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    『あなたがパラダイス』平安寿子

    あなたがパラダイス
    あなたがパラダイス
    平 安寿子 2007/2/28発行 朝日新聞社 P.272 ¥1,680
    ★★★★
     歳をとるのは、ほんとにつらい。
     でも、この歳まで生きてこなければ、会えなかった人がいる。立ち会えなかった時代の局面がある。だから、若さなんか羨ましくない。
     若返りを望むなんて、無駄なこと。このまま更年期を過ぎて、彼と一緒に老いる自分でいい。彼と同じ足並みで歩いた道のりを愛おしみ、彼が歌うように、再生のきかない「今」を、じわっと味わいたい。熟した過去があればこそ、「今」にじわっと味がある。「今」は儚く消えていくと悲しいほどにわかるから、万障繰り合わせて、ここに来る。
    〜『まだまだ、いけます』より〜

    愛情のない両親を見て育ったせいで、結婚願望を持てず、図書館で地味で真面目に勤める一方、「この世は仮面舞踏会だ」と割り切り、ボーイフレンド達との自由奔放なセックスライフを満喫していた、母親と二人暮らしで独身、50歳の敦子。
    そんな敦子が、五十の大台に乗った途端に更年期のせいで、すっかり性欲を失くしてしまい、とうとう性生活からはご隠居することに。
    そして、年老いた口うるさい母親との暮らしに倦み、大好きなジュリーを応援することだけが楽しみになってしまった敦子は、ジュリーのファンサイトに書き込みをした一枚のCDがきっかけで、同じくジュリーの大ファンだったという妻を失ったばかりの中年男と知り合い…『おっとどっこい』

    ホットフラッシュ、動悸や眩暈といった更年期の症状に悩まされながらも、家事に仕事に、自分の両親の介護にと、忙しい毎日を送る53歳の主婦、まどか。
    義兄と暮らす夫の両親の具合がいよいよ悪くなった途端、それまで文句も言わずに面倒をみていたはずの義姉の悦子が家出をしてしまい、家に戻るようにとの説得役を頼まれたまどかが、悦子の携帯に電話をしてみると、そこには意外な悦子の姿が…。
    そして悦子に触発されるかのように、まどかもまた、昔の熱い気持ちを思い出し…『ついに、その日が』

    43歳にして医者から更年期を示唆されてしまった、「子供」が原因で夫と離婚したことが心の傷となる、フリーライターの千里。
    更年期を受け入れられずに戸惑う千里が、古くからの付き合いの、女性向け医療情報誌などを取り扱う会社を経営する有季子に相談してみると、紹介されたのはジュリーの歌のタイトルにちなんで「ヘイヘイ・メノポーズの会」と名付けられた、更年期を考える会のメンバー達。
    取材も兼ねて、会のフォーラムに参加した千里は、みんなの話を聞き、自らの体験を語るうち、夫との離婚の本当の原因に行き当たり…『こんなはずでは』

    そして、3話の主人公達が一同に集まり大団円を迎える…『まだまだ、いけます』の4編から成る「更年期」と「ジュリー」をテーマに描かれた連作短編集。

    「若い時より純情に、無邪気に、そして情熱的に
    人生を生き抜いたごほうびの場所では、まだまだいける恋心が健在でした。
    3人の中高年女性、夫と家族と恋人による、ユーモアたっぷりのアンチエイジング小説」だ、そうで。


    更年期…、言葉では知ってても、まだまだ先の話だと思って、あまり気にしたことなかったけど、こんなになってしまうのかと、ちょっとびびってしまった。
    そもそも「更年期」について、こんなに真っ向から向き合って書かれた話も読んだことなかったから、これはすごくためになってしまったかも(備えあれば、憂いなしというか…)。

    そのときが来たら「更年期なもので、ごめんあそばせ〜」で、すべて済ませてしまおうかなと。

    更年期を迎える時期が、ちょうど親の介護と重なる年齢だったりもして、女性って本当に大変なんだなと、つくづく思えるし(母親は何も言わなかったけど、一人でそういうの耐えてたのかなと、尊敬してしまったし)、男の人にも是非読んでもらいたいかな。

    そして、ちょうど今、更年期にあたる女性たちの年代が熱狂していた「ジュリー」こと沢田研二さんが、更年期を歌にしていたなんて、それも驚きだし、その歌詞に奥さんへの愛情をひしひしと感じて、すごく羨ましくなってしまった。

    そんな風に更年期に理解を示して、協力しようとしてくれるような人が側にいれば、きっと更年期も怖くないのかもと。

    私はソロになってからの「ジュリー」しか知らない世代だし、ファンになるには幼すぎたけど、それでも小学生の頃に聞いてた歌(「サムライ」とか「LOVE抱きしめたい」とか「危険なふたり」とか…つぎつぎと浮かんでくる)は、たぶん全部歌えてしまいそうなぐらい、インパクトは大きかったし、今も現役で、こんなに人を惹き付ける偉大な歌手なんだなと、改めて思い知らされてしまったかな。

    でも、まあ「ジュリーーーーー」といえば、やっぱり樹木希林さんのあれを真っ先に思い出してしまうんだけど…。

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        コメント
        uririnさん、こんにちは。
        「あなたにもできる悪いこと」のダメージを払拭できました。
        まさに、備えあれば、憂いなしですね。
        あはは、「更年期なもので、ごめんあそばせ〜」はいいですね〜。私もそうします(笑)。
        私もジュリーは小学生の頃に聞いてて、次々出てきました。「ダーリング」や「カサブランカ・ダンディ」の、歌い上げる感じが好きでした。
        樹木希林(当時はゆうきちほ←漢字が思い浮かばなかった…)さんのあれ、「時間ですよ」でしたっけ、「ムー一族」でしたっけ?。
        ああ、懐かしひ。
        藍色さん、こんばんわ(^^)
        これは本当にある特定の年代の女性にオススメの一冊ですね(^^)。
        まさか更年期(まだ少し先かな?)を気にする歳になるとは…とほほなんだけど、実体を知ればそれほど怖くないかもと。
        あの頃のジュリーの人気は本当にすごかったですもんね。ほんと懐かしひです。
        • uririn
        • 2007/06/22 12:43 AM
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        「あなたがパラダイス」/平 安寿子(朝日新聞社) アラフィフ世代の更年期の女性とジュリー(沢田研二)をめぐる物語。寄る年波に、体のあちこちが悪くなるわ、記憶力は低下するわ、周りの友人が病に倒れたりするわ、それだけでも大変。 心身の不調、親・子供・夫
        • 京の昼寝〜♪
        • 2014/02/27 5:29 PM
        装画は七字由布。装幀は坂川栄治・田中久子(坂川事務所)。「週刊朝日」2006年1月6−13日号〜6月30日号掲載に構成入替、加筆。連作短編集。 おっとどっこい:この世は仮面舞踏会、クールな恋だけしてきた内村敦子。
        • 粋な提案
        • 2007/06/21 3:16 PM

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