『永遠の0』百田尚樹

評価:
百田 尚樹
講談社
¥ 920
(2009-07-15)
Amazonランキング: 118位

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくる―。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。  内容(「BOOK」データベースより)
司法試験に落ち続け、なかばやる気を失くした健太郎は、ある日フリーライターの姉からの依頼を受けて母でさえ顔も知らない戦死した実の祖父の生涯を調べることに。
あの戦争を生き延びたかつての「戦友」たちから語られる祖父「宮部久蔵」という男。
その飛行機の操縦の腕前から、誰からも一目置かれる存在だったという宮部。
その反面、慎重すぎる宮部の性格を「臆病」と吐き捨てるかつての戦友。
「臆病者」と蔑まれても、「生きて帰る」ことを約束し、どんな戦局にあっても決して「生きる」ことを諦めなかった宮部が、なぜ自ら死に行くことを選んだのか…。

足掛け3年ほど悩んでやっと読むことにしたけど、これは今まで躊躇していた自分が馬鹿みたい。「0」は零戦のことと解っていたから、絶対泣くから、重いし、ページも多いし…と避けてしまってたけど読み始めれば何のことはない、あっという間に引き込まれてどれだけスラスラ読めてしまったことか。
もっと早く読めば良かった、こんなに良い本。

最初の人物に宮部を「臆病者」と語らせ、健太郎を落胆させ、その後後から後から出てくる「宮部」の人となりと飛行の腕前の物凄さとによって、それまで存在も知らなかった祖父に対する親愛の情みたいなのが健太郎たちにわいてくるのが、読んでいても嬉しくなった。

最後の章の手前で鳥肌がたつほど、「ああそうだったのか」と納得。
あとはもう涙が止まらなかった。どれほど無念だったろう。

読みやすいことの一つには、何となく教科書に出てきそうな会話文とか、おそらく話を聞きに言っているのは85歳ぐらいのお年を召した方ばかりなのに、あまりにもすらすらと長く話してくれるから。

ここに書いてある戦闘の話はどれも聞いたことのある本当にあった戦闘なので、どれが事実でどれがフィクションなのか…宮部さんが本当にその時代そこにいたと思いたいけど、戦争の現実はあまりにも残酷すぎて、やっぱり宮部さんはそこにいてほしくないというか…複雑な心境。

横山さんの『出口のない海』を読んだときもそうだったけど、こういうのを読むと、やっぱり戦争を引き起こした人たちが憎いし、「回天」や「桜花」を考え出した人間を憎まずにはいられない。
歴史に「タラレバ」はないと書いてあったけれども、やっぱりもしあの戦争がなければ…と、考えずにはいられない。
朝には隣にいて笑っていた人間が、夕方にはもういない…それが戦争というもの。

この時期に読みたくなったのも、読んで何かしら考えるところがあったのも、やっぱりご先祖さまたちが「戦争を忘れるな〜」と言っているのかもしれないなぁと。

まだお読みでない方は、ぜひ読んでみてください。
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      こんばんは。
      私も同じです。前々から興味はとてもあったのですが戦争ものということで読むのをためらっていました。もっと早く読んでいればよかったと思いました。
      とても分厚くて内容も重たい物でしたが、読む手が止まりませんでした。
      宮部という人物が分かれば分かるほど切なくて悲しくなります。
      この本を読んで改めて、戦争を忘れてはいけない、後世に語り続けていかなければならないと思いました。
      • 苗坊
      • 2012/08/11 10:36 PM
      苗坊さんこんにちわ。
      やっぱり躊躇してしまいますよね。本も重いし内容も重いし。でも思い切って読んで本当に良かったです。映画も楽しみですね。岡田君ですよね?宮部さんは。
      • uririn
      • 2012/08/24 3:57 PM
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      • 苗坊の徒然日記
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