        おぞまし怖かったです。短編集なので読み終わったあと「うわっ怖っ!」と、一遍ごとにいちいちつぶやいてしまいそうな怖さ。道尾さん『シャドウ』と『向日葵の…』を読んだことあったけど、こんなに恐ろしいのを書く人だったのかと再認識しました。でも長編でこのおぞましさが続くのはちょっと精神的に辛くなりそう…。『冬の鬼』はちょっと切なくて、百恵ちゃんの『春琴抄』を思い出してしまった。
        読了日:3月10日 著者:道尾秀介
        手の中の天秤手の中の天秤感想
        被害者の遺族が、加害者の執行猶予中の生活の様子の報告を受け、その後服役させるかどうかを決められるという、現在実際にはない架空の制度の係官のお話。ここに出てくるケースは、実際にどこにでもあり得る不幸な事故のようなものばかりで、普通に生活している誰もが被害者にも加害者にもなり得るし、遺族の憎しみも加害者の家族の苦悩もどちらの立場も想像できて、「許し」という言葉について、ものすごく考えさせられてしまった。と、同時に主人公が思う「夢」にも大いに納得。そしてラストは「ああ、やっぱり」とにんまり。
        読了日:3月6日 著者:桂望実
        発想力獲得食 (双葉文庫)発想力獲得食 (双葉文庫)感想
        テレビ大阪(東京)のドラマ『なぞの転校生』があまりに良く出来すぎていて、懐かしすぎて(昔NHKのドラマに釘付けになっていたので)『なぞの転校生』を再読しようかなと本屋さんに見に行って思わず見つけたこちらを買ってしまった…。食べ物にまつわる系にも目がないもので。このドラマをきっかけに小説に目覚めた小学生の頃の気持ちが少し甦ったような。そして眉村さんのショートショートはやっぱり面白い。
        読了日:3月3日 著者:眉村卓
        だから荒野だから荒野感想
        年齢的に主人公とかぶるし、次男の名前が息子と字は違うけど同じで、とても他人事でなく読めたかも。うちはまだ子供が小さいけど、もうあと何年かしたらこんななっちゃうのかなぁ、息子からこんな風に思われたくないなぁとか、でも、頑張って作った食事を食べてもらえなかったり、の苦労は今まさにそうなので、私もこうなっちゃうかも、とか。一度家族と離れてみるのは、それができる環境なら、良いことではないかなと思えるし、次男の行動には少し嬉しかったり。サービスエリアの女性や、助手の大学院生の謎やもやもやが残ったけど、結構すっきり。
        読了日:2月27日 著者:桐野夏生
        ランチタイムは死神と (徳間文庫)ランチタイムは死神と (徳間文庫)
        読了日:2月24日 著者:柴田よしき
        紙の月紙の月感想
        ドラマが面白かったので原作はどんなだろう?と気になり読みました。お金って使っても使ってもまだまだ使い道があるんだなぁと…変な言い方ですが。買い物依存症の友人の話は、ちょっと私も思い当たるふしもあるので、怖かったです。旦那さんはドラマの方が良い人そうでした。映画の年下男性と旦那さんは誰が演じるんだろう。ドラマのキャストがみんな良かったので、映画と見比べるのも面白そう。
        読了日:2月21日 著者:角田光代
        幸福な生活 (祥伝社文庫)幸福な生活 (祥伝社文庫)感想
        うーん。読んでてつまらなかったから何作かは1編ずつの始めのページと最後の一行だけ読みました。それで十分だなと思えてしまった。昔読み漁った阿刀田さん星さん眉村さん筒井さんのショートショートの方が数十倍面白かったです。百田さん、感動巨編の方があってそう。
        読了日:2月13日 著者:百田尚樹
        新装版 不祥事 (講談社文庫)新装版 不祥事 (講談社文庫)感想
        読み始めたらすぐにドラマ化の話が出てきて、それも「杏」さんと知り、あまりにイメージ通りなので驚いてしまった。まさに女「半沢直樹」。痛快です。早くドラマで見たい〜。伊丹のバカ息子は誰がやるのかな…。
        読了日:2月1日 著者:池井戸潤
        怒り(下)怒り(下)感想
        タイトルの「怒り」とは、結局自分の内なる怒りなのかなぁ…。誰かが誰かと出会って、誰かと出会うことで様々な感情が生まれてそして…。「悪人」を圧倒的に好きだったのは、主人公の祐一の孤独が痛いほど伝わってきたから。物語的にはこの本もすごく良かったけど、登場人物の誰かの気持ちに共鳴するまでいかなかったというか、その行動の意味がわからないというか、いやわかるんだけど、それは嫌、というか…難しかったです。そして切なすぎました。もし、犯人が逃げていなければ、みんな幸せになれていたのかなぁ。
        読了日:2月1日 著者:吉田修一
        怒り(上)怒り(上)感想
        『悪人』から七年…待ってました。こういうのが読みたかった〜。登場人物の誰がどうなってどうなるのか、まだ分からないけど、上巻の最後の一行にぞっとしてしまいました。下巻にも期待大だけど、読み終わるのがもったいないような…。とにかくぞくぞくするほど面白い!
        読了日:1月26日 著者:吉田修一
        あまからカルテット (文春文庫)あまからカルテット (文春文庫)感想
        面白かったー。友達のためにここまでできるってすごいし、お互いに少しは嫉妬したり羨んだり、というのもリアルでなかなか良かった。4人のその後のお話も気になるし、続編も読みたいけど、ぜひドラマでも見てみたいです。4人の配役を考えるだけでも楽しいけど。そして来年はおせち料理を手作りしてみようかなーと、少しだけ思ってしまいました。
        読了日:1月24日 著者:柚木麻子
        ペテロの葬列ペテロの葬列感想
        感想を読んで、分かっていてもかなりショックでした。宮部さんの物語の登場人物はその人の過去や生い立ちが丁寧に描かれるので、まるで実在するかのように感じるのですが、この人だけはまるで理解できなかった。住む世界が違うからなのか…。選ばれた三人の罪人も理由をもっと知りたかったかな。これからどうするんだろう…新たな展開でも会長との縁は繋がってそうだけど、でもでも、寂しいな〜。今年最初の読書にしては重すぎたかな。
        読了日:1月5日 著者:宮部みゆき
         
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