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    『永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢』重松清

    永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢
    永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢
    重松 清 2007/11/20発行 講談社 P.389 ¥1,680
    ★★★★★
     はてしないような長い人生の中、いったいどれだけのひとの死を見つめてきただろう。
     現世から立ち去っていく――目の前から消え去ってしまう――そう考えると、死はどこまでも悲しい。
     だが、ひとは死ぬことでどこかへ帰っていくんだと考えてみれば、悲しみに、安らぎや歓びが入り交じってくる。
     そして、死ぬことも老いることもできないカイムは――どこへも帰っていけない。

    死にいたることのない体をもち、決して老いることもなく、激しい戦火を生き続ける男、カイム。
    永遠の生を背負ったカイムは、千年のも永きに渡って行く当てもない旅を続け、人生を彷徨い続け、苦悩する。
     
    「自分はなんのために、この世界に生まれてきたのか――。」
    「自分がこの世界でなすべきことは、いったいなんなのか――。」
    「ひとはなぜ、憎み合うのか。」
    「ひとはなぜ、戦うのか。」
    「そして、ひとはなぜ――戦うことや憎むことをやめられないのか……。」

    カイムは、旅の途中に訪れ滞在する場所で、旅人として、時には傭兵として、また時には農場の働き手として…さまざまな人たちと出会い、別れを繰り返す。

    戦場となった小さな村では、ある老婆と出会い「永遠の生よりも強い、一度かぎりの短い生」を認め、またあるときには聖地と呼ばれる場所で「弱いがゆえのひとの優しさ」を認め、人間を「当たり」と「はずれ」に分けることで治安を保っているという小さな国で「変われる」ことを証明してくれた一人の年老いた革命家と出会い、また「こちら側」と「あちら側」に壁一つで分断されていた国の歴史的和解の瞬間に立ち合い……。

    カイムは、ただ生きつづけ、ただ歩き、ただ旅を続ける。
    これまでも、これからも……。

    「彼は老いず、ただ去りゆくのみ。
    彼は死なず、ただ別れるのみ。
    その寂しさ――あんたにわかるかい?
    『流星ワゴン』重松清×『バカボンド』井上雅彦×『ファイナルファンタジー』坂口博信
    三人の絆が生んだ重松文学の新たな試み 
    書き下ろし、700枚!壮大なスケールで描く命の賛歌」だ、そうで。

    先日発売されたX−BOXのロールプレイングゲーム「ロストオデッセイ・千の夢」(最近やたらとCMでよく見る…)のために書かれた物語で、主人公のカイムが時折見る「夢」の中の過去の記憶なんだそうで、物語の舞台は全て千年の間にカイムが訪れた「いつか、どこか」の町のお話31編、なのでどこから読んでも大丈夫なんだとか。

    どことなく『銀河鉄道999』を彷彿させるというか、どの過去の記憶の話も全て感動もので…(半分以上の話で泣けてしまったかも)。

    これを読んでゲームもやりたくなったけど(でもFFよりドラクエ派)、いかんせんX−BOXが…。なので、このゲーム出来る人は羨ましいかも。
    もちろん、この物語だけでも充分価値のあるものだと思えるので、ゲームとか関係なしに多くの人にオススメしたくなってしまった。

    人間の優しさ、愚かさ、強さ、弱さ、本当に大切なもの、そして何より「変われる」ということ(これは期待を込めてかな)、そういうのがいつもの重松さんらしい言葉で描かれていて、本当に心に残るストーリーが多かったなと。

    なかでも特に好きなのは『コトばあさんのパン』と『天のつぶて』と『はずれくじ』と『老兵士の遺言』。

    そして一番心に残っている言葉。

    「自分のやらなければならないことをちゃんと持ってるひとは――そして、それ以外のことには目を奪われない人は、愚かなまでに強い。」

    そういう人になりたいし、そういう人に惹かれるし。

    JUGEMテーマ:読書
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        コメント
        切なくなる話が多かったですね。
        もちろん、そういう風な注文だったからかもしれませんけど・・・。
        1000年を生きることの哀しさが十分伝わる内容でした。
        しかし重松さんはすごいなぁ、と改めて思いました。
        Xboxでなければ買うかも?
        す〜さん、こんばんわ(^^)
        これはものすごく好きな世界観で、ずっと大切にしたくなる本というか…重松さん、本当にすごいですね。今年もいろんな重松さんの本を読ませていただけて幸せだったなぁと、しみじみ思えてしまいました。
        もちろん、ニンテンドーDSやPSあたりなら買えたのにと(^^;
        では、では〜。
        • uririn
        • 2007/12/15 12:39 AM
        星が赤いのは他の5つ星の作品と区別するためですか?
        • 2007/12/15 8:57 PM
        わかりにくくてごめんなさいm(__)m
        ものすごく感動した本を、どう区別しようかとついつい色をつけてしまいました(2冊目ぐらいかな?)。

        • uririn
        • 2007/12/16 11:26 PM
        わざわざありがとうございます。
        早速参考にさせていただきます。
        • 2007/12/17 10:29 PM
        いえいえこちらこそ、ありがとうございます。
        少しでも参考にしていただければ、とても嬉しいです(^^)。これからもよろしくお願いいたします。
        • uririn
        • 2007/12/20 1:17 AM
        私もドラクエ派!です。でも確かにPSとかだったら買ってるかも…

        重松さん、久しぶりだったけど、いっぱい重松節を堪能できました。おなかいっぱい…
        ちきちきさん、こんばんわ(^^)
        私もPSかDSならやりたかったなと。
        カイムのこともうちょっと知りたいなと思えてしまったので。
        おくばせながらあけましておめでとうございます。そして今年も宜しくお願いいたしますです(^^)。
        • uririn
        • 2008/01/16 11:35 PM
        こんばんわ。TBさせていただきました。
        前書きを読むまで、ゲームの話とは知りませんでした^^;
        そしてX-BOXのゲームソフトなんですね。
        なんともマニアックな・・・。私も気になりましたが、買えませんね・・・。
        私はFF派です!・・・といいますか、ドラクエをした事がないんです^^;気になってはいますが。
        ゲームとは思えないくらい心にずしーっときましたね。
        さすが重松さんです。
        人として必要なものを教わった気がします。
        • 苗坊
        • 2008/03/02 1:36 AM
        苗坊さん、こんばんわ(^^)
        FFは、セフィロスが出てきたのだけやりました。ゲームの進化はもの凄いですね。
        「人として必要なものを教わった」、まさにその通りですね。これは本当に多くの人に読んでもらいたい本だなと心から思いました。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2008/03/03 10:47 PM
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        永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢 彼は老いず、ただ去りゆくのみ。彼は死なず、ただ別れるのみ。 その寂しさ――あんたにわかるかい? 書き下ろし、700枚! 壮大なスケールで描く命の賛歌。 「主人公は、カイム。永遠の生を生きる――すなわち、死ねない男
        • 苗坊の読書日記
        • 2008/03/02 1:33 AM
        JUGEMテーマ:読書 彼は老いず、ただ去りゆくのみ。彼は死なず、ただ別れるのみ。 その寂しさ――あんたにわかるかい? 書き下ろし、700枚! 壮大なスケールで描く命の賛歌 主人公は、カイム。永遠の生を生きる――すなわち、死ねない男。物語の舞台はすべて、一
        • ぼちぼち
        • 2008/01/13 7:18 PM
        重松さんの新作はXboxの新作ゲームの主人公の持つ 千年に渡る記憶を描いたもの。 主人公のカイムは千年を生きる男。 自分が何故不死の命を得たのか、 そして自分の生きる意味は何なのか、 問いかけながら、千年という
        • My Favorite Books
        • 2007/12/11 8:58 PM

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