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    『図書館の神様』瀬尾まいこ

    図書館の神様
    図書館の神様
    瀬尾 まいこ 2003年 マガジンハウス P.165
    ★★★★★
    本当は初めからよくわかっている。私は確実に誰かを裏切っていて、自分をお座なりにしていて、ただ、浅見さんと一緒にいる心地よさに甘んじているだけだ。だけど、それだけでもない。そこには考えてもわからない、どれだけ考えても仕方のないことが存在している。きっと、それが私を引き留めている。

    名前の通り、清く正しく、どんなことにも真剣に取り組み、全力で臨んでいた18歳までの清(きよ)。

    中でも高校生の頃の清が、一番時間を費やし、誠実に打ち込み、清の全てでもあったバレーボール。

    高校生活最期の試合の後、清の厳しいひと言でチームメートを追い詰めてしまったことから、大好きだったバレーボールができなくなってしまった清は、生まれ育った町を離れ、再びバレーボールに触れるために、教職を取り、バレーボール部の顧問になることを願う。

    ところが国語講師として赴任した鄙びた田舎町の中学校で、清に任されたのは、部員がたった一人だけの「文芸部」…。

    安直な理由から「国語」の教師になることを選んだ清は、実は文学には全く興味はなく、授業にも部活にも身が入らず、不倫相手との逢瀬に身をゆだね、そして月に一度の墓参りを欠かせず…欠落した日々を、ただやり過ごすだけの毎日。

    そんな、バレーボールに全てを捧げ、文芸部を運動部と比べてつまらない部活と決め付けていた清が、文芸部のたった一人の部員であり、部長である垣内君と図書室で二人きりで過ごし、垣内君の言葉に耳を傾けるうちに次第に文学の面白さに目覚めていき…。

    “この出会いは、
    神様のはからいとしか思えない!
    『卵の緒』で鮮烈デビューした「坊っちゃん文学賞」作家による、爽やかな青春物語。”だ、そうで…これまた「魂の再生」の物語なのかな。


    「正しいことが全てじゃない」と言う、清の弟「拓実」の台詞に激しく同意。
    高校生の頃の厳しすぎる清の性格も分からなくもないけど、やっぱり「思いやり」のなさにちょっとひいてしまう。
    「強さ」と「正しさ」は全くの別物なのだなと…。

    それにひきかえ、清から見れば軟弱そうな弟、拓実君や、運動部じゃないというだけで最初軽んじられる垣内君の、何と「強い」ことか。

    瀬尾さんの描く「少年」や「青年」は本当にみんな優しくて、みんな大好きになってしまう。

    これまで私が見てこなかった、人間の真の大切な部分に気付かせてくれるというか…私の恋愛観とか価値観を一気に覆されてしまうほど、瀬尾さんの本に出てくる男の子たちは、人としても素晴らしいし、まさに神様のようで(不倫相手のおじさんは大嫌いだけど)。

    に、しても清の名前の由来が何ともユニークで羨ましい。
    私も子供ができたら、そんな名前つけてしまうかも。

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        コメント
        こんにちは^^
        TBが反映されません・・・。
        う〜む。何ででしょう。

        この作品、好きですね。
        まずタイトルに惹かれますよね^^本好きとしてはたまりません。
        不倫はしてはいけない事ですけど、バレーの事件があったあとの清にとっては、必要な事だったのかなぁも思います。
        最初は清の性格が苦手だったのですが、拓実や垣内君と関わっていくうちによくなっていった気がします。
        • 苗坊
        • 2007/01/17 11:41 AM
        uririnは毎日はデビューしたよ♪
        ロールキャベツやおでんの巾着餅を作る時思い出すのがこの作品です。
        スパゲッティなんてなんて贅沢な(心の狭い)おっさんなんだと(笑)
        いつかかんぴょうで巻いてみようかと。
        わたしはあの場面で一気に弟に参ってしまいました^^
        苗坊さん、こんばんわ(^^)
        TB、こちらからも失敗に終わってしまいます(; ;)
        本当にタイトルにまず惹かれてしまいますね(最近は図書館の素晴らしさに目覚めたので特に…)。
        この頃の清にとって不倫が楽という気持ちも、わからないでもないですが、あのおっさんはいただけません。最も嫌いなタイプでした。
        では、では〜。


        • uririn
        • 2007/01/18 1:16 AM
        musagoroさん、こんばんわ(^^)
        ロールキャベツはベーコンに爪楊枝…しか、したことないので、私も是非輪ゴムで…は違うか(^^;それは斬新だなと感心してしまいました。
        弟君は本当に素敵ですね(*^^*)。
        • uririn
        • 2007/01/18 1:49 AM
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        映画『坊つちゃん』(1935年 坊っちゃん:宇留木浩、マドンナ:夏目初子、清:英百合子、山嵐:丸山定夫、赤シャツ:森野鍛冶哉、野だいこ:東屋三郎、うらなり:藤原釜足、狸:徳川夢声)『坊っちゃん』(1953年 監督丸山誠治 坊っちゃん:池部良、マドンナ:岡田茉莉
        • 文学をよく見てみると
        • 2007/03/05 1:28 PM

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