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    『ウランバーナの森』奥田英朗

    ウランバーナの森
    ウランバーナの森
    奥田 英朗 2000年 講談社文庫
    ★★★★★
    「しあわせ?」と聞かれれば嘘でも「しあわせ」と人は答える。それはまるで、そうありたいための自己暗示のようなものだ。
    けれどそれのどこが悪いというのか。うぬぼれと思い込みがなければ、人生はつらいばかりじゃないか――。

    1979年の夏、軽井沢で4度目の隠遁生活を迎えた世紀のポップスター、38歳になったジョンは、人生で初めての便秘に苦しんでいた。

    下剤も浣腸も、何をどれだけ試してもいっこうに出てくる気配もなく、やがて胸まで苦しくなり、下腹部の激痛に耐えられなくなったジョンは病院へ行くことにした。
    そんなジョンのために妻が探してきたのは、夏の間だけ開いているという「アネモネ医院」。

    そして通院することになった医院からの帰り道、森の中で、ジョンは会うはずのない人間に遭遇し、昔の恨みを晴らされ、ボコボコに殴られる。

    次の日にもまた、会うはずのない、昔のガールフレンドの母親と遭遇する。
    ジョンは昔、彼女にひどいことを言ったことを、とても後悔していた。

    そして、さらに絶対に出会いたくない人を夢に見てうなされる。
    ○○○は出なくなって、もう10日以上だ…。

    若い頃、さんざん悪事をやり倒したジョンは、息子が生まれたことで少しずつ変わり始め、日本で平穏な生活を送っていたかのように見えたのだが…。


    文庫版のあとがきに「フィクションで彼の伝記の空白部分を埋めてみたかったのだ。」とあるように、実在していた「世紀のポップスター」をモチーフにした物語。

    私は、全く洋楽を聴かないけど、それでもこのグループの曲ぐらいは知ってる。
    でも、その人がどんな人物だったのかまでは知らない。
    知らないけど、この本を読んでものすごく親近感を覚えてしまった(実際はそうじゃないんだろうけど)。

    前半部分は、本当に出るものが出ないことの苦しさが延々と描かれていて、それはそれでめちゃくちゃ面白かったけど、いったいこの物語はどこへ行くのか心配になった。

    トイレでのふんばり方が、それはもう…、本当に痔になるのでは、と心配するぐらい。
    馬鹿馬鹿しいけど。

    後半は、え?便秘からこうくるのか…というような意外な展開。
    彼の出会う亡霊の謎や、彼が一番愛してほしかった母親との関係が明らかになっていって…。

    なるほど日本の、この時期には、そういう意味があったのかと感心してしまった。
    「ウランバーナ」って、そういう意味なのか…と、勉強になった。
    そして、最後はすっきり。

    に、しても、ジョンの子どもの頃の性格は、まるで伊良部のようで、奥さんの性格は「サウス・バウンド」の母親のようだ。
    なるほど、ここが原点…なのかな。

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        コメント
        uririnさんの紹介文を読んでいて思わず
        「べんぴー?」と声に出してしまいました(^▽^;)
        でも苦しいですもんね・・

        幼少期の性格があの伊良部さんとは・・
        これは読んでみなくては〜
        図書館に予約しまーす
        まめころりんさん、
        主人公の「ジョン」の便秘は、本当に本当に苦しそうなのです…。そして、12日分が…。気持ち良さそうでした(^^;
        • uririn
        • 2006/06/10 12:56 AM
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