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    『ダーティ・ワーク』絲山秋子

    ダーティ・ワーク
    ダーティ・ワーク
    絲山 秋子 2007/4/30発行 集英社 P.188 ¥1,365
    ★★★★★ 
    ずいぶん、いろんな男にいじめられたもんだ。
    でも、自分がろくでもない男ばかり、傷つくようなことばかりわざわざ選んできたのだ。リスクの高そうなところばかりに張って、博打に負けてきたのだ。そりゃあ、たまには弱さのある男を愛おしいと思ったこともあったけれど、そんなのは一瞬のことだったんじゃないか。
     思い出したくもない。
     けれど、その思い出したくないことに彼女はいつも近づいていく。……
    〜『worried about you』より〜

    仲間との賭けに負け、約束通り大嫌いな健康診断を受ける破目に陥ったことから、今はどこに居るのかも分からない「TT」のことを気に掛けだすギタリストの「熊井」。

    高校時代、何でも分かり合えていた「TT」とは、ある出来事がきっかけで、別れたものの…『worried about you』から始まり、

    四年半惰性で付き合っても結婚にはお互いに踏み切れない男女…『sympathy for the devil』

    「カメの観察日記」をブログに書き込む男の元に突然届いた過去の知り合いからのSOSのメール。会社を休み、車をとばして病院へ駆けつける男が目の当たりにした「病」の現実…『moonlight mile』

    それぞれの話の裏側の物語…『before they make me run』、『miss you』、『back to zero』

    そして再び男女が出会い…『beast of burden』の、7編から成る連作短編集。

    「もう一度会えたとしても、もう一度別れは来る。この世界の地続きのどこかで繰り広げられる、ささやかな物語、小さな奇跡。『小説すばる』掲載を単行本化。」だ、そうで。


    最初は全く別の話の短編なのかと、何だか中途半端な終わり方にもやもやとした感じが残るなぁと思ったら、こんな風に繋がっていくとは…、その仕掛けがなかなか絶妙。

    人生上手くいってたはずの人が、会社を辞めてひきこもりになったり、結婚を真剣に考えてくれる相手のひと言で急激に醒めてしまう人とか、「だってしょうがないじゃん」で生きてる人とか、やりきれなさを抱いて生きる登場人物たちは、絲山さんの描く人たちらしくて…。

    ただ、これまでになく読後感が爽やかなような。
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      『ニート』絲山秋子

      ニート
      ニート
      絲山 秋子 2005/10/31 発行 P.169 ¥1,260
      ★★★★★
      キミがバッグに荷物を詰めるのを見ながら、自分で思っていたよりずっとキミのことが好きだったことに気がついた。だんだんに好きになっていたのだ。でもだんだんに忘れていって元に戻るのだ。そんなことを伝えても何にもならない。〜『2+1』より〜

      本人のブログで、ひきこもりの男友達の今にも死にそうな現状を知った、駆け出し作家の「私」。
      作家になるという夢があっただけで、元はニートと変わりない生活を送っていた「私」は、男の窮地を救うために、どうにかして金を受け取ってもらおうと…『ニート』

      婚約者を失った友人の引越しの手伝いをするうちに、友人の決意に気づいてしまう…『ベル・エポック』

      『ニート』の続編、電話も電気も止められてしまったニートの友人を、ルームシェアしている自分のマンションに住まわすことにした「私」の話…『2+1』

      遠距離恋愛中の彼女と、育ての親との間で揺れ動くホテルマンが、品川駅から新幹線に乗り込み、降り立つ先は…『へたれ』

      久しぶりに会った、自称「ムショ帰り」の昔の知り合いを家に上げてしまったことから、どんどん「寄生」されてしまう女の話…『愛なんかいらねー』の五篇から成る短編集。

      「どうでもいいって言ったら、
      この世の中本当に何もかもがどうでもいいわけで、
      それがキミの思想そのものでもあった――。
      洗練と節度を極めた文章からあふれ出す、切なくも甘やかな感情。
      川端康成文学賞受賞、気鋭の作家が切り取った現代の生のかたち、珠玉の五篇。」だ、そうで。


      「ニート」なのに、親から借金をするのも気がひけて、食事は週3回、そのうち一回は具なしのインスタントラーメンで、あとの二食は調味料だけのチャーハン…という話を聞いてしまったら、それが友人なら、愛がなくても、私でも何とかしてあげたくなってしまう(ポンとあげるだけの金はないから、ご飯とか作りに行ってしまう…)かな。

      なので、まあ、こういう男を助けたくなってしまう女の心理は理解できるけど…これまで読んだ絲山さんの中では、この短編集は、いまいちどれもピンと来なかったかも。

      『へたれ』の中の「僕には自信がない。僕は自分のことを信用していない。来年も再来年も同じように一緒に過ごしていけるのか、一年、二年の積み重ねが、五年、十年の積み重ねになっていくのか。変わらぬ気持ちや育ち続けるものが本当にあるのか。
      僕は疑うことを覚えてしまった。僕はへたれだ。」と言うのは、結構切実に胸に迫りくるものがあったけど。

      「へたれ」は、てっきり関西弁だと思ってたけど、全国的に通じる言葉なのかな?

      タイトルから期待していたのとは少し違っていて…そして『愛なんかいらねー』の、新堂さんや小川さんを凌ぐような、げろげろな性描写には、少々げんなり(そっちの趣味は全くないもので…)。
      らしいと言えば、らしいのかも知れないけど、新堂さんの漫画ちっくな表現とは異なる「臭い」とかがリアル過ぎて…き、汚い。

      絲山さんの作品に慣れてる方には、そうでもないけど、初めて読むのがこれ、という方には決してお薦めはしたくないかも。
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        『海の仙人』絲山秋子

        海の仙人
        海の仙人
        絲山 秋子 2007/1/1 発行 新潮文庫 P.163 ¥380
        ★★★★★
        「わからん。俺様にはそういうことはわからん。ただ、人間が生きていくためには俺様が必要なのだ。お前さんのこれからもそうだ」
        「そ?」
        「ああ、だからお前さんが生きている限りファンタジーは終わらない。俺様のことなんか忘れてもいいのだ。それは致し方ないのだ。だが、お前さんの中には残るのだ」

        世捨て人のように、敦賀の海岸沿いの一軒家で暮らしていた河野の元に突然、人間に姿を変えた「ファンタジー」がやって来た。

        見える人にしか見えないという、神様の親戚のようでいて、あまり役に立ちそうにない「ファンタジー」は、しばらく河野の家に居候することに。

        その直後、「女には縁がない」と言う河野に運命の女性との出会いが訪れるも、河野は彼女に触れることはなく。

        そして昔の同僚、片桐の出現によって、河野は忌まわしい過去と対峙するために、一路、車を走らせ新潟へと向かうことに…。

        「芥川作家の真骨頂! 孤独に向き合う男女三人と役立たずの神様が奏でる不思議なハーモニー。芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞」だ、そうで。


        とても短いお話で、すぐに読めてしまうのに、中身が濃くて重くて心に沁みるから、ページ数だけ多くて中身のない本が馬鹿馬鹿しくなってしまうような。

        主人公の河野の、大阪弁の台詞が飾り気がなくて、すごく「そのまんま」で良いなぁと。

        「ファンタジー」が現れたことを、すんなりと受け容れて、歓迎会までしてあげるというその性格も、好きになった女性への接し方も、そのまんまで温かいのに、物語の途中があまりに辛すぎる。

        河野を慕う片桐の気持ちも切なすぎて、その気持ちには答えられないと思う河野の気持ちも良く分かって心が痛くなるし、最後にも涙がぽろぽろ出てしまった。

        「寝るときは一緒でも眠りに落ちるときは独りだぞ」という「ファンタジー」の台詞に、みんな同じなんだと安堵するし。

        生きていくうえで、誰にも依存することなく、でもときどき気持ちだけ誰かと寄り添えたら…そんな風に生きられたらいいのになと思えたかも。

        偶然にも、昨日から能登に行って帰ってきたところなので、三人が車で通ることになる、水平線が見える日本海の景色が延々と続く、越前の海岸道路や、立ち寄った金沢の町がリアル過ぎて、これって「ファンタジー?」と思えてしまった。

        私にとっては久々に幸せな非日常体験だったから、私の元にも「ファンタジー」が訪れてたのかな…私には見えないのが残念だけど。

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          『エスケイプ/アブセント』絲山秋子

          エスケイプ/アブセント
          エスケイプ/アブセント
          絲山 秋子 2006/12/20発行 新潮社 P.140
          ★★★★
          若いころのおれは、三十五か六で死ぬと思ってたな。四十まで生きるなんて想像できなかった。その前に、でかいことがなんかあると信じてたんだ、いや、一昨年くらいまで思ってたさ。そうじゃなきゃセクトなんてやってられるか。
           ところがどっこい、何も起こらなかったね、起こせなかったんだね。生きてたね。おめでたいね。いやんなっちゃうね。さて、おれの余生は。     〜『エスケイプ』より〜

          生まれる時代が少々遅すぎた1966年生まれの40歳、職業革命家として、堕落した20年間を無駄に過ごした「おれ」こと、江崎正臣。

          三菱重工爆破事件で革命に目覚め、9・11で自分がラディカルでもなんでもないことに気づいてしまった「おれ」は、なんちゃっての過激派から抜け出すことを決意した。

          そして、新しい仕事を始めるまでの一週間の猶予中、ふらりと旅に出ることにした「おれ」は、取りあえず東京から大阪までの切符を買い、寝台急行に乗り込み、はたと気付いて京都で降り、何気に入ったレコード屋で、胡散臭い西洋坊主と出会い、教会で寝泊りすることに…。

          「悪いな、おれは必死だよ。
          でも必死って祈ることに少しは似てないか。
          闘争と潜伏の20年から目覚めた「おれ」。
          人生は、まだたっぷりと残っている――。
          気鋭の見事な到達点、響きあう二篇の傑作小説。」だ、そう。


          「おれ」が京都で途中下車することに決めたときから、わくわくしてしまった(地元贔屓かな…?最近やたらと京都が舞台の本ばかり、読んでる気がしないでもないけど)。

          京都駅のこと、黒とグレーのでかい石造りの墓みたい…は、まさにそう見えるかも。
          バスの色が宇治茶というのも(どこのバスもこの色かと思ってたし…)なるほどなぁと。

          ゲイにはゲイを見抜くことができるものかと感心し、ゲイ同士なら、そう簡単にことが運ぶことを羨ましく思い、ところで「ハッテン」って何?と疑問を抱き、愛の足りない神父の過去に納得し、歌子ばあさんとの別れに涙し、『エスケイプ』と対になってる『アブセント』を読んで、ラストに「良くできた話だなぁ」と、またもや感心する、というような物語。

          「離れ離れになった相手のことを神様は同時に考えて下さっていると信じるしかないのではないでしょうか。」という神父のお言葉には、何やらありがたいものを感じたけど。

          大好物の「天一」も出てきたことだし、とりあえず満腹…かな。
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            『イッツ・オンリー・トーク』絲山秋子

            イッツ・オンリー・トーク
            イッツ・オンリー・トーク
            絲山 秋子 2006年 文春文庫 P.180
            ★★★★★
            眠れるスペースとしての男が欲しいだけだった。私自身も居心地のよい寝床になれればよかった……だからといって彼の歴史や世間体や精神を引き受けるつもりは毛頭なかった、そんなことを伝える言葉があっただろうか。世の中に愛のことばはいくらでも存在するのに、言いたいことがシンプルになるほど何も言えなくなってしまう。

            仕事を辞め、絵を描くことに専念するために、なけなしの貯金を切り崩し、直感で決めた「蒲田」の古びたアパートに引っ越してきた「誰とでもしてしまう」30代後半、独身の橘優子。

            引越しの朝、それまで付き合っていた「なんのとりえもない、だめ男」に電話で振られ、引越しを済ませると、男のことなどけろりと忘れ、蒲田の街をうろつく優子に拡声器で呼びかけてきたのは、選挙演説中の大学時代の友人、本間。

            未だに独身だと言う本間を飲みに誘い、アパートに連れて帰ったものの、長い沈黙の後、ことの途中に本間は「帰る」と言い出して…。

            議員の本間、出会い系のバイトで手に入れた痴漢のk、ネットで知り合った鬱病のヤクザの安田、まともに働いたことのないいとこの居候、祥一、大学時代に告白してきて、今も優子に気のあるバッハ…一風変わった癖のある男達と、優子の「鬱」が過ぎ去るまでのひと夏の物語…『イッツ・オンリー・トーク』

            自分のせいで愛馬を死なせてしまったことに、いつまでも罪悪感をひきずる早坂順子。
            付き合っていた男とも別れ、群馬から東京へ引越し、元彼の妹との奇妙な共同生活を始めた順子の前に現れたのは、乗馬クラブでのかつてのライバル、四つ年下の洋菓子職人、篤。
            一度部屋に遊びに来てからは、毎週のようにやって来る、篤の気持ちには気付いていたものの…『第七障害』

            『ひと夏の出会いと別れを、キング・クリムゾンに乗せて「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作。高崎での乗馬仲間との再会を描く「第七障害」併録。』これが、デビュー作なのか…とは思えないほど、堂々たると言うか…。


            「だめ男ばかり好きになる自分が嫌だ」と言う、優子さんの気持ちは良く分かるけど(私もそうなので)、結局「だめ男」を好きになるのは、自分自身が「だめ女」だからなんだなと今は、痛感…。

            ここに出てくる男の人は、皆癖はあるけど、結構常識があると言うか、変わっていそうで、案外普通に優しい人たち。

            「痴漢」のkとの関係(まあ、彼女との合意のもとなので…そうでなければ、痴漢そのものは殺意を覚える行為だけど)に癒されてしまうと言うのも、理解できてしまうかも。
            その程度の距離感が、本当は一番安心できるのかな、とも(ここは、人によって全然違うと思うけど)。

            こういう、どこか歪んだ男女の話ばかり書く人だと思っていたので、併録されてる『第七障害』の、あまりの普通さに逆に驚いてしまった。

            ルームシェアしている美緒の、何でも歌にしてしまうところは、私も酔っ払うとそうなんだけど…。

            『イッツ・オンリー・トーク』は、映画にもなってたみたいで、そちらもなかなかの豪華キャストなので観てみたいかなと…(私が思ってたのとは、多少イメージは違うけど…)。
            本当に寺島さん、体当たりで…。
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              『逃亡くそたわけ』絲山秋子

              逃亡くそたわけ
              逃亡くそたわけ
              絲山秋子 2005年 中央公論新社 P.168
              ★★★★★
              しゃがんで線香花火を見つめながら、明日はどうなるんだろう、と思った。
              わからん。
              これからどうなるんだろう。
              わからん。
              花火が全部終わると、紛れていたさびしさが一斉に襲いかかった。

              「亜麻布二十エレは上衣一着に値する。」
              頭の中で何度も何度も繰り返される、知らない誰かの低い声。
              その意味不明な言葉に導かれるように「そうだ死んでみよう。」と、軽い気持ちで、貯めておいた薬を一気に飲み下し、気がつけば、病院のベッドに両手両足を括りつけられていた、花ちゃん、21歳の夏。

              そして「このままでは廃人になってしまう」と、無理矢理入院させられたプリズンのような病院を抜け出すことを思いつき、たまたま中庭で猫をかまっていた「なごやん」に声をかけ、一緒に脱走することに。

              すぐに病院に戻りたがる、軽い鬱病の「なごやん」を宥めすかして、銀行で金を下ろさせ、「なごやん」の父親のお下がりだという、おんぼろ車に乗り込んで、二人はひたすら東へ、南へと走り続け、逃げ続け…。

              「――おんぼろ車で九州の田舎町を駆け抜けるふたりの前にひろがった暑い夏の物語。
              逃げるのに理由なんていらない。川端康成文学賞作家、絲山秋子初の書き下ろし長編小説」
              だ、そう。


              一体何から逃げてるんだか(追っ手とか来ないし)…。
              なので、緊迫感はあんまりないし、ただひたすら、冷房の効かなくなったムシムシした車で、悪路をドライブしている花ちゃんと「なごやん」の、博多弁と標準語での面白トークバトルが繰り広げられるというか、ぐるりグルメ旅というか…。

              躁鬱病のことは良くは知らなかったけど、私も「なごやん」と同じく、「躁の人は死なないでしょ」と、単純に思ってた。そうじゃないのね…(作者の経験に基づいてそうだから、かなり説得力が…)。

              結構辛そうな話なんだけど、博多弁と茶髪で気弱な「なごやん」のなごみキャラのせいで、花ちゃんが一人取り残された場面も、「なごやん」が川で洗濯していた場面も…面白くなりすぎ。
              男なのに「きゃあああ」って……、なんか可愛いし。

              この先二人がどうなるのか…最後の方の花ちゃんの台詞「ゆたー」の言葉に、安心したというか(こっちで言う「ほっこり」のようなもんなのかな…)そんな気持ちになれたのなら…それで、いいのかな。

              でも、花ちゃん、脱いだぱんつを、そこに捨てるなよ…とか、いくら何もない田圃の真ん中でも、それはしちゃいかんやろう…とか、あれやこれやの悪行の数々…。
              毅君とやらが去ったのは、その辺にも問題があったのでは…と思えてしまったんだけど。

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                『沖で待つ』絲山秋子

                沖で待つ
                沖で待つ
                絲山 秋子 2006年 文藝春秋 P.108
                ★★★★
                憧れなんて、これからだってないんだよ。もう、私達の額には「私は他の女とは違うのよ」という生意気な刺青が刻み込まれていて、何度顔を洗ったって抜けないのだ。それが二十二歳だったら良かったかもしれないが、三十五を過ぎたらただの扱いにくいおばさんだ。
                                        〜『勤労感謝の日』より〜
                何が勤労感謝だ、冗談じゃない、の「勤労感謝の日」に、命の恩人である近所のおばさんから薦められた男と見合いをすることになった、求職中の「私」。

                見合いの席に現れたのは「あんパンの真ん中をグーで殴ったような顔」をした、仕事が趣味だと言い切る男。

                男との会話に気分を害した「私」は、さっさとその場から立ち去り、かつての同僚を携帯で呼び出した…『勤労感謝の日』

                全国に拠点のある住宅設備機器メーカーに同期入社し、いきなり馴れない土地に配属された太っちゃんと「私」。

                太っちゃんが結婚してからも、子供が生まれても、心置きなく何でも話せる同僚として、その関係は相変わらずで…。

                そして、お互いに転勤になり、久しぶりに東京で会った太っちゃんは「私」に、あることを頼む。
                あっけなく太っちゃんが死んでしまった後、彼との約束を果たすべく、「私」は部屋に忍び込み…『沖で待つ』

                「芥川賞受賞作 すべての働くひとに――
                仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く傑作。」だ、そうな。


                タイトルと装丁(何か地味だし)と「芥川賞」のイメージから想像していたのとは全く違ってて、意外と、というか、かなり面白かった。

                とくに『勤労感謝の日』の主人公のストレートさが…、いや、もう少し、同じ女性としては、隠してほしいくらいなんだけど。
                何か、トイレの臭いまで漂ってきそうな…。

                表題作の『沖で待つ』は、最後、ちょっと背筋が寒くなってしまった。
                主人公の女の人が怖い。
                考えてみれば、この人自身のことについては、あまり良く分からなかったなぁという感じ。

                に、しても『勤労感謝の日』の主人公、その歳でお見合い話があるなんて、それだけでも感謝すればいいのに…という気もしないでもないけど(そんな話、30過ぎてからはめっきり来ないし…)。
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