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    『陽気なギャングの日常と襲撃』伊坂幸太郎

    陽気なギャングの日常と襲撃
    陽気なギャングの日常と襲撃
    伊坂 幸太郎 2006年 祥伝社NON NOVEL P.271
    ★★★★
    とにかく僕はこうやって、一般の人を脅かしたり、危害を加えるやり方は好きじゃないんだ。四人くらいでさっと銀行とかを襲って、誰も傷つけずにお金を奪っていくならまだしも、ね

    「ロマン」を求め、銀行強盗を働く四人組、人間ウソ発見器の成瀬、演説の達人の響野、正確無比な「体内時計」を持つ雪子、天才スリの久遠、それぞれの、ある日常のささいな出来事から物語は始まる。

    発端は、成瀬の勤める市役所の地域生活課に持ち込まれた、一人の市民からの苦情。
    そして、成瀬と部下が巻き込まれる強盗事件。

    その頃、響野は喫茶店の常連客から、朝起きたら消えていたという「幻の女」について相談を持ちかけられ(正確には、妻の祥子への相談なんだけど…)、雪子は雪子で、派遣先の女子社員から、入手困難な舞台のチケットの送り主について相談を持ちかけられていた。

    久遠は、公園を歩いていて、たまたま遭遇した暴行事件の被害者となった男のために、犯人探しに動き出し…。

    『巨人に昇れば、巨人より遠くが見える』
    『ガラスの家に住む者は、石を投げてはいけない』
    『卵を割らなければ、オムレツを作ることはできない』
    『毛を刈った羊には、神も風をやわらげる』
    の、それぞれのタイトルがついた短編4つと、

    銀行強盗の現場に偶然居合わせた、成瀬の部下の恋人、とある大手チェーン店の社長令嬢の家出事件に首を突っ込むことになる、襲撃編?から成る物語。

    《絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サスペンス!
    伊坂ブームの起爆剤にして、映画化で話題の「陽気なギャング」ここに待望の復活!》だ、そうな。


    最初の4編につけられたタイトル、外国のことわざ?映画の台詞?に、妙に納得。
    『卵を割らなければ…』は、今の自分に言い聞かせたい言葉だなぁと、つくづく思う。

    そして、本当にいつもながらの見事なプロット(もともとただの短編にしようとしていたものを、加筆して、こうなったらしいけど、それが出来るのがすごい…)、に、一見中身のなさそうな会話、登場人物、それらが絡み合ってくるのが絶妙というか…素晴らしい。

    前作のあとがきに、「映画のような、頭をあまり使わずに読めるような作品が書きたくなった」というようなことが書いてあったけど、まさに、2時間ぐらいの、とても愉快な映画を見た後のような読後感(本の方が若干安くてお得だし…)。

    「パエリアがなかったんで、パプリカを食べてみたんだけど」
    のお馬鹿な台詞も、
    「いい人というのは、意外に嫌な人なんだよ」
    という、本質をついた台詞も…やっぱり素晴らしい。

    今回、出番の多かった久遠君が、もし人質になったとしたら、ニュージーランドから羊が押し寄せてくる…は想像しただけでも、わくわくしてしまった。

    南米だかどこだかの、その国、是非送り込みたい人物がいるんだけど…。
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        コメント
        面白そうですから、すぐに買いに行きます。
        • さんちゃん
        • 2006/09/19 3:39 PM
        第2弾でしたが、
        これも面白かったですね。
        同じく南米のとある国に送り込みたい人・・・
        います(笑)
        さんちゃんさん、
        もし『陽気なギャンクが地球を回す』が未読でしたら、そちらからをお薦めします。
        こっちから読んでも面白いことは、面白いですが…。
        • uririn
        • 2006/09/20 12:34 AM
        す〜さん、
        やっぱり…。
        もしかして、上司だったり…しませんか(^^;
        • uririn
        • 2006/09/20 12:35 AM
        まさしく。その通りです!!!
        二人ほどですが・・・(笑)
        す〜さん、
        どこも一緒ですね(^^)

        • uririn
        • 2006/09/21 12:39 AM
        uririnさん、こんにちは。4日遅れのアップでした。
        精密な張り巡らされた伏線のまとまり、芸術的(?)でしたね。
        久遠の発言が軽率で人物名がポンポン出てくるので、ちょっとヒヤヒヤ。
        “田中に頼りすぎ”が読者に向かって言ってたので、ラストで次回予告もしてくれないかなぁ、と思いました。
        レビューの終わり方が、いい意味でuririnさんらしい、
        ブラックな味わいですね(私も一緒です。笑)。
        藍色さん、
        でも本当に田中に頼りすぎですよね。
        ドラえもんのように、便利な感じがして。
        これ、真剣に考えてて、次の日に、子供の親権ほしさに夫の鞄か何かに覚せい剤入れて捕まった人のニュースを聞いて、「やらなくて良かった」と、ほっとしました(^^;
        • uririn
        • 2006/09/23 1:10 AM
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        陽気なギャングの日常と襲撃伊坂 幸太郎 (2006/05)祥伝社 この商品の詳細を見る いつもはメモをしながら読むのですが、この本は純粋に読書に集中。 陽気なギャングは、やっぱいいっすね! このわくわくが溜まんない。 どこか
        • しんちゃんの買い物帳
        • 2007/04/06 5:19 PM
        正確には星3.5とつけたいところなのですが個人的にキャラクターが大好きなので繰り上げて星よっつ。 相変わらず会話が絶妙でフランス人によるアメリカの通販番組のようにちょっとオシャレで軽快なジョークが味わえます。通販番組特有の大仰なわざとらしさがたまに気
        • ミステリー倶楽部
        • 2007/02/08 4:38 PM
        陽気なギャングの日常と襲撃伊坂 幸太郎 (2006/05)祥伝社 この商品の詳細を見る 伊坂幸太郎氏を読み終えました。 前作の「陽気なギャング・・・」の続編。!? 最初は4人の銀行強盗犯が、それぞれの能力を生かして、 事件
        • The one to create me 〜僕を創るもの〜
        • 2006/09/24 11:12 PM
        装幀、カバー写真、カバーモデルは前作と同じ。「小説NON」2004年5月号から2005年6月号の不定期掲載した四短編を長編の第一章として大幅に改稿、第二章以下は書き下ろし。映画化された「陽気なギャングが地球を回す
        • 粋な提案
        • 2006/09/22 1:38 PM
        映画も好調の「陽気なギャングが地球を回す」の続編。 今回も面白かった。 実は続編だし、 前作よりは面白さが落ちてるんじゃないだろうか?って不安もありましたが、 その心配も杞憂でしたね。 最近の伊坂作
        • My Favorite Books
        • 2006/09/19 7:29 PM
        面白いよ。うん。面白い。 ミステリーなのでネタバレもしたくないけど、ざっくり言っちゃえば、誘拐事件が起こる。 で、どういうわけか、成瀬・響野・久遠・雪子のギャング4人組が事件を解決しなきゃいかん状況に置かれ
        • ぱんどら日記
        • 2006/09/19 11:34 AM
        著者:伊坂幸太郎 ある時、ウソを見破る達人・成瀬は刃物男騒動に出くわす。演説の達
        • たこの感想文
        • 2006/09/19 6:20 AM

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