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    『カタブツ』沢村凛

    カタブツ
    カタブツ
    沢村 凛 2004年 講談社
    ★★★★★
    まじめな人は、不器用です。世渡り上手の人からみれば、そのこつこつとした暮らしぶりは、滑稽にも感じられることでしょう。けれども、世の中を真に担っているのは、実はこういう人たちなのではないでしょうか。すなわち、まじめな人たちは、その地味さかげんから目立たなくても、多数派であり、実社会の主人公だと思うのです。 ―あとがきより―

    それぞれに、堅実な家庭を築いていた二人は、運命的に出会い、恋に落ち、そして「どちらか一人」がこの世からいなくなることを真面目に考えた。
    生真面目すぎた二人は、誰も傷つけたくないからと、完璧な「自殺」を計画するのだが…『バクのみた夢』

    いつも周りの人のことを考え、自分にできることは何でも引き受けてしまう、世話好きの男は、その性格と、恋の邪魔をする妹のせいで二度、恋を失っていた。
    そしてようやく巡りあえた、奇跡的に「ぼく」を好きになってくれた女性との、大切な約束の日曜日の日…『袋のカンガルー』

    待ち合わせをしている人間を見ているのが趣味だと言う男は、理想的な「待ち人」を見つけ、彼女の待ち人に興味を抱く。
    しかし一時間近く経って現われた彼は、彼女を見て何やらひどく狼狽している様子で…『駅で待つ人』

    人より鈍い自分の反射神経のせいで、子供が危険な目に遭っても、守ることができないのではないかと考える強迫神経症の母親。
    友人に励まされ、「とっさの場合」の対処法をあれこれシュミレーションし、訓練に訓練を重ね、イメージトレーニング通りに動けるような気がしていたのだが…『とっさの場合』

    結婚を控えた男は、彼女の故郷の観光地を訪れ、3年前に殺人事件があったという場所で突然、既視感に襲われる。
    来たことのないはずの場所…しかし3年前に事故に遭い、記憶を失った空白の数日間を持つ男には、もしかして…という疑念が生まれ…『マリッジブルー・マリングレー』

    仕事先で知り合った、少々とっつきにくい自信満々の男。
    どんなことでも自分で考え、判断を下すことができる、正義感の強い男には、何故か「俺」以外に友達らしき友達がいない様子で、職場での評判も芳しくないらしい。
    「俺」の知る限り、決して冷酷な人間でないはずの彼が、何故職場の人間から「あいつは案外、冷酷な奴だ」と囁かれているのか…『無言電話の向こう側』 

    の5編から成る「誠実度100%人間たちのミステリー!」だ、そうな(但し、一編だけ意図的に、そうじゃない人が紛れこんでるらしい)。


    いつも参考にさせていただいてるjuneさんの「本のある生活」のブログで見つけて、興味をそそられて、読んでみた。

    『バクのみた夢』は、二人が真剣に「他人に迷惑をかけない」自殺の方法をあれこれ考えているところが、やっぱり傍から見れば滑稽で、「死」を考えているのに、何故か微笑ましいというか…。
    ただ、最後はどうなんだろう?こういう人たちが、そういうの選ぶのかな…と、私には、ちょっと腑に落ちなかった。

    『とっさの場合』の話は、なかなか身につまされる。
    バスで、お財布を握り締め…というのを私もよくやってしまってるので。
    最後は、主人公の「真の思いやり」というものに、ガーンと、やられた気がした。
    私には、きっと真似できないな…。

    『無言電話の向こう側』は、男の「言い訳をしなかった理由」が格好良すぎて、感動…。
    最後のオチも。

    『駅で待つ人』は少し異色な感じ。
    変な趣味の男も怖いけど、待ってる女の人の方も、ちょっと怖かった。

    「カタブツ」とは、なるほどそういう人たちのことなのか、と、満員電車の例で納得。
    自分は…どれに当てはまるだろうと、考えてしまった。

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