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    『私を 見て、 ぎゅっと 愛して』七井翔子

    私を見て、ぎゅっと愛して〈上〉私を見て、ぎゅっと愛して〈下〉
    私を見て、ぎゅっと愛して〈上〉私を見て、ぎゅっと愛して〈下〉
    七井 翔子 2006年 アスコム
    ★★★★★
    いっそのこと自分の手で深い穴を穿ち、身を沈めたい。そして汚物にまみれて呼吸を塞がれ、いつか息絶えていくのだ。
    私は罪深いのか。私は穢れているのか。
    わかりきったことを問いかけながら、それでも、誰かに求められたいのだ。

    5年間付き合って、結婚を控えた彼氏がいながら、出会系サイトで知り合った名も知らぬ男との奔放なセックスを繰り返す日々。
    そんな彼女の行為を知っているのは、この世でただ二人、幼馴染の親友と、メンタルクリニックの主治医である女医。
    彼女はアダルトチルドレンから派生するさまざまな精神疾患と「セックス依存症」に陥っていた。

    昼間は真面目な塾の講師として働く彼女は、どうしようもない飢餓感を抱くと、誰か、に抱かれたくなるという。
    それも、自分自身を甚振るように、貶めるように…。
    そして、そうなってしまった原因は、子供の頃の母親との関係に遡るのだと…。

    ここに書かれているのは、さまざまな精神疾患と向き合い、闘いながら、今の状況から抜け出したいと、必死にもがく一人の女性の日常を赤裸々に綴った、魂をすり減らすような壮絶な記録…。


    黒夜行」さんのブログで、大絶賛されていたので読んでみた。
    2003年12月15日から2005年2月まで、web上で公開されていた、インターネット日記「翔子の出会系日記」を改題のうえ、加筆、修正し書籍化したものだそうです。

    正直、私には彼女より、周囲の人間の気持ちの方が、痛いほど分かる気がした。
    いつも彼女の話を聞き、理解しようとし、気遣ってくれた親友や、優しかった彼氏や、子供の頃の彼女をもてあましていた母親や、ときに厳しすぎる姉の言動、そしてその裏側にあったものなどなど…。

    読んでいて「何でそんなことがわからないんだろう…」と何度も思った。
    彼女自身が「私は想像力の欠如と、思いやりのなさをイヤと言うほど思い知らされる」と書いていたように。

    そして、最初の頃と、ある出来事が起きてからとでは、日記の様相が明らかに変化してくる。
    最初は、出会系で知り合った男性達との痴態が嫌というほど描かれているので、読むのやめようかなと思ってしまった。
    途中から、母親との関係が徐々に修復され、家族や見守り続けてくれている人達との新たな展開になって行く。

    彼女が歩む道は、女性なら少なからず経験するものなのではないかと思えた。
    彼女は痛々しいほど「愛」を乞う。
    「女は愛されて幸せだというけど、それはどうかな。自分の生活を活きるならね、自分が自分の意志で選んだ人を愛しぬこうって思ったほうが…うーん、うまく言えないけどね、少なくとも自分の人生を振り返ったときに、悔やむことは少ないかもしれないよ。」という母親の台詞に、私は大きく頷いてしまった。

    「幸せ」についての考え方は、人それぞれ異なると思うけれど、そこに辿りつくまでの、悩んだり、迷ったり、悲しかったり、辛かったり、様々な葛藤の後に訪れる、心の「安寧」のようなものかもしれないと思う。

    自分を責めて、心に何でも溜め込んでしまうのは、しんどいことだろうと、想像する。
    彼女が「自分勝手」で良いんだと気づくまで、しんどかっただろうなぁ、と。
    他人の気持ちの本当のところは、よく分からないので、あくまでも想像するしか私には、できないけど。
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