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    『大きな熊が来る前に、おやすみ。』島本理生

    大きな熊が来る前に、おやすみ。
    大きな熊が来る前に、おやすみ。
    島本 理生 2007/3/30 新潮社 P.199 ¥1,365
    ★★★★★
     こういう台詞を信じようとする私を、たぶん、ほとんどの人は馬鹿だと思うだろう。騙されてるんだ、そんな男はこれからもずっと同じことを繰り返すと忠告されるだろう。
     だけど先のことは分からなくて、今は言葉で、約束するしかなかった。少しでも相手に変わる意志があって、それに付き合う体力と気持ちが私にあるかぎり、付き合い続けたかった。
    〜『大きな熊が来る前に、おやすみ。』より〜

    付き合ってすぐに一緒に暮らし始めて半年、けれど手放しで「幸せ」とはいえない「珠実」と「徹平」。
    見返りを求めない優しさを自然と身につけている「徹平」のことを尊敬していた、という「珠実」は、ある夜の出来事を境に、嫌悪していた父親と「徹平」とを重ねて見るように…『大きな熊が来る前に、おやすみ。』

    付き合っているわけでもないのに、しょっ中アパートに遊びに来るようになった、大学の同級生「都築」の気持ちを量りかねる「霧島さん」。
    彼女がいても平気でデートに誘う「都築」に呼び出されると、それでもめかし込んで待ち合わせ場所へと出かける「霧島さん」。
    そんな「霧島さん」の心に、「都築」の無神経なひと言がつきささり…『クロコダイルの午睡』

    中学時代のバスケ部の後輩「荻原」と久しぶりに再会し、冗談のように想いを打ち明けられて戸惑う「志麻」。
    「志麻」には以前付き合った男との、「志麻」の愛猫「まだら」をめぐっての辛い思い出があり、それがトラウマとなって、素直に「荻原」の告白を受け入れられずにいるのだが…『猫と君のとなり』

    「私と彼の中にある、確かなもので、悲しみを越えて行こう――。
    新しい恋を始めた3人の女性を主人公に、人を好きになること、誰かと暮らすことの、危うさと幸福感を、みずみずしく描き上げる感動の小説集。書き下ろし1編を併録。」だ、そうで。


    全然甘くなかった恋愛小説。
    むしろホラーに近かったかも。

    『大きな熊が来る前に、おやすみ。』は、実際にそういう目に遭ったことがないので、それでも一緒にいられるかと考えれば、私には真似できないと思うし、そこまでの「愛」や「執着」がそもそもない、冷たい人間なのかもしれないなと最近良く思う。
    それが愛なのかどうなのかも分からないけど(でも身近にもここに出てくるような人がいるので、きっと世間にはよくある話なんだろうなと…)。

    「彼と私は基本的に考え方や性格がすべて微妙に二十度ぐらいずれていて、だから日常会話の細かいところで突っかかることも多く、石だらけの舗装されていない道を歩いているみたいで、二人でいることはまるで我慢比べのようだとたまに思う」
    というくだりが、妙に心に残ってしまって…「我慢比べ」というのは、すごく良く分かるかも。

    『クロコダイルの午睡』の「都築」は、結構男の人ってこういう人多いかも、と思わされるような人物で、何が相手を傷つけたのか、きっと一生わからないままなんだろうなと…。

    唯一、書き下ろしの『猫ときみのとなり』は、読み終わってほっとした話(前の彼氏のしたことは絶対許せないけど)。
    志麻さんの責任感というか、大切な命をただ守りたい気持ちにはホロリとさせられてしまったし、私もただそれだけを願うかも。

    初の短編集だそうなので、初めて島本さんの本を読んでみたけど、まだお若いのに、女の人の一番傷つく「ツボ」と、癒される「ツボ」を心得てらっしゃるというか…そこに敬服してしまった。
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