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    『13階段』高野和明

    13階段
    13階段
    高野 和明 2004年 講談社文庫
    ★★★★★
    どうしてあんな馬鹿どもが、次から次に出てくるんだろうな?あんな奴らがいなくなれば、制度があろうがなかろうが、死刑は行われなくなるんだ。死刑制度を維持しているのは、国民でも国家でもなく、他人を殺しまくる犯罪者自身なんだ

    死刑執行の日を、怯えながら待つ一人の男がいた。
    彼には事件当時の記憶が失われたまま、刑は確定していた。
    残されているのは、わずかな時間。
    執行の日がいよいよ近づいた日、突然、男が思い出した事件当時の、ある「階段」の記憶…。

    そして別の場所には、喧嘩が原因で相手を殺害してしまい、傷害致死罪で服役し、一年八ヶ月で仮出獄していく一人の青年と、密かにその光景を見送る一人の刑務官がいた。

    父親に付き添われ、二年ぶりに家に帰った青年は、家族の暮らしぶりのあまりの変わりように、愕然とする。
    元の家は売り払われ、父親の経営する工場も、機材などが売り払われ、それらは全て被害者への、多額な賠償金に当てられていた。
    それでも、明るく出迎え、贅沢な料理を食卓に並べてくれる、昔より数段やつれてしまった母。
    服役中の青年には、何も知らされてはいなかった…。

    そして、弟の口から聞かされた真実を目の当たりにし、両親に迷惑ぱかりかけてはいられないと、父親の工場で働くことを決めた青年の元に、退職を決めた、あの日、彼を見送っていた刑務官が訪れる。
    刑務官は、青年にある仕事を依頼するためにやって来た。

    その仕事とは、死刑執行の迫った殺人犯の、冤罪を晴らすこと。
    そのための報酬は、ある人物から支払われるという。
    成功報酬は、一人に付き一千万円。
    両親のためにと、青年はこの仕事を引き受ける。

    そして、刑務官と、前科者の青年との奇妙な関係の二人の調査は開始され、十年前に起きた、老夫婦が頭を手斧で割り殺されるという、残忍な強盗殺人事件とともに、青年の過去の事件の全貌も明らかになるのだが…。


    第47回江戸川乱歩賞受賞作、だそうです。
    帯には、宮部みゆき氏絶賛!!! と大きく書いてあるように、文庫版の解説でも、そのようなことが書いてある。

    確かにラストまで一気に読めてしまうし、日本の死刑制度に対する難しいこともたくさん書いてあって、勉強になったし、細かい伏線もきちんと生きてて、納得もしたけど…。
    この終わり方が…。
    何か納得したくない、というか。
    まあ、私のただの希望なんだけど。
    この物語としては、これでいいんだろうけど。
    切ないなぁ、と思ってしまった。

    序章の、死刑囚の死刑執行を待つ心境というか、その日、の状況は、すごく真に迫っている気がして、圧巻だった。
    そして、途中で刑務官が、過去の自分の「殺人」について語った話には涙が出た。
    人を人が裁けるのか、というか、殺人犯を処刑するのも、やはり「殺人」なのか、と。
    そして、誰かがそれをやらなければいけないというのが、本当にやり切れない仕事なのだなぁと思い知らされた。

    ただ、13階段のあった場所というのが、全然頭にイメージできない…。
    想像力が働かないというか、その中で行動できるのかな?とか思ってしまう。
    なので、きっと映画を見ればよく分かるのかも。

    けど、反町隆史ではかっこ良すぎる、かな。
    もう少し、泥臭い青年のイメージがあるんだけど…。
    もしかして、青年の役でなかったのかな?
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        コメント
        自分も最後まで一気に読むことができました。
        普通に生活していたら知ることのない
        死刑囚の心境やら習性なんかが描かれていて
        とても興味深い作品でした。

        パン屋さん開店できていたら良いなと個人的に思いました。
        • gaku
        • 2006/04/23 11:32 AM
        同感です。そっか、そう書けば良かったのですね(^^)
        昨日調べてみたら、刑務官の役は、山崎務さんだったのですね。これも、映画見てみようかな…。
        • uririn
        • 2006/04/23 11:04 PM
        本当に一気に読めました。
        面白かったですね〜。
        疑問に思ったことが1つあります。
        (読み飛ばしたのかもしれませんが)
        杉浦弁護士は依頼人を知っていますよね。
        それなら・・・と思うのですが。

        私の三上青年は反町さんより5歳は若い人です。
        • うさみ
        • 2006/05/27 8:40 PM
        うさみさん、こんばんわ(^^)
        確かに、そうですね。
        結構設定に無理があったかもです。
        そして、反町さんも、確かに、ですね。
        最近あまり見かけませんが…。
        • uririn
        • 2006/05/28 12:08 AM
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