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    『都立水商!』室積光

    都立水商
    都立水商
    室積 光 2006年 小学館文庫
    ★★★★★
    君たちのサービスを受けた人たち、つまり、おかげでうまい酒が飲めたという人たちが、気分をリフレッシュさせて、翌日から元気に働くだろ?そこで初めて、君たちは生産に関わるわけだ。生産のないところに経済はない。君たちは直接には生産に関わらないが、誰かにサービスすることによって、間接的に生産に参加するんだ。

    「商売をやりたい子には、商業高校、技術を身につけ、工場で物を作りたい子には工業高校、農家の子や、農業をやりたい子には農業高校、船に乗って漁をやりたい子には、水産高校、があるように、水商売をやりたい子のために、水商業高校があってもおかしくないだろ?」
    という、一見無茶苦茶な、文部省内の実力者の発案によって、東京都に圧力をかけ、実験的に歌舞伎町に設立された「東京都立水商業高等学校」通称「都立水商」。

    この「都立水商」に、創立当時から関わり、この学校での10年間の教師生活を終えようとしている一人の教師がいた。
    彼は、学校を去る前に、今まで送り出してきた生徒のことを回想する。
    今でこそ、世間から認知され、入学志願者があとをたたない人気校となった「都立水商」であったが、設立当時の世間の目は、決して温かいものではなかった。

    設立当時、女子の専攻科目は「ホステス科」「ソープ科」「ヘルス科」に、男子の専攻科目は「マネージャー科」「バーテン科」「ホスト科」「ゲイバー科」に分けられ、講師には、それぞれの道のスペシャリスト達が迎えられた。

    スペシャリスト達に触発され、一般教科の教師達も、それぞれのやり方で、生徒達の興味を惹く授業を展開していく。

    実習が実にユニークで、殊に「ソープ科」の、ある実習は抜き打ちで行われるため、男子生徒たちは、高熱を出しても学校を休むことはなく、欠席率は異常に低くなるという効果をもたらした。

    こういった実習のおかげで、女子高生の売春が撲滅されるというおまけつきで…。
    しかも、校外実習で、店に出た彼らは、店側にとっても、喉から手が出るほど重宝がられる存在となり、就職率は100%を誇る。

    校長を始め、教師や講師が一丸となって、落ちこぼれたちのやる気を起こさせ、やがて彼らは、自分達の持つ、意外な才能を開花させていく。
    彼らは、中学時代、勉強で「落ちこぼれ」のレッテルを貼られ、それ以外の才能を評価されることなく、当人たちもやる気をなくしていただけなのだ。

    そして、とうとう彼らはある偉業を成し遂げ、その名を全国に知らしめることになるのだが…。


    本を買うときに、いつも参考にさせてもらっている黒夜行(通りすがりさん)のブログで知って、面白そうだったので読んでみた。

    読み始めは、モザイクだらけの展開に、どうなることやら、と思ったけど(テレビドラマでは、どうしてたんだろう?)、中盤にさしかかったところで、突如スポ根もののようになる。
    その変化もさることながら、はちゃめちゃかと思えば、真面目になったり、笑わせるかと思えば、ほろりとさせたり…。
    何とも変てこな小説。

    黒髪の生徒がいれば「何だこの髪は? 染めてこんかァ!」と、怒られる学校って…実際にこんな学校があってもいいのになぁ、と思ってしまった(実習はどうかな、と思うけど…)

    最近やたらと、歌舞伎町のホストを取り上げた番組が目に付くけど、見るとやるとでは、大違いだなぁと思う。
    若い頃、昼の仕事をしながらスナックでアルバイトをして、身に沁みた。
    甘い気持ちや、中途半端で一生やっていける世界ではないと思う。
    なので勉強すること、たくさんあると思う。

    ちゃんとした、水商売の女の人達は、結構身持ちが固かったりするし、面倒見の良い人が多かった(今はどうだか知らないけど)。
    礼儀作法にも厳しいから、なかなか社会勉強にもなると思う(そーでない店もあると思うけど)。

    子供の頃に「ぬかるみの女」というドラマを見て、憧れて入った世界だったので、結構面白かった(あのドラマみたいな、女の戦いは実際に見たことなかったけど)。

    そして、男を見る目だけは、やたらと厳しくなった気がする…。
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        熱血水商売青春小説「都立水商(おみずしょう)!」 都立水商!マンガが有名ですが、原作も面白いです。( ̄▽ ̄) 工業や農業、商業、水産。 世に職業高校は多く存在するが、 なぜ「水商売」の学校がないのだ! ある文部省役人の思いつきから 水商売専門の職業高
        • 日々の書付
        • 2008/07/13 11:29 PM
        借りていた「都立水商!」を読み終えました。文章が稚拙すぎて、漫画のノベライズ本みたいだなと思っていたら、漫画もあるみたいです。というか漫画が先かもしれません。着眼点は斬新だけれども、小説としては普通。最後は一応ハッピーエンドなので、気分が悪くなること
        • ayaxgogo
        • 2006/05/30 8:12 PM
        日本国には淫行条例があるとか、青少年保護のための法律があるとか、風営法があるとか、そんな既成概念は捨ててこの本を読んで欲しい。実に楽しい、面白い小説である。 今から10年前、新宿に都立水商という名の高校が新設された。農業をする人のために農業高校がある
        • 「本のことども」by聖月
        • 2006/05/01 9:35 PM
          ◎ 『都立水商(おみずしょう)』 ◎◎ 『ドスコイ警備保障』   ◎ 『小森課長の優雅な日々』   ○ 『ハダシのカッちゃん』 ※児童書 ※特別付録「聖月オフ会in鹿児島のことども」2004/1/24 嫁さんが問う“明日、飲み会でしょう?”評者は答える“
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