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    『風に顔をあげて』平安寿子

    風に顔をあげて
    風に顔をあげて
    平 安寿子 2007/12/15発行 角川書店 P.239 ¥1,470
    ★★★★★
     誰かに何かをしてあげたいという思いは、エネルギーだ。その反対に、何かしてもらいたいという渇望は、何も生まない。
     自分を救うのは、この「何かしてあげたい」という思いかもしれない。
    自称プロのフリーター、25歳で独身で、定職についていないことを負い目に感じながらも、夢や希望を持つことより、一人で「生活」をしていくことで精一杯の風実。

    女を作って出て行った父親の愚痴ばかり言う母親につきあいきれず、高校卒業後すぐに一人暮らしを始めたものの、どのアルバイトも長続きせず転々とし、自称ボクサーの彼氏らしき男の存在はあるものの、どうやら自分が相手からはそれ程には求められていないことに薄々勘付きながらの、まるで追っかけのような関係では満たされるはずもなく…。

    そんな不安と不満を抱える風実のアパートに突然転がり込んで来たのは、母親から押し付けられそうな進路を受け容れられず、ゲイであることをカミングアウトし、家を飛び出してきた高校生の弟、幹。

    ゲイバーで働きたいと言い出した幹の将来を案じながらも、風実自身のことさえも全く先が見えなくて……。

    「25歳フリーターは自由?それともヤバイ?
    元気が取り柄の風実が密かに抱える、弟のゲイカミングアウトより、自称ボクサーの彼との恋より、心配なことは?05年度本の雑誌が選ぶ文庫ベストテン1位獲得の『グッドラックららばい』以来初の書き下ろし長編!
    これでいいのだろうかと今の仕事と先行きに不安を感じている人へ、家族関係で悩んでいる人へ、恋もままならずに淋しいと感じている人へ、すべての人に贈る物語だ。〜北上次郎氏」だ、そうで。


    25歳の頃といえば、結婚なんて全く頭になくてただただ夢ばかりあったような…。母親からは極楽とんぼと呼ばれ、仕事も恋愛もめいっぱいで友達と旅行三昧の、人生で一番楽しい日々だったなぁとしみじみ(多分バブルの名残だったのかも)、それゆえ今こうなってしまっているのかもだけど…。

    なので、25歳でこんな風に将来を案じる風実はしっかりしてるのねと感心してしまうし、弟の幹君はもっとしっかりしてそうだし、なかなか世渡り上手そうなので何の心配もいらなさそうな(ちゃんと導いてくれそうな心強いゲイの大人も身近にいることだし)…。

    風実の飲み友達の小池さんや、バイト先の尊敬できる先輩三益さんの存在や、色んな人に支えられて、風実は冒頭の引用部分のことに気づくけど、これって本当にその通りだなと思えるし、自分自身にも常に言い聞かせないといけないなと思えてしまった。

    タイトルの『風に顔をあげて』も、寒さ厳しい今だからこそ、何かに立ち向かっていくようでなかなか良いかなと、読んだ後、「私も頑張ろう!」と思わせてくれるようなお話だったかな。

    JUGEMテーマ:読書
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        コメント
        はじめまして今晩は。
        京都市民のナカムラのおばちゃんです。
        平さんの作品はいつもさらっと読めるけど、
        計算されたさらっとさとおばちゃんは感じてます。
        年いったおばちゃんはみんな頑張れって思いました。
        またお邪魔します。では…
        お久しぶりです。平さんの新刊が出たのも知らず、とんだ平ファン気取りでした・・・反省。
        それにしても北上さんのススメで読み始めた平さんの最初の作品が「グッドラックららばい」で、それからズブスブと平沼に嵌りっぱなしです。
        すぐに注文いたしましたので、また感想を忘れた頃に書きますね。
        やっぱり25くらいの頃は楽しかったなぁ。
        ナカムラのおばちゃんさん、はじめまして(^^)
        同じ京都市民なのですね!どこかの本屋さんでお会いしてるかもですね。
        平さんの本はほんとにさらっと読めて、それでいてみんな頑張ってるのが伝わってくるというか、読んだ後「私も頑張ろう」と思える気がしてとても好きです。これからも宜しくおねがいいたします。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2008/01/28 11:29 PM
        チョロさん、こんばんわ(^^)
        25歳ぐらいってやっぱり一番良い時でしたよね〜、しみじみ。
        平さん好きだと思っていながら、肝心の「グッドラックららばい」未読です(^^;(読もう読もうと思って忘れてました…)。
        是非是非感想をお待ちしていますね。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2008/01/28 11:46 PM
        読みました。
        少し毒は少なかったけど、平さんらしさが充分に出た作品でした。ホモの弟・幹や尊敬する藤本さんも魅力的に書かれていたし、ちょいと拍子抜けしたカレシの英一だって、それなりにいい。
        ただ、お母さんだけが救われないまま終わったのは、少し残念です。お父さんが最後にかっこいいところ、見せただけに。
        チョロさん、こんばんわ(^^)
        私も弟君のキャラが一番好きでした。小池さんが仕事のことで荒んでいくところや、彼氏の人間らしい弱さみたいなの、すごく良く書かれてるなぁと。
        そういえばお母さんの印象、ヒステリーとしか…。
        にしても「30怖い病」なんて、30歳を「若い!」と思えてしまう私には「とほほ…」です。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2008/01/30 10:55 PM
        こんばんは。
        タイトルがこの寒い季節にぴったりでしたね。
        風実の年齢は過ぎちゃいましたけど、
        読後は、勇気づけられたような気もしました。
        藍色さん、こんばんわ(^^)
        「30怖い病」なんて、「ふんっ」て鼻で笑うしかない年齢になってしまったけど、私は、結構今でも迷ってるなぁと…なので、読後は本当に勇気付けられたような気がしました。向かい風に負けないように(^^;
        では、では!
        • uririn
        • 2008/02/29 11:21 PM
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        装丁は高柳雅人。装画はヒロミチイト。書き下ろし。 主人公の織原風実(ふみ)は25歳でフリーター。定まらない仕事や年齢、曖昧な恋人・英一に将来の不安を抱く日々。ゲイとバレた弟・幹が家出してきて…。 喜んだり凹んだ
        • 粋な提案
        • 2008/02/28 4:03 AM
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        • しんちゃんの買い物帳
        • 2008/02/22 12:17 PM
        風に顔をあげて 平 安寿子 角川書店 風実、25才。 フリーター。 野球場のビールガールを3年やっていたが『30怖い病』を意識し始める。 飲み友達の小池さんは 「二十代にかかるはしかみたいなもの」って言うけど 「お気楽女の子をもうやれない」 「
        • ナカムラのおばちゃんの読んだん
        • 2008/01/22 10:16 PM

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