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    『白ゆき姫殺人事件』湊かなえ

    評価:
    湊 かなえ
    集英社
    ¥ 1,470
    (2012-07-26)
    Amazonランキング: 664位

    美人会社員が惨殺された不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まった。同僚、同級生、家族、故郷の人々。彼女の関係者たちがそれぞれ証言した驚くべき内容とは。「噂」が恐怖を増幅する。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも―― 意地悪目線が、じわじわ怖い…!!
    ネット炎上、週刊誌報道が過熱、口コミで走る衝撃、女同士の「噂」が暴走する――
    ヒットメーカー・湊かなえによる、傑作ミステリ長編!

    しばらく湊さんの本を読んでなかったけど、これは表紙の絵からして何となく面白そうな気がして、早く読みたかったので、久々に定価で本を買ってしまった…。
    内容は、まあよくある殺人事件なんだけど、読ませ方がいまどきで凝ってる。
    さすが、売り方を考えてるなぁ…という感じ。

    無惨に殺されたネット上で「白ゆき姫」と命名された美人OLが、美人すぎるがゆえに同性からは妬まれたり、怨まれたり、で、実際にはどんな人だったのか…誰かが言うように、美人でなおかつ性格も良かったのか。それとも、誰かが言うように、同性からは嫌われて当然、な性格だったのか。
    誰が、何故、彼女をあんな風に無惨に殺害したのか…。

    この手の、色んな人が語る、一人の人物像というのはどうしても貫井さんのと比べてしまうけど、今風にわざとしてあるので、何だか軽いというか…、フリーライターのあまりの無責任さに呆れてしまった。
    そして、週刊誌の記事は、実際のインタビューのやり取りとは全然違ってて、そのはしょり方が、実際こんなものかもしれないなぁと、そういうの鵜呑みにしちゃいけないなぁと納得。

    一人の人間のことを、実に様々な見方があるもんだなぁと、自分に置き換えて考えてみると空恐ろしくなったというか、きっとろくな人間と思われてなさそうで、こんなことで「自分」を認識させられたくないというか…。
    そして、この場合の彼女にものすごく同情してしまった。
    もう、どこへも戻る場所がないなんて、寂しすぎるし。

    ここに出てくる、美人OLみたいな人とは絶対に関わりたくないなと。
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      『新月譚』貫井徳郎

      評価:
      貫井 徳郎
      文藝春秋
      ¥ 2,205
      (2012-04)
      Amazonランキング: 4679位

      ベストセラーを連発していた美貌の人気作家、咲良怜花は、世間から惜しまれつつ筆を折る。
      それから8年、高校生の頃から彼女の作品の大ファンだったという若き編集者の訪問を快く受け入れた咲良怜花の口から、誰にも語られたことのなかった彼女の作家となる以前の話から、作家となるきっかけを作った男との顛末が語られ始める。
      それは実に数十年にも及ぶ、一人の男を愛し続けた彼女の情念の記憶であった…。
      八年前に突然絶筆した作家・咲良怜花は、若い編集者の熱心な復活のアプローチに、自らの半生を語り始める。そこで明かされたのは、ある男性との凄絶な恋愛の顛末だった―。 絶筆した美人作家が隠し通した半生とは?貫井徳郎のあらたなる傑作誕生!内容(「BOOK」データベースより)
      作家となる以前の、本名の後藤和子は全く自分に自信がなくて、人間関係も上手くなくて、そのせいでせっかく就職した大手の会社を辞めざるをえなくなって、たまたま就職試験を受けた小さな会社の社長の眼鏡に適い、外見ではなく、中身を認められたことで、初めて他人から受け入れられたことで、男に傾倒していく。
      当然といえば当然ながら見た目も良く、仕草も会話もスマートな男はとんでもなく浮気者で、和子の幸せはそうそう続かず。
      そして男との別れが、和子の人生の大きな転機となって、作家への道を歩ませる。
      ところが男との関係は断ち切れず、何度も傷つく度に彼女の文章は凄みを増し、大きな賞に何度もノミネートされるほどに。

      と、まあ、自虐的でひねくれた女のうだうだした回顧録が延々続く感じかな。
      貫井さんの本の登場人物は、得てしてぐじぐじうだうだしてる。
      そこまで両親に甘えて、僻んでお金を出させるという神経も信じがたいし、性格悪いなーと。

      会話とかも淡々としているし、付き合っているとはいえ情事のシーンとか一切ないから大恋愛とか情念とか言われても…そこまでの男と女の関係みたいなのも、ふーん、という感じ。
      同級生のストーカーまがいの嫌がらせも意外とあっさり終了してしまうし、その後出てこないし。

      まあ、そういうどろどろは他の作家さんでも書けそうなので、かえってこのあっさりさ加減が貫井さんの好きなところなのかもしれないけど。

      ただ、読んでいて途中ではたと、女流作家の体で書かれているけれども、作家になってからの、新人賞は獲ったものの、なかなか枠から抜け出せず、そこそこのものしか書けなくて、みたいなところから傑作を書くに至るまでの過程が、貫井さんご自身のことのような気がしてしまった。

      主人公が化けてからの作品、暗くてどうしようもなく後味の悪い、という作品そのものが貫井さんのお得意のパターンだし、そういうのが大好きな読者、ここにいるし。

      どこかで、この『新月譚』が直木賞候補と知って、もう結果が出ているのかと思ったら奇しくも今日が発表と、いまさら知って驚いた。
      昨日読み終えたのはたまたまなので、これはもしかして貫井さん獲れるのかも?なんて期待してしまう。三度目の正直。ありますように。

      でも私は『愚行録』や『乱反射』の方が好きだったけど。
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        『風紋』上下 乃南アサ

        評価:
        乃南 アサ
        双葉社
        ¥ 900
        (1996-09-12)
        Amazonランキング: 134382位

        評価:
        乃南 アサ
        双葉社
        ¥ 800
        (1996-09)
        Amazonランキング: 113909位

        父親は一流企業に勤めるごく普通のサラリーマン、長女は2浪中の予備校生、次女は姉も卒業した女子高に通う17歳。
        そして、平凡な専業主婦の母。
        傍目からは、ごく一般的な家庭であったはずの高浜家の平穏は、ある日を境に破られる。
        9月の連休前の土曜日の午後、次女の学校での父母会に参加するために、いつものように車で出かけた母親は、そのまま帰らぬ人となる。
        容疑者として逮捕されたのはかつて長女の担任であった高校教師。
        事件の概要が明らかになるつれ、被害者のはずの家族にも向けられるマスコミや世間の好奇の目。
        そして裁判が始まり、一度は犯行を認めたはずの容疑者は一転無罪を主張する……。
        ある善良な家族の上に降りかかった一つの殺人事件。被害者の遺族、そして加害者の家族がその運命を狂わされていく様を、多感な年頃の少女・真裕子を主人公にして描いた社会派問題作。(内容「MARC」データベースより)
        ここに出てくる高浜家とは家族構成が一緒だし、私も子供の頃はかなりのお母さんっ子だったので、母の死を受け入れられず、裁判が始まってからもなお、犯人を有罪にしてほしいのではなく、ただ母を返して欲しいと、それだけを願い自らも命を絶つことだけを考えて生きる高浜家の次女、真裕子に感情移入しまくってしまった。
        これほど本の世界にのめりこんだのは久しぶりかも(『悪人』以来?)。

        母親を失くしてから、それぞれの思いを持って、バラバラだった家族がかろうじて繋がって、これからを生きていこうとするのに、真裕子だけはいつまでも頑なで、でもその理由も仕方ないし、結局母親のことを一番考えて、一番必要としていたのも真裕子だし、とにかくこの子が痛々しい。

        一方の、ある日突然、殺人者の妻と呼ばれるようになり、それまでの暮らしぶりから一転、坂道を転がるように堕ちていく容疑者の妻、香織の変貌振りは鬼気迫るというか、人間の弱さなのか強さなのか、あまりのイタイ人さ加減に、とにかく凄い人としかいいようがなくて、こちらには全く同情の余地もなく。

        一人の人間が殺されたことによって、周囲に与えた影響はいかばかりか計り知れず、事件そのものを「爆風」と例えられているけれども、関係者たち、そしてそれに付随する人たちをも巻き込んで、爆風による風紋はどこまでも広がり続ける。

        事件が起こって、容疑者が逮捕されて、裁判が始まって、その間の遺された家族の心情や生活が実に表面上は淡々としていて、でもこれからもその人たちは生きていかなければならないのだから、というのがとても丁寧に描かれていて、作り物の小説を読んでいるという感じがしなかった。

        裁判ってお母さんのためにやるんだと思ってた、というようなことを真裕子がつぶやいていたけれど、確かに、裁判によって犯人の罪が確定するだけであって、殺された被害者には何の関係もないのかもしれないと、そんなもので遺された人たちの気持ちがどうなるわけでもないというのが良く分かった気がする。

        これとは全く関係ない本のレビューを見ていて、その中に、『白夜行』『疾走』と並べて『晩鐘』があげられていたので、それはぜひ読んで見たいと思って調べてみたら、『晩鐘』は、『風紋』の続編だということで、とりあえず順番通りにこちらから読んでみたけど、この事件から七年後の彼女たちがどうなっているのか、本当に早く続きが知りたいと思えるほど、1000ページ超えのページ数を感じさせないほど、かなり嵌ってしまった。

        かれこれ17年ほど前に書かれた本らしいけど、今読んでも全く違和感もなく。
        インターネットや携帯電話の普及や人間を取り巻く住環境は時代とともに随分と変わってしまった気がするけど、人間の感情や内面といったものには大した変化がないのだなとつくづく考えさせられてしまった。被害者家族に対する扱いも、現在も全く変わってない気がするし。

        本当に何でこんな凄いの知らなかったんだろうと、今までこの本の存在さえ知らなかったのを悔やまれるけど、考えたら乃南さん、昔々一冊読んで、その印象があんまり良くなかったので他のには手をつけなかったのでした。
        こんなに暗くて重い小説を書く人だったなんて、知らなかった。のは、私だけ?
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          『マスカレードホテル』東野圭吾

          評価:
          東野 圭吾
          集英社
          ¥ 1,680
          (2011-09-09)
          Amazonランキング: 1908位

          都内で次々に起こった関連性のない3件の殺人事件。
          現場に残されたメモの暗号から、一連の事件は同一犯による連続殺人事件として捜査され、紐解かれた暗号から、次回の殺害現場が都内の超一流ホテル「コルテシア東京」であると判明。
          潜入捜査のため、ホテルマンになりすまし「コルテシア東京」のフロントに立つのは、警視庁の若きホープ、ホテルマンの制服が一番似合うであろうことから抜擢された新田刑事。
          俄仕込みでも、実際にホテルマンとしての業務をこなし、様々な客の対応に追われ、日に日にホテルマンとしての立ち居振る舞いが板についていく新田の、捜査に直接関われない苛立ちをよそに、捜査は着々と進められ……。

          待望の新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ
          都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し・・・。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。
          彼の仕事は、相手の仮面をはがすこと。彼女の仕事は、お客様の仮面を守ること。
          様々な仮面をかぶった人間がやって来る――。
          東野圭吾作家生活25周年特別刊行、堂々完結!

          内容をざっと見て、東野さんの名前がなければ、多分読む気にもならなかったと思う。
          読んだ感想も、普通。

          殺人事件の捜査というよりも、昔高島家の弟がやってたドラマ「ホテル」のような様相を呈しているというか、「姉さん事件です」ばりの小さな客とのトラブルなんかがちょこちょこあったりして、あれ、メインの殺人事件はどうなってるの?という感じで、一見群像劇のようにお客様メインのお話が続く。
          「ホテル」は好きなドラマだったので、その話自体はまあ面白かったし、ホテルマンとして成長していく新田もなかなか好感が持てたけど、やっぱり普通。
          ホテルで起こったちょこちょこした事件の中に、本来の事件解決に繋がるヒントがあったりして、ひらめきのままに、新田刑事が影で大活躍。
          この新田刑事が、湯川先生、加賀刑事、に続く「第三の男」とどっかに書いてあったけど、ということは…シリーズ化?そしてドラマ化?

          新田刑事やホテルのフロントの女性より、所轄の能勢刑事が一番印象深かったような。
          頭の中では勝手に能勢刑事は中村梅雀さんに変換されてたし。

          で、結局、煌びやかな超高級ホテルの舞台裏の物語が描きたかっただけなのねというか、何だかどっちつかずの中途半端な感じがしてしまった。

          『白夜行』や『悪意』や『手紙』や『天空の蜂』みたいな、読み終わってからも余韻をひきずるような、やっぱり東野さんでなければ…と思えるような、そんな作品をもう一度読みたいと、懲りずに読み続けてきたけど、最近どれもイマイチな感じがしてしまうのは私だけでしょうか。

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