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    『コッペリア』加納朋子

    コッペリア
    コッペリア
    加納 朋子 2006年 講談社文庫 P.361
    ★★★★★
    人形はなぜ埋められる? なぜ簡単に崩れ壊れてしまう? なぜ捨てられるのだ? 
    理不尽だと思った。けれどもっと大きくなって、人間だって変わりはないことに気づいた。怪我をすれば壊れもする。壊れ過ぎれば埋められる。文字通りの意味で親に捨てられ、比喩的な意味で恋人や配偶者から捨てられる。
    そして薄暗い隙間に、押し込められ、閉じ込められることだって、ある。

    精神科医に恋をし、彼の元へ通うため、自らを傷つけていた、若き日のまゆら。

    美大に通うまゆらの類まれな才能に目を付け、開花させたのは、雛人形の頭師を祖父に持つという、創也。
    まゆらは、創也に言われるままに、人形を完成させ、まゆらの生みだす人形たちはいつしか、コレクター達に高額で取り引きされるほどに、伝説化されていく。

    まゆらの人形に強く惹きつけられた大学生、了は、庭に捨てられた人形を譲ってもらうため、まゆらの家の戸を叩く。
    しかし現れた痩せぎすの女、まゆらは了の目の前で、人形を叩き壊してしまう。
    壊された人形のかけらを拾い集め、必死に修復を試みる了。

    そんなとき、了が偶然出会ってしまったのは、まゆらの人形と同じ顔を持つ、一人の若き劇団女優、聖。
    了は、聖に魅せられ、彼女を側に置きたいと渇望し、聖に纏わり付く。

    小さなアングラ劇団の看板女優、虚栄心が強く、我が儘な女王様、聖は、芝居に専念するため、彼女にとって理想的とされるパトロンの庇護を受けていた。
    舞台で人形の役を演じることになった聖は、軽い思いつきから、案内状を手に、まゆらの人形展を訪れることに。

    自分の顔を持つ一体の人形を見て、悲鳴をあげる聖。
    そして聖の顔を見て、異常な反応を示す、まゆら…。

    「攻撃的で、破滅的な二人の女」が顔を合わせたとき、何かが起こる…。

    「日本推理作家協会賞受賞作家が新境地を開く、初めての長編ミステリー。」だ、そうな。


    加納さんのは、『ガラスの麒麟』しか読んだことがないけど、それとは印象がまるで違ってて驚いた。
    こんなに陰鬱なのも書くのか…と(思ったのは最初の方だけだったんだけど)。

    何だか夫の貫井さんの作品を髣髴させるような…。

    ずっと一緒にいても、心が通わないのは仕方のないことだと思う。
    でも、一緒にいるのに、他のものに心を奪われたら…堪らんな、とも。

    聖が人形を演じることになったときに『ガラスの仮面』で北島マヤが演じた人形のことが話題が出てきて、ちょっと嬉しくなってしまった。

    この本とは関係ないけど『ガラスの仮面』の続きは、一体いつ出るのやら…、と。

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        コメント
        こんにちは^^
        私もガラスの仮面のことがでてきて嬉しかったですね。
        人形の舞台と聞いて、まずガラスの仮面が頭に思い浮かびましたから。
        初の長編ミステリってことですが、私は好きですね^^
        陰鬱・・・確かにそうですね^^;
        最後は唖然としてしまいましたが、ちゃんと理解できたし、楽しく読めました^^
        • 苗坊
        • 2006/10/15 1:55 PM
        苗坊さん、こんばんわ(^^)
        これから加納さんの作品、苗坊さんのとこに書かれてるの参考に読んでいこうと思います。
        「アリス」のシリーズの表紙のイラスト、すごく好きです。
        では、また〜。
        • uririn
        • 2006/10/16 12:11 AM
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        コッペリア オススメ! 父親に捨てられた過去を持つ聖子。 父親が自慢できるような子供ではいたくないと思っていた。 小さな劇団で、女優をしている。 小野寺了は、両親を押さないときに失い、親戚の夫婦に引き取られた。 了は成長していくにつれ、人形に魅了され
        • 苗坊の読書日記
        • 2006/10/15 1:56 PM

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