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    『女たちの内戦』桂望実

    女たちの内戦
    女たちの内戦
    桂 望実 2007/11/30発行 朝日新聞社 P.262 ¥1,470
    ★★★★
    今年中に絶対結婚してやる。私はこの目標のためだけに生きている。こんなにかわいい私が、幸せな結婚をできないわけがない。もし、万一、できないとしたら、それは私が美し過ぎるから。アプローチする前に諦めてしまうほど、私は最高級の女。私に相応しい最高級の男を、必ずゲットしてやる。    〜『真樹 二十九歳の戦い』より〜

    30歳までに結婚してやる!と息巻いて、クレジットカードで男好みの服を次々と買いあさり、精一杯めかし込んでは合コンにあけくれるものの、やって来るのは「はずれ」の男たちばかり。自分よりも容姿が劣るはずの友人や姉には素敵なダーリンがいるのに、どうして自分には「運命の人」が現れてくれないのだろうかと、自分自身を一切省みず、相手に求めてばかりの「自分大好きOL」…『真樹 二十九歳の戦い』

    同級生の中では比較的早くに結婚して子供を産んだ専業主婦。久しぶりの同窓会でバリバリ働くかつての友人たちを目の当たりにし、自分も「なにか」を始めたいと思うものの、その「なにか」がなかなか見つけられない「世間知らずの主婦」…『佳乃 三十四歳の戦い』

    そんなつもりで付き合っていなかった9歳年下の恋人から、突然プロポーズされてしまい、「結婚」の二文字を重く感じる、キャリア志向ではなかったはずなのに、気がつけば重要なポストを任されていた「気のつきすぎる女」…『めぐみ 三十九歳の戦い』

    二人の子供の親権を夫に渡し、離婚後がむしゃらに働いて、ようやく自分の店を持てるまでになったものの、資金繰りに行き詰まり、元彼たちに金の無心を企む「規格外の女」…『治子 四十五歳の戦い』

    「女たちの戦いは終わらない――。
    キャリアウーマン、専業主婦、バツイチ、OL……20代から40代、理想と現実の間をさまよう4人の女たちの内なる戦いを描く連作短編集。」だ、そうで。


    アマゾンでの評価が良くなかったので、あんまり期待せずに読んだら、これが意外や意外、読み始めると止まらなくなってしまった。

    ただ、主人公たちよりも、その周囲の友人・知人に共感しまくったかも(特に専業主婦「佳乃」さんの友人たちには…)。

    自信過剰のOL「真樹」は、自分からは何もせず、それでいて何でも人のせいにしてしまうつまらない女なのに、何でこんなに自信があるのか不思議で仕方ないけど、この人の心理描写はすごく面白い、かも(女だなぁ…というか、自分に冷たい男にはとことん毒をはくところが、なんとも)。

    専業主婦「佳乃」さんは、しょっちゅう出歩いてて、「ヒマだなぁ」という印象。でも、自分自身を認めてしまうところが、にくめないし、結婚にものすごく向いてるタイプだなと。そんなにお金にいとめもつけず、がばがば買い物できる今の生活の何が不満なのか…私からすれば羨ましい人、という感じ。

    一人が長い、39歳の「めぐみ」さんの「結婚」を躊躇する気持ちはすごく良く分かるし、必要なときだけ、側にいてくれる人…は、理想だけど、相手が「結婚」を望む人なら、さっさと別れてあげなければ、相手が可哀相なんじゃないのかなと…少し勝手過ぎる気がしてしまうかな。

    最後の「治子」さんは、本当にじゃあ何で子供を産んだのか?ちょっと理解できないし、離婚後の元彼たちも最低。「しゅっぱい」の幼児言葉にドン引きしてしまったし、その後の借金の理由も「あほか、こいつ」としか思えなくて、「治子」さんの子供以外に向けられる母性愛が不思議な感じ…。

    そして、物語を繋ぐキーマンのような役割の足ツボマッサージの店主、舞子さんのところに置いてある「運命の人を見分けるネックレス」、舞子さんは年齢は関係ないと言うけれど、やっぱり若い頃なら欲しいと思ったかも…。

    ともあれ、どれもラストが前向きで、女のズルさや逞しさがすごく良く描かれてて、何となく読み終わった後にほっとする一冊かなと(自分だけじゃないんだと…)。

    JUGEMテーマ:読書
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        コメント
        面白く読めたんですけど、あまり共感できなくて。
        あ、でも自分だけじゃないってほっとする部分はあったので、
        不思議な好感はそこからかも、です。
        はじめまして〜><本好きなんですね^^私も好きで暇さえあれば読んでます^^ちなみに今のお気に入りは瀬尾まいこさんの作品です^^
        • ゆめ
        • 2007/12/09 8:59 PM
        女性の嫌な部分?ズルい部分?
        堪能しました(笑)
        めぐみの結婚に対する考え方にちょっと共感してしまった自分・・・。
        それでいいのか!?と突っ込みながらも
        それが一番自分らしいのさ、と。
        なんだか肯定されているみたいで嬉しかったりして(笑)
        藍色さん、またまたこんばんわ(^^)
        桂さんのに出てくる女の人は、これまでもあんまり好きではなかったけど、実際こういう人多いのかもなと思えたような。なんか桂さんの女性像って辛辣という気がしてしまいました。
        結婚…なんでしたいと思わなかったのか、未だに自分自身の謎なんだけど、やっぱり一人に慣れきってしまったから、そのほうが楽だと思ってしまってるのかな(^^;。
        では、では〜。


        • uririn
        • 2007/12/10 11:59 PM
        ゆめさん、こんばんわ(^^)はじめましてm(__)m
        瀬尾さん、私も大好きです。つい最近『幸福な食卓』の映画を観ました。原作に忠実で、何より勝地君が良くて…すごく良かったです!
        早く新作でないかなぁと待ちわびる作家さんの一人ですね(^^)。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2007/12/11 12:04 AM
        す〜さん、こんばんわ(^^)
        TB再チャレンジしたけど、やっぱ出来ませんでした。何でかな?
        そして、これ、男の人が読んだらどう感じるのかなと思ってたけど、す〜さんが「めぐみ」さんに共感されたのは、すごく良くわかる気がします(私もそんな感じかな)。
        この歳になってからの結婚に必要なのは「諦め」かなと(^^;
        では、では〜。
        • uririn
        • 2007/12/11 12:08 AM
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        女たちの内戦 著者:桂 望実 販売元:朝日新聞社Amazon.co.jpで詳細を
        • みほの本箱
        • 2008/08/15 7:52 AM
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        • My Favorite Books
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        • 粋な提案
        • 2007/12/08 3:14 AM

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