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    『些末なおもいで』埜田杳

    些末なおもいで
    些末なおもいで
    埜田 杳 2006年 角川書店 P.144
    ★★★★★
    「こんなこと言ってるけどさ、大嫌いだよ、『青春』なんて言葉」
    「そんなの、その時期を抜けたやつが勝手に思い出してキラキラさせてるだけだろ、勝手だよ。押し付けなんだ、ただの」
     真っ只中にいる連中ってのは、結構きついもんなのにさ。

    高校生の頃、眠るのが下手で、ろくに眠りにつけないまま朝を迎えてしまっていたという、主人公の檜山。

    いつものように眠れない冬の夜、ふと思い立ち、窓を開けて外の景色を眺めていた檜山に、下から声をかけてきたのは、同じ園芸部に所属しながらも、これまで話した事もなかった、同級生の矢鳴。

    夜の町を漂い歩くのが好きだという矢鳴と、過保護な母親に育てられ、夜の底に降りて行きたくても行けない檜山は、その日を境に、学校でも少しずつ言葉を交わすようになり、矢鳴がもうすぐ消失してしまう、「あれ」に侵されているという事実を知らされ…。

    『喪失の痛みと、それでもなお繰り返される「日常」の残酷。20歳の新星がものにした、たったひとつの“かけがえのない物語”。かつてどこにもない、ここからしか生まれ得なかった青春文学!
    世界の巨大さと、その前でふるえる魂のありかたを切実に描ききった 第2回野性時代青春文学大賞受賞作』だ、そうで…。


    なるほど、その時期をとっくに過ぎてしまった大人の描く「青春」と、1986年生まれの描く「青春」とは、こうも違うのか…。何だか、がっかり(でも、こっちが現実かもしれないな)。

    読み始めてしばらくは、男言葉で話す女の子の物語かと勘違いしてしまった。

    そんな大切なことを「些末」と言うのも現代的なのかな…辞書で調べてみて、寂しくなってしまった。

    「あれ」の正体は、「あれ」としか言いようがなくて、そこら辺がSFっぽいと言うか、プチホラーと言うか、ちょっと現実離れしすぎてて怖い。

    「ともだち」とか「親友」とか、「信じる」とか「信じられない」とか、言いたいことはすごく伝わってくるけど、まあ、そこがストレートで、「青春」してるのかなと。

    「青春」と言えば、「森田公一とトップギャラン」の歌を真っ先に思い浮かべてしまうので、確かに、後からほのぼの思うものだなと、しみじみしてしまった。

    装丁はすごく好きなんだけど…。


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          シェアブログ1152に投稿 不眠症の檜山、夜の町を徘徊する矢鳴、頑なに心を閉ざしたキューピーさん。 大なり小なりこころに潜む悩みを抱えた3人の高校生たちの物語。 いわゆる『青春』のやや斜め上あたりを漂うように過ごす彼
          • 道草読書のススメ
          • 2007/06/13 2:11 PM

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