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    『鴨川ホルモー』万城目学

    鴨川ホルモー
    鴨川ホルモー
    万城目 学 2006年 産業編集センター P.281
    ★★★★★
     俺ははじめ、目の前で展開されているものの意味を理解することができなかった。
     だが、これこそが京大青竜会に代々伝わる舞である、と気がついた瞬間、俺の頭のなかを強烈な痺れがぐんぐんと広がっていった。
     一糸乱れぬ、統一された舞とともに、彼らの歌う野太い旋律が、静まり返った境内に響きわたった。
     俺は、その歌を知っていた。どういうわけか知っていた。

    全ては、何をするサークルだかさっぱりわからない「京大青竜会」のサークル勧誘の、一枚の怪しいビラから始まった。

    時は五月、この春二浪の末、めでたく京都大学に入学したばかりの安倍は、葵祭のエキストラのバイトを終えた帰り道、同じくエキストラで参加していた京都大学の新入生、京大ファッション全開の男「イカキョー」な、帰国子女の高村と、上賀茂神社を「たまたま」一緒に歩いていたところを呼び止められ、新歓コンパにぜひ参加するようにと、ビラを渡された。

    すわ、何かの宗教関係か、と訝しがりながらも、この数ヶ月はコンパを渡り歩いて食い繋ぐしかない「びんぼうひまなし」の安倍は、とりあえずタダ飯を食べさせてもらおうと、ビラに書かれていたコンパ会場、三条木屋町の居酒屋へ。

    適当なところで切り上げるつもりが、そこに参加していた同じく新入生の女の子の「鼻」に一目惚れしてしまい、気づいたときには、このわけのわからないサークルの新たなメンバー、十人のうちの一人としてカウントされ…。

    そして、嵐山バーベキュー、比叡山ドライブ、琵琶湖キャンプと、牧歌的なサークル活動を経て、迎えた祇園祭の宵山の日、安倍たち新メンバーは初めて「京大青竜会」の真の姿、「ホルモー」たるものの何たるかを知ることに……。

    「第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作!
    京都の街に巻き起こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。
    前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。『鴨川ホルモー』ここにあり!!」だ、そうで。


    タイトルの「ホルモー」って何だろう、何だろうと、本屋さんで見かけるたびに気になって仕方なかったけど、やっとすっきり。

    出てくるのが馴染みの深い場所ばかりで、あんなところで、こんな儀式を…と、その光景を思い浮かべると大爆笑なんだけど…、しかし何故にあの歌が?(まあ、うまいこと春夏秋冬になってたなと、感心したけど…)

    「いかにも京大生」な、すごくおぼっちゃまらしき高村と、大木凡人似の楠木さんのキャラには、結構やられてしまったかも。

    いや、しかし安倍のにぶさときたら…(そこが京大生なのか)。

    そして何より「まさし」ファンの私としては、安倍の持ってる特別編集のビデオを是非ともお借りしたいかなと。
    そこはかなり「ツボ」に嵌った。

    これから、市内を歩いててどこかから「ホルモオオオォォォーッ」の叫び声が聞こえてきたらどうしようかと…(京都には、そういうのが現れてもおかしくない妖しげなところが確かにあるなぁと)。

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        コメント
        タイトルで引き付けられますよね。
        ホルモーって何だよ?って。
        ようやく理解できました。
        京都だからこそできることですよね。
        久しぶりに京都に行ってみたくなりました。
        高村のちょんまげ姿を見てみたいものです。
        メリークリスマス☆ですね。
        京大は怪しい雰囲気もありますね。
        広いので昔は京大生のフリをして
        校内に入ったりして学食も食べたりできましたが
        今でも自由に出入りできるんでしょうかね。
        今は京都の大学も滋賀へ移転したり
        京都の学生人口が減っている気もしますが
        鴨川の学生の集団を見ると
        若い熱気を感じていいですね。
        知っている場所が本で読めるのは馴染みがあって面白そうです。
        uririnさん、こんにちは。

        こぱんサンタがやってきましたヨン☆
        メリークリスマス♪

        …ごめんね、記事に関係なくって (*^艸^)
        す〜さん、こんばんわ(^^)
        ほんとに「ホルモー」という聞きなれない言葉にひっぱられてしまったというか…。
        冬の京都は底冷えがしますが、なかなかおつなものです、是非是非おこしやす。
        では、では。
        • uririn
        • 2006/12/26 1:17 AM
        タジイさん、こんばんわ(^^)
        グリーティングカード、有難うございました。
        とても嬉しかったです。
        歳とともに一年が終わるのが早く感じられてしまう今日この頃…、ちと早いような気もしますが、今年一年、本当にお世話になりました。そして、来年も宜しくお願いいたします。
        では、では、よいお年をお迎え下さい。
        • uririn
        • 2006/12/26 1:25 AM
        こぱんさん、こんばんわ(^^)
        どんちゃんとダダちゃんにも、ちゃんとサンタさんが来てくれたことでしょう(恋人が…は、まだ早いのね)。
        ブログを始めて、こぱんさんやタジイさんと知り合えたこと、本当に嬉しく思ってます。これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m。
        • uririn
        • 2006/12/26 1:31 AM
        uririnさん、こんにちは。
        恋愛あり友情ありの楽しい青春小説でしたね。
        吉田神社の代替わりの奉納舞。
        日曜洋画劇場のコマーシャルで流れていて、知ってたので大爆笑でした。
        そして私も隠れ「まさし」ファンです!。
        好きなミュージシャンまで似てるなんて…運命の人!。
        (だいぶ、オフコース&小田さんに傾いてますけど…)
        安倍の持ってる特別編集のビデオ、
        垂涎モノで、ぜひぜひお借りしたいと思いました(笑)。
        藍色さん、こんばんわ(^^)
        あれは日曜洋画劇場のCMで流れてましたか。最近の子は知ってるのかな?強烈なインパクトでしたね(^^;歌えるし。
        そして、やっぱり藍色さんも隠れ「まさし」ファンでしたか(^^)嬉しい。
        最近、やたらとオフコースの曲がテレビで流れてて、また聞きたくなって、マイベスト作ろうかなと思っていたところなので、そちらも「ツボ」に嵌ってしまいました。本当に運命の…ですね。
        では、では。
        • uririn
        • 2007/04/11 12:06 AM
        こんにちは。TBさせていただきました。
        ブロガーさんの間で評判が高かった本、やっと読めました。
        あやしげなタイトルで、不思議な世界のお話でしたが、なかなか面白かったです。
        オニたちの戦う姿を想像するだけでちょっと笑っちゃいました。
        masakoさん、こんばんわ(^^)
        こんな発想どこから出てくるんだろうと感心してしまいました。でも、オニかわいいし(ぞろぞろいるのがいいですね)そんな光景、本当に見られたら良いのになとも。あの吉田神社での儀式は、ほんとにばかばかしくて…爆笑でした。個人的には『鹿男あをによし』の方が面白かったので、まだ読まれてなかったら是非是非そちらも(^^)
        では、では〜。
        • uririn
        • 2007/07/23 12:14 AM
        こんにちは。TBさせていただきました。
        1度挫折してしまったのですが、今回は楽しめました。
        文章に最初入り込むのに時間がかかったのですが、後半はもうどんどん引き込まれましたね。
        万城目さんの恋愛模様が取ってもかわいらしくってすきです。
        この作品がデビュー作なんて凄いです。
        今度は続編を読みます^^
        • 苗坊
        • 2008/05/10 4:23 PM
        苗坊さん、こんばんわ(^^)
        私もこれ、挫折しそうになってました(^^;そして続編は挫折しました。『鹿男』はとても好きなんだけどなぁ。せっかくの地元の話なのに残念。
        大木凡人似の楠木さんの恋心はめちゃ可愛いんだけどね。
        では、では〜。
        • uririn
        • 2008/05/21 12:08 AM
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        • 粋な提案
        • 2007/04/10 12:33 PM
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        • 2007/03/13 10:31 AM
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