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    『華道界のプリンスが直伝する 美的生活のヒント』笹岡隆甫

    華道界のプリンスが直伝する 美的生活のヒントAmazonで購入livedoor BOOKS書評/芸術・美術
    ★★★★★
    私たちは人生において、バラのように大きく美しい花を咲かせたいと考えがちです。
    でも、自分だけが成功をおさめるというのは、きっと本当の幸せではありません。
    私たちがめざすべき存在とは、カスミソウのような人ではないかと、私は思います。
    だって、私たちはだれもが、他人を幸せにするためにこの世に生まれてきたのですから。
    なぜかわからないけれど、その人と顔を合わせたら元気が出る。あなたの隣にもそんな人いませんか?
    カスミソウのように他人を幸せにできる、そういう存在に私はなりたい。〜P.199(カスミソウ)より〜

    知ってる人は知っている(たぶん)、テレビやラジオでもお馴染み(たぶん)の「華道界のプリンス」こと、未生流笹岡次期家元、笹岡隆甫さんが、2003年から2005年までの2年間、京都新聞の夕刊に寄せられていたコラム「秘すれば花」を大幅に加筆・訂正したものだそうで。

    《人間、だれしも、ひと花咲かせたいと願います。でも、何の努力もせず、自分が認められないのは社会のせいだと、ふてくされていては、けっして花は咲きません。……
    冬、まだ咲かぬ花が、私にそう語りかけてくれます。》P.033(まだ咲かぬ花に思いを)

    《……甘やかされて育った若い世代は、「おれが」「私が」と自分のわがままを主張し過ぎる傾向があります。
     全体の秩序を重んじ、それぞれが自分の役割を果たして助け合いなさいと、カキツバタの葉が教えてくれているようです。》P.055(カキツバタ)

    《ユズリハという植物は、新しい葉が出てくると、古い葉が落ちてしまいます。新しい葉のために、自分の命をゆずる古い葉。
     その姿は、人間の母子の姿に似ています。……》P.139(ユズリハ)

    と、いうような、華道家の家に生まれ、幼い頃から花と親しみ、花とともに育ち、花を愛してきた笹岡先生ならではの、花に対する溢れんばかりの愛情とそして、生物としての植物から人間が教えられることの数々など、人としてこうありたいと思える言葉がふんだんに盛り込まれた、美的生活のヒント集。

    『「たまには立ち止まって、一輪の花を愛でませんか」
    なにげない一日の、なにげない一瞬が、花のように輝きだす102の美的ヒント集。』だ、そうで。


    実は、笹岡先生は、私が以前勤めていた塾の生徒さんであり(なので一応笹岡君の小学生時代もちょこっと知ってたりする)、大学生になってからも講師のアルバイトとして来られていたときに一緒に働いていたので、「生」の笹岡先生を知る者として、知り合いだからという理由で読んだ以上に感動してしまった、というのが正直な感想。

    この本に書いてある通り「人のために…」という笹岡先生のスタンスは、身に沁みて良く分かってるつもりだったけど(本当に誰にでも優しいし、いつも頼りになる)、それでも、これを読んでみて、本当に正しくて真っ直ぐな人だなぁと改めて感心してしまった。

    花に例えての生き方のヒントみたいなもの、自然から学ぶべきことというのは、すごく分かりやすくて、すぐにでも実践したくなるようなことばかりで。

    ご本人もかなり奥ゆかしい人物だけど、「未生流」の流派の冠名の由来からして何とも奥ゆかしいし、このご家族あっての笹岡先生なのだなぁと、彼の凛とした生き方の秘密も良く分かったかも(移動手段は常にチャリンコだったりするところが、とてもほっとするし)。

    冬の厳しい季節を耐えてこそ、花を咲かせることができるという「我慢する」ということも。

    カキツバタの花が教えてくれるという日本人ならでわの「和」の心も。

    美しい花を見て感動して、大切な誰かにもその花を見せてあげたいと言う「思いやりの心?」もしくは「愛?」(これって瀬尾さんの本に出てきた、美味しいものを食べた時に、これを食べさせてあげたいと思える人が大切な誰か、というのと同じかな)も。

    花を摘んでしまうことに痛みを感じながらも「生け花」としてより美しく生かしてあげるという、小さな「命」に対する優しさも…。

    殺伐とした現代の日本人が、ともすれば忘れがちな、本来とても大切なはずのことが、この本に凝縮されてるかも。

    「隣にいる人が幸せになれば、あなたはもっと笑顔になります。」というのは、まさにその通りだし、そういうように生きたいなと。

    花を見るのは好きだけど、華道となるとちょっと敷居が高くて(着物も着れないし)…と、全く興味のなかった私でも、これを読んで習いに行きたくなってしまったし。
    大学生の頃の笹岡先生に習っておけば良かったかなと、ちょっと後悔…いや、激しく後悔(スマスマとかのバックの花とか活けてるし、関ジャニとも共演してるし、もう雲の上の人という感じで…)。

    ちなみに、写真より実物の方が数倍男前だったりもする。
    ファンの方は、こちらもどうぞ↓(私はこれは本屋さんで立ち読みしてしまったけど)。

    京のプリンス  王子様たちの京都案内
    京のプリンス 王子様たちの京都案内
    笹岡 隆甫,茂山 宗彦,chori
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