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    『新月譚』貫井徳郎

    評価:
    貫井 徳郎
    文藝春秋
    ¥ 2,205
    (2012-04)
    Amazonランキング: 4679位

    ベストセラーを連発していた美貌の人気作家、咲良怜花は、世間から惜しまれつつ筆を折る。
    それから8年、高校生の頃から彼女の作品の大ファンだったという若き編集者の訪問を快く受け入れた咲良怜花の口から、誰にも語られたことのなかった彼女の作家となる以前の話から、作家となるきっかけを作った男との顛末が語られ始める。
    それは実に数十年にも及ぶ、一人の男を愛し続けた彼女の情念の記憶であった…。
    八年前に突然絶筆した作家・咲良怜花は、若い編集者の熱心な復活のアプローチに、自らの半生を語り始める。そこで明かされたのは、ある男性との凄絶な恋愛の顛末だった―。 絶筆した美人作家が隠し通した半生とは?貫井徳郎のあらたなる傑作誕生!内容(「BOOK」データベースより)
    作家となる以前の、本名の後藤和子は全く自分に自信がなくて、人間関係も上手くなくて、そのせいでせっかく就職した大手の会社を辞めざるをえなくなって、たまたま就職試験を受けた小さな会社の社長の眼鏡に適い、外見ではなく、中身を認められたことで、初めて他人から受け入れられたことで、男に傾倒していく。
    当然といえば当然ながら見た目も良く、仕草も会話もスマートな男はとんでもなく浮気者で、和子の幸せはそうそう続かず。
    そして男との別れが、和子の人生の大きな転機となって、作家への道を歩ませる。
    ところが男との関係は断ち切れず、何度も傷つく度に彼女の文章は凄みを増し、大きな賞に何度もノミネートされるほどに。

    と、まあ、自虐的でひねくれた女のうだうだした回顧録が延々続く感じかな。
    貫井さんの本の登場人物は、得てしてぐじぐじうだうだしてる。
    そこまで両親に甘えて、僻んでお金を出させるという神経も信じがたいし、性格悪いなーと。

    会話とかも淡々としているし、付き合っているとはいえ情事のシーンとか一切ないから大恋愛とか情念とか言われても…そこまでの男と女の関係みたいなのも、ふーん、という感じ。
    同級生のストーカーまがいの嫌がらせも意外とあっさり終了してしまうし、その後出てこないし。

    まあ、そういうどろどろは他の作家さんでも書けそうなので、かえってこのあっさりさ加減が貫井さんの好きなところなのかもしれないけど。

    ただ、読んでいて途中ではたと、女流作家の体で書かれているけれども、作家になってからの、新人賞は獲ったものの、なかなか枠から抜け出せず、そこそこのものしか書けなくて、みたいなところから傑作を書くに至るまでの過程が、貫井さんご自身のことのような気がしてしまった。

    主人公が化けてからの作品、暗くてどうしようもなく後味の悪い、という作品そのものが貫井さんのお得意のパターンだし、そういうのが大好きな読者、ここにいるし。

    どこかで、この『新月譚』が直木賞候補と知って、もう結果が出ているのかと思ったら奇しくも今日が発表と、いまさら知って驚いた。
    昨日読み終えたのはたまたまなので、これはもしかして貫井さん獲れるのかも?なんて期待してしまう。三度目の正直。ありますように。

    でも私は『愚行録』や『乱反射』の方が好きだったけど。
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