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    『anego』林真理子

    anego
    anego
    林 真理子 2007/6/11文庫化 小学館文庫 P.499 ¥650
    ★★★★
     よせ、よせと誰かの声が遠くから聞こえる。そんなことを聞いてどうするんだ。いつもあんたって、そういうことをして幸せをつかめないんだ。世の中には目をつぶっていた方がいいことがいっぱいあるんだよ。ちょっとの間、目をつぶっていさえすれば、時間がきっといいところへ連れていってくれる。みんなそうして幸せをつかんでいるんだ。どうしてそれがあんたは出来ないんだ。

    丸の内の大手商社の一般職として入社し、同期や後輩たちが次々と商社マンの妻として華々しく海外に散らばっていくなか「結婚なんて、その気になればいつでもできる」と、高を括っていたものの、ちやほやされる時期はとっくに過ぎ去り、後から後から入ってくる派遣の若い女の子たちに社内の目ぼしい男は持って行かれ、気が付けばいつの間にか「アネゴ」と呼ばれ、後輩達の相談役という損な役回りを引き受けざるを得なくなってしまっていた32歳、独身の野田奈央子。

    男を諦め、身なりにも気を遣わなくなって気楽に自分たちの趣味に走る独身の先輩達の仲間にだけは入るまいと、人一倍努力し、身だしなみにも細心の注意を払っていたおかげで、奈央子に憧れ、慕ってくれる後輩は多く、持ちかけられる相談事は後を絶たず、その度に持ち前の正義感と手際の良さで解決してきた奈央子。

    他人の悩みは解決できても、奈央子自身のことはと言えば、身体だけの関係でだらだらと続けてきた男はいたものの……。

    そして、申し分のない条件のはずのお見合い相手や、はずみで寝てしまった社内の年下の男との関係もあやふやな奈央子は、あろうことか自分自身が最も嫌悪していたはずの「不倫」関係にすっかり嵌り込んでしまい……。

    「あの人気ドラマの原作本 痛快!アネゴ野田奈央子リターンズ!OLの性も、派遣の怒りも、みーんなリアルに描いた林真理子の代表作、ついに文庫化」だ、そうで。


    ドラマは見てなかったけど、確かこんな恐ろしげな展開ではなかったはずではと(かなりあっちはコメディータッチではなかったのかなと…)。

    なので、ちょっとびびってしまった(中盤辺りからは、ホラーかと思えたほどで)。

    林さんと言えば、まだ私自身が恋愛に色んな夢を持っていた20年以上前に何作か読んだきりで、当時はあんまりピンと来なかったし好きではなかったけど、この本に出てくるようなことを数々経験して、痛い目にもあったこの歳になって読んでみると、なかなか共感できるところがあって面白いなと…。

    それまで男に大事にされてこなかった自分自身の「諦め」を、今さらながら不思議に思うあたりなんて、本当に良く分かるし、奈央子の心の奥底にあるどろどろした部分は私も持ってるし、多分このぐらいの年齢の独身女性の多くは感じることなのではないかなと。

    ましてやこんな男に、こんな風に丁寧に扱われたら、誰だって深みに嵌ってしまいそうな…。

    なので、それまでクールだった奈央子が、ころりと無邪気な少女みたいになってしまうというのも仕方ないかなと(あまりの変わりようが、ちょっと気持ち悪かったりもしたし、「なんなのォ」みたいな、台詞の最後の「ォ」のねちっこさが、個人的にはとても嫌いだけど)。

    まあでもやっぱり奈央子さんは男を見る目がとことんないのかもしれないなとも(だから独身か?と。もちろん私も人のことは言えないんだけど…)。

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