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    『学園のパーシモン』井上荒野

    学園のパーシモン
    学園のパーシモン
    井上 荒野 2007/1/30発行 文藝春秋 P.237 ¥1,670
    ★★★★★
    木綿子は、無視されたり背中に何かを貼られたり、カバンを隠されたりしたわけではない。……これは苛めなんかじゃない、とあの子たちは言うだろう。あたしたちは苛めてるつもりなんかない、これはちょっとしたゲームみたいなものだと。だからあたしだって、そう考えればいいのだと、大理石の心で、木綿子は思う。

    裕福な家庭の子女達が通う私立の名門、T学園。
    T学園に通う生徒の中でも、選ばれし者だけに密かに届けられ、その手紙を手にした者は、別世界へ行けるという「赤い手紙」の噂がまことしやかに流れる中、二人の女子生徒の元に届いた「赤いラブレター」。

    手紙を受け取ったうちの一人は、モデルの母親を持ち、いかにも「あたしの学園生活はばら色よ」と言わんばかりに華やぎ、誰からも好かれる美貌の女子生徒、勝堂真衣。

    そしてもう一人は、学園中からハブられ、ただ黙々と絵を描き続ける画才に秀でた、迫木綿子。

    ある企みを持ち、学園に伝わる「赤い手紙」の噂を利用して、二人の正反対の女子生徒に手紙を送ることを思いついたのは、前の高校を自主退学させられ、T学園に編入して間もない、何に付けても人目を惹く男子生徒、岩崎恭。

    そして、学園長に引き抜かれる形でT学園に就任したものの、派閥争いについていけずに自分の居場所をなくし、鬱屈した日々を送る美術教師、磯貝。

    T学園の創設者であり、教職員からも生徒達からも慕われる偉大な学園長の死期が迫りつつある中、異様な雰囲気に包まれる学園を舞台に、この4人の、生徒と教師によって繰り広げられる、いびつな恋愛模様。

    そして、一人の高校生の自殺を機に学園に激震が走り……。

    「赤い手紙がうちの学園で流行っているんだ。届くと別世界へいけるというんだけど―。
    真衣・木綿子・恭・磯貝―三人の生徒とひとりの教師。彼らは、倦怠し、愛し合い、傷つけあう。
    学園は倦怠と優雅な退屈に充ちている
    甘い毒を孕んだ作風が魅力の著者が、今まさに少年少女を抜け出さんとする、繊細なけもののような10代を描く。」だ、そうで…。


    一応4人が主人公みたいで、それぞれの視点から語られる、それぞれの家庭の不和や、内面のどろどろが面白くて、一気に最後まで読んでしまったけど、正直良く理解できない別世界の話。

    男前でモテモテの恭君が、結局何がしたかったのかが分からないし、ロリコンの変態教師、磯貝は気持ち悪いし。

    何もかもが中途半端なような…それが「若さ」なのだと言われれば、そうなのかもしれないけど。

    まあ、木綿子一人を主人公に絞り込めば、いまどきの「いじめ」にもめげずに、ひと通りの経験を経て、人として成長して強くなったお話、として読めなくもないような。

    恭君に画集を渡す時の「借りてくれる? よかったら」という台詞は可愛くて、一瞬ドキッとさせられたし(ああ、こういう言い方もあるのかと、今度使ってみようかなと姑息なことを考えてしまった)。

    で、結局さんざんもったいぶった「赤い手紙」は実際何なのよ?という感じ(まさかあれだけで片付けられたのか…私の読みが浅すぎるのか、貧乏人のひがみなのか)。

    装画の、恭君と思しき男の子があまりにも好みのタイプだったので、思わず手にとってしまったから、磯貝のことあんまり悪く言えないのかもだけど…。
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