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    『押入れのちよ』荻原浩

    押入れのちよ
    押入れのちよ
    荻原 浩 2006/5/20発行 新潮社 P.293 ¥1,575
    ★★★★
    「うぃぃっく」
    「泣くなってば。俺が責任をもって成仏させてやるからさ」
    ………
    「まず、自分がどこで、なぜ死んだのか、それを思い出してみ。それが先だ」
    「あい」ちよがちょこんと頷く。
    「それと、ひとつだけ約束してくれ。出てくる時にはひと声かけて欲しい。やっぱり怖いから」
    〜『押入れのちよ』より〜

    リストラ同然に勤めていた会社を辞め、再就職先の当てもない28歳の恵太が、住んでいたマンションの家賃も払えなくなり、不動産屋の勧めで引っ越した先は、築35年、まるで苔むした巨大な石碑のような家賃三万三千円の『月が丘マンション』。

    そのあまりの安さを不気味には思いながらも、両隣のおかしな隣人たちに挨拶を済ませ、とりあえず落ち着いた恵太の前に現れたのは、この部屋に住み着く、市松人形のような姿の小さな女の子…。表題作『押入れのちよ』

    他、『お母さまのロシアのスープ』、『コール』、『老猫』、『殺意のレシピ』、『介護の鬼』、『予期せぬ訪問者』、『木下闇』、『しんちゃんの自転車』の9編から成るちょっぴり怖くて切ない短編集(荻原さん初の?)。

    「今ならこの格安物件、かわいい女の子(14歳・ただし明治生まれ)がついてきます――。
    ぞくり切ない、9夜の物語。」だ、そうで。


    『押入れのちよ』の、ちよがとにかく可愛い…。
    ちよの言う「はいなるあんさー?」に参ってしまった。
    ちよの背負ってきた哀しすぎる過去にも、ちよの楽しかった思い出の数々にも涙してしまうし、かなり切ない。

    どれもなかなか満足できる作品だけど、特に面白かったのは、筒井さんのに出てきそうな、似た者夫婦を描いた『殺意のレシピ』と、新堂さんばりに「鬼畜」のような嫁が出てくる『介護の鬼』かな。
    どちらも「こわおもしろい」。

    『お母さまのロシアのスープ』は、実際にありそうな話で、少し悲惨すぎて途中からひいてしまった。

    猫バカなので、『老猫』の話の展開はものすごく好きだし、確かに家の猫さんたちは皆「女王様」で、私は完全に下僕だし。

    に、しても『介護の鬼』の嫁は本当に怖すぎる…。
    私が年老いて、こんな風に「ドラえもん」や「オバQ」にされてしまったら嫌だなぁ…と。
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        コメント
        怖い話も切ない話もごっちゃになって
        でも面白かったです。
        「お母さまのロシアのスープ」はおちが分かっていても
        ぞくりとする怖さがありました。
        一番好きなんですけどね。
        ちよもかわいかったですね。
        でも、同じところにはやっぱり怖くて住めないかも。
        す〜さん、こんばんわ(^^)
        「お母さまのロシアのスープ」の、スープの中身はやっぱりあれなのでしょうか…。
        そして薄々感じていたことを、最後にはっきりと形にされたことがとても怖かったです。
        「ちよ」のあのアパートは怪しすぎますね(^^;お隣の異国の人たちには、ちょっとウケてしまいましたが…。
        では、では。
        • uririn
        • 2007/02/09 12:23 AM
        「介護の鬼」はお義父さんの復讐が怖いですね。これもしドラマになったら心臓バクバクものかも。(苦笑)
        でも、ちょっとあの嫁の仕打ちは気分悪くなりました。「木下闇」は悲しかったです。
        • じゃじゃまま
        • 2008/01/19 10:29 PM
        じゃじゃままさん、こんばんわ(^^)
        「介護の鬼」は荻原さんらしくないというか、本当に怖かったですね。ドラマか〜、見てみたいような見たくないような(^^;。
        怖いのもあり、切なくて悲しいのもありの、なかなか楽しめる一冊でしたね。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2008/01/21 10:57 PM
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        押入れのちよクチコミを見る # 出版社: 新潮社 (2006/5/19) # ISBN-10: 4104689025 評価:90点 ああ、うまい。 素晴らしい切れ味の短編が9つ、ピシッと揃っている。 しかも内容が実に多彩。どこをとってもうまい、一流の料亭の幕の内弁当を食べているよう
        • デコ親父はいつも減量中
        • 2009/02/27 9:57 PM
        ホラーっぽいと聞いてたので、怖々読んでみました。でも、荻原氏の「千年樹」を先に読んでしまったので、免疫が出来てたせいか物足りなさまで感じてしまった。 いや~、「千年樹」の怖かったこと。あの装丁見てると、なにかいけないものを見つけてしまいそうな、稚児衣装
        • じゃじゃままブックレビュー
        • 2008/01/19 10:27 PM
        著者:荻原浩 押入れのちよ価格:¥ 1,575(税込)発売日:2006-05-1
        • たこの感想文
        • 2007/02/11 11:23 PM
        ぞくりと切ない9夜の物語。 本屋であまり見ないんだけど、 どこも置いてないんだろうか? たまたま一冊置いてあったのを購入しました。 9作からなる短編集。 どの話しも少し怖くて、少し切ない。 そんな怪談話
        • My Favorite Books
        • 2007/02/08 8:13 PM

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