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    『ぶたぶたのいる場所』矢崎存美

    ぶたぶたのいる場所
    ぶたぶたのいる場所
    矢崎 存美 2006年 光文社 P.249
    ★★★★
    何気なく振り返ると、フロントカウンターの脇の柱から、何かが顔を出している。
    ぬいぐるみだ。小さなぬいぐるみが、顔を半分だけ出している。大きな耳、長く突き出た鼻、ピンクの布地。少し濃いピンクの布を張った片手の先まで見えている。あれは――ぶたのぬいぐるみだろうか。

    名ホテルと名高い高級ホテル、海のきらめきを一身に集めて輝くような、白亜の西洋館「グランドホテル」。
    この「グランドホテル」には、普段、客の前には、極力姿を現さないようにしているという、どう見ても「ぶたのぬいぐるみ」にしか見えない(実際ぬいぐるみなんだけど…)、一風変わった執事(バトラー)がいる。

    その名も「山崎ぶたぶた」(そのまんまじゃん)。

    物語はこの「グランドホテル」の二十周年記念に当たる、来年の桜祭りのメインイベント、シェイクスピアの「オセロー」の芝居に携わる人々と、このホテルで、ぶたぶたさんと、遭遇することになってしまったお客様の物語を絡めて、
    『人形の夜〜春の物語』
    『柔らかな奇跡〜夏の物語』
    『不機嫌なデズデモーナ〜秋の物語』
    『ありすの迷宮ホテル〜冬の物語』
    と、きて
    『小さき者と大きな空〜再び、春の物語』で、大団円を迎える5編から成る、ファンタジー連作短編集。

    「とっても不思議で心温まる、超人気シリーズ最新作!」(8月には、もう『夏の日のぶたぶた』が出てるから、今は最新作でないけど…)だ、そうな。


    す〜さんのブログで、以前から「何だろうこれは?」と、ものすごく気になっていたけど、読んでみて「ぶたぶたさん」の魅力にすっかりやられてしまった…。

    かわいいぶたのぬいぐるみ、なのに、おじさん…。
    古ぼけた桜色で、突き出た鼻と右耳がそっくりかえった大きな耳。
    黒ビーズの点目…そんな「ぶたぶたさん」が、鼻をもくもくさせながらおじさんの声でしゃべるって…想像しただけで、もう幸福な気分になってしまう…。

    しかも「ぶたぶたさん」は、今回シェイクスピアの四大悲劇の一つ、「オセロー」の舞台で、重要な役を与えられて、しかも、それがちっとも不自然でなくて、北島マヤばりの名演技をやってのける。

    一作目の『ぶたぶた』から読みたかったけど、残念ながら本屋さんにこの本しか置いてなかった…最初から読まなくて、この設定についていけるかな?と不安だったけど、全然大丈夫。

    でも、シリーズ全部読みたくなってしまったので、探さなければ…と、必死になるぐらい、面白かった。

    あるホラー作家が、このホテルにカンヅメにされて…の『ありすの迷宮〜冬の物語』は、バスの中で読みながら、必死で笑いをこらえてしまうぐらい、爆笑もんで…。

    「ぶたぶたさん」のかわいさと、優しさに、ものすごく癒されてしまった。
    ルームサービスの「梅きのこ雑炊」…作り方を知りたい…。

    「ぶたぶたさん」が飲んだビール、お腹の染みにならなくて、本当に良かった。
    て、それ、どこに入ったのかな…。
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        コメント
        ぶたぶたシリーズですね。
        ほんとどの作品も癒されてしまいます。
        この作品では劇中劇であの役を!!
        シェイクスピアを大学でちょこっと専攻してたんですけど、
        まさかあの役をやるなんて・・・。って感じで
        でも楽しく読んでしまいました。
        ぜひ他の作品も読んでみてください。
        絶対に癒されまくりますよ。
        ぶたぶたさんに出会ってしまいましたね!
        私も今、シリーズ読破中です。
        本書は未読なので、これから楽しみです♪
        す〜さん、かつきさん、
        ぶたぶたさん、本当に可愛すぎます〜。
        虜になってしまいました。
        早速『ぶたぶたの食卓』を手に入れました。
        私も読むのが楽しみです〜。
        では、では。
        • uririn
        • 2006/09/18 1:11 AM
        読みました〜。
        ぶたぶたさんはやっぱり名優でしたね。

        「ぶたぶたシリーズ」を最初から読んでいくと、矢崎存美がどんどんうまくなっていくのがわかります。
        かつきさん、こんばんわ(^^)
        今日、注文していたぬいぐるみの「ぶたぶたさん」が届きました。
        本同様、癒されてしまいます〜。
        読破するのが楽しみです。
        では、では。
        • uririn
        • 2006/10/06 12:16 AM
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        深い森を抜けた海辺に建つ瀟洒なオールドスタイルのホテル。今回のぶたぶたさんはこのホテルのバトラー(執事)。5つの連作短編なのですが、正直、最初の3つはおもしろくありませんでした。ホテルマンって完璧なサービスや応対ができて当たり前だからぶたぶたさんのよ
        • 猛読醉書
        • 2006/10/05 2:49 PM
        ぶたぶたシリーズ第3弾です。 今回の舞台は白亜のホテル グランドホテル。 そこで行われる劇「オゼロー」を軸に話しが進んでいきます。 春、テレビの脚本などを書いていた織が 実家の花屋を手伝うことから話は
        • My Favorite Books
        • 2006/09/17 7:43 PM

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