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    『真夜中のパン屋さん』大沼紀子

    評価:
    大沼紀子
    ポプラ社
    ¥ 651
    (2011-06-03)
    Amazonランキング: 2260位

    都会の片隅に真夜中にだけ開く不思議なパン屋さんがあった。オーナーの暮林、パン職人の弘基、居候女子高生の希実は、可愛いお客様による焼きたてパン万引事件に端を発した、失踪騒動へと巻き込まれていく……。
    期待の新鋭が描く、ほろ苦さと甘酸っぱさが心に満ちる物語。

    おお〜、これは大好きな坂木さんの「ひきこもり探偵シリーズ」と同じ匂いがする…と、一人で勝手に興奮。
    別にこのパン屋の兄さん二人がどうのこうのというのではないんだけど、ただ空気感が似ているなと。

    内容はというと

    舞台は、深夜のみ営業しているという町の小さなパン屋さん『ブランジェリークレバヤシ』。
    そこのオーナーであり、パン職人修行中の暮林さんのもとに、暮林さんの嫁の妹と名乗る一人の女子高生、希実がやってくるところから物語が始まる。
    そしてパン屋さんの二階に住むことになり、必然的に店の手伝いをするようになった希実は、『ブランジェリークレバヤシ』に集まる一風変わったお客たちと関わるようになり、彼らの騒動に巻き込まれ…。

    実の娘をあちこちに預ける無責任な希実の母親もかなり変だけど、ここに集まるお客さんたちも、覗きが趣味(?)のひきこもりの脚本家や、ホームレスのおかまさんなど、一筋縄でいかない人たち。

    そんな一風変わったお客さんたち(みんなかなり優しいと後でわかるけど)との絡みと、希実の学校でのイジメや、パン職人の弘基やオーナーの暮林さんの過去のお話などが入り混じり、みんなで仲良く大団円。

    弘基と希実の掛け合いが面白くて、電車の中で思わず噴き出すこと数回。
    面白くもあり、悲しくもあり。
    軽いようで重い。

    好きなキャラは自分で好きに想像したいので個人的にはできればそこはぼかしておいてほしかった。

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      『ゆくとし くるとし』大沼紀子

      ゆくとし くるとし
      ゆくとし くるとし
      大沼 紀子 2006/11/22 マガジンハウス P.204 ¥1,200
      ★★★★★
      「言葉はこうあるべきとか、親はこういうものとか、家族はこうでなきゃとか、人に優しくとか、夢は叶うとか、明けない夜はないさとか、愛は地球を救っちゃうんじゃないのとか。そんなコトを思うから心が呼吸困難になる。過呼吸みたいなもんだ。諦めれば、心はまともに息をする」      〜『僕らのパレード』より〜

      一年ぶりに実家に帰ったトリコを迎えてくれたのは、心霊現象のテレビに見入る母親と、見たことのない「オカマ」だった…。

      東京の大学で、平穏無事でない日々を送り、就職活動どころか、進級さえ危ういということを母には言えずに悩むトリコが、父親と離婚した後、自宅を改築し助産所を営む逞しい母親と、ミカと名乗る「オカマ」と三人で迎える年末年始の物語…『ゆくとしくるとし』

      二人の子供に「ミーナ」と呼ばせ、父親を何度もとっかえひっかえする母親と、小学生の「僕」と、中学校の入学式の日から、言葉を話さなくなった「僕」の大好きな「姉ちゃん」と、四番目の父親だった「よんちゃん」と、「僕」の師匠のパン屋の「アヤエ」と、友達やおっかない先生との5年間にわたる物語…『僕らのパレード』

      「年末、久しぶりに帰省すると、そこには母と、明るくたくましいオカマのお姉さんがいた。第9回坊ちゃん文学賞大賞受賞作。」だ、そうで。


      表紙の可愛らしいイラストに反して、なかなか心にずしりとくるお話で。

      表題作の『ゆくとし くるとし』の、トリコの「自分は必要な人間だったのか?」という悩みも深刻で、重くて…、でも、オカマの「ミカ姉」さんの繊細で豪快なキャラに救われるし、何より、母親の当たり前のように言う台詞や、ぬはは、な笑顔は、人間として見習いたいなぁと(家の中の不要なゴミと同じように、父親さえも、ポイっと捨てられる、その潔さも)。

      これはこれで、予想外になかなか素敵な話だったけど…、同時収録の『僕らのパレード』が、もう、めちゃくちゃ良すぎて、ちょっと印象が薄くなってしまったのが残念かも。

      それぐらい『僕らのパレード』には感動してしまったし、心を鷲掴みにされてしまった。

      突然言葉を話さなくなってしまった「姉ちゃん」のことも、いつもイラついて「僕」に八つ当たりするクラスメイトの紺野君の心にちゃんとあった優しさも、犬のサンちゃんに眉毛を描いた、吉川君のサンちゃんを大切に思う気持ちも、生徒からの年賀状が一枚も来ないという、嫌われ者の観音崎先生の寂しさも、糸で繋いでなければ迷子になってしまう「アヤエ」の心の痛みも、無邪気に全てを受け止めてしまう「僕」の何と偉大なことか…(まるで天使みたい)。

      そして、僕が大好きだった四番目の父親、母親と別れた後も仲良くしてくれていた「よんちゃん」の存在の大きさと、重すぎる真実…。

      よんちゃんの言う「どうか、愛されることに慣れて欲しい」という言葉は、金八先生のお言葉のように、心につきささるし、「僕」の選択は、決して間違ってなかったと思うし…(「姉さん」の選択にも、尊敬してしまうけど)。

      そして生まれてきた「僕」たちの弟の名前。
      『ぺ』になってたら、きっと一生カトちゃんのネタで笑い者になれてそうな…それは、それで案外幸せ者なのかも、と思えてしまった。

      「笑われるのはステキなことだよ」という、よんちゃんの言葉が甦ってきて…。

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