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    『キュア cure』田口ランディ

    キュア cure
    キュア cure
    田口ランディ 2008/1/30発行 朝日新聞社 P.344 ¥1,680
    ★★★★★
     そうだ、みな、助かりたいのだ。ガンという宿業から逃れたいのだ。
     救われたい。その痛烈な念の力が入ってくる。内臓が煮え立つような熱い念だ。だが、救われないぞ。祈祷では救われないのだ。僕はそのことを知っている。祈っても無駄なのだ。生き抜くのは、生き抜く意志のある者だけだ。しかし、それも永遠ではない。人はいつか死ぬ。必ず。
     人間には二つの道しかない。死ぬか。生き果てるか。

    子供の頃、片方の耳の聴力と引き換えに、自分の内なる力に目覚め、大人になって外科医となってからは、その不思議な力に導かれるかのような的確なメスさばきによって、看護士たちから畏敬の念を込め「ゴッド・ハンド」と呼ばれる「斐川」。

    医局とソリが合わずに、一度は離れた大学病院から再び呼び戻された斐川は、患者を人として見ようとしない病院の医療のあり方に疑問を抱きつつ、ただ切って、切って、切りまくるだけの手術をこなし、バイトに励み、魂をすり減らす日々を送ることに。

    そんな疲れ切った暮らしの中、斐川が目の当たりにする、さまざまな「ガン難民」たち。

    早期発見されたにも拘らず、手術を拒否する不可解な川村、末期の「癌」を宣告され、全ての医師から匙を投げられても、生きる意志を捨てない、若くして成功を収めた竹井。

    また、斐川自身も「癌」に蝕まれ、準教授の手術を拒否したことから医局を追われることに。

    そして、自ら余命一年と判断を下した斐川は、「癌」と闘うことよりも、共に生きる道を模索し……。

    「いのちを救うのは悪いことではありません。
    現代医療は科学の恩恵か、呪縛か。
    神の手をもつ医師がたどりついた究極の治療・キュアとは?待望の力作 長編小説」だ、そうで。


    これまで名前だけは知ってたけど初読みの作者さんだったので、読んでる途中まで、てっきり男の人かと(多分俳優の田口浩正さんのイメージで…)。

    なので、改めて女性だと知ってから、この文章の、あまりの力強さというか、荒々しさに圧倒されてしまったかも。
    プロローグはイメージ的に『カラスのジョンソン』を思い出させるような(鳥、だけかもだけど)。

    巻末の参考文献の羅列を見ても、この本の内容の凄まじさに納得してしまうし、実際「癌」のこと、「怖い病気」としか、ただ漠然としか知らなかったなぁと、すごく勉強になったというか、知らないから怖いということも確かにあるのかもと、つくづく考えさせられてしまった。

    斐川の力を知ってからの、友人の心の本音も、何だか人間だなぁと思えるし、その反面、斐川を支える人たちもまた、人間だなぁと。

    「人を頼らないことは、決して正しいことでも偉いことでもないのだ…」「誰にも迷惑をかけない人生なんて在りえない」というのも、すごく良く分かる。

    「生かされている」というのも、「生きている」ことの不思議さも、「いのちは理由なく生きたいのだ。だから、最期まで生きようとする。それでいいんだ。」という言葉も、何だかものすごく心にすっと入ってきたかなと。
    生きてるのに、「生きる意味」とか、考えても仕方ないというか(投げやりではなく)…。

    そしてエピローグで、斐川が少女に伝えた言葉に、ものすごく楽になれたような気がしてしまった。

    「癌」が苦手とする生活…今からでも遅くないかな…。
    とりあえず、玄米を食ってみようかなとも。

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