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    『THE ANSWER』鈴木剛介

    THE ANSWER
    THE ANSWER
    鈴木 剛介 2004/5/30発行 角川書店 P.231 ¥1,365
    ★★★★
    ?宇宙とは、時間とは、無とは、自分とは、
     心とは、狂気とは、哲学とは、真理とは何か
    ?人はいかに生きるべきか、もしくは後悔しない人生を送るためにはどうすればよいか
    ?なぜ、人を殺してはいけないのか
    ……
    そして
    ?絶対に正しいこととは何か

    これは、そうした問いのすべてを解いてしまった(と思い込んでいる)一人の男の愛と涙と笑いの実存の物語である。

    当時勤めていた老人ホームでの喫煙問題から端を発し、「なんでなんで病」に取り付かれてしまった「哲学やりすぎて頭おかしくなっちゃった人」が、もがき苦しんだ末「最終理論」に行き着き、自費出版で、この本を世間に発表するまでに至る壮絶な物語(その後、角川書店から出版されることになり、加筆された部分も)。

    「Q.世界中のすべての問いを解決できる答えはあるのか?
    空前の哲学エンタテイメント小説!
    すべての問いを理詰めで解き明かす空前の哲学エンタテイメント小説」だ、そうで。


    生まれたときから死ぬことが決まっているのに、人は何のために生きているんだろう…などという、たぶん考えても仕方のないこと、答えの出ないことを、若い頃は良く考えていたので、結構私も「哲学」してたのかな。

    その当時、解りやすそうだからと手を出した「ソフィーの世界」は、確か半分ぐらい読んで挫折してしまった記憶があるけど、これはまあ、数学的なこととか興味ないことは理解できないにしても、結構面白く読めたような。

    小学生の頃から「自分はなんで生きてるんだろう」と考え、やりたいことも、本気で打ち込めるようものも見つからず、「人生に意味や目的はない」と言ってはばからなかった「おれ」が、「明日、死のう」と決め、自殺の方法を具体的に決めたとたんに、突然それまでの考えがひっくり返り、「おれはおれのオモチャなのだ」…と、悟ってしまい、やりたいことが次々と見つかったらしいけど、その「おれはおれのオモチャなのだ」というのが、なかなか気に入ってしまった。

    私たち自身の力で「真理=絶対に正しいこと」を「決めて」いくしかない、という考え方も、なんかきっぱりしてて分かりやすかったし。

    ただ、「世界全人類の抱える問題を100%完全に解決する魔法の言葉」には、「結局それかよ」と、ガクッとなってしまったけど…。

    しかも、これ最後まで読むと、最終的には「哲学」よりも人間に必要なのは、「愛」なのでは、と思えてしまう。

    「愛」という言葉がなかった、明治より前の日本人が、そういう気持ちをどう言葉で言い表していたのか…というのがすごく気になったし(宗教的な意味を抜きにして)。

    そもそも「愛してる」って簡単に使うけど、それって、本当はどういう意味なんだろう?とか…。
    本当に「言葉」って不思議だなと、つくづく考えさせられる本だったかな。

    まあ、いろいろ考えるよりも、最近嵌ってるお弁当屋さんの、日替わりのおかずを何より楽しみに生きるような大人になってしまった今の私は、単純で、案外幸せなのかもしれないな、とも。
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      『デブになってしまった男の話』鈴木剛介

      デブになってしまった男の話
      デブになってしまった男の話
      鈴木 剛介 2006年 求龍堂 P.208
      ★★★★
      デブは哀しいな、と大介は思った。デブであるというだけで、自分の存在意義が否定された気分だった。もう、僕には女の子を口説き落とすことはできないだろう。愛は金で買えるかもしれないけど、デブにはいくら金があっても、恐らく愛は買えない。多くの女性は、デブを生理的に嫌悪する。

      「ナヨ」と呼ばれ、女子にも相手にしてもらえなかった、マッチョな男がもてはやされた高校時代。

      ところが流行が変わり、俄然フェミ男がもてはやされるようになった大学時代。
      「ナヨ」から「だいちゃん」と親しみを込めて呼ばれるようになり、常に女の子からモテモテになり、どんどん自意識過剰になっていく稲葉大介。

      完璧すぎる彼女がいるにもかかわらず、軟派なサークルに入り、次々と女を口説き落とすことを楽しんでいた大介。

      社会人になり、チビだけど親が大金持ちの同僚、鉄平とつるみ、好き放題にナンパを続けていた大介は、ある日事故で大怪我を負い、気がつけば病院のベッドの上に。
      お気楽な入院生活を送ってひと月後…鏡に映った自分に愕然とする大介。

      そこにいたのは、小林亜星にそっくりな、変わり果てた大介の姿。
      そして退院後出社した大介に、周囲の視線はどこまでも冷たく感じられ…。

      「人生を狂わせてくれる恋をひとつください。
      コンプレックスと戦いながら生きていく全ての男女に贈る、切なくも元気をくれる恋愛小説!
      『THE ANSWER』『自殺同盟軍』の鈴木剛介最新作!!」だ、そうで。


      これは結構好きかも。

      モテモテだった頃の大介もすごく嫌な奴(彼女との別れ方の最低さとか)だし、勘違いも甚だしかったけど、デブになってからの卑屈になってしまった大介も、最初は何とも始末におえない…。
      でも、だんだん愛しく思えるようになってしまった。

      デブが社会的弱者とは、考えたこともないけど(アメリカなら差別されそうだけど、日本はそこまでじゃないような)、実際そんなに肩身の狭い思いしてるのかな?

      まあ、卑屈になって、ひきこもりがちになって、余計に食べて…の悪循環はわかる気がする。

      大介は、よっぽど自分自身に自信がなかったのかな(友達と話してて、同じデブキャラでも、許せるタイプと許せないタイプがいることはいるんだけど…ちなみにみんな、ホンジャマカの石塚さんは好きと言うので、やっぱり中身なんじゃないのかなと。私は何でも美味そうに食べる内山君も好きだし)。

      デブにならなければ、きっと一生気付かなかったようなこと、気付けて本当に良かったねと、言いたくなる(コンプレックスのない人間なんて、多分いないとは思うけど)。

      「作者の実体験を元にした…」と書いてあるだけあって、作者の経歴がまた人生いろいろという感じで…。

      装丁も挿絵も可愛いくて、中身も良いから、すごく満足してしまった(クリスマスっぽいし)。

      なるほど、太った人は「ハマちゃん」を見てこう思うのか…と、「釣りバカ日誌」が大好きな私には新しい発見(そこ、かなりツボに嵌ってしまった)。

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        『自殺同盟軍』鈴木剛介

        自殺同盟軍
        自殺同盟軍
        鈴木 剛介 2005年 角川書店 P.251
        ★★★★★
        「生きる」ということ、それ自体には、別に意味も目的もない。だったら「死ぬ」ということに意味や目的がなくてもいいじゃないか。そもそも人生の究極のゴールは「死」だ。誰だって、いつかは死ぬんだ。だったら、その最後を60年早めても、さしたる問題ではない。

        子供の頃から「夢を持つのが夢」だったという「オレ」こと、ナギハラケイスケは、そこそこの大学を卒業した後、なりゆきまかせで「カッコイイ」外資系の広告代理店に入社し、2年半が経った頃「そろそろ死んでもいいかな」と「自殺」を考え、会社を辞めることにした。

        ケイスケが「自殺願望」を打ち明けた、高校時代からの親友「ジョーンズ博士」から「今すぐ死ななくてもいいのなら、知り合いの老人ホームを手伝ってほしい」と頼まれたケイスケは、しばらく自殺を延ばすことに…。

        そうして働くことになった老人ホームで、同じように「自殺願望」を口にする女性と出会い、どうせ自殺するのなら何かの役に立てて死のう、と考えたケイスケは、自殺を有効活用する会、『自殺同盟軍』を結成し、仲間を募ることにした。

        二人の呼びかけに集まったのは、中学生の女の子と大学生の男の子、そして二人のオジサンたち。

        それぞれに、『自殺同盟軍』に賛同した理由を語る彼らを仲間に加え、早速活動を開始することにしたのだが…。

        「死にたいことに理由なんてない。ただ、死にたいだけだ。
        問題は、その死を、どう有効活用するかにある。
        実存的高速青春エンタテイメント小説!注目の新鋭、長編第二作」だ、そうな。


        『自殺同盟軍』なんて、いったい何をするんだろう…と、思ったら…うーん、結局よく解らなかった。
        まあ、「本気で死ぬ気になれば、生きることも出来る」って、ことなのかな。
        難しい…。

        自分も「死にたい」と思っているのに、大切な人からそれを言われると「死なないで欲しい」と思ってしまうというのは、すごく良く解る気がした。

        でも「自殺」の方法に、何もそれを選ばなくても…というか、私なら、絶対それだけは選ばない。痛そうだし。

        二人のオジサンたちが何ともいい味出してた、というか、銀行での二人のやり取りは、面白すぎて、いや、恐ろしすぎて…かな。
        この二人抜きでは『自殺同盟軍』は、何もできなかったような気がする。

        「強力なモチベーションなしに、なぜ、生き続けることができるのか…」というケイスケの問いには、とりあえず、死ぬのが怖いから、としか言いようがないんだけど…。
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