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    『ドスコイ警備保障』室積光

    ドスコイ警備保障
    ドスコイ警備保障
    室積 光 2006年 小学館文庫 P.315
    ★★★★
    子供の頃、テレビのヒーロー物が好きでした。ヒーローになりたかったんです。正義の味方になりたかったんです。
    ……弱い人たち、子供たちや老人の生活のために戦いたいです。安心して学校に通ったり、買い物したりするのを見守りたいんです。
    これからもそんな仕事を私にください。お願いします。

    中学卒業とともに入門し、学歴も資格も持たない力士たちの、廃業後の就職問題に、以前より心を痛めていたという元名横綱、南ノ峰親方の発案で、廃業後の力士の受け皿となる会社の設立に手を貸すことになった、リストラ寸前の3人のサラリーマン。

    3人とは、幼馴染で芸能プロダクションの女社長、敦子をブレーンに迎え、立ち上げたのは、その名も「ドスコイ警備保障株式会社」。

    共同生活に慣れている力士達の不安を少しでも減らすため、荻窪に社員寮も用意して、特注の制服も出来上がり、集まった15人の元力士たちの第二の人生が、ここからスタートすることに。

    「警備会社なら力士の能力を生かせる」と考えた南ノ峰親方の思惑通り、元力士達の警備により、ビルに忍び込んだ連続強盗犯を「死なない程度」に捕まえたのをきっかけに、あっという間に全国にその名を轟かせる「ドスコイ警備保障」。

    そして、ある外国の大物アーティストの警護が縁で、海外のメディアにも取り上げられ…。

    「史上最強の警備会社誕生!
    面白さ100%近く保証!」だ、そうな。


    『都立水商!』といい、今回のこれといい、目のつけどころが良いなぁと思ってしまう。

    確かに、沢山のお相撲さんの中で、現役を引退した後、親方になったり、ちゃんこ屋で成功したりするのは、一握りの人たちで…それ以外のお相撲さんたちはどうやって生活してるんだろうと、今まで考えたことなかったこと、考えてしまった。

    なので、実際にこんな警備会社があれば、本当に需要がありそうな気もする。
    制服姿の元お相撲さんたちが、熊の着ぐるみみたいで「かわいい」と受けるのも、分かるし。

    そして、笑いの中に、ホロリとさせる数々のエピソードもあって、みんながみんな良い人達ばかりで、心がほっとする。

    大物アーティスト、マーク・ジョンソンが、いたく気に入ったという「鳥かごフォーメーション」も、体の大きなお相撲さんならではのアイデアで、鉄壁の守りかも。

    元々社員寮に住み着いていた、相撲取りでも何でもない「ただのブタ」の松村まで、いつの間にやら社員になって大活躍というのも、ほのぼのしていて面白かった。

    ドラマにしてほしいけど、出てくるとしたら「めちゃイケ」の数取り団に出てくるお相撲さん達になるのかな…。

    そういえば、京都にも大丸の近くに、最近若乃花のお店がオープンしてたから、一度行ってみなくては。
    お兄ちゃんは、その道で成功して本当に良かったね。

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      『都立水商!』室積光

      都立水商
      都立水商
      室積 光 2006年 小学館文庫
      ★★★★★
      君たちのサービスを受けた人たち、つまり、おかげでうまい酒が飲めたという人たちが、気分をリフレッシュさせて、翌日から元気に働くだろ?そこで初めて、君たちは生産に関わるわけだ。生産のないところに経済はない。君たちは直接には生産に関わらないが、誰かにサービスすることによって、間接的に生産に参加するんだ。

      「商売をやりたい子には、商業高校、技術を身につけ、工場で物を作りたい子には工業高校、農家の子や、農業をやりたい子には農業高校、船に乗って漁をやりたい子には、水産高校、があるように、水商売をやりたい子のために、水商業高校があってもおかしくないだろ?」
      という、一見無茶苦茶な、文部省内の実力者の発案によって、東京都に圧力をかけ、実験的に歌舞伎町に設立された「東京都立水商業高等学校」通称「都立水商」。

      この「都立水商」に、創立当時から関わり、この学校での10年間の教師生活を終えようとしている一人の教師がいた。
      彼は、学校を去る前に、今まで送り出してきた生徒のことを回想する。
      今でこそ、世間から認知され、入学志願者があとをたたない人気校となった「都立水商」であったが、設立当時の世間の目は、決して温かいものではなかった。

      設立当時、女子の専攻科目は「ホステス科」「ソープ科」「ヘルス科」に、男子の専攻科目は「マネージャー科」「バーテン科」「ホスト科」「ゲイバー科」に分けられ、講師には、それぞれの道のスペシャリスト達が迎えられた。

      スペシャリスト達に触発され、一般教科の教師達も、それぞれのやり方で、生徒達の興味を惹く授業を展開していく。

      実習が実にユニークで、殊に「ソープ科」の、ある実習は抜き打ちで行われるため、男子生徒たちは、高熱を出しても学校を休むことはなく、欠席率は異常に低くなるという効果をもたらした。

      こういった実習のおかげで、女子高生の売春が撲滅されるというおまけつきで…。
      しかも、校外実習で、店に出た彼らは、店側にとっても、喉から手が出るほど重宝がられる存在となり、就職率は100%を誇る。

      校長を始め、教師や講師が一丸となって、落ちこぼれたちのやる気を起こさせ、やがて彼らは、自分達の持つ、意外な才能を開花させていく。
      彼らは、中学時代、勉強で「落ちこぼれ」のレッテルを貼られ、それ以外の才能を評価されることなく、当人たちもやる気をなくしていただけなのだ。

      そして、とうとう彼らはある偉業を成し遂げ、その名を全国に知らしめることになるのだが…。


      本を買うときに、いつも参考にさせてもらっている黒夜行(通りすがりさん)のブログで知って、面白そうだったので読んでみた。

      読み始めは、モザイクだらけの展開に、どうなることやら、と思ったけど(テレビドラマでは、どうしてたんだろう?)、中盤にさしかかったところで、突如スポ根もののようになる。
      その変化もさることながら、はちゃめちゃかと思えば、真面目になったり、笑わせるかと思えば、ほろりとさせたり…。
      何とも変てこな小説。

      黒髪の生徒がいれば「何だこの髪は? 染めてこんかァ!」と、怒られる学校って…実際にこんな学校があってもいいのになぁ、と思ってしまった(実習はどうかな、と思うけど…)

      最近やたらと、歌舞伎町のホストを取り上げた番組が目に付くけど、見るとやるとでは、大違いだなぁと思う。
      若い頃、昼の仕事をしながらスナックでアルバイトをして、身に沁みた。
      甘い気持ちや、中途半端で一生やっていける世界ではないと思う。
      なので勉強すること、たくさんあると思う。

      ちゃんとした、水商売の女の人達は、結構身持ちが固かったりするし、面倒見の良い人が多かった(今はどうだか知らないけど)。
      礼儀作法にも厳しいから、なかなか社会勉強にもなると思う(そーでない店もあると思うけど)。

      子供の頃に「ぬかるみの女」というドラマを見て、憧れて入った世界だったので、結構面白かった(あのドラマみたいな、女の戦いは実際に見たことなかったけど)。

      そして、男を見る目だけは、やたらと厳しくなった気がする…。
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