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    『さみしいうさぎ』飯田雪子

    さみしいうさぎ (ヴィレッジブックスedge (E-イ1-2))
    さみしいうさぎ (ヴィレッジブックスedge (E-イ1-2))
    飯田 雪子 2008/2/20発行 ヴィレッジブックス P.252 ¥672
    ★★★★
     うさぎは、淋しくても死なない。
     けれど人は、淋しいと死んでしまうのかもしれない。

    人とうまく関わることができず、周囲の人間からは「淋しそう」と言われるものの、一人でいることに安心感を覚えていた大学生の菜月。

    そんな菜月が、何も話さなくても一緒にいることが心地良いと感じていた恋人らしき存在、峻の突然の帰郷によって、ひとりぼっちの本当の意味を知ることに。

    故郷で実家を継ぐという峻の、菜月への気持ちが解らず、淋しくて堪らないのに、恋愛に不慣れなために、その気持ちを伝える術を知らず、一人思い悩む日々を送る菜月の前に現れたのは、お金を貰って女性をただ「抱きしめる」だけという奇妙なアルバイトをする青年、龍生。

    龍生のそれをバイトとは知らず、菜月の尊敬している大学の准教授、郷子の恋人だと勘違いしたことから、二人は最悪の形で出会ったものの、龍生はたびたび菜月を誘い出すように…。

    そして、菜月がひとりぼっちで迎えたクリスマスの日、峻との約束を思いがけず破ることになってしまった菜月につきつけられた、峻の冷たい言葉。
    峻に拒絶され、ようやく菜月は峻に会いに行く決心するのだが……。

    「あなたがそばにいないことが、こんなに苦しいなんて……
    『夏空に、きみと見た夢』の著者が贈る書き下ろしラブ・ストーリー、第2弾!」だ、そうで。


    恋愛ものはあんまりすすんでは読まないけど、飯田さんの『夏空に、きみと見た夢』の読後感が良かったのと、大好きだったドラマ「星の金貨」の主題歌のフレーズのようなタイトルに惹かれて読んでみたら、これまた意外とじんわりと心が温まってしまった。

    遠距離恋愛はしたことないし、会いたいときにすぐに会えないというのは、私には堪えられそうにないのできっと無理だと思うけど、菜月の不安はとても良くわかる。
    近くにいても、相手の気持ちが解らなくて不安なのは同じだし、遠ければ会えない分余計に辛いだろうなと。

    菜月の理想とする一人で生きる強い女性、郷子が龍生に、愛情でなく、抱きしめてもらうことだけを依頼する気持ちもものすごく良く解るし、女の人なら、きっと誰でもそうされたい願望ありそうな…、それとも歳のせいかな。

    「淋しいから、誰かを愛するのか。
     愛するから、淋しいのか。」
    菜月が、その答えは永遠に解らないかもしれないというこの言葉、私にははっきりと後者だと思えるかも。

    恋愛に臆病で、不器用、きっと自分でそう思ってる人は、意外と多いのではないかなと思えるし、こんな風に悩むのは、私だけじゃないんだとつくづく安心させられたような。

    そして、菜月のような本当の意味での心の強さが、私にもあれば、もっと恋が上手くできるのかもなとも。

    JUGEMテーマ:読書
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      『夏空に、きみと見た夢』飯田雪子

      夏空に、きみと見た夢 (ヴィレッジブックスedge)
      夏空に、きみと見た夢 (ヴィレッジブックスedge)
      飯田 雪子 2006/9/10発行 ヴィレッジブックス P.247 ¥672
      ★★★★★
      どうしてつきまとうの、とか、あたしみたいなつきあいのなかった人間じゃなくて他の人のところに行けばいいじゃない、とか、言いたいことはいくらでもあった。けれど、なぜ、と問うまでもなく返ってくる答は予想がつく。きみが好きだから、と。

      「突然で悪いんだけど、明日、葬式に来てくれないかな」
      「きみは知らないと思うけど、広瀬天也ってやつがいて。そいつ、きみのこと、すごく好きだったから」

      男の子から告白されることなど珍しくも何ともない、人目を惹く美少女、高三の悠里が、その日校門で待ち伏せされ、見知らぬ男子高校生、岸川から声を掛けられたのは、告白ではなく、悠里に片思いしていたという広瀬天也の葬式に参列して欲しいとの頼みごとのため。

      土下座までして頼み込まれた悠里は、岸川から一万円をせしめ、しぶしぶ知り合いの一人もいない葬式に参列し退屈しながら、会ったこともない「天也」を見送ることに…。

      祭壇の遺影を見ても、何の感傷も持てない悠里は、「天也」の母親から渡された、悠里への想いが綴られた大切な日記も「気持ち悪い」と燃やしてしまい、葬式に出て欲しいと頼んだ岸川からも「お前なんかのどこが良くて…」と軽蔑される始末。

      そして葬式の後、間もなく始まった携帯への無言電話や、誰かにじっと見つめられている気味の悪い視線を「天也」のものと思い込み、いるはずのない相手に向かって悪態をつくものの、実体を伴わない「天也」に悠里は危機を救われることに。

      そしていつしか、誰にも心を許せず、泣けなかった悠里が「天也」にだけ心のうちを見せ始め……。

      「これって天也の祟り?それとも……ピュアでせつないラブ・ストーリー
      書店員さん涙する
       30歳過ぎたオッサンですが、胸がキュンとなりました。一生忘れられない物語です
                              丸善・お茶の水店 吉海裕一
       こんな傑作に巡り会えて良かった。泣けます、それは覚悟しておいて下さい。
                              文教堂書店・三軒茶屋店 中川浩成」だ、そうで。


      職場の後輩が良く行く書店でイチオシ商品として置かれていたそうで、全く見たこともない出版社と作者の名前に惹かれて借りて読んでみたけど、思っていた以上には泣けたかも(もう少し若ければ、もっと泣けたのかな?)。

      悠里は、典型的ないまどきの女子高生(友達と一緒にいても楽しくなくて無理してるとか、彼氏との関係にもどこか醒めてたりとか、夜遊びしてたりとか…)なのに、なかなか難しい言葉知ってたり、礼儀がきちんとしてるなぁと変なところに感心してしまったかも。

      ありがちなストーリー展開、なのに泣けるのは「天也」少年の純粋な気持ち、「好きだから」というただそれだけの理由で悠里の側にいたいという気持ちに打たれてしまったからかな。

      一見「嫌な女の子」の悠里の内面をいち早く見抜いたその洞察力というか、そんな風に想われたら、そうして側に居られたら、誰だって好きになってしまうよなぁと。

      分かっていたことだけどそれでも好きになるって、それはかなり辛いことだし、私なら耐えられないなぁとも…。

      そして最後に悠里が周囲の人達の気持ちに気付いてくれて本当に良かったなと。

      アマゾンのレビューで映画「ゴースト」のような…と書いてる方がいらしたけど、確かにそんな感じと納得。

      ものすごくドラマ化しやすそうなお話なので、是非「天也」君を4年後の神木君あたりで見てみたいかな。


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