『さよなら、日だまり』平田俊子

さよなら、日だまり
さよなら、日だまり
平田 俊子 2007/7/10発行 集英社 P.153 ¥1,575
★★★★★
 ベランダから入る冬の日差しでリビングの床が白く輝いている。それは見飽きることのない光景だった。幸せが日だまりになってこの部屋を守ってくれている。夫と暮らしているとき、わたしはそんなふうに思った。……
 日だまりをわたしはここに置いていく。この先、わたしの前に日だまりは二度と現れないだろう。
結婚して七年、主婦業の傍らにフリーライターとして小さな仕事をこなす「律子」が、夫との離婚を考え、相談相手として選んでしまったのは、出版社主催のパーティで知り合って以来頻繁に連絡をしてくる、売れない歌人の「ユカリ」。

初対面で「のんちゃん」と馴れ馴れしく声を掛けられ、それからも尋常ではない接し方をしてくる「ユカリ」を多少疎ましく感じながらも、夫の裏切りに憤りを感じる「律子」は、「ユカリ」に誘われるままに「ユカリ」の知り合いの占い師「須貝」に引き合わされ、これから先どうするべきか、指南を受けることに。

それからは何かと「律子」の家庭に入り込もうとする「ユカリ」と「須貝」によって、掻き回される「律子」と夫との夫婦関係は脆くも崩れ去り、ついには夫はマンションに帰らなくなってしまい……。

「愚かな男と悪魔な女。背筋も凍る夫婦の明日
用意周到な占い師(♂)と、ミステリアスな友達(♀)。浮気性の夫と、占いなんか信じないはずだった「わたし」。4人が仲よくなればなるほど、どこか不安になる―。ある晩をさかいに、それは現実のものとなった。野間新人賞受賞後の最新小説。」だ、そうで。


親切そうに近寄ってくる人達の裏側に、そんな企みがあったとは…およよな展開で…(もしかして、私が世間知らずなだけで、こういう人達って実際にはよくいるのかも?と思わされてしまった)。

後半の展開は「ホラーかよ」と思えるほど、夫の豹変振りが恐ろしいし、掌を返すような二人の態度も何ともぞっとする。

に、しても妻にさえ内緒にしていたことを、よくもまあ出会ってすぐの赤の他人に言ってくれるなぁと、この夫の常識のなさにあきれ返ってしまうし、何でこんなしょうもないおっさんと結婚したのか理解に苦しむ。

それでも、そんな結婚生活を「日だまり」という「律子」の気持ちも理解不能(そんなにも信用されていない夫婦関係なのに?というか…)。

冒頭の「ユカリ」の人物描写が、どう考えても15、6歳の少女のようだし、ええ歳こいて「ユカリちゃん」と呼ばせる、その時点で、私ならひいてしまうし、友達になんてなりたくないような…。

なんとなく気持ち悪い人達の、おどろおどろしいどろどろした物語、という感じだったかな。

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