スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

0
    • -
    • -
    • -
    • by スポンサードリンク

    『きみはポラリス』三浦しをん

    きみはポラリスAmazonで購入livedoor BOOKS書評/国内純文学
    ★★★★★
    いつも不思議に思うことがある。
    どうして恋に落ちたとき、ひとはそれを恋だとちゃんと把握できるのだろう。
    ……
    言葉で明確に定義できるものでも、形としてこれがそうだと示せるものでもないのに、ひとは生まれながらにして恋を恋だと知っている。
    とても不思議だ。                  〜『私たちがしたこと』〜

    永遠に投函されることのない「彼」への思いを心に綴った「俺」からの手紙…「永遠に完成しない二通の手紙」お題“ラブレター”〜アンソロジー『Love Letter』収録

    子供が生まれてからは妻の愛情がそちらにばかり注がれるようになり、血の繋がった肉親のように妻からの信頼を得たいと願う男が、小学生の時に知った「本気を貫く」ということ…「裏切らないこと」自分お題“禁忌”

    高校を卒業し地元を離れて六年、恋することを止めていた、朋代の高校生の頃の「はじめて」でいまのところ「最後の恋」の相手、黒川君と犯してしまった罪の話…「私たちがしたこと」自分お題“王道”

    高校生の頃はミサの最中に失神してしまうほど、キリストに恋していた少々神がかりの真理子と、親友のエルザ。ある夜様子のおかしくなった真理子がエルザをドライブに誘い、向かった先は…「夜にあふれるもの」自分お題“信仰”

    敬愛していた大学の研究室の「先生」の訃報に愕然とし、誰にも知られぬよう「骨」をこっそり持ち帰った朱鷺子は、毎夜「先生」の骨を慈しみ、見合いの話にも耳を貸さずに…「骨片」お題“あのころの宝もの”〜アンソロジー『あのころの宝もの』収録

    家族三人で仲睦まじく出かけた水族館で、偶然夫の高校時代の後輩「勇次」と出会い、それからは頻繁にマンションを訪ねてくるようになった「勇次」は、夫の留守にもやって来て…「ペーパークラフト」自分お題“三角関係”

    出会って三ヶ月で一緒に暮らしはじめたものの、いまだに「捨松」の職業を知らない「うはね」。ふらりと長期間いなくなってしまうこともある放浪癖を持つ「捨松」の後をつけていく決心をした「うはね」が辿り着いたのは…「森を歩く」お題“結婚して私は貧乏になった〜”アンソロジー『結婚貧乏』収録

    職場の同僚達を見習い、一日中家でパソコンに向かう不健全な同居人「俊明」との生活を甦らせるためにと「ロハス」な生活に目覚めた「さより」。最初は嫌がっていた俊明が、「本物のロハス」を追求し出し…「優雅な生活」自分お題“共同作業”

    老若男女問わず、誰からもモテモテの、かっこよくてスタイルも良くて、そのうえ性格も温厚な、非の打ち所のない「春太」と、「春太」が身も心もひとすじに愛する麻子との物語…「春太の毎日」お題“最後の恋”アンソロジー〜『最後の恋』収録

    いまでもときどき車の後部座席にうずくまって眠るのが好きだという映子が、子供の頃に体験した不思議な「誘拐」の話…「冬の一等星」自分お題“年齢差”

    そしてまたまた最後にBLもの…「永遠に続く手紙の最初の一文」自分お題“初恋”

    「これって恋or愛?いえ、これこそ恋愛そのもの。
    世間の注目も 原稿の注文も「恋愛」のことばかり。なら、とことん書いてみようじゃないの!ということで生まれたただならぬ「恋愛短編集」。
    初恋、禁忌、純愛、結婚、信仰、偏愛、同性愛……本気で恋し、だれかを愛したいなら読むしかない!われらの時代の聖典。
    ひるまず恋し、おそれず愛す。
    直木賞に輝く名手が紡ぐ、11の「恋愛」の形。」だ、そうで。


    「恋愛」をテーマにした短編の依頼が多いという著者の、依頼者からあらかじめ提示されたテーマ(「お題」)と、自分で勝手に設定したテーマ(「自分お題」)に沿って書かれた、ちょっと「いびつ」な何でもありの恋愛短編集、という感じ(BLには、全く興味ないんだけど…)。

    一番好きな「裏切らないこと」に出てくる前園さん夫妻は、もしかして私の理想かも…(少々歪んでるけど、それは別として、決して裏切らない男が欲しいなと、そして自分自身も「本気を貫く」ことができればいいのになと)。

    面白かったのは「優雅な生活」の「ロハス」の考え方。
    そう言えば「ロハス」って奥田さんの「家日和」にも出てきたなぁと…確かに極めれば「生きてることが罪」というのも、日頃から思っていたことなので何だかそういう生活には憧れたりしないかも(玄米御飯は好きだけど…)。

    「私たちがしたこと」と「ペーパークラフト」は、サスペンスタッチで暗くて好きな感じ。(「ペーパークラフト」の後輩が、昔いったい先輩にどんなことをされたのか、それがとても気になるし…)。

    「春太の毎日」は、アンソロジー『最後の恋』で一度読んでいたけど、やっぱり可愛いし、「森を歩く」の「一緒に森を歩きたい」という言葉の意味が面白くて、思わず笑えてしまったかな(男の職業も)。

    最初の一編ですっかりひいてしまって、全部読むのに三ヶ月近くもかかってしまった…。
    多少理解し難いお話もあったけど、「恋」とか「愛」という感情は本当に不思議なものだなと、つくづく考えさせられてしまったかも。

    でもって、つくづく「恋愛」を成就するのは難しいものだなと…、普通に恋愛して普通に結婚してる人たちって、そっちの方が奇跡的な気がしてしまった。
    0

      スポンサーサイト

      0
        • -
        • 01:40
        • -
        • -
        • by スポンサードリンク

        コメント
        こんばんは。
        たぶん一筋縄ではいかないと思ってましたが…
        想像してたより面白かったです。
        最初の一編でひいてしまって、全部読むのに三ヶ月近くも…
        オールマイティなuririnさんにもそんなことがあるんですね。
        恋愛の成就は難しいので、とりあえず繋ぐことを考えたりしてます(笑)。
        「ワーキング・ホリデー」の記事もありますが、最近仕事に忙殺されてるので、
        うかがうのが遅くなってしまうかも、です(汗)。
        藍色さん、こんばんわ(^^)
        『風が強く吹いている』があまりにも良かったので、私は自分がてっきり三浦さんファンだと勘違いしてました…。実はその前に一作しか読んでなかったのだ。なので面白そうな本が手に入ると、ついついそっちを優先してしまって(^^;。
        なるほど、藍色さんも恋愛に迷える子羊なのですね。とりあえず繋ぐことか…私は繋ぐのも下手くそなので、今回は頑張りマッスル(^^)。
        『ワーキング・ホリデー』、では、では、私からお先に(^^)
        では、では〜。
        • uririn
        • 2007/08/19 10:02 PM
        こんばんわ^^TBさせていただきました。
        しをんさんのエッセイを1冊でも読まれていたら、きっとこの作品はすんなり入り込めたと思いますよ^^
        この短編集の作品一つ一つがしをんさんらしいなぁと思いました。

        恋愛って、難しいんだなぁと、この作品を読んで思いました^^;
        本当に、素直な恋愛の方が奇跡的なのかも知れないですね。
        • 苗坊
        • 2007/08/25 8:41 PM
        苗坊さん、こんばんわ(^^)
        しをんさんのエッセイは爆笑そうなので読もうとは思っているのですが、なかなか手がつけられず…(^^;
        人の数だけ、様々な恋愛の形があって当然で、ドラマのようにはいきませんね。でもどんなに歪な形であっても、自分以外の誰かを大切に思う気持ち、愛するという気持ちは大切だなぁとつくづく思います。苗坊さんも、是非良い恋愛を(^^)。

        • uririn
        • 2007/08/28 12:45 AM
        コメントする








           
        この記事のトラックバックURL
        トラックバック
        結婚貧乏幻冬舎文庫 著者:平安寿子出版社:幻冬舎サイズ:文庫ページ数:218p発行年月:2005年06月この
        • 実用 本
        • 2008/06/17 9:52 PM
        きみはポラリス ■やぎっちょ読書感想文 アンバランスを感じる・・・ 「あの」エッセイを書く人が、「この」物語を書くのか!! と、すごい久しぶりによんだしをん殿の本で思った。本当にエッセイと小説のギャップが激しくて、実は二人いるんじゃないか説!?が
        • "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!
        • 2008/06/11 9:32 PM
        きみはポラリス 出版社: 新潮社 (2007/05) ISBN-10: 4104541052 評価:63点 恋愛をテーマに書かれた短編11作品が収められている。 「骨片」が2002年の作品。 他は、2005年から2007年の作品だ。 設定も多様。BLっぽい雰囲気におぞましさを感じてしまう「永
        • デコ親父はいつも減量中
        • 2008/04/21 11:41 PM
        JUGEMテーマ:読書 読書期間:2007/12/14〜2007/12/15 初恋、禁忌、純愛、結婚、信仰、偏愛、同性愛…。世間の注目も、原稿の注文も「恋愛」のことばかり。なら、とことん書いてやろうじゃないの! ということで生まれた、恋愛小説の名手が紡ぐ、11の「恋愛」の
        • hibidoku〜日々、読書〜
        • 2007/12/16 1:32 AM
        きみはポラリス オススメ! これって恋or愛?いえ、これこそ恋愛そのもの。 世間の注目も原稿の注文も「恋愛」のことばかり。 なら、とことん書いてみようじゃないの! ということで生まれたただならぬ「恋愛短篇集」。 初恋、禁忌、純愛、結婚、信仰、偏愛、同
        • 苗坊の読書日記
        • 2007/08/25 8:32 PM
        装画は上野由美。装幀は新潮社装幀室。恋愛短編集。 収録作品:永遠に完成しない二通の手紙[ラブレター]/裏切らないこと(禁忌)/私たちがしたこと(王道)/夜にあふれるもの(信仰)/骨片[あのころの宝もの]/ペーパークラフト(
        • 粋な提案
        • 2007/08/19 1:56 AM

        calendar

        S M T W T F S
        1234567
        891011121314
        15161718192021
        22232425262728
        2930     
        << November 2020 >>

        読書メーター

        uririnの最近読んだ本 uririnの今読んでる本

        新刊チェック

        selected entries

        categories

        archives

        recent comment

        • 『夏空に、きみと見た夢』飯田雪子
          uririn
        • 『痺れる』沼田まほかる
          uririn
        • 『絶望ノート』歌野晶午
          uririn
        • 『夏空に、きみと見た夢』飯田雪子
          いちれん
        • 『痺れる』沼田まほかる
          くり
        • 『絶望ノート』歌野晶午
          智広
        • 『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』辻村深月
          uririn
        • 『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』辻村深月
          苗坊
        • 『永遠の0』百田尚樹
          uririn
        • 『永遠の0』百田尚樹
          苗坊

        recent trackback

        recommend

        recommend

        recommend

        recommend

        recommend

        recommend

        悪人
        悪人 (JUGEMレビュー »)
        吉田 修一
        読み終わった後も余韻に浸りたくなるような…これは、すごい。

        recommend

        しずく
        しずく (JUGEMレビュー »)
        西 加奈子
        サイン本買っちゃった。

        recommend

        recommend

        たぶん最後の御挨拶
        たぶん最後の御挨拶 (JUGEMレビュー »)
        東野 圭吾
        猫なんです…。

        recommend

        recommend

        recommend

        ねこの肉球 完全版
        ねこの肉球 完全版 (JUGEMレビュー »)
        荒川 千尋,板東 寛司
        たまらん。

        recommend

        ニャ夢ウェイ
        ニャ夢ウェイ (JUGEMレビュー »)
        松尾 スズキ, 河井 克夫
        たまらん…

        recommend

        recommend

        僕たちの戦争
        僕たちの戦争 (JUGEMレビュー »)
        荻原 浩
        とにかくお薦め。

        recommend

        出口のない海
        出口のない海 (JUGEMレビュー »)
        横山 秀夫
        たくさんの人に読んでほしい…

        links

        profile

        search this site.

        others

        mobile

        qrcode

        powered

        みんなのブログポータル JUGEM

        使用素材のHP

        Night on the Planet フリー素材*ヒバナ *  *

        PR