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    2016年読了本

    2016年の読書メーター
    読んだ本の数:71冊
    読んだページ数:21702ページ
    ナイス数:3853ナイス

    そして生活はつづく (文春文庫)そして生活はつづく (文春文庫)感想
    とりあえず、お風呂場でおぼれたふりして息子に助けを求めてみよう、と思った。そうしたらこんな働き者の息子に育つのかもと。
    読了日:12月22日 著者:星野源
    雪煙チェイス (実業之日本社文庫)雪煙チェイス (実業之日本社文庫)感想
    実業之日本社の雪山シリーズはよっぽど暇なときの時間つぶしのための本と割り切って、期待せずに(それでももっとほかに読みたい本もあるから時間ももったいないけど上司が貸してくれるとわざわざ持ってきてくださるので仕方なく)読んだから、そこそこ面白かった。犬の散歩のバイトをしていた大学生が、バイトの雇い主だったおじいさん殺人事件の容疑者にされてしまい、自らのアリバイを証明するために雪山へ行ってスキー三昧。このストーリーで読ませるのはさすがですが。スキー大好きーの人には面白いのかな?やらないからわからない。
    読了日:12月22日 著者:東野圭吾
    蘇える変態蘇える変態感想
    エロというか、正直者。職場で私の息子といってもいいくらいの歳の同僚と「逃げ恥」にはまって話が盛り上がり、お互いの本を交換しましょうということで、ついにエッセイにまで手を伸ばし…。みんながみんな平匡さんが好きで、この一体感が、何か面白すぎて、血が踊る。平匡さんが好きなのか、星野さんが好きなのか、オモえもんなのか、うそ太郎なのか、多才すぎて、全てに侵食されてしまってる気がする今日この頃。
    読了日:12月17日 著者:星野源
    女子的生活女子的生活感想
    坂木さん、ひきこもり探偵シリーズをもう一度お願いします。
    読了日:12月17日 著者:坂木司
    報われない人間は永遠に報われない報われない人間は永遠に報われない感想
    会社の飲み会で、もてない男が、お局様のもてない女性を口説き落とすという賭けをして、結果付き合うことになって、同棲までして、報われてないのは『永遠』ではないような。『死にたくなったら電話して』からの二作目。相変わらず「私なんかが…」的な、だけど本当はそんな風に思ってないんじゃないのかな、な登場人物たち。報われないというほどの、何か努力をしたのかな?
    読了日:12月17日 著者:李龍徳
    罪の声罪の声感想
    面白くないわけではないけど、ものすごく読むのに時間がかかってしまった。グリコ森永事件の頃にはもう18歳だったので、結構記憶にはあったけど、結局未解決だったのかと今更ながら。京都に住んでいるので、当時はよく仲間内の冗談で誰それのおとんがきつね目の男に似てるからって警察に呼ばれたとか、嘘か真かよくわからない話が蔓延していたような…。この本に関して言えば、事件そのものの真相よりも、事件に関わらされた人たちが、まるで「山椒大夫」のようで、とても切なかった。
    読了日:12月16日 著者:
    痣 (文芸書)痣 (文芸書)感想
    身重の妻を殺され、容疑者に死なれてしまい、一年後、警察を辞めると決めた主人公の所轄で起きた猟奇的な連続殺人事件。遺体に亡き妻との接点を見つけてしまった主人公は独断で捜査を続けることに…。警察小説は登場人物がおじさんばかり多過ぎて読みづらいということに気がついた。昔は好きだと思ってたけど、あれは横山さんの警察小説が好きだったんだとつくづく。
    読了日:12月10日 著者:
    失踪者失踪者感想
    山登りには全く興味がない(やってるイモトさんはすごいと思う)けど、下村さんの山岳シリーズは文句なく面白い。10年前、雪山に置き去りにしてきた「相棒」が実は生きていた!?だとすれば再び同じ場所で眠りについてしまったのはいったい何故なのか!?もうその理由がなんか切ない。一緒に山に登ろうって約束していた若い頃、その反応って、まるで恋人みたいな…。
    読了日:12月6日 著者:下村敦史
    絶対正義絶対正義感想
    そこまでやってしまったら、いなくなってほしいと願う人間がわんさかいてもおかしくないと思えてしまった。その程度がどんどん増していくから面白い。裁判官とか警察官になればよかったのに。
    読了日:12月6日 著者:秋吉理香子
    つめつめ感想
    ごく普通の小市民が、ほんの些細なことをきっかけに次々とトラブルに巻き込まれ、泥仕合にまで発展していくというシリーズの最新刊。「やられたらやりかえす」を貫き、実の父親さえも例に漏れずという歳の割にはあまりにもおばはん臭すぎる朱音さん。そんな朱音さんの小学五年の息子、裕也君がとにかく素晴らしい!に尽きる。あほなおばはんたちのくだらない報復合戦に終わってしまうのかと辟易していたところ後半全て裕也君に持っていかれ、まさかこのシリーズで感動して泣くなんて…暴力では何も解決しない。終わりはまるでスカッとジャパン。
    読了日:12月1日 著者:
    好きなひとができました好きなひとができました感想
    加藤さん、『泣きながら、呼んだひと』もそうだったけど、タイトルにどきっとさせられます。二章あたりまでは、「好きな人ができた」の一言だけで男に去られたみじめな女の子が、ただただ男の身辺を嗅ぎ回って追い掛け回すだけの話かと思ったら、彼の過去に纏わるミステリーだったのですね。「好きだから、よかれと思って、悪気はなかった」そんな言葉で何もかも帳消しになんて出来ない。子どもの頃が不憫すぎて、大人になって自由になった彼を、そっとしておいてあげてほしいと思えた。ただ見守るだけの「愛」、それも怖いかな。「愛」って難しい。
    読了日:11月25日 著者:加藤元
    あなたのための誘拐あなたのための誘拐感想
    その情報、先にどこかに入れておいてほしかった。急にそんなこと説明されても納得できないというか…。私はこういった本の犯罪者の『動機』がとても気になって、東野さんや貫井さんの小説の『動機』にうならされて本を読むのが好きになったけど、この『動機』は気持ち悪いから嫌い。主人公にも人を惹き付ける魅力を感じない。
    読了日:11月23日 著者:知念実希人
    一○一教室一○一教室感想
    引きこもりや反抗が直るという口コミが広まり、同じ悩みを持つ保護者から狂信的な支持を得る、全寮制の恭心学園で、一人の男子生徒が突然謎の死を遂げる。学校関係者が誰一人出席しない異様な雰囲気の葬儀に不信感を抱いた従兄弟は、真相を探ることに…。 読んでいて、貫井さんの『空白の叫び』を思い出した。あっちは少年院なのに、少年院よりある意味こっちの方が怖いし救いがない。 「しつけ」と「行きすぎ」いうのが魔法の言葉だというのがものすごく納得。このお話自体は、救いがある終わり方だけど、現実には救いがあるのかどうか…。
    読了日:11月14日 著者:似鳥鶏
    だれかの木琴 (幻冬舎文庫)だれかの木琴 (幻冬舎文庫)感想
    引っ越した先の初めて入った美容室で担当してくれた美容師さんから、その日のうちに来店への「お礼のメール」が届き、ふと返信してしまったことから、主婦小夜子さんの彼への異様な執着が始まった…。不倫どろどろ話ではなくて、主婦が勝手に相手の周辺をうろつく的な、恐ろしいお話。だんなさんの頭の中も理解しがたいし、変。そして最後の最後に、また、ぞぞぞっ。
    読了日:11月12日 著者:井上荒野
    夫もやせるおかず 作りおき: お肉や麺もOKなガッツリ系 (LADY BIRD 小学館実用シリーズ)夫もやせるおかず 作りおき: お肉や麺もOKなガッツリ系 (LADY BIRD 小学館実用シリーズ)感想
    半年前ぐらいに買ったけど、作りおきの習慣がないから一読してほったらかしてあったので、つい三日ほど前に安値でオークションに出したら何と昨日の夜の金スマで特集されたから値段が定価と変わらんぐらいになってる(@_@)品切れ状態みたいだけど、テレビの力恐るべし。
    読了日:11月12日 著者:柳澤英子
    恋のゴンドラ恋のゴンドラ感想
    全編通して「んな、あほな」という展開。あのあとはフルボッコ?
    読了日:11月7日 著者:東野圭吾
    罪のあとさき罪のあとさき感想
    畑野さん、『運転、見合わせ中』で挫折したけど、これは面白かった。中学時代に教室内で友達を殺してしまった同級生と、大人になって偶然出会ってしまい、関わらずにいられなくなってしまい…。主人公楓さんとのその後のストーリーよりも、卯月君が中学二年生のときにどうして友達を殺してしまったのか、という理由をまず知りたかったので、そこはすっきり。私でも何かしらのアクションは起こすと思えるけど、殺すまでに誰かに相談したりすると思えたので、そこは楓の考えていた「卯月くんは、人を殺せる」ということなんだろうか…。うーん…。
    読了日:11月5日 著者:畑野智美
    しゃぼん玉 (新潮文庫)しゃぼん玉 (新潮文庫)感想
    ちんけなひったくりを繰り返したあげくに人を傷つけてしまい、逃亡した青年が辿り着いた山間の小さな村。そこで一人の老婆と出会い、助けたことから老婆の家で暮らすようになり…。最初は本当にクズ中のクズの小悪党だった翔人が、誰かが傷つくということを考えられるまでに成長するとは。ここまで性根の腐った人間がそう簡単に変われるのかな?とも思うけど、自分を必要としてくれる人がいて、帰る場所があれば、変われるものなのかもしれないな。と優しい気持ちで読み終わらせてくれた本。エピローグがあって良かった…涙で先が読めなかったけど。
    読了日:11月5日 著者:乃南アサ
    壁の男壁の男感想
    私があんまり読まない系の事件の起きない方の貫井さん。小さな田舎町で、男が壁に描く絵が評判になり、一人のフリーライターが興味をそそられて男の過去を調べ始め、なぜ男がこんな絵を描くようになったのかを解き明かしていく、というだけなんだけど、男の過去がすべて解き明かされたうえでの最後の一行の意味はものすごく深くて尊いと思えた。平凡でつまらないと思えていたこの男が神様のようにさえ思えてしまったから、貫井さんはやっぱり凄い。
    読了日:10月29日 著者:貫井徳郎
    犯罪小説集犯罪小説集感想
    5編いずれの話もちょっと前にニュースになっていた事件っぽいので(前の2作は、似たような事件があり過ぎて良く分からなかった)、読み終わってから調べてみて『万屋善次郎』の話が、ここに書いてあるのがほぼそのまんまだったんだとちょっと哀しくなってしまった。ほんの些細な行き違いから村八分へと発展してしまい、孤独の果てに起こってしまった悲劇は、愛犬のその後が切な過ぎる…。それ以外は自業自得的なお話が多かったのと、短編集ということで今ひとつ読み応えはなかったかな。吉田さんの犯罪小説の醍醐味は、長編でこそのものなのかも。
    読了日:10月26日 著者:吉田修一
    ブラック・ドッグブラック・ドッグ感想
    パニック小説好きなので、『シャトゥーン』のようなものかと思ったら、一応もっともらしい大義名分のようなものがあって、得体の知れないものに殺される恐怖というものはなく。ヒトに少しのエピソードを与えて無残に殺していくというのが、何かに似てると思ったら、『バトルロワイヤル』を思い出した。いったい何人死んだんだろう?でも全くヒトを可哀想と思えず、ひどい目に遭わされて救われたワンちゃんたちに肩入れしてしまったような…。
    読了日:10月8日 著者:葉真中顕
    メアリー・スーを殺して 幻夢コレクションメアリー・スーを殺して 幻夢コレクション感想
    乙一さん、大好きだったのに恥ずかしながら別名で書いておられること最近まで知らなくて、最近書いてないのねと思い込んでました。そしてこんな夢のような一人アンソロジー…切なさがこみあげてしまいます。中田永一さんの名前で書いておられるのが以前の切ない系なのかな、『山羊座の友人』は何だか昔の漫画『恐怖新聞』を思い出してしまった。私も山羊座なのでタイトルからして好きだけど。昔のグロい系が山白朝子さんの名前のっぽく、『GOTH』とか大好きだったので、とても嬉しい。きちんと名前を使い分けて使いこなして、すごい才能ですね。
    読了日:10月8日 著者:乙一,中田永一,山白朝子,越前魔太郎,安達寛高
    陸王陸王感想
    ページ数の多さもなんのその、面白すぎて一気読み。報われない人たちが真面目にコツコツ一生懸命汗水たらして頑張って、いつかは報われると解っているから安心して読めるのだけど、やっぱり憎々しいおじさんたちも現れて、邪魔をして、ムカムカして、最後はスッキリと、毎度おなじみのワンパターンでこれだけワクワクさせてくれるのは何だろう。もう是非すぐにドラマ化してほしい。社長は遠憲さんで、息子は菅田君で、山内さんや坂本さんや金田さん、そして草刈さんと、『民王』メンバーをそのまま持ってきてもらえたら…。
    読了日:10月7日 著者:池井戸潤
    真実の檻真実の檻感想
    実の父親が死刑囚であることを偶然知ってしまい、自身の血を怖れ、葛藤する主人公。ところが調べていくうちに冤罪なのではないかと気付き、証明するために奔走するうちに浮かび上がってきたのは…。「おぉー、なるほど」という感じかな。読みやすくて、中身も色々な冤罪のケースが出てきたり、なかなか考えるところもあって為になった。参考文献の数が凄いし。母親の離婚の原因が「なんだそりゃ」だったけど、読み進めて納得。でも主人公、人間的にその決断はどうなのかな…と思えてしまった。
    読了日:10月1日 著者:下村敦史
    危険なビーナス危険なビーナス感想
    以前なら東野さんの新刊と聞けば、発売日に書店に飛んでいったのに、最近は帯のあらすじとかみんなのクチコミを見て、面白そうなら買おうかなという具合。こちらは職場の上司が貸してくれはったので、全然そそられなかったけど一応読了。タイトルと内容も合ってない気がするし、東野さんの名前がなければ読まない内容。登場人物誰一人として魅力なし。もう期待しないほうがいいのかも。辛口でごめんなさい。
    読了日:9月26日 著者:東野圭吾
    明日の食卓明日の食卓感想
    同じ名前、同じ歳の男の子を持つ三人の母親たち。家庭環境も住んでる場所も、異なる三家族。それぞれ息子たちを愛していて、家庭もそれなりにうまくいっていた三つの家族がどんどん崩壊していく様はホラーのよう。このかわいい子供たちにいったい誰がそんな暴力を!?と気になって一気読み。途中でこの子なら、仕方ないのかも…と思えてしまうのも恐ろしい。出てくる旦那さんたちもまたどうしようもないぼんくらで、夫婦でどつきあいとか、考えられないし…。そんな中にあって一つの家庭だけは、心の底から「良かった」と思えた。
    読了日:9月26日 著者:椰月美智子
    匿名交叉 (『このミス』大賞シリーズ)匿名交叉 (『このミス』大賞シリーズ)
    読了日:9月26日 著者:降田天
    望み望み感想
    『仮面同窓会』でのあの掛け声があまりに面白すぎたので、最近の雫井さんはいったいどうしちゃったんだろう…と心配していたら、物凄いの持ってこられましたね。吉田さんの『悪人』以来の「凄いの読んじゃったなぁ」という読後感。少年によると見られるリンチ殺人が起こり、我が子が逃走中の犯人グループの一人なのか、それとも被害者なのか。男の子を持つ身としては、母親に感情移入しまくりで、その気持ちは手に取るように理解できるし、我が子が犯人だったら…被害者だったら…どう考えても、どちらにしても救いがなさすぎて涙腺崩壊状態でした。
    読了日:9月12日 著者:雫井脩介
    コンビニ人間コンビニ人間感想
    恋愛に興味がないと普通じゃないとか、結婚もしてなくて正社員でもなければ普通じゃないと、周囲からはそんな目で見られてしまうものなのか…主人公の友達のだんなさんたちの反応にびっくり。それは確かに生きづらい。
    読了日:8月30日 著者:村田沙耶香
    ジャッジメントジャッジメント感想
    現実で毎日のように起こる事件が悲惨すぎて、この本のようなことが実際に出来るならどんなにいいかと思えてしまうけど、復讐の連鎖は終わらなそうだし、犯罪者と同じように殺人者になってしまうのはどうかと思える。それ用の手を汚す人、例えば複数の犯人の場合、その仲間内で、とか。虐待は…親は無人島に島流しとか。考えさせられるといえば考えさせられたけど、やっぱり小説に過ぎなくて。現実のどうしようもなさが余計に辛くなってしまったような。
    読了日:8月24日 著者:小林由香
    ラストナイトラストナイト感想
    つまらない罪を犯し続ける男の印象が覆るのがすごい。でもなぁ…他に方法はなかったのかな…なんだかなぁな読後感。
    読了日:8月24日 著者:薬丸岳
    許されようとは思いません許されようとは思いません感想
    じわじわくる。表題作のタイトルの意味が秀逸。どれもいいけど『目撃者はいなかった』が特に好き。最初の小さなミスからの、ダメ社員の「どうしよう、どうしよう感」がすごく伝わってきて手に汗握る。次回作も絶対読みたいと思える作者さん。
    読了日:8月24日 著者:芦沢央
    ファミレス (上) (角川文庫)ファミレス (上) (角川文庫)感想
    久しぶりに重松さんを読んでみようと手にしたけど、おじさん三人の区別がつかず、先が全く気にならないまま読了。下巻は読まなくてもいいような気がしてしまう。昔は大好きだったんだけど…。続きは映画で見ようかな。
    読了日:8月24日 著者:重松清
    希望荘希望荘感想
    『ペテロの葬列』での最後のまさかの妻の裏切りのショックからようやく立ち直れたかも(私が)。一人に戻った杉村さんが探偵事務所を開くまでの経緯を事件をはさんで散りばめて、やや説明っぽい短編集。2話目の『希望荘』がかつての宮部さんが戻ってきたと思えるお話でなかなか良かったし、後半の二作の、救いがない真っ暗な穴の中のような読後感がとても良かった。このシリーズは実はドラマの方が印象深くて、睡蓮のマスターは本田さんのあの独特の話し方でしか頭に入ってこない…。続きもドラマ化してほしいけど、あの枠ないしどうするんだろう?
    読了日:7月2日 著者:宮部みゆき
    総選挙ホテル総選挙ホテル感想
    経営が傾きかけた老舗のホテルで、経営刷新の為に行われた部署をまたいでの総選挙。派遣も正社員も関係なく、選挙で選ばれた新しい部署で、自分では気付かなかった才能がむくむくと目覚めて行き…というお話。番宣しか知らないのに、新社長が大野君に勝手に脳内変換されてしまった。最初は社長の強引なやり方に懐疑的だった支配人の永野さんの変わりっぷりがとても良くて、派遣の清掃員からブライダル部門に抜擢された主婦も、イケメンのベルボーイも、適材適所で面白かったし、卓球大会での意外な人の活躍も、桂さんのお仕事小説はやっぱり面白い。
    読了日:6月24日 著者:桂望実
    モップの精は旅に出るモップの精は旅に出る感想
    キリコちゃん、お元気そうで何よりでしたが、これで最後なんて言わないで…。
    読了日:6月24日 著者:近藤史恵
    計画感染計画感染感想
    飛行機って考えれば密室だし逃れようがないし、そんな中でひとたびそんなものに罹ってしまったらどうしようもないし、良く考えたなぁと、タワーリングインフェルノを子供の時に見て以来、パニックものが大好きな私には、とっても読み応えがあり、ものすごく映像化しやすそうで、頭の中では常に映画のワンシーンに置き換えながら読んでしまった。記憶喪失の主人公は阿部ちゃんしか浮かばない(とりあえずどんな役でも阿部寛になってしまうんだけど)し、自衛隊の二人とか、役立たずの首相とか、誰がいいとか考えながら読むとわくわくしてしまうかも。
    読了日:6月14日 著者:大原省吾
    向田理髪店向田理髪店感想
    どこにでもありそうな、過疎化の一途を辿る、知り合いばかりの小さな田舎町(北海道だから小さくはないのかな?)で起こる小さな騒動を、近所の人たちから何かと重宝がられ、頼りにされる主人公「向田理髪店」の店主を中心に描かれた連作短編集。よくもまあこれだけありふれてそうなお話を、ここまで興味深く読ませるなぁ(昔、最初に『邪魔』を読んで受けた衝撃や、伊良部シリーズの破天荒さや『ララピポ』のような下ネタもないのに)と、感心してしまった。じわじわとおかしみがわいてきて、みんなのその後もすごく気になるお話でした。
    読了日:6月13日 著者:奥田英朗
    竜と流木竜と流木感想
    思っていたのとは少し違って、もっと人々がパニックに陥ったりするのかなと思ったけど結構冷静に起こってしまったことに立ち向かうというか、海外のドキュメンタリー番組を見ているかのような淡々とした感じ。面白くなくはないけど登場人物がなかなか覚えられなくて、なかなか読み進めらなかった。でもって、どんどんあれの現れる場所が広がっていって、その様を想像すると「うげっ」となるけど、最後の方は何だか可哀想になって、だからこのラストにほっとして、「やろうと思えばできるやん!」と、結局「読んで良かった!」と思えた不思議な本。
    読了日:6月8日 著者:篠田節子
    一瞬の雲の切れ間に一瞬の雲の切れ間に感想
    加害者夫婦の関係が良くわからないからなのか生活感があまり感じられなくて…。たまたまその日に限って普段は握ることのないハンドルを握ったがために起こってしまった痛ましい事故。失われたのは、母一人子一人で生きてきた小学生の男の子の命。事故の後、加害者夫婦、被害者の母、そしてその周囲の関係者たちの生活がどのように変化していくのか…というようなお話だったけど、もう少し少年のことを私は知りたくて、不倫相手なんてどうでも良かった。だから最後の章に救われたかも。子供を亡くした母親の気持ちは涙なしでは読めなかったけど。
    読了日:6月4日 著者:砂田麻美
    ガンルージュガンルージュ感想
    月村作品は三作目だけど、どんどん設定が「有り得ない!」に傾いていってるような気が…自衛隊が戦う、までは分かるけど、フツーの主婦(フツーじゃないけど)とフツーの先生が、ここまで人間離れできるのか!と。まあエンタメなのでぶっとんでても面白ければそれでいいのだけど。で、やっぱりこれも映像で見たいかな。お母さんは、『ナオミとカナコ』で圧倒的に恐ろしかった吉田羊さんが真っ先に浮かんでしまったし、先生は内田有紀でも似合いそう。敵のボスは遠憲さんとか、考えると楽しい。
    読了日:6月1日 著者:月村了衛
    ポイズンドーター・ホーリーマザーポイズンドーター・ホーリーマザー感想
    久々に湊さんらしいといえばらしい短編集。しょっぱなは「おぉブラック〜」という感じで始まって、真ん中の『優しい人』が私にはピークだったかも。貫井さんの十八番のようなテイストで、この人からはこう見えて、他の人が見たらこう見える人物像、みたいな。気の毒すぎるけど。表題作の対になってる短編2つは、「毒親」という言葉の世代ではないので、娘の気持ちがちょっとわからない。思い込みや誤解もあるんだろうけど、そこまですれ違うものなのか…ちょっと愕然。どちらかと言えば母親よりになってしまうかな。
    読了日:6月1日 著者:湊かなえ
    ままならないから私とあなたままならないから私とあなた感想
    一つ目の短編『レンタル世界』の先輩後輩の関係が嫌い。世間はこういうものなのかと勉強になったけど、風俗おごってもらうとか、なんかすべてが暑苦しくて面倒くさそうだなと思えてしまったから、この話の展開は結構すっきりして良かった。表題作の方は、時間の飛び方の意味が良く分からなかったけど、これだけ価値観が違ってて、腹わって話してなさそーなのに、長いこと「友達」でいられるものなのかと感心してしまった。薫の結婚観にもちょっとびっくり。近未来っぽいけど、薄ら寒さを覚えてしまう。朝井さんのに出てくる人物みんな嫌いかも。
    読了日:5月21日 著者:朝井リョウ
    虹猫喫茶店虹猫喫茶店感想
    雰囲気的に何となく『真夜中のパン屋さん』と『BAR追分』と『猫弁シリーズ』をごちゃまぜにしたような、愛すべきキャラがたくさん出てきて、すっかりはまってしまいました。地域猫というのも私自身最近知った言葉で、そうかこんなに世の中には浸透していたのかと驚いたり、もしかしたら困った猫さんたちのために私も何かできることがあるのかもしれないと思わされることが多々あったり、なかなかためにもなりました。続編ももちろんだけど、ドラマ化もしてもらいたいなぁ。ヒカル君の役は是非美少年で。
    読了日:5月20日 著者:坂井希久子
    アカガミアカガミ感想
    近未来、若い人たちが自分からは出会いを求めず、結婚もせず、子供ももたなくなり、政府が立ち上げた「アカガミ制度」、人からの勧めで「アカガミ」に応募し、異性と出会い、苦しくなるほど相手を思う気持ち、は伝わってきたんだけど…タイトルからしてやっぱりそうなのねという感じ。だけど、どうしてこのタイトルなんだろう?この話の先が気になる…。
    読了日:5月14日 著者:窪美澄
    こんなわたしで、ごめんなさい (実業之日本社文庫)こんなわたしで、ごめんなさい (実業之日本社文庫)感想
    久々に読んだ平さん。やっぱりおもろいわ〜。巨乳にそんな悩みがあったなんて…目から鱗で、これからは羨ましがらずに可哀想がってあげたくなりました。
    読了日:5月14日 著者:平安寿子
    クリーピー スクリーチ (光文社文庫)クリーピー スクリーチ (光文社文庫)感想
    クリーピー、映画になったのですね。これも映像化されたら面白そう。女子大生トイレ惨殺事件の真相よりも、事務職員のもてない君の恋バナが面白くてさくさく読んでしまいました。
    読了日:5月14日 著者:前川裕
    隠し事 (河出文庫)隠し事 (河出文庫)感想
    昔読んだ『黒冷水』が強烈な馬鹿馬鹿しい兄弟げんかバトルで、こちらは大人になっておとなしめになったけど根本は変わってないバカップル版という感じだったかな。そうまでして人のケータイ見てしまうのかな?不思議な感覚。
    読了日:5月14日 著者:羽田圭介
    ガラパゴス 下ガラパゴス 下感想
    「普通に働き、普通にメシが食えて、普通に家族と過ごす。こんな当たり前のことが難しくなった世の中って、どこか狂ってないか?」この台詞につきると思う。人件費が加工賃って…絶句するしかないけど、これが現実なのか。家電の次は自動車産業までも、でも現実味を帯びすぎていて怖いです。何も考えずに暮らしている、華やかなCMの裏に、どれだけの労働者たちの犠牲が隠されているのか。読んでいて辛くなりました。大きな事件の陰でひっそりと自殺として処理されていた身元不明者903。事件の動機があまりにも哀しく辛い。エピローグで号泣。
    読了日:4月1日 著者:相場英雄
    ガラパゴス 上ガラパゴス 上感想
    発売と同時に、なぜ買わなかったのか!を後悔するほど面白い。池井戸さんの『空飛ぶタイヤ』を読んだときの興奮再び。感想は下巻で。
    読了日:4月1日 著者:相場英雄
    真犯人真犯人感想
    久々に警察小説読んだなぁと感慨深くなれた気が…。現代で起こった殺人事件の被害者が、41年前の幼児誘拐事件の父親であり、過去の誘拐事件とどう関係してくるのか、真相は私にはちょっとどうなのよそれ?だったけど、そこに辿り着くまでの執念の捜査が面白くて一気読み。
    読了日:4月1日 著者:翔田寛
    僕らのごはんは明日で待ってる (幻冬舎文庫)僕らのごはんは明日で待ってる (幻冬舎文庫)感想
    瀬尾さんの文章は、どうしてこんなに心地良いのか…。テーマは重そうだけど主人公たちの会話が面白いからついつい笑わされてしまう。自分探しのタイ旅行面白すぎ。『ピンクとグレー』同様、こちらも中島君主演で映画化なのですね。そちらも楽しみ。
    読了日:4月1日 著者:瀬尾まいこ
    笑う赤おに笑う赤おに感想
    確かに、こちら側とあちら側と、視点を変えれば随分とものの見方は変わるものだと納得。にしても180度変わってしまったな…。偏見って怖いけど、そう思ってしまうのも仕方ないような。私にもきっといろんなことが見えていないのだと思わされたかな。この終わり方、私はにんまりしてしまいました。
    読了日:3月25日 著者:雀野日名子
    オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫)オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫)感想
    今回は地域猫のデビィが大活躍のほろり人情話から始まり、涙腺崩壊の予感がしてしまいました。まさか宇藤君がイケメンだったとは思いもよらず、猫弁のようなイメージだったからかな。そして中身も、猫弁シリーズ同様良い人たちばかりで安心して読めて、読み終わりたくない感が半端ない。最後の章の二人もとても気になるので早く続編が読みたいなぁ。
    読了日:3月25日 著者:伊吹有喜
    生還者生還者感想
    大規模な雪崩が起こった雪山から生還し、一躍時の人となった奇跡の生還者、けれど彼のそれまでの発言は、もう一人奇跡的な生還を果たした登山隊の男によってことごとく覆されることに…果たしてどちらが嘘をついているのか…。兄を雪崩で亡くし、兄の死の真相をつきとめようとする主人公よりも、イケメン一人目の生還者の方が存在感があったような…。総じてものすごく読み応えがあって面白かった!登山のことは、イッテQのイモトさんので見てたぐらいしか何も知らないけど、それでも面白かった。最後の真相の真相らしきものはおぞましくて怖い。
    読了日:3月11日 著者:下村敦史
    BAR追分 (ハルキ文庫)BAR追分 (ハルキ文庫)感想
    表紙のデビィが可愛いくて思わず買ってしまったけど、こ、これは…はまってしまうかも。新宿という場所が都会なのかよく分からないけど、湊さんの『ユートピア』と似たような商店街(こっちは横丁だけど)でありながら、さすがに都会的で、人間関係の距離感が良いなぁと思える。昼間はご飯やさんで鴨川食堂のようにおいしそうなご馳走がたくさん出てきて楽しいし、夜のバーで織り成される人間模様も心温まる良い話。最後のボンボンショコラのお話は不覚にもうるうるしてしまいました。
    読了日:3月7日 著者:伊吹有喜
    あなたの人生、片づけますあなたの人生、片づけます感想
    私はお屋敷には住んでないけど、お屋敷の新しいもの好きの老婦人の、新製品を買って、以前から家にあるものを「いつか使うかもしれないから」と取っておくというのがものすごく共感できて、それ以外にも随分当てはまることばかりで。台所の水屋の引き出しの中身とか、ものすごく「あるある」でした。最後の母親の話はほろりとしてしまったし…私も「片付けのプロの大場十萬里」シリーズ化希望します。
    読了日:3月2日 著者:垣谷美雨
    月のない夜に月のない夜に感想
    テレビの2時間サスペンスでドラマ化してほしい。
    読了日:3月2日 著者:岸田るり子
    鴨川食堂いつもの (小学館文庫)鴨川食堂いつもの (小学館文庫)感想
    安定の面白さ。最初はこのパターンが物足りなく感じていたけど、今ではこれが通勤途中で読むのにちょうど良いパターン(依頼人登場〜依頼までが行きの電車、問題解決編が帰りの電車)と気が付きました。NHKのドラマも忽那汐里ちゃんのこいしちゃんがはまり過ぎて驚きだし、ショーケンが厨房に入ってると『前略おふくろ様』を思い出して時の流れを感じて感傷に浸ってしまうし。私はお酒が飲めないけど、依頼人が最初の食事のときに飲むお酒がどれもあまりにも美味しそうで、飲めたらいいなぁといつもうらやましく思います。
    読了日:2月26日 著者:柏井壽
    6月31日の同窓会6月31日の同窓会
    読了日:2月23日 著者:真梨幸子
    わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)感想
    ドラマの補足に読んでみたけど、結局理解できたのかどうか(芸術を大切にしていた理由だけは納得)…。提供者としてただそれだけのために生かされていることを受け容れなければならないのはどんななんだろう…。未来を思い描けない「絶望」の生のはずなのに、絶望しない彼らは凄いと思えた。洗脳なのか、諦めなのか、短い生の中で、少しでも輝いた時間があったと思いたい。
    読了日:2月16日 著者:カズオ・イシグロ
    ユートピアユートピア感想
    小さな町の人間関係ってこんなんなんだろうな、とか、自称芸術家の女の人の、芸術家ってこんな服着て、こんなこと感じてそうとか、いつもながら湊さんの意地の悪い人間あるある満載で、面白くて一気読みでした。しかも町で起きた事件の真相がそうだったとは…あまり考えずに読んでいたので驚愕。あの人もしたたかだったのねと結局みんな腹黒い。
    読了日:2月15日 著者:湊かなえ
    きわこのこときわこのこと感想
    角田さんの『三面記事小説』と奥田さんの『噂の女』を足したようなお話(2で割らない)。新聞の小さな記事では分からない本当のこと。そしてすべての事件に関わる「貴和子」という女。貴和子の娘の話の章が何から何までものすごく怖い。ある事件を起こして逃げる男のDVとかもリアリティがありすぎるというか何か怖い。貴和子の同級生の女の話は痛すぎるし、継母のイジメも許せないし、最後の新聞記事はいきなりで「へ?」だし。解説してくれてるサイトでやっと納得。時系列で並べるとなるほど…。おおこわっ。でも貴和子さんは可哀想。
    読了日:2月9日 著者:まさきとしか
    ピンクとグレー (角川文庫)ピンクとグレー (角川文庫)感想
    『傘をもたない蟻たちは』を読もうかなと思っていたら、こっちがデビュー作で、映画化(しかも主演二人とも好き)と聞いてまずこっちから読んでみた。子どもの頃からずっと仲良くて一緒に過ごして、たまたま街で声をかけられて二人で読者モデルをして、ドラマに出るようになって、片方だけが売れてしまって疎遠になって…そして衝撃の。そこからは何度もこみあげてくるものがあって、描写も丁寧で怖かったし、後半は結構凄まじくて、ものすごく引き込まれて、何だか心臓がばくばくしてしまったほどに。
    読了日:1月30日 著者:加藤シゲアキ
    いつかの人質いつかの人質感想
    二人とも病んでる。
    読了日:1月30日 著者:芦沢央
    午後二時の証言者たち午後二時の証言者たち感想
    学校から帰宅途中の女子児童が車に撥ねられ、救急車で搬送された。私用の為に受入れを拒否する医師、事故の加害者である金持ちの放蕩息子、事故の目撃者はただ一人…。新聞の小さな記事にしかならない事件だけれども、当然のことながら未来がいっぱいある子どもの命が奪われたけで、被害者となった女の子を唯一無二の存在とする母親がいて、幸せな暮らしがあって。その死を受け容れない母親の気持ちも、その後に起こることも理解はできるけど、ただ一点結婚に関するところはただのエゴなんじゃないかと…。最終章は胸がしめつけられました。
    読了日:1月29日 著者:天野節子
    坂の途中の家坂の途中の家感想
    たまたま同時期に裁判員裁判の話を2つ同時進行で読んでしまったので、途中で「これはどっちの裁判のお話だったかな」とこんがらがってしまった。ごくごく平凡な主婦が、幼い子が犠牲となった裁判の裁判員に選出されてしまい、法廷に通ううち自分自身の生活に歪みが生じてきて…。だんなさんの「アル中」発言もそうだけど、随分お互いのことを信じあっていない夫婦なんだなぁというか、こんな夫婦は嫌だなぁ、いくら反抗期とはいえこんな娘も嫌だけど、暗い夜道でそんなことも、「普通」ではないと思うよと思っていたら、そういうことか。はぁ重い。
    読了日:1月19日 著者:角田光代
    砂漠の悪魔 (講談社文庫)砂漠の悪魔 (講談社文庫)感想
    あらすじを読んで、「やーめた」と思ってたけど読み友さんたちの感想を読むと、結構面白そうだったので、中国とか全くどこがどこだか知らないけど読んでみてびっくり。最初の出来事はまあ、本当に「ゲス男」。で、そうなってああなって、まあ天罰と思えなくもない。「砂漠の悪魔」は恐ろしすぎるけど。
    読了日:1月19日 著者:近藤史恵
    評決の行方: 母親殺し事件の深層 (光文社文庫)評決の行方: 母親殺し事件の深層 (光文社文庫)感想
    裁判員裁判のお話。境遇は正反対ながらも、小学生の頃一時仲の良かった女ともだち。その後の人生は、片やエリート裁判官、片や一人息子と会うことさえ適わず、パートを掛け持ちしているバツイチの女。大人になってからの共通点は男運のなさと母親の存在。そんな二人が裁判所で再び出会ってしまい…。最初の展開にまず「えっ?」とびっくり。そんなに憎んでいたのか…とまた驚き、「え、そうだったの?」とまたまた驚き、と驚きの連続で面白く読めました。
    読了日:1月19日 著者:深谷忠記
    聖母聖母
    読了日:1月12日 著者:秋吉理香子
    老後の資金がありません老後の資金がありません感想
    身につまされる。お姑さんの存在感がすごい。読後感は爽やか。お金貯めないとなぁ…。
    読了日:1月9日 著者:垣谷美雨

    読書メーター

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      2015年9月〜12月読了本

      2015年の読書メーター
      読んだ本の数:71冊
      読んだページ数:22522ページ
      ナイス数:2940ナイス

      なごり歌 (新潮文庫)なごり歌 (新潮文庫)感想
      こんな優しい雷獣さんたちに私も会いたい。
      読了日:12月24日 著者:朱川湊人
      人魚の眠る家人魚の眠る家感想
      東野さんの『秘密』系かな。途中までは、薫子の、金に物を言わせての行動が少し鼻についたけど、母親なら、ましてお金があるなら、そうしたい気持ちは良く分かる。最後の方は『秘密』同様号泣してしまいました…。
      読了日:12月9日 著者:東野圭吾
      リターン (幻冬舎文庫)リターン (幻冬舎文庫)感想
      『リカ』をすっかり忘れてしまっていたけど、しっかり思い出させてくれました。ドラマの印象が強くて、どうしても「たかおさん」が阿部ちゃんにしか思えなくて、でも、それもあれもこれもない阿部ちゃんは想像ができない…。そしてまだ続くのか…。これも愛なのか…。
      読了日:12月9日 著者:五十嵐貴久
      自画像自画像感想
      独白形式が、湊かなえっぽいなぁと思いながら読み進めていって、普通の学校イジメ物語かと思いきや、語り手が代わってからはこの話の方向性が全く見えなくなった。重い、暗い、陰湿…。何もかもが。だけどこういうことをする人たちが実際にいればいいのになと思えた。
      読了日:12月2日 著者:朝比奈あすか
      ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)
      読了日:12月2日 著者:北川恵海
      ペンギン鉄道なくしもの係 ((幻冬舎文庫))ペンギン鉄道なくしもの係 ((幻冬舎文庫))感想
      ペンギンさんがぶたぶたさんのようにぬいぐるみでなくて本物なので驚いた。てっきりファンタジーかと思ったら…最初のお話の飼い猫に対する気持ちが、愛猫さんを送るたびに「もっとしてあげられることがあったのでは」と後悔ばかり繰り返す私には痛々しかった…。そして最終章、このお話のためだけにこれまでの登場人物は存在していたのかな。本物のペンギンが駅にいる理由も、何もかも納得。暖かい涙が溢れて心も暖かくなりました。当時、あのペンギンのCMソングは誰が歌っているのかと話題になっていたような。聖子ちゃんファンなので懐かしい。
      読了日:11月26日 著者:名取佐和子
      強欲な羊 (創元推理文庫)強欲な羊 (創元推理文庫)感想
      『ストックホルムの羊』がとても好み。最後のは昔フジテレビで深夜にやってたオムニバス形式の怖いドラマ『トリハダ』で見たようなシチュエーションで、でも誰が誰なのかよく分からなかった…。
      読了日:11月10日 著者:美輪和音
      最後の花束: 乃南アサ短編傑作選 (新潮文庫)最後の花束: 乃南アサ短編傑作選 (新潮文庫)感想
      女こわし…の短編集だけど、相手のおっさんたち(若いのもいたか)がしょうもなすぎるから、これでいいのだ。
      読了日:10月19日 著者:乃南アサ
      働かないの―れんげ荘物語 (ハルキ文庫)働かないの―れんげ荘物語 (ハルキ文庫)感想
      何か事件が起こるわけでもなく、ただ淡々と日々を過ごす48歳独身女性のキョウコさんの日常をどうして読んでしまうんだろうか…と、ふと考えてしまった。同い年だけど、性格も生活もまるで違うけど、私の中にもキョウコさんみたいな部分もあったりするからかな。今回は今にも崩れそうなれんげ荘に新たな住人も加わって、またそれも良い人そうで、キョウコさんの今の生活は良い人ばかりに囲まれていて本当にほっとする。きっと「ほっ」としたいから読んでしまうのかもしれないな。
      読了日:10月2日 著者:群ようこ
      チェインドッグ (ハヤカワ・ミステリワールド)チェインドッグ (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
      装丁からは想像できないおぞましさ…。この本が出たのが先なのに、つい最近の大阪の事件を思い起こさせるような犯人像(見た目とかは全く違うのに…)。なのでとても物語とは思えず。ただひたすら怖かった。最後も「ぎょっ!」
      読了日:9月29日 著者:櫛木理宇
      服を買うなら、捨てなさい服を買うなら、捨てなさい感想
      今度こそ…と思わせてくれる本。でもって、たんすの中身がまた黒グレー紺だけになってもいいんだ…と安心したかも。もう絶対着ない色の服を買うのはやめよう。と、強く心に誓ってみる。だけかな…。
      読了日:9月26日 著者:地曳いく子
      あと少し、もう少し (新潮文庫)あと少し、もう少し (新潮文庫)感想
      駅伝ものと言えば、三浦しをんさんの『風が強く吹いている』がとても好きだったけど、この中学生たちもものすごくいい。6区間それぞれのランナーが襷を渡していくリレー形式で主人公が変わっていくたびに、「あのとき」の真相が明らかになったり、それぞれの胸の内が明らかになっていくのがすごくいい。そしてみんなが走ることが本当に好きで好きでたまらないという爽快感みたいなものがすごく伝わってきて、野球というチームプレーでつまづいた部長の桝井君が、襷を繋いでいく駅伝で、みんなと一つになれたことがすごく嬉しかった。読後感は最高。
      読了日:9月26日 著者:瀬尾まいこ
      ワクチンX(エックス)ワクチンX(エックス)感想
      桂さんと垣谷さんの共通点というか(ここに山田悠介さんも加わるかな)、もしも日本にこんな制度があったなら…というような近未来的なお話。自分に足りない性格を絶妙な配合で補強してくれるワクチンが開発されたものの、20年目にしてワクチンがどんどん死滅してしまい、ワクチンが切れてしまったとき、はたして人々はどうなってしまうのか…というような。私なら…と色々と考えさせられるけど性格が変わったら幸せになれるものなのかどうか…。できるなら「優しさ」と「思いやり」は注入したい気がするけど…。
      読了日:9月26日 著者:桂望実
      蘇生蘇生感想
      ここ立て続けに五十嵐さんの本を買って読んでるけど、何だかかつて東野さんを崇拝していた頃のよう…はずれなし。あの日、あのとき、九死に一生を得たものの、家族を失い、住む町を奪われ、仲良しだった小学生6人組はそれぞれの場所でLINEで繋がり、あれからを別々に生きてきた。そんな仲間の一人が亡くなったと聞き、3年ぶりに集まることに。そして最果ての北の大地で彼らに再び試練が訪れることに…。みんなで火を囲んで打ち明け話をしているシーンが、まるで映画のスタンドバイミーのよう。「あの日に戻れたら…」切実過ぎて心が痛くなる。
      読了日:9月26日 著者:五十嵐貴久
      Aではない君とAではない君と感想
      「心を殺すのと、体を殺すのとどちらが悪いことなのか」両親の離婚によって、仕事にかまけて息子のことを知ろうともしない母親と、再婚相手との今後に思いを馳せ、息子の現住所さえ知らなかった父親。そんな我が子を顧みなかった両親につきつけられた厳しい現実。そして息子が逮捕されてから、ようやく必死になって息子のことを知ろうとする父親。そんな父親に頑なに口を閉ざしたままの息子が決して語ろうとしなかったおぞましい真実。何とも重い読後感。被害者の子の本心というか、そういうことをした理由を知りたい。あまりにひどいから。
      読了日:9月19日 著者:薬丸岳
      黄泉醜女 ヨモツシコメ黄泉醜女 ヨモツシコメ感想
      初読みの作家さん。過去に壮絶な男性体験を持ち、自分の容姿に全く自信を持てない女性作家が、「官能小説家」から脱却するために婚活サイト殺人のあの女のことを本に書くことになり、女の関係者から取材をしていくというお話だけど、それ関係で以前に読んだ『毒婦』に肉付けして、もっと女のどろどろした怖さを垣間見たという感じ。女性が初対面の女性に抱く印象とか、本当は大嫌いなのに表面は仲良くするとか、そういうの本当に嫌だなぁと思うけど、自分だってきっと思ってしまうときがある。ここまでじゃないと思うけど。にしても、嫉妬なのかなぁ
      読了日:9月14日 著者:花房観音
      れんげ荘 (ハルキ文庫 む 2-3)れんげ荘 (ハルキ文庫 む 2-3)感想
      うーん、45歳で仕事を辞めて、貯金を切り崩して月10万でのぼろアパート生活…働かなくていいのは少し羨ましい気もするし、四季の移り変わりを目の当たりに感じられるキョウコさんの生活(梅雨の湿気や夏の蚊の大群などなど)は、人間的には豊かだなぁと思えるけど、私はそういうキョウコさんの生活を垣間見させていただくだけで十分楽しめたかな。お母さんはあんなだけど、姪っ子たちは理解あって良かったね。
      読了日:9月14日 著者:群ようこ
      十号室十号室感想
      可愛がってくれた叔母が遺したアパートに引っ越すことになった姪の詩乃。濃密な人間関係が構築されているこの古びたアパートで偏屈者だった叔母だけは誰とも関わらずに生きていたようで、実は…。そして皆が口を噤んでしまう20数年前の事件とは…。周囲の住人から『十号室』と呼ばれる叔母のことを何だか嫌われ松子のように思えたのは、同じ教師だったからかな?叔母さんが生前住人に言った言葉や生き方は、なかなか胸にくるものがあって、このアパートに住み続けた理由も分かるけど、まず5歳児を一人にしたらあかんでしょ!と思えてしまった…。
      読了日:9月8日 著者:加藤元
      エール! 1 (実業之日本社文庫)エール! 1 (実業之日本社文庫)
      読了日:9月7日 著者:大崎梢,平山瑞穂,青井夏海,小路幸也,碧野圭,近藤史恵
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        2015年5月〜8月読了本

        鳴いて血を吐く鳴いて血を吐く感想
        読友さんのレビューで初めて知った作家さん。強烈なインパクトのタイトルとドロドロの愛憎劇というのに惹かれて…。タイトルはそういう中国の故事?があったのですね。知らなかった、そしてすごい。最初はまあ、田舎の旧家で過去の栄光をひきずったままのおっさんが好き放題やってる痛々しいお話、と思ったら、えっ母よあなたもか!そしてあんたたち、何者?的な急展開。最後の方の「バケツ!」「ウ〇コ!」のやり取りは何だか馬鹿馬鹿しくなってしまったけど。兄の不動は鈴木亮平さんのイメージで読んでしまったけど、多聞は誰だろう?
        読了日:8月21日 著者:遠田潤子
        ゴルゴタ (徳間文庫)ゴルゴタ (徳間文庫)感想
        妊娠中の妻と義理の母を残虐に殺された自衛官の真田。少年犯罪ということと自衛隊へのバッシングから、無罪にも等しい処分ですぐに社会復帰してきた彼らをこれでもか、これでもかという残酷な方法で次々と追い詰めていく真田。けれど単なる復讐ではなく、そこには真田の「大義」があった。エンタメとして読むから「やれやれー!もっとやれー!」と思えたけど、実際にはこうしたくても出来ないだろうし、ターミネーターでもない限り。武器の説明とかマニアックすぎるところは斜め読み。でも今まで読んだ復讐物の中では一番すっきりした。
        読了日:8月21日 著者:深見真
        赤の他人だったら、どんなによかったか。赤の他人だったら、どんなによかったか。感想
        図書館で借りたら貸し出し票のタイトルの横に児童書の文字が…そうだったのね。なので当然読みやすいからすいすい読めたけど、内容的にはとても重い。隣町で起こった通り魔事件の犯人が遠い親戚?その娘が同じ中学に転校してくる?すぐに身の上がバレてクラスでいじめられる彼女、そんなシチュエーションで中学生の風雅たちに何がしてあげられるのか?最後の方はうまく出来すぎだけど、児童書なので夢も希望もないよりかは全然良かったかな。
        読了日:8月21日 著者:吉野万理子
        民王 (文春文庫)民王 (文春文庫)感想
        ドラマがあまりに面白いのでつられてしまった。総理大臣の父親と就活中の大学生のバカ息子の入れ替わりもの。息子の設定はドラマと若干違うけど、ドラマの方が、息子に入れ替わった女子っぽくて可愛いエンケンさんが見られるから楽しい♪なるほど入れ替わったのにはそんな陰謀が…。入れ替わってからの親子と秘書たちの会話がいちいち面白いから読んでる電車内でにやにやしっぱなしでした。ドラマのエンディングのダンスも楽しくて何度も見てしまいます。9時とか10時にやってほしかった…。
        読了日:8月21日 著者:池井戸潤
        朝が来る朝が来る感想
        最初は単なるママ友ものかと思ったら、えっ‼そうなの?それなのにそんなに絆は強いの?というのが最初に思ってしまったことで、その後の経緯を両方の立場から読むことが出来て、何度も涙が溢れてしまいました。ひかりは馬鹿だけど。どうして誰かを頼らないのか、頑なな性格があまりにも憐れな気がしてしまった。読んでる間、どうしてもひかりが志田未来ちゃんにしか変換出来なくて、でもあの時のドラマの母親とは雲泥の差だったけど。
        読了日:8月14日 著者:辻村深月
        炎の塔炎の塔感想
        まさに日本版、小説版の『タワーリングインフェルノ』❗子供の頃から大好きすぎて、DVDも持っていたし、もう何度観たかわからないほど、細部まできっと覚えてる映画なので、この本が出ると知った時にはもう読みたくてたまらなかったのに、いざ読み出してから約一ヶ月もかかったのは主人公がスティーブマックイーンではなかったからかも…ここは、ここだけは、マックイーンの役どころだけは変えないで欲しかったというのが正直な感想。内容はもちろん面白く、後半からの八方塞がり感に手に汗握って読めました。
        読了日:8月13日 著者:五十嵐貴久
        学校のぶたぶた (光文社文庫)学校のぶたぶた (光文社文庫)感想
        ぶたぶたさん、もう21作目なのですね。学校のカウンセラーなんて、ぶたぷたさんにぴったりすぎる…。確かにぶたぶたさんと話していても誰にも気付かれないだろうし、ぶたぶたさんに会うだけでも癒されてしまうし、悩みがなくても会いたいし。ぶたぶたさんが中庭のベンチで広げるお弁当も見てみたい!でも「おにき゜らず」は、私には普通のおにぎりよりも難易度が高いのだけど…。
        読了日:8月6日 著者:矢崎存美
        神様ゲーム (講談社文庫)神様ゲーム (講談社文庫)感想
        表紙の猫さんはこんなにラブリーなのに(足元は怖いけど)中身が全くかわいくない。小学生の子どもたちが近所で頻発している猫殺しの犯人探しをするうちに「神様」の力で事態は思わぬ方向へ…。うーん…「え、ちよっと待ってそうなるとその直前までの推理は全て覆ってしまうのではないのか?」と思えたんだけど、真相が良く分からない。途中のオーメンっぽいシーンが想像しても怖いし。小学生向きではないよなぁ。
        読了日:7月28日 著者:麻耶雄嵩
        リバースリバース感想
        珈琲の淹れ方を本格的にやってみたくなる程おいしそう。過去に起きた友人の事故の原因に纏わるミステリー、なんだけど、男の人のグループというものが私にはあんまりぴんと来なくて、友人関係をそんな風に見るものなのかなと不思議でした。ぱっとしない男子が華やかな男子にまとわりつくとかそういうの…理解しずらかったし、主人公の性格がなんか嫌い。いや、そこは「僕も行くよ」でしょう、普通。それではこの物語にならないか…。そして最後は久しぶりに「ああ、湊さんだなぁ」という感じで良かったです。奈落の底に突き落とす、みたいな。
        読了日:7月25日 著者:湊かなえ
        恋愛検定 (祥伝社文庫)恋愛検定 (祥伝社文庫)感想
        恋愛と名のつくものが苦手だけど、桂さんコンプリート中なので仕方なく読むことに。恋愛の神様が突然現れて受検資格を言い渡されて、相手がいてもいなくても否応なしに受検させられる「恋愛検定」。なるほど、桂さんなのでべたべた甘あまな展開になるわけないかと一安心。マイスターの彼女の恋愛を操る技は感心したし、もててるつもりでも実は…という4級の最初の彼女のも妙に納得。サイクリングの彼の鈍感さも、あーなるほどこういうのはNGなのかとか、自分には関係なくても結構「あるある」で面白かった。なかなか為になるかも。
        読了日:7月25日 著者:桂望実
        贖い贖い感想
        五十嵐さんといえば、『リカ』の背筋も凍る戦慄のホラーと『パパと娘の七日間』のほのぼのコメディタッチしか読んだことなかったから、前作品とのあまりのタッチの違いに愕然。一瞬横山さんか思うような渋い警察小説でもあり、昔の貫井さんの書きそうな重苦しいタッチでもあり、これはもう私の中では今年のナンバー1かも。同時期に起こった子どもが犠牲の全く異なる3つの事件。3県それぞれで地道な捜査が進められる中、浮かび上がる一人の男と追い詰める捜査官。最後の方は一瞬映画の『SAW』を思い出してドキドキしてしまった。最後まで凄い。
        読了日:7月8日 著者:五十嵐貴久
        線の波紋 (小学館文庫)線の波紋 (小学館文庫)感想
        何とも胸糞悪い読後感というか、久しぶりに本を投げつけたくなってしまった。誰かが誰かを守ろうとした物語?最初の幼児誘拐の被害者の母親の旦那だか何だか知らないけど、そんなことされたら私なら離婚すると思うけど…。誘拐された子どもの母親も冷静で変。その後の警察官志望の会社員の殺人事件のメールの件も、こんなことされて何か思うところあるだろうか?と疑問。女刑事さんの恋愛も????だったけど、エピローグで謎が解けてぞぞぞぞっとしてしまった。嫌な親子愛。微笑み殺人の微笑みの理由だけは納得。
        読了日:7月4日 著者:長岡弘樹
        花嫁 (幻冬舎文庫)花嫁 (幻冬舎文庫)感想
        絵に描いたように幸せそうな和菓子屋の四人家族の長男に結婚話が持ち上がり、彼女を家に連れてくるというところから始まり、家族四人、妹、兄、父、母の独白によって徐々に暴かれていく一家の秘密…。妹の章でどう転ぶのか分からなかったけど、兄、父で少し軌道修正されて母親で一気に怒涛の展開というか…。しいて言えば母親の気持ちが一番理解できなくもないけど、それで良かったのかなぁ…という感じ。どうしてそうなるのか、弓子さんのキャラが良くわからなかった。
        読了日:6月27日 著者:青山七恵
        WE LOVE ジジイ (文春文庫)WE LOVE ジジイ (文春文庫)感想
        なんとも地味な壮丁なんだけど…でもこれが全てを物語っていて、輪投げ大会で村おこし、もそうなんだけど、実にシンプルで分かりやすい挫折と再生の物語。わけあって仕事も家族も失って、一人ぼっちでコンビニもないような田舎町で暮らし始めた元クリエーターの主人公。ひょんなことから村おこしのアイデアを求められ、思いつきで放った一言から、外国人労働者や村の重鎮のジジイたち全てに関わるようになり、自分自身も過去の傷と向き合うようになって…。ジジイと子どもを書かせたら桂さんの右に出るものはいないと個人的には思うので、今回も◎
        読了日:6月23日 著者:桂望実
        さよなら、ニルヴァーナさよなら、ニルヴァーナ感想
        これとか五十嵐さんの『贖い』とか、神戸の事件を題材にした(と思われる)本が、手記と同時期に刊行されたのは、出版社の意図するところなのかどうかは分からないけど、あくまでも小説としてのここに出てくる殺人者を、せめてあんな母親が出しゃばってこなければこうはならなかったのかどうなのか、一瞬同情しそうになって、でも、「彼」を守るために多大なお金が投入されているというのに、守る必要があるのかどうか、ものすごく嫌な気持ちになって、最後はやっぱり綺麗に書かれすぎている気がして怒りがわいてしまったかも。そしてこの表紙は誰?
        読了日:6月20日 著者:窪美澄
        イニシエーション・ラブ (文春文庫)イニシエーション・ラブ (文春文庫)感想
        以前にテレビ番組で有田さんがこの本の話をされてから、あれよあれよという間に映画化されちゃってたんですね。テレビの力ってすごいなぁと感心してしまった。随分と前から噂には聞いていたけど大して気になってなかったのに、今回の映画化で、ラストがものすごく気になってしまって読まずにいられなくなってしまった…。合コンで知り合った男の子と女の子が、惹かれあって恋をして…というなんともむず痒くなるような展開で、初々しくて微笑ましくて…が、ほー、そういうことだったのか…なるほど、あっちゃんはまり役っぽい。怖いし。
        読了日:6月9日 著者:乾くるみ
        キネマの神様 (文春文庫)キネマの神様 (文春文庫)感想
        みんなが絶賛しすぎて、今まで避けてきた作家さん初読み。読みやすくて、分かりやすくて、何だかドラえもんの世界みたいだなぁと思えた。「こんなこといいな、できたらいいな」という感じかな。
        読了日:6月5日 著者:原田マハ
        週末は家族 (朝日文庫)週末は家族 (朝日文庫)感想
        「家族とはこうであらねばならない」というのは思い込み。恋愛感情を持てない瑞穂、独身でいると面倒なことが多いからと結婚を決意した大輔。そんな二人が、訳あって、週末里親制度を利用して仮の家族として、母親から見捨てられた「ひなた」と暮らすうち、ゆっくりと確実に家族以上の絆を築いていく物語。桂さんらしい一筋縄ではいかない目から鱗の家族小説。最初は子どもの扱いにも不慣れで不器用だった瑞穂さんが一番成長したような。虐待するような親よりも、こっちの方が幸せになれるならこういう家族が増えればいいのかもしれないと思えた。
        読了日:5月16日 著者:桂望実
        ハタラクオトメ (幻冬舎文庫)ハタラクオトメ (幻冬舎文庫)感想
        料理が得意で食べるのも大好きな、中堅どころの時計メーカーで働くごくごく普通のOL「ごっつぁん」が、企画部以外から寄せ集められた女性だけのチームのリーダーを任され、新製品を開発していくというお仕事小説。と書いてしまえばそれまでだけど、事務しか知らない私には全く未知の世界で、自分も新製品の開発に関われたような、わくわくはらはらを体験させてもらえたような。ごっつぁんが提案したその新製品、実際にあったら欲しいと思えたし、自分だったら、どんな機能のついた時計が欲しいかなとか、考えながら読めて楽しかった。
        読了日:5月9日 著者:桂望実
        槐(エンジュ)槐(エンジュ)感想
        『土漠の花』学生版という感じ。キャンプ場が封鎖され、殺戮が繰り広げられ、理不尽に人々の命が奪われ、こんなの相手にどうやって生き残れるのか…と、暗澹たる気持ちになったけど、なるほどそうだったのか、という感じ。こんな状況だけど、悪者をばっさばっさとやっつけるさまはスカッとしてしまう。そして、その人の言う「別の世界の出来事ではない」というのがやけに心に残ってしまった。読後感はなぜか爽やか。映像化で教頭先生を見てみたい。
        読了日:5月7日 著者:月村了衛
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          2015年1月〜4月読了本

          過ぎ去りし王国の城過ぎ去りし王国の城感想
          「冒険ファンタジー!」と銘打たれた時点で「読むまい!」と決めたのに、読友さんたちの感想を読むと、読まずにいられなかった…。最近の宮部さんにしてはページ数も少ないし、文字数も少なくて格段に読みやすかったけど、そのせいか初期の頃の宮部さんのような感じが…。絵の中のお城の中にいる少女は、いったい何故そこにいるのか、誰が、何のために…と、気になって一気読み。ネグレクト?の辺がさらっとしすぎてて、その辺の真実が気になった。スクールカーストも、もっと何とかしてほしかったかな…まあ、こっちの方が現実的なんだろうけど…。
          読了日:4月30日 著者:宮部みゆき
          岩窟姫 (文芸書)岩窟姫 (文芸書)感想
          読み始めのワクワク感が途中で薄れてきてしまって、最後の最後で『サクリファイス』を読んだときの「ぞぞぞっ」とするほどの納得感というか、「おーっ、そこまで考えてのうえで…」という深いものを読み取ったけど、深読みしすぎかな。
          読了日:4月30日 著者:近藤史恵
          絶唱絶唱感想
          トンガと日本、震災がどのように関係していくのかと思ったら…とても素敵な繋がり方でした。焼そば、読み終わった後に食べたくなって、そうやって作ってみたら美味しかった。トンガの人たちの教会で祈りを捧げる行為の意味も素敵。最終章のは、湊さんご自身のお話なのかなと思えたけど最後のページで涙がどっとあふれました。
          読了日:4月30日 著者:湊かなえ
          お引っ越しお引っ越し感想
          ゲジゲジこわい。
          読了日:4月23日 著者:真梨幸子
          ナイルパーチの女子会ナイルパーチの女子会感想
          内容が、途中からホラーかと思えるぐらいに怖かった。ストーカーの心理ってそういうものなのかと、でもすごく面白くて怖いもの見たさで目が離せないというか。ほんの少しだけなら、そんな感情も若い頃にはあったのかもなぁと…。そもそも若い頃に「女子会」という言葉はなかったような気がするけど。
          読了日:4月13日 著者:柚木麻子
          エイプリルフールズ (ポプラ文庫 日本文学)エイプリルフールズ (ポプラ文庫 日本文学)感想
          登場人物が多くて結構ごちゃごちゃしてるから、映画の方が分かりやすくて面白そうかな。キャストはほぼはまってると思うけど、双子の占い師さんは阿佐ヶ谷姉妹としか思えなかった…。映画では誰なんだろう。
          読了日:4月13日 著者:古沢良太,山本幸久
          冥の水底冥の水底感想
          久々の2段組本。ページ数も多くて、読めるかな?と一瞬躊躇したけど読み始めたら面白いから一気読み。山奥の集落から東京へ出てきて、他人から馬鹿にされたりひどい目に遭わされても、ひたすら彼女のことだけを考えて耐え忍ぶ「シズク」が、どんどん変わっていってしまうのが哀しい。「今生は失敗」と言われたけど、そうなんだろうか。普通の人間よりもよっぽど優れているように思えるのに…。映像化するのは無理があるのかな?でも、ぜひ「シズク」をどんな役柄でもこなせる窪田君で見てみたいような。
          読了日:4月13日 著者:朱川湊人
          三匹のおっさん ふたたび (新潮文庫)三匹のおっさん ふたたび (新潮文庫)感想
          今月からまたドラマが始まるということで、文庫化も嬉しい。前回のドラマで既に使われていたのも何作かあって、そのキャストでしかもう読めなくなってしまっていたけど十二分に楽しめました。安定の面白さ。ずっと続けて読みたいです。
          読了日:4月6日 著者:有川浩
          誓約誓約感想
          小学生の娘と、妻と3人、仕事にも恵まれ、幸せに暮らしていた男に届いた、過去の約束を促すための一通の手紙。「あの男たちは刑務所から出ています」。『一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。究極の問いを突きつける長編ミステリー。 』ということで、大好きだった真保さんの『繋がれた明日』のようなものかと思ったけど、誰が何をしたのか、が結構出てこなくて終盤に畳み掛けるような怒涛の展開というか、びっくり仰天また仰天。驚きはしたけど、そこまで考えさせられるものではなかったような。
          読了日:3月28日 著者:薬丸岳
          臣女臣女感想
          3メートルとか4メートルの人間が家の中で暮らすとどうなるんだろう…と想像してみたけど、進撃の巨人しか思い浮かべられなかった。夫の浮気を知ってしまった妻が日に日に巨大化していく、巨大化するにはものすごい苦痛を伴い、夫は日々妻の介護に明け暮れる。処理しきれなくなった汚物にまみれ、近所からは苦情が寄せられるようになり…。どうして巨大化するのかなぁと思っていたら、最後の最後に謎が解けた気がした。哀しい愛だなぁ。そもそも浮気をした夫が悪い。
          読了日:3月24日 著者:吉村萬壱
          雨に泣いてる雨に泣いてる感想
          3.11の震災で、女性記者を救った僧侶に隠された過去、10年前に起こった重大事件の犯人なのではと疑惑を抱いた新聞記者は男の過去を暴こうと動き出すのだが…。過去の犯罪の元となる出来事がこんなの絶対に有り得ないとしか、私には思えず…。タイトルも最後にとってつけたみたいだし。何か腑に落ちない。
          読了日:3月20日 著者:真山仁
          僕とおじさんの朝ごはん僕とおじさんの朝ごはん感想
          あらすじだけ読んで想像していたのとは違って、とても重くて、いい意味で裏切られた。過去の喪失から何をやるのも本気になれず、ケータリングの仕事でさえいかに手を抜いて儲けるか、ということしか頭になかった不惑の男「おじさん」が、「僕」と出会って、仕事にも本気で打ち込むようになるのだけれど…。半分までは、「楽に死ねる薬」を売ってくれるというケータリング業者を探しているお客たちと、無関係なケータリング業の「おじさん」との話で、このお話はどこへ向かうのだろうと全く予測がつかず。最後は桂さんらしい、心に痛みを伴う話かな。
          読了日:3月14日 著者:桂望実
          運命の人はどこですか? (恋愛小説アンソロジー) (祥伝社文庫)運命の人はどこですか? (恋愛小説アンソロジー) (祥伝社文庫)感想
          瀬尾さん目当て。意外とタイトルと壮丁の甘さは感じられない短編ばかりで、「運命の人」といっても、男女のそればかりではないのだよなぁと感心しました。西さんの本は好きなときと、よくわからないときがあるけどこれは後者。柚月さんのは、そのドラマ、タイトルは知ってるんだけど内容を知らないからイマイチ入り込めなくて残念。「嘆きの美女」以来主人公がみんな森三中の黒沢さんに脳内変換されてしまうので今回も例に漏れず。瀬尾さんの「ロミオ」は、やっぱりじーんとして良かった。瀬尾さんの描く「おじいちゃん」が大好きなので。
          読了日:3月3日 著者:飛鳥井千砂,彩瀬まる,瀬尾まいこ,西加奈子,南綾子,柚木麻子
          猫弁と少女探偵 (講談社文庫)猫弁と少女探偵 (講談社文庫)感想
          まさかの春美ちゃんの急展開が一番びっくりの巻。相変わらずの百瀬の、依頼人や動物に対する優しさも、大福さんへのどんどん強くなる感情も、彼女の気持ちに対する鈍感さも、大家さんや野呂さんや七重さん達の優しさも、読んでいてとても暖かくて安心する。ずっとずっと読んでいたいけど、あととうとう一冊を残すのみ…。読み終わったら次にこんなに好きになれる本にいつ出会えるのやら。もうないかもしれないなぁ。
          読了日:2月28日 著者:大山淳子
          奴隷小説奴隷小説感想
          時期的に読むときつい内容だった…。
          読了日:2月24日 著者:桐野夏生
          嗤う淑女嗤う淑女感想
          言葉巧みに相手を操り、助けを請う人を破滅へ追い込む「稀代の悪女」美智留。年代ごとに話が切り替わるところや、主人公の本当の気持ちが分からないという点で、確かに『白夜行』と通じるところがあったけど、何故か薄っぺらな気がしてしまうのは何でだろう。「愛」がないからか…。何のためにというか、理由がわからない。本当にただの悪い人が悪いことしてるだけというか。結局こういう結末を書きたかったから、無理なことがたくさんあったような。求めるものが違っただけで、これはこれで面白くはあったけど。
          読了日:2月18日 著者:中山七里
          猫弁と指輪物語 (講談社文庫)猫弁と指輪物語 (講談社文庫)感想
          何故だか猫弁を読むと泣く場面ではないのにすぐ涙が出てしまう。通勤電車で読むのに最適な内容なのに、朝から化粧が崩れるぐらいに泣いて困る。こんなに好きな人しか出てこない物語を、多分他に知らない。野呂さんや七重さんの過去がじわじわ分かるのも、前のお話で出てきた人たちのその後も、とても丁寧に先を考えて書かれているのだなぁと感心してしまうし、梅園さんと春美ちゃんの今後もとても気になる。そうそう、金城武とまこと先生も。本を読んでいる間中ずっと暖かい気持ちでいられるから、読み終わりたくないんだけど…。
          読了日:2月16日 著者:大山淳子
          冷蔵庫を抱きしめて冷蔵庫を抱きしめて感想
          荻原さんなので軽妙なタッチで読めるけど、しょっぱなのDV男にボクシングで立ち向かうシングルマザーの話は実はめちゃくちゃ怖い話だと思う。2歳の娘にそんなことされて、とっとと別れればいいのに!と腹が立ったけど、ストーカー殺人が頻繁に報じられている昨今、普通に別れることが困難なのだと、つくづく嫌な世の中だと思えた。いまどきの付け心地のいいマスクでコンプレックスだった顔を覆うことが止められなくなった男の話と、ゴミだらけの部屋を片付けられないカメレオン女の話が良かった。まさに現代人の心の闇、という感じ。
          読了日:2月10日 著者:荻原浩
          たった、それだけたった、それだけ感想
          不倫相手のOLに贈賄を告発され、促されるままに妻子を捨てて逃亡した男。何の落ち度もなく、取り残された妻と幼い娘。そして幼かった娘の「ルイ」は父親を知らないまま成長し…。不倫相手、妻、逃亡した男の姉や「ルイ」の学校の先生、ルイの元同級生、と視点が変わるたびに成長していく「ルイ」の物語だったのかな。一章めの不倫相手同士の喧嘩がばかばかしくて、男が逃げる過程も何か解せなかったので、そこで読むのを一旦辞めようかと思ったけど、途中で辞めなくて良かった。トータのキャラが何よりいいし、最後の章での希望の光が何かいい。
          読了日:2月9日 著者:宮下奈都
          パレートの誤算パレートの誤算感想
          点々がない、「パレート」だったのか…てっきり「パレード」と思い込んでいたので、読む前からタイトルの意味を考えていたけど、働き蟻のあれのことだったのか。なるほど。2時間ドラマを見ているような感じでサクサク読めた。
          読了日:2月9日 著者:柚月裕子
          猫弁と透明人間 (講談社文庫)猫弁と透明人間 (講談社文庫)感想
          まだ二冊目で、あと三冊もこれから読めるのに、もう三冊でお別れなのかと考えただけで悲しくなってしまうくらい、このシリーズが大好きになってしまった。前作よりもキャラ全員に愛着もわくし、新しく登場したオウムの「杉山」も、ひきこもり弁護士の「トウメイ」さんも素敵。最後の方に百瀬が亜子に対して抱いた感情に、もう号泣しそうだったし、大家さんと春美のこれからも気になるし、何よりも前に出てくる些細な事柄の持って行き方が本当にお見事。
          読了日:2月7日 著者:大山淳子
          叛徒叛徒感想
          実の父親のように慕っていた義父の罪を告発し、結果的に自殺に追い込んでしまった中国語の通訳捜査官、七崎。その一年後、息子の部屋で見つけたのは血まみれのジャンバー。自身が通訳を勤める殺人事件の犯人はいまだ捕まらず、息子もまた姿を消してしまい、息子を疑う七崎は息子を庇うために自らも罪を犯すことに…。久々に警察小説を読んだけど、警察組織の内部の話はあまり好きじゃない。息子のために嘘を重ねる主人公に最初嫌気がさして、本を投げつけたくなるくらい腹がたったけど、途中からは、はらはらどきどきし通しだったような。
          読了日:2月7日 著者:下村敦史
          自滅自滅感想
          思った以上にさらっとすぐに読めてしまった…。最後にぞわっとなるような5つの短編集。『雪を待つ』は、その最後は「だめ!」って思ったし、人死に過ぎるし、一番怖かったかも。『ランチタイム』は、近くにそんな人がいたのに孤独だったなんて…と何だか残念。全編どんよりなので、元気なときに読んだ方がいいかも。
          読了日:1月31日 著者:柴田よしき
          店長がいっぱい店長がいっぱい感想
          全国ばかりか海外にも店舗を持つ有名丼チェーン店「友々家」。女社長が一代で築いた「友々家」を二代目ボンクラ社長に譲り渡すと、途端に様々な問題が起き、全国各地の店舗の店長たちにそのしわ寄せが…。本当に老若男女さまざまな「店長」さんがいて(老はないか)、各店舗での奮闘振りが面白い。「す〇家」での騒動も記憶に新しいけど、「す〇家」の鉄火丼を3日連続食べるほどにはまっていたので、お店の皆さんみんな頑張って、と応援したくなる。テーマソング「友達以上になりたいわぁ〜」の歌は、何故か勝手な曲つきで頭から離れないし…。
          読了日:1月26日 著者:山本幸久
          猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち (講談社文庫)猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち (講談社文庫)感想
          猫がらみのある問題を解決したことから、大手事務所から独立し「猫弁」と呼ばれるようになった、天才なのに弁護士なのに、何故かお見合い相手に断られ続ける男、百瀬太郎。霊柩車が盗まれるという異例の誘拐事件が起き、事件の解決に借り出されることに…。ドラマをやっていたのは知っていたけど、「猫弁」の「猫」の意味が判らなくて見なかったことを激しく後悔。事務所にもお家にも、随所に出てくる猫さんが可愛いし、結婚相談所の大福さんのキャラも良いし、登場人物が憎めないキャラばかりで、可笑しくて、でもときどきしんみり。すごく好み。
          読了日:1月26日 著者:大山淳子
          我が心の底の光我が心の底の光感想
          皆さんの感想を読んで、ラストにいったい何が…と、どきどきしながら読みました。はじまりはまるで『神の子』や『白夜行』のようなとても救いのない…そして最後、一瞬「はぁ?」となって、開いた口がふさがらないというか…衝撃的といえば確かに衝撃的すぎる。まさか…いや、動機はまだわかるんだけど…にしても、ひどすぎないかなぁ。という感想。それとも、ネグレクトであやうく命を失いそうになって、そういう環境で育ったから…ということなのか、うーん、理不尽といえばそう。主人公に、聞けるものなら聞いてみたいことがたくさんあるような。
          読了日:1月23日 著者:貫井徳郎
          悲嘆の門(下)悲嘆の門(下)感想
          たぶん『英雄の書』を読んでいなくてもこれは面白く読めるのではないかと思えた。存在するということと、実在するということや、「概念」とか、何だかファンタジーというよりも哲学っぽいような。異形の存在が私にはどうしても「デビルマン」にしか脳内変換できなかったけど、デビルマンが好きすぎるので逆にこの話がすんなり受け入れられたのかも。そういうものが本当にいればいいなと思っているので…。事件そのものや孝太郎の周囲の話が現実的過ぎて、こういうものの力に頼らなくてはどうにも気持ちが収まらないのかもと思えてしまった。
          読了日:1月19日 著者:宮部みゆき
          悲嘆の門(上)悲嘆の門(上)感想
          宮部さん大好きだけど、宮部さんのファンタジーはちょっと苦手で、なので『英雄の書』は読めなかったけど、これはその続編でも少しファンタジー要素が少なめかなと期待。死体の一部を切り取るという連続犯罪をきっかけに、サイバーパトロールのバイトにうちこむ大学生、孝太郎、元刑事の都築はそれぞれの事情から事件と深く関わることに。そして二人が出会うもう一人の異形の存在…。ここまでは普通に面白く読了。読みながら、なぜか昔筒井さんの『七瀬三部作』を思い出した。あれとこれとそう違わないかも。
          読了日:1月19日 著者:宮部みゆき
          避難所避難所感想
          飲んだくれの夫の機嫌をとりながら自身のパート収入で家計を支える福子、離婚後息子を連れて故郷に舞い戻り母親と店を切り盛りする渚、乳飲み子を抱え、封建的な舅の意のままにされる若くて美しすぎる遠乃。大地震後の津波から命からがら生き延びた、年齢も住むところもバラバラだった三人の女たちが避難所で出会い、不自由な生活を強いられながらも懸命に生きる道を模索する物語。冒頭の津波のシーンでは何度も涙が出てきたし、ろくな男が出てこなくて、福子の「なして…」という正直な気持ちが痛いほどよく分かるしラストもいい。読んで良かった。
          読了日:1月16日 著者:垣谷美雨
          ぶたぶたのおかわり! (光文社文庫)ぶたぶたのおかわり! (光文社文庫)感想
          5年ぶりぐらいのぶたぶたさん。もうたくさん出すぎていて、どれを読んでどれが未読かわからなくなってしまったけど、相変わらずの人気ぶり。そしてどんなに久しぶりでもそこにいてくれることがたまらなく嬉しいし、本当にぶたぶたさんの作る料理をどれも食べたい。カフェの朝ごはんもメニュー全部食べたいし、小学生でも作れる炊き込みご飯とか、作ってみたくなったし。でもって、ぶたぶたさんでも体調悪くなったりするのね…。やっぱりおじさんだから、身体には気をつけてほしいものです。
          読了日:1月15日 著者:矢崎存美
          泣きながら、呼んだ人 (小学館文庫)泣きながら、呼んだ人 (小学館文庫)感想
          タイトルだけで、きっと重いんだろうなぁ、虐待とか出てきたら嫌だなぁと思いつつ前から気になっていた本なので思い切って読んでみたら全く想像と違っていたのでびっくりした。まさかのしょっぱな超常現象ネタ…。でも少しほっとしたような。連作短編の各章の主人公の女性たちの名前がそうだったとは、解説を読むまで全く気付かなかったし、解説の方の読みの深さに、ものすごく感心してしまった。読み進むうちに、自分と母親との関係とも重なるところもあったりして、改めてやっぱりこのタイトルだけで泣けてしまうような…。
          読了日:1月5日 著者:加藤元
          敗者の告白  弁護士睦木怜の事件簿敗者の告白 弁護士睦木怜の事件簿感想
          『鬼畜の家』を読みたいなぁと思いつつ、初読みの深木さん。弁護士さんがあまりにも地味なので、サブタイトルなくてもいいのでは?と思えてしまったけど、話の内容そのものは面白かった。セレブな一家の別荘での転落事故によって亡くなったのは妻と小学生の息子。後に届け出られた妻の告発メールによって窮地に立たされる夫。そしてまた祖母宛に届いたメールによって事件は意外な方向へ…。メールや証言によって、誰が言っていることが真実なのかが分からなくなってきて、ころころ騙され続けたけど、最後はタイトルに納得。こういう動機かなり好き。
          読了日:1月3日 著者:深木章子

          読書メーター
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            2014年9月〜12月に読んだ本


            名刺ゲーム名刺ゲーム感想
            息子を人質にとられたテレビ局の辣腕プロデューサーに課せられたのは、以前に会ったことのある相手から渡された名刺を正確に相手に返すこと。相手の顔をろくに覚えてもいない男は誰からどんな恨みを買っているのかも知らず、頼りない記憶の糸を辿り、ヒントを頼りに次々と正解を重ねていくのだが…。テレビ局ってこんなところなの〜、と全てをそう思い込むわけじゃないけど、いかにもありそうな話ばかりで、そりゃ恨みも買うだろうなぁと思えてしまった。売れないタレントさんの話はなかなか面白かったし、結構先が気になって一気読みでした。
            読了日:12月30日 著者:鈴木おさむ
            5人のジュンコ5人のジュンコ感想
            そう言えば小学校の同級生の「じゅんこ」ちゃんも、男の子たちからそういうあだ名で呼ばれていたなぁとしみじみ。今思えばかわいそうだけど…。「ジュンコ」という名前の女による連続不審死事件を発端に、同じ名前の「ジュンコ」さんたちに次々と訪れる悲劇?社宅の順子さんのお話が一番怖くて印象に残っているけど、読んでから何日も経ってしまったので、正直他の内容はほぼ忘れてしまった。結局木嶋佳苗の顔しか浮かんでこない…。
            読了日:12月28日 著者:真梨幸子
            乙霧村の七人乙霧村の七人感想
            過去に惨殺事件が起きた村を訪れた大学生たちが次々と斧を持った男に襲われ…というあらすじで、岡嶋さんの『クリスマスイブ』みたいなものかと読み始めたけど、なるほど、これはこれで、意外性があって面白い。事件の真相は切なくもあり…。ただ、登場人物の大学生たちがあまりみんな魅力がないというか、だからこうなんだろうけど。「おとぎり」はやっぱり「弟切」なのねと、昔『弟切草』のゲームにはまっていたので懐かしくもあり…。
            読了日:12月25日 著者:伊岡瞬
            毒殺者 (文春文庫)毒殺者 (文春文庫)感想
            過去に起きた事件をモチーフに、というお話がとても好きなので読んでみた。実際の事件はすっかり忘れてしまったけど「トリカブト」という名前だけはものすごく覚えているのが不思議。どう騙されるのかなとわくわくしながら読んだけど、後半の、ご主人が姿を消してからマンションに居座る人たちが、何だか尼崎のあの事件を髣髴させるようでものすごく怖かった。最後までじめーっと怖かった。そしてこのシリーズもっと読んでみたくなりました。
            読了日:12月19日 著者:折原一
            土漠の花土漠の花感想
            子供の頃から大好きな映画『戦国自衛隊』(もちろん千葉さんの)と『七人の侍』を足してごっちゃにしたような。決して戦闘しに行ったわけではない任務地で、たまたま紛争に巻き込まれて命を落としていく自衛隊員たち。ひとりひとりのキャラやエピソードが割ときちんと描かれていて、そのたびに涙してしまった。最後のそれは、ちょっと私には余計かもと。そこまでは今年読んだ中で一番かもと思えていたんだけど…。ともあれ、新開さんと梶谷さんと由利さんの活躍を映像で見てみたいので、ぜひ映画化してもらえたらなぁと思うほど心に残る作品でした。
            読了日:12月17日 著者:月村了衛
            仮面病棟 (実業之日本社文庫)仮面病棟 (実業之日本社文庫)感想
            65人も入院患者さんがいるのに、同じ建物内にいるという気配が感じられなかったのが不思議…たとえ寝たきりだとしても。コンビニで強盗に撃たれて連れられてきた彼女が、主人公のことを下の名前でいきなり呼ぶのが気持ち悪くて読むのをやめようかなと思ったけど、とりあえず読んでみて、最後の方の畳み掛けるような展開は面白かったです。あと、字が大きくて読みやすかった。
            読了日:12月15日 著者:知念実希人
            その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)感想
            こんなにころころ人の印象って変わるもんなんだなぁと感心。ただ終始一貫して彼女は強くて逞しい。心が折れなかったのは、そのためだったのかと思うと悲しいけど。「真実よりも正義」はちょっとしびれる。
            読了日:12月13日 著者:ピエールルメートル
            狂う (幻冬舎文庫)狂う (幻冬舎文庫)感想
            猟奇的な殺人事件と、かつての同級生たちとの関係がどう繋がっていくのかと思ったら…おおっすごい!と素直に感心してしまいました。そういう動機ね、なるほどなるほとど、どいちいち納得させられました。最後は切ない…。
            読了日:12月10日 著者:西澤保彦
            家族趣味 (廣済堂文庫)家族趣味 (廣済堂文庫)感想
            20年前ぐらいの作品の新装版だそうですが、大して今と変わらないなぁという感じ。どれも結構私には想像できなくて好きな終わり方だったけど、『デジ・ボウイ』は悲しすぎる。最近読んだ『死にたくなったら電話して』と考え方が少し似ている気がして、やっぱり時代ってそんなに関係ないのかなと。
            読了日:12月10日 著者:乃南アサ
            死にたくなったら電話して死にたくなったら電話して感想
            感想が難しい本。そういう書物はたくさん読んで、映画とかもいっぱい見たかもしれないけど、じゃあ実際にそう思えるほどのいったい何があったのか。何もなくてこんな風に死にたくなるものなのか、何故他人を巻き込むのか…よく分からないまま読了。未知の世界なのではらはらしながらページをめくったけど、やっぱり自分とは別世界のお話だったのか。マンション代、どうしてるのとか、その事実いつ知ったのとか、本筋とは関係ないところばかりが気になった。私がもっと若ければ、この世界観に引きずり込まれたのかな?うーん、でも主人公情けなすぎ。
            読了日:12月6日 著者:李龍徳
            後妻業後妻業感想
            「後妻業」なる「生業」があるとは全く知りませんでした。そういう目的で近づいたとして、少しでも情のようなものはわかないものなのでしょうか。小夜子の心の中をもっと知りたかったです。そしてきっと寂しいからこんな女にころっと騙されてしまった男の人たちの本心とか、そういうのももっと知りたかったです。悪巧みをする人たちのあくどい会話ばかりで、肝心の事件のことも誰がどこで死んだとかそういうのだけなので、誰にも感情移入もできないまま。途中から新堂冬樹さんのヤクザ小説張りの濃いキャラの人たちのお話に変わってしまったような。
            読了日:12月6日 著者:黒川博行
            通り魔通り魔感想
            コミュニケーション障害のため、周囲の人間からは理解されにくく、たった一人の肉親である母親もあてにできず、それでも一生懸命に真面目に働いていた少年が、あることをきっかけに坂道を転がるように転落していく様は読んでいて本当に辛くなりました。野ぱらさんらしい淡々とした美しい文章でそれがすらすらと綴られていくので余計に悲しくなります。だけど、その怒りの矛先を向けるのは母親や、彼をそこまで追い込んだ人たちにであって、無関係な人たちでは決してないはず。そこから這い上がれないような社会のシステム、何とかならないのかなぁ。
            読了日:12月1日 著者:嶽本野ばら
            はぶらし (幻冬舎文庫)はぶらし (幻冬舎文庫)感想
            それ程仲良くもなかった、ただの同級生というだけの間柄で、突然幼い息子ともども家に泊めてほしいと言われて家に招き入れられる主人公はすごいなぁと感心してしまった。恵まれてると、付け入られてもしょうがないような…。しょっぱなの歯ブラシの件で水絵の無神経さからその人となりを想像できてしまうし、その後の展開も読めそうだけど…本当に終始いや〜な感じで読めてしまった。ラストにああやっぱりそういう人だったのかと、そしてちょびっとほっとしたような。
            読了日:12月1日 著者:近藤史恵
            アイネクライネナハトムジークアイネクライネナハトムジーク感想
            久しぶりに「伊坂さん読んだなー」という感じ。登場人物の繋がりとか時系列が頭の中で整理しきれなくて、まとめてあるサイトを覗いてやっと理解できたかな。相変わらずの「ゴキブリ」嫌いも、そういえば『魔王』だったかで、名前を呼ぶのも嫌だから「ごきげんよう、おひさしぶり」と呼んでいたりというのを思い出して懐かしかったり、ボクサーといえば、『終末のフール』だったかで「あなたはあと何年生きるつもりの生き方をしているのですか」という名台詞を言ったのはボクサーの人ではなかったかしら?とか、色々考えながら楽しめたかな。
            読了日:11月28日 著者:伊坂幸太郎
            私の命はあなたの命より軽い私の命はあなたの命より軽い感想
            うーん。大阪の実家で、友達や家族との会話が全部標準語なことに違和感を抱いて、そっちが気になってしまった。久しぶりに帰った実家で、みんなの態度がよそよそしくて、買ったばかりの新築の家をもう売却しようとしていて…嫁に行ったとはいえ、姉がここまで知らないなんてことが有り得るのかなぁ。タイトルの意味も、私には今イチピンと来ないというか、自分の愚かさや迂闊さを棚に上げて、そこをそう取られても…と思えてしまった。珈琲好きさんのコメント、おっしゃる通りと思いました。
            読了日:11月28日 著者:近藤史恵
            水やりはいつも深夜だけど水やりはいつも深夜だけど感想
            4歳の保育園児を持つ母親の身としては「これは私のことかいな」と思える描写が次々出てきて何だか怖かった、と同時に、みんなそうなんだと改めて安心したというか。毎朝保育園に連れて行くまでの苛立ちや、食事前におやつを食べてしまってごはんが食べられないから叱ってしまうとか、ともすれば私ってひどい母親なのかなと、悩みがちなところが本当に…。妻の愛情が薄くなっていると思う夫のよろめき(?)も、確かにほったらかしなので、反省しないといけないなと。
            読了日:11月28日 著者:窪美澄
            二千七百の夏と冬(下)二千七百の夏と冬(下)感想
            2700年というのが、30回人生を繰り返す長さと言われれば、なるほど大したことないように思えてしまったし、こんな時代から人が変わらないというか、歴史の教科書で1ページとかで済んでしまう話が、確かに人間が生きて、暮らして、現代の自分に繋がっているということを実感させてくれる本でした。里中満智子さんの『海のオーロラ』が大好きなので、そこまでのロマンスを期待したけど、そこより、ヒグマとの死闘が勝ってしまったかな。
            読了日:11月25日 著者:荻原浩
            二千七百の夏と冬(上)二千七百の夏と冬(上)感想
            あまりに壮大すぎて読むのをためらっていたけど、やっぱり今年中に読んでおこうと思って読み始めたら一気読み。ダムの建設予定地から発掘された縄文時代の少年と弥生時代の少女のものと思われる2体の人骨。およそ2700年前にこの地で一体どのような暮らしが営まれていたというのか…。聞きなれないカタカナに苦労することを覚悟しながら読んだけど、ああ、これは「栗」なのか、これは「犬」なのかと、分かっていく過程もなかなか面白く、父親を死に至らしめたヒグマとの死闘が待ち受ける下巻へ続く。
            読了日:11月25日 著者:荻原浩
            遠海事件: 佐藤誠はなぜ首を切断したのか? (光文社文庫)遠海事件: 佐藤誠はなぜ首を切断したのか? (光文社文庫)感想
            80人もの人間の殺害を自白した元書店員の佐藤誠。これまでの殺害の痕跡は完璧に処理してきたはずの佐藤誠が、なぜこの事件だけは処理できなかったのか…。たった一人で、そんな処理が可能なのか?とそちらにばかり気が行ってしまった。本人は飄々としているだけにそんな凶悪犯と思えないところが余計に怖かったりするのかな。全部の事件の詳細も知りたかったような。
            読了日:11月25日 著者:詠坂雄二
            肉小説集肉小説集感想
            坂木さんの書くおじさんはおじさんに思えないような…。やっぱり私はひきこもり探偵シリーズがもう一度読みたい。
            読了日:11月25日 著者:坂木司
            テミスの剣テミスの剣感想
            今年読んだ中で1番かも。昭和という時代背景故の冤罪。真犯人の自白によって暴かれた過去の真実、組織的な隠蔽体質と正義を貫こうとするが故に苦悩する若き刑事。そして時代は平成へと移り、過去の事件を蒸し返す殺人事件が発生し…と、(『どんでん返し』の帝王が満を持して「司法制度」と「冤罪」という、大きなテーマに挑む)の帯に偽りなしの傑作と思います。感動なのか、何だろう何度も涙があふれてくるし、被害者遺族の言葉も重く「死んで当然の人間がこの世には存在する」というのも理解できるし、とにかく深くて苦しくて辛くて面白かった。
            読了日:11月19日 著者:中山七里
            ナオミとカナコナオミとカナコ感想
            DVに苦しむ親友のために、二人で夫殺しを画策し、それは成功したかに見えたのだけど…というと、やっぱりOUTを思い浮かべてしまうけど、こっちは二人とも何となくお気楽な感じ(それも悪くないけど)、なので後半のカナコの章では読んでるこっちのほうが焦ってしまうぐらい。最後の方は生きた心地もしないというか、ドキドキハラハラで手に汗握るとはまさにこういうことかと。そして最後の最後まで、どっちに転ぶかまったく読めなかったし、でもすごく心の中で「逃げきって〜」と応援してしまった。
            読了日:11月17日 著者:奥田英朗
            小野寺の弟・小野寺の姉 (幻冬舎文庫)小野寺の弟・小野寺の姉 (幻冬舎文庫)感想
            残りページが少なくなるにつれ、読み終わりたくないなぁと思えてしまうほど面白かった。間宮兄弟も好きだったけど、こっちの方がもっと好きかも。もう、姉は片桐さんで弟は向井さんしか絶対ないほど嵌まっていたし、二人を思い浮かべながら読んだから余計に面白かったんだと思う。でもこの二人これからどうするのかなぁとちょっと心配なので、是非続編もお願いしたいです。私が買った文庫は、表紙が映画版のになっていて、普通の表紙のももう一冊買おうかなと思ったら、カバーの下に通常の表紙が隠れていたのでちょっと嬉しかったり。
            読了日:11月17日 著者:西田征史
            笹の舟で海をわたる笹の舟で海をわたる感想
            疎開先で一緒だった二人が戦後偶然ばったり出会い、お互い行き来するようになって、同じように結婚をして、でも方や子供たちのことで悩み、方や仕事をばりばりこなし著名人となって…と、何十年間にも渡る二人の女性の物語。主人公がほぼ母親と同年代なので、かなり母親を重ねて読んでしまった。なので、うちは何の確執もなく、仲良し親子で良かったなぁと…。過去と現在を行き来するので、ああ、そんな時代だった、そんな出来事があったと、娘世代の私もうっすら覚えている時代時代の象徴が懐かしくて、すっかり過去に浸ってしまいました。
            読了日:11月11日 著者:角田光代
            名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)感想
            今回のは大筋のテーマがちょっと難解だったので、読むのに時間がかかってしまった。登場人物たちの心の動きも複雑すぎて、私には理解できない行動パターンなので、余計に難しかった…。珈琲大好き人間なので、お草さんみたいにおいしい珈琲が淹れられたらいいなぁと思いつつ次回作は文庫化されるまで待とうかな。
            読了日:11月8日 著者:吉永南央
            出版禁止出版禁止感想
            どういうように読めばいいのか予備知識のないままに普通に読んでみたけど、最後の章で説明があって、ああそういうのを探しながら読まなきゃいけないのか面倒くさいと思えてしまった。なので読み終わってすぐにネタばれサイトへ。なるほど、そこにもそんな仕掛けが…と、驚愕。いちいちそういうの考えて書くのってすごいなぁと思えたけど、小説としてはいたって普通。昔「呪怨」を読んだときの読後感と似た感じ。
            読了日:11月4日 著者:長江俊和
            夜また夜の深い夜夜また夜の深い夜感想
            生まれた国も、父親も、自分自身のことも何も知らないまま、整形を繰り返す母親と、様々な国を渡り歩き、様々な人種が集う街を転々とするマイコ。常に底辺の暮らしを強いられ、時に長期間不在になる母親の謎。ナポリで一人の日本人と出会ったことから運命の歯車が動き出す。母親の「謎」が、おーそうきたかと、納得も大納得。言われてみればそれしか有り得ないかも。そしてマイコが出会った2人の仲間の女の子たちの話も、日本から離れてみればこういう惨たらしい現実があるのだろうと…。せめてエリスに平穏を与えてほしかった、表紙の三人のまま。
            読了日:11月4日 著者:桐野夏生
            鴨川食堂おかわり鴨川食堂おかわり感想
            大切な思い出の「食」を再現してもらうため、たった数行の広告を頼りに京都の東本願寺近くの小さな食堂を訪れる人々。大切な「食」は海苔弁だったり、クリスマスケーキだったり…特別な物は何もないのに、ひとつひとつに込められた作り手の思いが紐解かれた瞬間に私の涙腺はゆるゆるになり、全ての章で涙してしまいました。あえてどうやってその味に辿り着いたかというような細かい過程がないからせっかちな私にはいいのかもしれません。北大路橋の「グリルはせがわ」(美味しいから休みの日にはいつも行列)が登場したのがちょっと嬉しかったり…。
            読了日:11月4日 著者:柏井壽
            イノセント・デイズイノセント・デイズ感想
            罪のない幼子2人と母親の命を奪った罪で死刑が確定し、その日を待ちわびる田中幸乃という女。事件前に整形していたことや子供の頃からの虐待や非行歴から世間からは「ああ、いかにも…」と思われていた彼女の過去は、実はすべて……。彼女の姉妹やかつての親友、元彼の親友達から語られる彼女の過去は可哀想だけど、なぜそこまで卑屈なのかがよく分からなかった。いかにもな犯人像の裏側というのは面白かったけど、慎一の役割はちょっと首をひねるし、期待を持たせて読者を奈落の底に突き落とすようなお話としか思えなかった。
            読了日:10月29日 著者:早見和真
            Nのために (双葉文庫)Nのために (双葉文庫)感想
            著者初の純愛ミステリーということで、いっさい興味をもてず、全く読む気がなかったのに、あまりにドラマの出来が素晴らしいので先が気になってしまってついつい読んでしまった…。原作ではそんなに純愛が分からなかったけど、ドラマでは二人の気持ちが切なくてぼろぼろ泣いてしまいました。原作には登場しない駐在さんも、重要な役どころで話に深みが出ていると思います。先が分かってしまっても、演技力のある役者さんがそろったドラマなので、どう演じてくれるのか、ますます楽しみになりました。
            読了日:10月27日 著者:湊かなえ
            絶叫絶叫感想
            一人の女がマンションの一室で死体となって発見された。孤独死なのか、それとも事件なのか…。『嫌われ松子の一生』みたいなものかと思ったけど、こっちの人には同情も共感ももてない。でもひきこまれるように読んでしまった。途中までは「こんな風に悪い方へ悪い方へ転がっていくものかもしれないな」と思えたけど、途中からはあまりにも短絡的すぎて「おいおい」とつっこみたくなってしまう。どこかでやり直せたような気がするんだけど…。まあそれもこれも本人の選んだ結果だからいいのかな。にしてもこんな事件実際に何件もありそうで怖い…。
            読了日:10月24日 著者:葉真中顕
            その日まで―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)その日まで―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)感想
            今回も結構テーマが重くて、何だか範囲が広いというか。私の息子も今4歳なので、そんなかわいい盛りの年ごろに別れなければならなかったお草さんのその後の人生というのが、考えるととても辛いだけのもののように思えてしまう。でもお草さんは立派に生きて、60過ぎてからお店まで持って、すごいの一言。変に情に流されないところも、でも情に厚いところもすごいなと思う。久美ちゃん、幸せになってほしいなぁ。
            読了日:10月18日 著者:吉永南央
            代償 (単行本)代償 (単行本)感想
            伊岡さん、数年前に読んだ『145gの孤独』以来、名前だけは覚えてたけど、まさかこんな面白いの書いてたなんて…。両親の死によって鬼畜の親子と暮らすことになり、不遇な少年時代を送る圭輔。大人になり弁護士となった圭輔に弁護を依頼してきたのは、二度と関わりたくないはずだった鬼畜の息子、達也。圭輔のただ一点の曇りに付け込み、再び圭輔を翻弄し、裁判さえも愚弄するかのような容疑者、達也の目的をはいったい…。子供の頃の達也が乃南さんの『晩鐘』の大輔みたいだと思ったけど、根っこが違うかな。達也は性根から腐りきってた。
            読了日:10月14日 著者:伊岡瞬
            クリーピー (光文社文庫)クリーピー (光文社文庫)感想
            主人公の隣人の、娘への虐待疑惑、刑事となったかつての同級生からもちかけられた一家三人の失踪事件。そして刑事が訪れた直後に起きたお向かいの家の出火。と、何だか不気味な謎がてんこ盛りで、ぐいぐいと惹きつけられて一気読みでした。前に読んだ『アトロシティー』よりも断然面白かった。でも主人公のおじさんはやっぱり好感持てず。全作読んでみようかな…。
            読了日:10月14日 著者:前川裕
            七色の毒 (単行本)七色の毒 (単行本)感想
            『カエル男』しか読んだことなかったからこういう普通の事件ものも書かれるんだとちょっと驚いた(カエル男はグロそうなところをところどころ飛ばして読んだので…)。どのお話も結構覚えてるニュースが元ネタみたいで、角田さんの『三面記事小説』同様、事件の裏の真相がぞっとするものが多くて、とても面白かった。驚いたのは水〇ヒロさんのような作家さんのお話。話題になった小説を読んでないからかえって読みたくなってしまった。はじめと最後のお話の繋がり方も良かった。
            読了日:10月6日 著者:中山七里
            神様の裏の顔神様の裏の顔感想
            生徒からも教師仲間からも隣人からも誰からも慕われていたという中学校の元校長、坪井誠造の通夜の席。参列したかつての教え子、かつての同僚、そして坪井が退職後始めたアパートの住人、隣人、それぞれがそれぞれの思いを胸に故人を偲び、涙にくれながら故人との思い出を辿り始め、ある違和感に気付いてしまい…。装丁とタイトルが素敵。内容は、もっとダークなのかと思いきや、元お笑い芸人さんらしく随所随所で「くすっ」とさせつつ話が進むにつれ「えっまさかそんな!」と驚きの連続で面白かったです。尾崎ネタは特にツボ。
            読了日:10月6日 著者:藤崎翔
            萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)感想
            読メがなかったら全く知らなかった存在の本。なのに登録数が多くてびっくり。人気のシリーズだったのですね。表紙のほのぼのと違ってビターというのに惹かれて読んでみたけど、本当にのっけから重い話で。お草さんのこれまでの人生も、これからも、なかなか大変そう。モップの魔女やぶたぶたさんや猫の正太郎シリーズ同様、全作追いかけたくなりました。
            読了日:10月6日 著者:吉永南央
            蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)感想
            初読みの作家さん。二章から引き込まれて一気読み。婚活サイトを利用した結婚詐欺と殺人、一見あの事件を髣髴させるけど、こちらの容疑者は「誰が見ても美女」なのでそこから違うかな。どこまでも重く暗いテーマに途中までは『白夜行』を一瞬思い浮かべたけど、彼女の借金の理由にちょっと「うーん」となってしまった。結局あの父親の娘ってことかな…。
            読了日:10月4日 著者:柚月裕子
            離陸離陸感想
            絲山さんの本で200ページ以上のって読んだことないからちょっと躊躇してしまったけど長さをあまり感じず読了。何となく桂さんの文体と似通っている気がして、内容は全然違うんだけど、桂さんの『嫌な女』の男性版のような感じ。ちょっと頼りない男の人の長きに渡るお話で、その間に出会いがあって別離があって、淡々としているようでそうでなくて。「離陸」という捉え方が結構いい感じ。私もひとの「死」が怖いので。そして登場人物がみんな魅力的。「プツゾウ」の恋が実ることを願わずにいられない。
            読了日:9月30日 著者:絲山秋子
            そこへ行くな (集英社文庫)そこへ行くな (集英社文庫)感想
            最後の『病院』以外はどれもラストがすっきりせず。話が大人すぎるのか、そういうのは苦手。唯一良かった『病院』の母親と自分を重ねてしまって、自分がこうなったらと思うとちょっと悲しくなってしまった。
            読了日:9月25日 著者:井上荒野
            月蝕楽園月蝕楽園感想
            借りてから、恋愛ものか〜とちょっとがっかりしていたけど、読み始めたらただの恋愛ものでなく(朱川さんだからそれも当然といえば当然かな)、叶えられることのない思いの詰まった短編集でした。「指」に恋したのお局様の話はある意味ハッピーエンドといえるのではないかと。あとはひたすら暗くて切なかった。トカゲの彼女はどうなってしまうのでしょうか、とても心配です。ラストのタケルの話は愕然としました。一生懸命生きてるだけなのに理不尽すぎる。
            読了日:9月24日 著者:朱川湊人
            復讐復讐感想
            加害者の家族として追われるように東京から北九州の小さな町に赴任してきた中学校教師と、未成年者による殺人事件の被害者遺族である男子中学生との二人による独白形式(?)のお話。描写がさすがに作者が映画監督らしく、情景が目に浮かぶように丁寧で、導入部がそのためにやや読みづらかったけど、二人の事件の詳細が明かされてからはもう「ずんっ」と本そのものも内容も重たくなったような感じ。母親が哀れすぎる。こういった犯罪ものの結末で、今まで読んだ中で一番共感できたかも。これで良かったんだと思う。胸は苦しくなったけど。
            読了日:9月22日 著者:タナダユキ
            やわらかな棘 (幻冬舎文庫)やわらかな棘 (幻冬舎文庫)感想
            4人の女の人たちによる連作短編集。1人目の彼氏に突然去られた女の復讐は、げげげって読みながらひいてしまうほど恐ろしい。社会人にとってそれは致命的でしょう、駄目でしょう、と思ったけど相手が相手なのでまぁそれやっても仕方ないかと思えてしまったし、2話めに再び出てきた1話目の最低男は一生そこで苦しめばいいのにと思えてしまった。4話目も何とも苦しい話で、読んでるこっちまで何だかしんどくなってしまった。みんな痛々しい。
            読了日:9月16日 著者:朝比奈あすか
            アトロシティーアトロシティー感想
            6人のスーツ姿の男の人がぞろぞろと集団で訪問販売って…見たことないし、見たらそれだけでも威圧感あって怖いし。なんでお金もなさそうな大学生宅にわざわざ行くのかも、もう強盗目的でもなんでもなくただただそれだけ?と思うと本当に怖いし、そんな世の中嫌だし。竜之介のキャラ設定の意味も、その歌のジャンルを選ぶ意味も、緑川さんの派手な服の意味も、何だか何もかもが訳がわからなくてそこも気持ち悪かった。
            読了日:9月16日 著者:前川裕
            エデンの果ての家エデンの果ての家感想
            殺害され、山林に遺棄された母親の葬儀の日、警察に連行されたのは母親に溺愛されていたはずの出来の良い弟。弟の無実を信じて奔走する父親。さらにもう一件の殺人事件で再逮捕された弟。過去の弟にまつわるエピソードを紐解くうち、弟の無実を疑いはじめる兄。そして裁判が始まり…。短いページの中によくこれだけ詰め込めたなぁと感心。最後の方はなぜか涙が止まらなかった。こんなことでもないと分かり合えなかったというのも悲しいけど。
            読了日:9月13日 著者:桂望実
            赫獣(かくじゅう)赫獣(かくじゅう)感想
            『シャトゥーン』が好きだったので、そういう系かなと読み始めてみたけど、そういう獣かぁ…。にしてもどんだけ強いのか。ただただ残虐に殺したいだけの獣、がそういうことだったのか、というのがなかなか納得できて面白かった。最初ちょっと文体が読みづらいから読みきれるかなぁと思ったけど、婚約者を殺されて復讐を誓う先生と、誠君とおじいちゃんにはらはらしながら読了。最後の戦いのシーンはスローモーションの映像を見ているような錯覚に陥るほど。韓じいちゃん体力ありすぎ。
            読了日:9月12日 著者:岸川真
            寄居虫女 (単行本)寄居虫女 (単行本)感想
            新堂さんの『殺しあう家族』みたいなのだったらどうしよう…とドキドキしたけど、全然エグさが違って、ちゃんとしたお話だったのでほっとした。とはいえ、姉妹同士をこんなふうに疑心暗鬼にさせて…というやり口や、眠らさずに…というのが人をこんなに変えてしまうのかと恐ろしかったし、死体の処理の仕方も実際の事件と重なって十二分に恐ろしかった。櫛木さん、『避雷針の夏』を読んだだけだけど、これからも読んでみたい作家さんの一人かも。
            読了日:9月7日 著者:櫛木理宇
            災厄災厄感想
            パンデミックもの好きなのに、どれだけ数で何万人が…とか言われても、その人たちがどこでどうしてとか、全く描かれていないから恐怖心が伝わってこなくて残念。お偉い人たちが会議室で言い争ってても仕方ないし…。半沢っぽくしたかったのか、でも主人公が最低なので肩入れできず。宮野さん、いい人すぎ。『災厄』ならやっぱり篠田さんの『夏の災厄』の方が断然読み応えがあった。
            読了日:9月7日 著者:周木律
            ねじまき片想い (~おもちゃプランナー・宝子の冒険~)ねじまき片想い (~おもちゃプランナー・宝子の冒険~)感想
            テレビドラマとかなら楽しめたかも。でもなぜか宝子さんを『嘆きの美女』のドラマの主人公の森三中の黒沢さんにしか脳内変換できなくて…。
            読了日:9月5日 著者:柚木麻子
            そっと覗いてみてごらん (光文社文庫)そっと覗いてみてごらん (光文社文庫)感想
            私も他の方の感想にあるように、序盤の主人公の自分の恵まれた境遇自慢に読むのをやめようかと思うほどいらっとさせられたので、その後の展開にある意味すっきりしてしまったかも。でもそう思わせるのは作者が上手なのか、ただ単に私が意地悪なのか。ブログに注目して欲しいからって、話を盛るって…。ピヨピヨって…。それにこのラスト…。やっぱりこんな人周りにいたら嫌かな。
            読了日:9月4日 著者:明野照葉
            日本一の女日本一の女感想
            装丁のいかにも明るく楽しそうな大家族とは全く逆で、あまりのギャップに読んだ後なんだかなぁとため息。結局サダに心はなかったのか。感情が乏しいのか…良く分からないけど、お腹をすかせた他人に対する仕打ちはひどいし、仮にも最初の精米所を何とかしてくれた兄に対しても、ただ綺麗に生まれただけなのに妹に対する妬みもひどい。非道さの日本一ならわかる。「こんな家にもらわれるより」と息子の一人が猫を拾わずにおいたこと、そのまま自分たちのことかと思えた。その時代に息子たちを全員大きくなるまで育て上げたのは立派だとは思うけど…。
            読了日:9月4日 著者:斉木香津
            罪の余白罪の余白感想
            これがデビュー作?とびっくりしてしまった。妻を病気で失くし、父子二人で生きてきたのに今度は高校生の娘まで…。すっかり生きる気力を無くした父親が、娘の日記を見つけ出し、そこに書かれていた事実に怒りがこみあげ…という展開で、父のパート、娘の友達のパートに分かれていて、娘の友達関係はものすごくいまどきっぽい。でも何でそこまで嫌われなきゃいけないのか理由が明確でないというか、そこがリアルすぎて怖いなぁと思えた。父親の職場の同僚の早苗さんのキャラがすごく良かったので、この先彼女が主役の話をぜひ読んでみたいなぁ。
            読了日:9月1日 著者:芦沢央
             
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              2014年5月〜8月に読んだ本


              女の子は、明日も。女の子は、明日も。感想
              十数年ぶりに再開したかつてのクラスメイト。4人それぞれの仕事と結婚生活の悩みを描いた連作短編集。1話目の略奪セレブ美人妻の満里子さんのお話が何だか綺麗過ぎて挫折しそうになったけど、最後まで読めて良かった。2話目(5歳年下の旦那さんがどうしてもDAIGOにしか思えなかった)からは話のラストでじんわり涙が。4人とも旦那さんがものすごく良い人たちで…。でも女の人たちは結構腹にどす黒いものを抱えていたりして、綺麗なだけの話じゃなかったのが良かった。
              読了日:8月29日 著者:飛鳥井千砂
              黒い羽 (光文社文庫)黒い羽 (光文社文庫)感想
              誉田さん、かなーり前に一冊読んだきり。なので珍しく今回は書店で帯のうたい文句に惹かれて購入したけど、初期の頃の作品と知って何か騙された感が…。でもまぁ前に読んだのよりは面白かったかな。でも産むかなぁ…。
              読了日:8月25日 著者:誉田哲也
              マスカレード・イブ (集英社文庫)マスカレード・イブ (集英社文庫)感想
              正直東野さんの名前がなければ読まないシリーズ。設定にも人物にも興味が惹かれず。ただこれまで東野さんのエッセイ以外は全て読んでいるので惰性で読了。やっぱりつまらなかった。
              読了日:8月25日 著者:東野圭吾
              神の子 下神の子 下感想
              最後の100頁で、あと残りわずかなのにきちんと終われるのか不安になってしまったけど、あーなるほどという感じ。でも最後が近づくと、終わってしまうのが残念に思えて…。全国の施設から知能指数の高い子供を選び出す彼の最終目的は…。時々あの宗教を思わせるような描写があったけど、確かにそんなに頭の良い人たちを集めて、良いことに頭を使えば、もっと人の為になるような研究も可能だろうし、荒唐無稽な話のようでそうでないというのは、薬丸さんの真骨頂かも。不遇な子供時代をすごし、幸せになってやると決心した彼は、幸せになれたかな。
              読了日:8月23日 著者:薬丸岳
              神の子 上神の子 上感想
              殺人事件の犯人は戸籍のない少年、しかも学校に通うこともなく名前さえない彼のIQは160…。一体どんな話なのか検討さえつかずに読み始めたら、なるほど殺人とはこういうことか、で、そこからの話が全く予測できないから頁をめくる手が止まらない。この話はどこへ向かおうとしているのか…空白の叫びのような、少し白夜行のような要素もあって、帯の文句通り、傑作であることを期待しつつ下巻へ続く。
              読了日:8月20日 著者:薬丸岳
              新世界より(下) (講談社文庫)新世界より(下) (講談社文庫)感想
              下巻に突入して、お祭りのあたりからやっと面白くなってきて頭に入るようになってきたけど、ここにたどり着くまでが長かった。お祭りとか、病院とか、何となく屍鬼を彷彿させるようなシチュエーション。人間側の誰も好きになれず、バケネズミ側について読んだのは、そもそもバケネズミがそうだったからなのかと納得。アニメならバケネズミたち、余計にカッコいいんだろうなぁと思えた。でも、やっぱり天使の囀りやクリムゾンの迷宮みたいなの、また読みたいなぁと思うのですが…。
              読了日:8月19日 著者:貴志祐介
              新世界より(中) (講談社文庫)新世界より(中) (講談社文庫)
              読了日:8月19日 著者:貴志祐介
              新世界より(上) (講談社文庫)新世界より(上) (講談社文庫)感想
              未来なのに昔話のようで、まだその世界観が理解しきれず…。読み始めたから仕方なく読むけど、もう飽き始めてるかも。あと二巻、つ、つらい。ハリーポッター途中で投げ出したぐらいなので、魔法系は苦手なんだと思い知らされた。
              読了日:8月18日 著者:貴志祐介
              本屋さんのダイアナ本屋さんのダイアナ感想
              ありえない御伽噺かと軽い気持ちで読み始めたら、超現実的な話になって深くてびっくり。ダイアナと彩子の二人が、お互いを敬い続けていたのがすごく良かったし、何より武田君が格好良すぎて応援したくなった。読後感がすごく良いお話。
              読了日:8月16日 著者:柚木麻子
              ラバー・ソウル (講談社文庫)ラバー・ソウル (講談社文庫)感想
              この分厚さ、何日かかるかなーと不安だったけど、読み始めたら意外とサクサク。二人さん、お一人になられてからは初めて読んだけど、読みやすさは変わらず懐かしい感じ。そして話の方も高校生の頃に観た懐かしの映画『エレファントマン』を思いながら読んでしまった。映画も哀しかったけど、こちらも哀しい。金山さんがせめて側にいてくれて良かった。
              読了日:8月16日 著者:井上夢人
              今だけのあの子 (ミステリ・フロンティア)今だけのあの子 (ミステリ・フロンティア)感想
              『誤解』がキーになる連作短編集。一つ目の、親友なのに結婚式に呼ばれないことでイジイジする話が馬鹿らしいからもう読むのを止めようかと…。呼ばれてもないのに結婚式に行くその神経も理解できないし。二つ目の、部屋から出られない二人、の彼氏も理解しがたいけど、あまりに理解しがたいのが何だかちょっと癖になってきて、後半3編は面白く読めてしまった。最後のお姑さんの話はなるほど〜とちょっとうならされてしまったし。このリンクの仕方はちょっと変わってて、なかなか良く出来てるような。
              読了日:8月15日 著者:芦沢央
              鴨川食堂鴨川食堂感想
              これはぜひドラマ化してほしい!看板もない小さな町の食堂に、昔食べた懐かしい味を再現してもらいたいと訪れる訳ありの人びと。前半に依頼があって、後半で鴨川親子による味の再現+謎解きというパターンがあっさりしすぎな気もするけど、早く結果が知れて良かったのかな。『トンカツ』と『肉じゃが』はじわじわ来る感じ。猫のひるねの挿し絵も可愛いし続編も楽しみ。
              読了日:8月13日 著者:柏井壽
              死の天使はドミノを倒す死の天使はドミノを倒す感想
              初読みの作家さん。ハードボイルド調苦手なので最初ちょっと入りずらかったけど、自殺の手助けをしていたという死の天使とやらが出てきてから面白くなって一気読み。売れない作家の主人公の家族の確執が不思議だったけど最後は納得。ただ、主人公の魅力が全く解らなかったけど。
              読了日:8月13日 著者:太田忠司
              ただいまが、聞こえない (単行本)ただいまが、聞こえない (単行本)感想
              学校での自分の立ち位置が常に気になる高2デビューの妹、鍵をかけた自室でBLを読み耽る容姿端麗な長女、家事を放棄し自分磨きに懸命の母親、娘にろくに口もきいてもらえない冴えない父親と、一見バラバラで崩壊気味の家族(と、近しい人達)各々の目線で語られる6つの物語。3つ目の祖母の話でぐっと締まったかな。これもまた、あまりに不器用な人達ばっかりで…全員心にしまい過ぎ。そんな過去があったのに、今もそうなのに、もっとちゃんと話せば分かるのに、とやきもきしながら読んだけど、結構心に沁みる家族のお話だったような。
              読了日:8月11日 著者:坂井希久子
              凍花 (双葉文庫)凍花 (双葉文庫)感想
              近所でも評判の美人3姉妹の間で起こった殺人事件。なぜ、しっかり者で優しかった長女が次女を手にかけてしまったのか、事件の真相を知りたくて、残された三女はネットで情報をつのり、これまで知らなかった姉の姿を知ることに…。姉の日記が見つかってからの展開がすごく面白かったけど、あまりに長女が不器用で可哀想すぎて気の毒としか言いようがない。でも、いそうだなぁこういう人…。三女の彼氏良い人すぎ。表紙は怖すぎ。
              読了日:8月11日 著者:斉木香津
              山女日記山女日記感想
              イヤミスじゃない湊さんの作品は初めてなので、読んでいて、あれ、山本文緒さんの本読んでたっけ?とか時々確認したくなりました。で、これはすごーく面白かった。正直もう『告白』以上のものは書けないのだろうと、勝手に想像してました。こういうののほうが実はお得意なのかも。何ともユニークな言い回しというか、何だろう、山に登ることで、これまでの生活を振り返ったり、これからの人生を考えたりする女性たちの、本音がすごくリアルで面白い。山にまったく興味がない私が読んでも、あら、今度登ってみようかしらと思わせられてしまったし。
              読了日:8月9日 著者:湊かなえ
              銀翼のイカロス銀翼のイカロス感想
              航空会社の再建?政権交代?またもやどこぞで聞いたことのあるお話だなーと、もうその人たちの顔しか出てこないし。スケールはどんどんおっきくなってるのかな。後半の展開が分かっているので、安心して読めるけど、やっぱり嫌な人ばっかり出てくるので、途中まではイライラしてしまう。登場人物はもうドラマの配役そのままに脳内変換勝手にされてしまうし、目新しさはないけど、最後の爽快感はやっぱりやみつきに。期待は裏切らない、かな。でも、半沢さんのキャラ、こんなに攻撃的だったっけ?と読みはじめに多少の違和感を感じてしまった。
              読了日:8月4日 著者:池井戸潤
              ドミソラドミソラ感想
              うーん…。小学生の頃に出会った、あまりにも完璧すぎる美少女と、それとは反対にその容姿をみんなにからかわれる少女の物語。途中、不幸な目に遭った少女が次々と男たちに復讐していくのだろうとわくわくしていたのに、そっち行っちゃうのね、という感じ。いっそ復讐劇なら面白かったのに…。何となく残念なお話。
              読了日:8月4日 著者:うかみ綾乃
              我が家の問題 (集英社文庫)我が家の問題 (集英社文庫)感想
              『家日和』の第二弾という感じ。新婚なのに夫が帰宅恐怖症だったり、両親の離婚に悩む女子高生だったり、夫の突飛な行動に悩む妻だったり…タイトル通り様々な家庭に起こる問題についての短編集。夫が実は仕事ができないのでは…?と悩む主婦の、せめてお弁当で応援しようと一生懸命お弁当作りに励む気持ち、ものすごく共感できてしまった。実際凝ったこともあったりするし。お互いの実家に里帰りするお話も良かったし、最後の奥田さん本人なのかな?と思えるご夫婦は、ロハスに引き続き、かな?ここに出てくる妻たちはみんな強くて見習いたい。
              読了日:8月4日 著者:奥田英朗
              決断決断感想
              職場の上司が「絶対泣くから読んでみて〜」と貸してくれはったので初めての作家さん、読んでみたけど…。読みやすいからさくさく読めるけど、感動までにはいたらなかった。まあ、最後は「ええ話やなぁ」という感じかな。
              読了日:7月31日 著者:小杉健治
              公開処刑板 鬼女まつり (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)公開処刑板 鬼女まつり (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
              これって、元ネタの方、結構ネットで実名とか、写真とか、晒されてるのとかを目にしていたけど、いつの間にかすっかり忘れてしまっていたことに気付いた。世間ってそんなものだなぁとつくづく。だからこのネットの人たちの執念って、ある意味すごいなぁと。その正義って…と、ちょっと考えてしまうけど。鬼女が「既女」のことだったとは、目からうろこ。もうそういった新しい言葉についていけない世代なので、勉強になりました。理沙子さん恨まれる心当たりありすぎで、ちょっと性格に問題がありそうなんだけど。森のくまさんも読んでみようかな…。
              読了日:7月26日 著者:堀内公太郎
              初恋料理教室 (一般書)初恋料理教室 (一般書)感想
              出だし、ちょっとゆるめのお話かなーと、それ程期待せずに読み始めたら、どんどん引き込まれて一気読み。京都の町屋(木屋町の辺かな?)、土曜日の夜、初心者向けの料理教室に通う年齢も国籍もばらばらな4人の男性たち。料理教室で出会ったことが縁で仕事に繋がったり、励まされたり、思い遣ったり…それぞれが主人公のお話と、料理教室の愛子先生のお話と。性別不明?のミキちゃんのお話が特に心に痛くて、何とも重く心にのしかかりました。ミキの生き方の正しさが、とても好きです。改めて、料理ってきちんと作らねばなぁと思わされました。
              読了日:7月26日 著者:藤野恵美
              猫と魚、あたしと恋 (光文社文庫)猫と魚、あたしと恋 (光文社文庫)感想
              タイトルと装丁からはちょっと想像できない壊れた女の人たちの短編集。女の人の壊れ方が、なんかリアルで、本当にそこここにいそうな人たちで、自分は誰に一番近いのかなと思わず考えてしまった。『どろぼう猫』は、最後何だかそれで上手くいきそうなところが面白いし、『化粧』もラストが秀逸。『花のゆりかご』は、主人公の住んでいるところが家から近くて、何だか「あそこら辺かな〜」と妙なリアル感。『誰かに似た人』はコミカルな感じだし、本当によくもこれだけ壊れた女性を書き分けられるなぁとつくづく感心してしまった。
              読了日:7月24日 著者:柴田よしき
              テティスの逆鱗 (文春文庫)テティスの逆鱗 (文春文庫)感想
              整形ものは、姫野カオルコさんの『整形美女』、百田尚樹さんの『モンスター』、貫井さんの『新月譚』と読んできたけど、ちょっと趣が違うのが同じクリニックで整形をした女性たちが4人も出てくるところ。そしてみんな整形をしてどんどんおかしくなっていってしまう…。整形ってやり出すと止まらなくなりそうな気は確かにする。みんなが振り返る涼香の顔って、どんなになってるんだろうと、そこはドラマとかで見てみたいような。顔だけじゃなくて、身体まで、そんなとこまで、そんなことが可能なのか!とやたらと感心してしまった。最後は怖すぎ。
              読了日:7月24日 著者:唯川恵
              フェイク (徳間文庫)フェイク (徳間文庫)感想
              読み友さんの感想で面白そうだなぁと思って読んでみたけど、初読みの作家さんなので、最初はどういうものか分からず…読み進めていくうちに、「お、これはかなり面白いかも…」と思えてきて、念願の喫茶店を開いたものの、自分好みでない来客に戸惑う女主人の『増殖』でピークに。これってドラマ化されたら見てみたい…。何だかどれも悪夢をみているような、不思議な読後感の短編集。他の作品も読んでみたいけど、当たりはずれがあるようなので、面白そうなのを探してみようかな。
              読了日:7月23日 著者:明野照葉
              誰かと暮らすということ (角川文庫)誰かと暮らすということ (角川文庫)感想
              最初はただの同期で、ご近所さんなだけだったセージと虫壁さんの距離がだんだんと近づいて、でもなかなか進展しなくて、この2人どうなっちゃうのかなぁと、不器用な二人を暖かく見守りつつ、間あいだに挟まれるレンタルビデオショップを介しての人間模様というか男女模様が、またどこにでもありそうな感じですごくいい。伊藤さん『指輪をはめたい』以来かなり長いこと読んでなかったけど、こういう何気ないふんわりした空気感のならまた読みたいなと思えた。タイトルと、セージと虫壁さんのキャラが秀逸。
              読了日:7月23日 著者:伊藤たかみ
              盲目的な恋と友情盲目的な恋と友情感想
              装丁が気に入って、タイトルとかは深く考えずに読んでいたけど、本当にそのまんまの意味だったのね…という感じ。まさに盲目的な『恋』と『友情』。『恋』の章は、正直「ふーん」という感じで、読みながら「年齢的に、やっぱり篠田さんや桐野さんのお話が落ち着くなぁ」などと考えつつ読み進め、『友情』の章でガーンと頭を叩かれたような衝撃。よもやこういう展開になるとは…。そして年代関係なく面白いものは面白い、と思えた一冊でした。この「友情」はとうてい理解できないけど…。
              読了日:7月19日 著者:辻村深月
              嗤う名医嗤う名医感想
              『寝たきりの殺意』『シリコン』『至高の名医』『愛ドクロ』『名医の微笑』『嘘はキライ』の6編からなるメディカルホラーな短編集。シリコンの何をやってもついてない女の子の胸の悩みは私も若い頃ものすごく悩んだので身につまされた。至高の〜は、完璧主義で他人にも自分にも厳しすぎる医師が、あることをきっかけに人が変わってしまうのだけれど、怪我の功名と言うかなんと言うか。嘘は〜は白い巨塔みたいな話だけど、まとめ方がやさしかったかな。名医の〜は、苦手な話。でも全体的には面白かったので、あっという間に読めてしまった。
              読了日:7月14日 著者:久坂部羊
              ひかりの魔女ひかりの魔女感想
              伯父さんが亡くなり、おばあちゃんを引き取ることになった光一一家。四人家族のそれぞれが仕事や学校の悩みを抱え、あわや一家は不幸のどん底へ。そんな家族に訪れるのは、以前おばあちゃんに可愛がってもらっていたという教え子たち絡みの転機…。読んでいて、ひかりおばあちゃんに自分も教えられた気がします。光一の言うところの「やさしい嘘」がつける人間に、私もなりたい。そして、みんながみんな自分が一番…と思っているところが、なんとも幸せな気分になれました。人が幸せになっていくのは、物語であろうと嬉しいものです。
              読了日:7月12日 著者:山本甲士
              彼女のこんだて帖 (講談社文庫)彼女のこんだて帖 (講談社文庫)感想
              巻末に、各章に出てくる料理のレシピがカラー写真付で載っているのが良かったです。どのお話に出てくる料理も、全部作りたくなってしまうので。特に一番作りたいと思った「かぼちゃの宝蒸し」のお話の息子の彼女から作り方を教わりたいと電話を受けた母の気持ち、私も息子からそう思ってもらえる料理を1つでも作りたいと痛切に思わせられました。年代も、抱えている思いもそれぞれいろいろあって、意外なところで涙がじわっと浮かんでくるお話が多かったです。
              読了日:7月12日 著者:角田光代
              芥川症芥川症感想
              元ネタの方でうろ覚えなのが2作ぐらいあって、こっちをよんだらそっちも読みたくなってしまった。病院の中ばかりのお話かと思ったらそうではなくて、とくにクリニックの医師と、若い芸術家の「極楽変」には驚かされたし、耳に異常な関心を抱く小説家の「耳」も、不思議な感覚のお話で面白い。久坂部さん、長編しか読んだことなかったけど、短編もなかなか。メディカルホラー、楽しめました。
              読了日:7月5日 著者:久坂部羊
              書店ガール 3 (PHP文芸文庫)書店ガール 3 (PHP文芸文庫)感想
              作者の震災に対する思いのようなものがひしひしと伝わってきて、確かにすっかり忘れてしまっていたなぁと、ちょっぴり反省しながら読みました。被災地のために、本屋さんだから出来ること、バイトも社員も関係なく、みんなの思いが一つになって一生懸命に働けること、素敵だなぁと思いました。母となった亜紀さんの子育てをしながら仕事をすることの難しさ、周囲の理解、などなど身につまされることも多かったです。でも、こんなに頑張ってる本屋さん、うちの近所にもあるのかなぁ?
              読了日:7月5日 著者:碧野圭
              無縁旅人無縁旅人感想
              初読みの作家さんでしたが、とても読みやすく、内容も先が気になり一気読み。施設から逃げ出し、ネットカフェを転々としていた少女が、なぜ殺されなければならなかったのか。現代社会のあらゆる問題が盛り込まれていて興味深かったし、まるで2時間もののサスペンスドラマを見ているようでした。表紙が何だかよくわからないような気がするのと、タイトルが地味な印象。ここでの読み友さんのレビューを見なければきっと手に取ることなかっただろうなぁと考えるとなんだかもったいない気がしてしまった。面白かったのに。
              読了日:6月28日 著者:香納諒一
              平凡平凡感想
              表題作の『平凡』の女の人たち、ものすごく怖い。どっちもどっちだけど…。一作目のW不倫の話はいまいち理解しずらかった。私自身は「もし」今のだんなさんと結婚していなかったら、当然今の息子に出会えていなかったので、そんなのは絶対嫌で、むしろそれまでの人たちと別れて本当に良かったとしか思えず、なので当然別れた後の人たちが幸せだろうが不幸だろうがまったく気にもならず、もちろん呪ったりもしないから、あんまり登場人物たちに共感はできず。ただ、最後のお話のお母さんの哀しみだけは、良くわかる。
              読了日:6月25日 著者:角田光代
              嘆きの美女 (朝日文庫)嘆きの美女 (朝日文庫)感想
              本屋さんで最初の数ページをぺらぺらめくって、引きこもりでネットで美女ブログを攻撃するコメントを書き込むのが趣味のデブで不細工な主人公が面白そうだったので買って読んでみたら、あれれ?そういう方向にいっちゃうのかぁ…と。去年NHKでドラマ化されていたことを知ってからは、主人公が森三中の黒沢さんにしか思えず…。うーん、黒沢さんはかわいすぎ?巻末(?)の『耶居子のごはん日記』が意外と良かった。手作りのエンゼルパイ、食べてみたいなぁ。
              読了日:6月21日 著者:柚木麻子
              子育てはもう卒業します子育てはもう卒業します感想
              少しだけ世代が上だけど、若かった頃、携帯もパソコンも、女性の総合職もなかったというのが、そう言えばそんな時代だったなぁとしみじみ。それぞれ地方から出てきて大学で知り合った三人の女性たちが、就職、結婚、子育てを経て、子供たちが大きくなって、今に至る過程が駆け足で描かれていて、そこに嫉妬や妬みがないのが逆にリアルで良いなぁと思えた。三者三様の生活感が全く似てないから、張り合ったりしないでいいし、ずっと仲良くできたのかなぁと。変わり者の次男が進学する学部を決める際の、一家総出のリビングでのやりとりがツボ。
              読了日:6月20日 著者:垣谷美雨
              すべてわたしがやりましたすべてわたしがやりました感想
              「最悪の読後感」に惹かれて読んでみました。南さんは2冊目だけど、エッチ度が低くなってて読みやすくなったような。内容は、笑いながら平気で人を殺せるような、理解できない人たちのお話で、読んでいて本当に不快感。なんだけど、展開がまったく読めないので、ついついページをめくる手が止まらなくて一気読み。表題作は特にハラハラドキドキの連続。どの話にも出てくるショッピングモールが何だかとても印象的。日常的なのに日常じゃないというか。
              読了日:6月13日 著者:南綾子
              刑事の約束刑事の約束感想
              なんだか夏目さんが人が変わってしまったかのようで若干不安になったけど、より人間らしいというか、そりゃそうだよねという感じ。結構どのお話も重くて考え込んでしまう。『不惑』の真相には、結構な衝撃を受けてしまったし、『終の住処』も「もう、いいんじゃないのか」と、切なくなってしまったし、何より表題作の『刑事の約束』は、もう哀しみしかない。『刑事のまなざし』でも彼の話で心が折れそうになったけど、これで完全に折れてしまった。夏目さん、そのときの彼の変化に気づいてあげてほしかった…。と、完全に感情移入しまくりかな。
              読了日:6月9日 著者:薬丸岳
              我慢ならない女我慢ならない女感想
              『嫌な女』同様、二人の女性の数十年間の長きに渡る物語。『嫌な女』ほどの感動はなかったけど、読み出したら先が気になって一気読み。作家にはなったものの、まだ売れなかった叔母と、作家志望だったものの、叔母に作品をこきおろされてから何かと身の回りの世話を焼くようになる姪っ子の二人(だけじゃなくて周囲の人間もか)の生活が変化していく様子が淡々と描かれていて、桂さんのその淡々さが私はつくづく好きだなぁと思えてしまった。
              読了日:6月9日 著者:桂望実
              おしまいのデート (集英社文庫)おしまいのデート (集英社文庫)感想
              瀬尾さん、実に6年ぶりぐらいに読んだけどやっぱりいい。それぞれのデートの設定が、普通の男女とはちょっとちがって面白くて、微笑ましいけど、最後はやっぱりじーんとしてしまう。ページ数も少ないからすぐに読めてしまったけど、読み終わってしまうのがもったいない。『ランクアップ丼』は、電車の中では読んではだめだった…。『ファーストラブ』の最後の、デートなんてしなければ…という思いはものすごく良く分かるし、わざとならなんと憎い奴だ、とも。おじいちゃんと孫を描かせたら、瀬尾さんと宮部さんはいい勝負かも。とにかく良かった。
              読了日:6月7日 著者:瀬尾まいこ
              隣人 (双葉文庫)隣人 (双葉文庫)感想
              前半の4編とあとの2編で作風が変わったというか、何か違和感を感じてしまったけどなんでだろう?そして後の2編はまったく展開が読めなくて、「そうだったのか…」という感じ。前半に出てくる男の人は愚かすぎ…。
              読了日:6月2日 著者:永井するみ
              虚ろな十字架虚ろな十字架感想
              一度そんな罪を犯してしまうと、生きている間どう償っても償いきれるものではないと思うし、そのことを忘れて生きてもいけないのなら一生苦しみ続けるしかない。ある意味そこに救済の手をさしのべないのが東野さんらしいというか、好きなところかも。ただ、娘を亡くす前の小夜子さんの母親としての人となりが良く分からないし、娘のことがあったにせよ、共感しかねるというか。十分な罰を受けて生きている人間(多分虚ろじゃない十字架を背負う人達)をそんな風に追い詰めるなよ…と思えてしまった。あの犯罪はあまりにも幼くて残酷だけど…。
              読了日:5月29日 著者:東野圭吾
              豆の上で眠る豆の上で眠る感想
              元の童話を知らなかったので、タイトルの意味が知りたくて読んだけど…。こんなことって有り得ないと思うのは私だけ?主人公が2、3歳の時ならあるかもだけど、絶対にわかるんじゃないかなぁ。おばあちゃんも…。なのでごめんなさい、この話は私にはまったく面白くなかったです。
              読了日:5月20日 著者:湊かなえ
              PINK (文春文庫)PINK (文春文庫)感想
              柴田さん、制覇しようと思って未読のものを探して読み始めたつもりが、数ページ目で「あれ?読んだことあるかも…」それでもうっすらとしか覚えていなかったので再読でも十分楽しめてしまいました。柴田さんの本は通勤のおともに程よいので良いです。
              読了日:5月20日 著者:柴田よしき
              避雷針の夏避雷針の夏感想
              主人公(?)の塾の講師のおっさんの性格があまりにも悪すぎて、本当に胸糞が悪くなってしまった。少し前に読んだ『仮面同窓会』の人たちなんておよびでないくらいに、人間としても男としても最低の最悪。なのでこのラストにはちょっと疑問符。にしても、村八分って本当に恐ろしい。
              読了日:5月12日 著者:櫛木理宇
              ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)感想
              ドラマ開始と同時に読み始めたけど、こっちは170ページを過ぎてから俄然面白くなった。ドラマは沖原君役の工藤君がマウンドで初めて投げてから面白くなった。工藤君がいたからこのドラマ作ろうと思ったんじゃないかと思うくらいにはまり役と思えてしまった。悪者のピッチャーも憎々しさが半端なくて上手くて、「思う存分やっつけられてしまえ!」と思えるし。ドラマの方も、最後スカッとできたらいいなぁ。
              読了日:5月10日 著者:池井戸潤
              暗い越流暗い越流感想
              若竹さん、ずっと前に超怖いパニックものを読んで以来、なのであまりよく知らないから、最初と最後の短編とか、これってシリーズものに出てくる主人公なのかぁと皆さんのレビューを読んで納得。でも知らなくても十分面白かったです。どれも最後の「ぞくっ」と感がたまらない。『狂酔』は途中でそうじゃないといいなぁ、そうなら怖いなぁと想像するだけで怖いんだけど、仕方ないというか…。良くできたお話。後味は悪くない。
              読了日:5月8日 著者:若竹七海
              人生相談。人生相談。感想
              ただ単に、新聞に寄せられた相談に答えるだけの内容の短編小説かとおもいきや、登場人物たちが少しずついろんなところで繋がって、実は長編小説だったのね、という感じ。時代もあちこち飛ぶし、登場人物も多いから誰と誰がどうなって…と前のページを繰りながら読んだけど、その繋がりがなかなか面白くて、事件としても「ほぉ」と感心してしまった。結局その死体は誰なのか、なぜ赤の他人と暮らすのか、謎がすべて解けてすっきり。
              読了日:5月8日 著者:真梨幸子
              仮面同窓会仮面同窓会感想
              あまり評判がよろしくないから、どこまで胸が悪くなるのか、逆に期待しながら読んでしまった。想像していたよりも途中まではまあまあ面白く読めたけど、最後のほうの展開に愕然。「なんじゃこりゃ?」これまで読んだ『火の粉』も『虚貌』も最後はなかなか強引な展開ではあった気がするけど、こ、ここまでとは。これはギャグなのか、ホラーなのか…。でも現実にこんなことがありそうな気もするのが一番怖いところかな。最初タイトルとあらすじを読んだときには、もっと大人な人たちのお話かと思ったら、子供のまんまの人たちのお話だったという感じ。
              読了日:5月8日 著者:雫井脩介
              私に似た人私に似た人感想
              久しぶりに私の好きだった貫井さん!なので、すごく読み応えがありました。一般人を巻き込む「小口テロ」が多発している日本で、巻き込まれた被害者の元恋人や、加害者になってしまった者、事故の現場に居合わせた者、テロと何らかの関わりを持つ人たちそれぞれが主人公となって、テロの実態にせまっていくというようなお話。読み終わってからも、ずーっと考えてしまいます。今の日本について。もともと平等でない時代のほうが長かったというのも納得。最後ちょっとあっけなく幕を閉じられてしまった気がするので、もう少し余韻がほしかったような。
              読了日:4月28日 著者:貫井徳郎
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                2014年1月〜4月に読んだ本


                スペードの3スペードの3感想
                ちょっと関わりのある3人の女性がそれぞれ主人公になって描かれる連作短編集なのですが、小学生の頃にまで遡るのが何だかすごい…。人の本質ってそんなに変わらないものなのか…と愕然としました。表題作『スペードの3』の美知代さんは痛々しい。「あき」には驚かされたけど、やっぱり痛々しい。つかささんも痛々しい…。何だかとても心が痛くなるようなお話ばかりでした。これを読んでる途中で、むかーしむかし小学生のころに読んだ佐藤愛子さんの『困ったなァ』の中の短編を思い出して、その頃の自分と重ね合わせてちょっと胸が痛くなったかも。
                読了日:4月21日 著者:朝井リョウ
                長女たち長女たち
                読了日:4月19日 著者:篠田節子
                意地悪な食卓 (角川ホラー文庫)意地悪な食卓 (角川ホラー文庫)
                読了日:4月19日 著者:新津きよみ
                藁にもすがる獣たち (講談社文庫)藁にもすがる獣たち (講談社文庫)感想
                奥田さんの大好きだった『邪魔』とか『無理』を彷彿させるような展開とキャラクターたちで、ところどころ黒新堂さんぽくもあり、最後の伏線の回収は見事だなぁと思いました。誰がこの死体で、誰がどうなったのか、が素晴らしくすっきり。曽根さん、むかーしむかしに『鼻』を読んだきりで当時のイメージそのままに「若い人」と思ってたら、あれから何年も経ったのですね…同い年だったなんて…。『熱帯夜』も読んでみたくなりました。エリンギはこわすぎ。
                読了日:4月11日 著者:曽根圭介
                ランチのアッコちゃんランチのアッコちゃん感想
                アッコさんの話ばかりかと思ったら、4編のうち2つだけだったのがちょっと残念。あとの2編も良かった(特にビアガーデンのは)けど、アッコさんのインパクトが強すぎて、アッコさんにすっかり魅了されてしまったので、アッコさんの話をもっともっと読みたかったです。
                読了日:4月11日 著者:柚木麻子
                桜さがし (文春文庫)桜さがし (文春文庫)感想
                浅間寺先生とサスケが出てくるならもしや正太郎も…と期待を込めて読んだけど全く出てこず残念。中学の同級生たちが大人になって…という設定が『激流』っぽかった。最初は誰が誰なのかわかりずらくて読みにくかったけど、一話目が終わって「あ、連作短編集だったのか」と気付いた頃には区別がついて読みやすくなってた。住んでいる京都が舞台で、しかも近所がたくさん出てくるのでうれしかったり。柴田さんの本は、泣かせようと思っていない言葉でもなぜか心にぐっと来てふと涙ぐむ、ということがよくある。それにしても、正太郎に会いたいなぁ。
                読了日:4月7日 著者:柴田よしき
                満願満願感想
                『ボトルネック』の後味の悪さが大好きで、米澤さんの小市民シリーズも古典部も読んでいたのに、いつの間にか読まなくなってたなぁと。何となく惹かれて久しぶりに読んだけど、こんな大人なのも書かはるのかと驚いた。最初の警察官の話からして、うすら寒くなるというか、全てにおいてじわじわと怖いというか。気持ち悪いし怖いし。どれも好きかも。『柘榴』は、母親としては悲しくなるけど。特に好きだったのは『関守』のおばあさん、かな。『死人宿』のどうしようもなさも好きかも。
                読了日:4月2日 著者:米澤穂信
                ユリゴコロ (双葉文庫)ユリゴコロ (双葉文庫)感想
                評判が良いので、読もうかどうしようか悩んで文庫化されたので手にとってみたけど…。相性が良いのか悪いのか良く分からない作家さん。最初に読んだ『九月が永遠に続けば』は好きになれなくて、短編集の『痺れる』はすごく面白くて、これは前者。主人公が手記を読み終えてから、本当にがらっと全てが変わりすぎて違和感がありすぎて…主人公の人となりまで違って見えて、後半は何だか伊坂さんの本に出てくる人みたいな感じで、違う物語を読んでいるみたいな。それにあれだけのことをしでかして、これではあまりにも被害者たちが浮かばれないなぁと。
                読了日:3月25日 著者:沼田まほかる
                竜の涙 ばんざい屋の夜 (祥伝社文庫)竜の涙 ばんざい屋の夜 (祥伝社文庫)感想
                おばんざい屋シリーズ『ふたたびの虹』に次ぐ二作目、前作は女将さん自身の話が主だったけど、今回はお店に集うお客さんたちが次々と主人公になっていく連作短編集。通勤途中にもってこいの読みやすさ。女将さんの作る料理もさることながら、OLさんたちの描写が「あるなぁ」と共感しやすくて秀逸。彼女たちのその後も気になるし、女将さんのその後ももちろん気になるので、正太郎シリーズ同様続編を切望するんだけどなぁ…。
                読了日:3月25日 著者:柴田よしき
                なぎさ (単行本)なぎさ (単行本)感想
                本当に久々の山本さんの長編。視点がころころ変わるので最初「これは誰?」と????がいっぱいになったりもしたけど、全員が出きったら理解できました。でも結局「これはいったい何だったんだろう…」という感想。冬乃姉妹の家族のことも、モリのこともわからなすぎて怖い。いつまでもすねかじりのくせに母親をうっとおしがる川崎君のことも好きにはなれないし、誰一人として共感できなかった。ただ「何があった?これからどうなる?」の好奇心だけで読み進められたけど、まだまだ先が気になるお話でした。
                読了日:3月15日 著者:山本文緒
                鬼の跫音 (角川文庫)鬼の跫音 (角川文庫)感想
                おぞまし怖かったです。短編集なので読み終わったあと「うわっ怖っ!」と、一遍ごとにいちいちつぶやいてしまいそうな怖さ。道尾さん『シャドウ』と『向日葵の…』を読んだことあったけど、こんなに恐ろしいのを書く人だったのかと再認識しました。でも長編でこのおぞましさが続くのはちょっと精神的に辛くなりそう…。『冬の鬼』はちょっと切なくて、百恵ちゃんの『春琴抄』を思い出してしまった。
                読了日:3月10日 著者:道尾秀介
                手の中の天秤手の中の天秤感想
                被害者の遺族が、加害者の執行猶予中の生活の様子の報告を受け、その後服役させるかどうかを決められるという、現在実際にはない架空の制度の係官のお話。ここに出てくるケースは、実際にどこにでもあり得る不幸な事故のようなものばかりで、普通に生活している誰もが被害者にも加害者にもなり得るし、遺族の憎しみも加害者の家族の苦悩もどちらの立場も想像できて、「許し」という言葉について、ものすごく考えさせられてしまった。と、同時に主人公が思う「夢」にも大いに納得。そしてラストは「ああ、やっぱり」とにんまり。
                読了日:3月6日 著者:桂望実
                発想力獲得食 (双葉文庫)発想力獲得食 (双葉文庫)感想
                テレビ大阪(東京)のドラマ『なぞの転校生』があまりに良く出来すぎていて、懐かしすぎて(昔NHKのドラマに釘付けになっていたので)『なぞの転校生』を再読しようかなと本屋さんに見に行って思わず見つけたこちらを買ってしまった…。食べ物にまつわる系にも目がないもので。このドラマをきっかけに小説に目覚めた小学生の頃の気持ちが少し甦ったような。そして眉村さんのショートショートはやっぱり面白い。
                読了日:3月3日 著者:眉村卓
                だから荒野だから荒野感想
                年齢的に主人公とかぶるし、次男の名前が息子と字は違うけど同じで、とても他人事でなく読めたかも。うちはまだ子供が小さいけど、もうあと何年かしたらこんななっちゃうのかなぁ、息子からこんな風に思われたくないなぁとか、でも、頑張って作った食事を食べてもらえなかったり、の苦労は今まさにそうなので、私もこうなっちゃうかも、とか。一度家族と離れてみるのは、それができる環境なら、良いことではないかなと思えるし、次男の行動には少し嬉しかったり。サービスエリアの女性や、助手の大学院生の謎やもやもやが残ったけど、結構すっきり。
                読了日:2月27日 著者:桐野夏生
                ランチタイムは死神と (徳間文庫)ランチタイムは死神と (徳間文庫)
                読了日:2月24日 著者:柴田よしき
                紙の月紙の月感想
                ドラマが面白かったので原作はどんなだろう?と気になり読みました。お金って使っても使ってもまだまだ使い道があるんだなぁと…変な言い方ですが。買い物依存症の友人の話は、ちょっと私も思い当たるふしもあるので、怖かったです。旦那さんはドラマの方が良い人そうでした。映画の年下男性と旦那さんは誰が演じるんだろう。ドラマのキャストがみんな良かったので、映画と見比べるのも面白そう。
                読了日:2月21日 著者:角田光代
                幸福な生活 (祥伝社文庫)幸福な生活 (祥伝社文庫)感想
                うーん。読んでてつまらなかったから何作かは1編ずつの始めのページと最後の一行だけ読みました。それで十分だなと思えてしまった。昔読み漁った阿刀田さん星さん眉村さん筒井さんのショートショートの方が数十倍面白かったです。百田さん、感動巨編の方があってそう。
                読了日:2月13日 著者:百田尚樹
                新装版 不祥事 (講談社文庫)新装版 不祥事 (講談社文庫)感想
                読み始めたらすぐにドラマ化の話が出てきて、それも「杏」さんと知り、あまりにイメージ通りなので驚いてしまった。まさに女「半沢直樹」。痛快です。早くドラマで見たい〜。伊丹のバカ息子は誰がやるのかな…。
                読了日:2月1日 著者:池井戸潤
                怒り(下)怒り(下)感想
                タイトルの「怒り」とは、結局自分の内なる怒りなのかなぁ…。誰かが誰かと出会って、誰かと出会うことで様々な感情が生まれてそして…。「悪人」を圧倒的に好きだったのは、主人公の祐一の孤独が痛いほど伝わってきたから。物語的にはこの本もすごく良かったけど、登場人物の誰かの気持ちに共鳴するまでいかなかったというか、その行動の意味がわからないというか、いやわかるんだけど、それは嫌、というか…難しかったです。そして切なすぎました。もし、犯人が逃げていなければ、みんな幸せになれていたのかなぁ。
                読了日:2月1日 著者:吉田修一
                怒り(上)怒り(上)感想
                『悪人』から七年…待ってました。こういうのが読みたかった〜。登場人物の誰がどうなってどうなるのか、まだ分からないけど、上巻の最後の一行にぞっとしてしまいました。下巻にも期待大だけど、読み終わるのがもったいないような…。とにかくぞくぞくするほど面白い!
                読了日:1月26日 著者:吉田修一
                あまからカルテット (文春文庫)あまからカルテット (文春文庫)感想
                面白かったー。友達のためにここまでできるってすごいし、お互いに少しは嫉妬したり羨んだり、というのもリアルでなかなか良かった。4人のその後のお話も気になるし、続編も読みたいけど、ぜひドラマでも見てみたいです。4人の配役を考えるだけでも楽しいけど。そして来年はおせち料理を手作りしてみようかなーと、少しだけ思ってしまいました。
                読了日:1月24日 著者:柚木麻子
                ペテロの葬列ペテロの葬列感想
                感想を読んで、分かっていてもかなりショックでした。宮部さんの物語の登場人物はその人の過去や生い立ちが丁寧に描かれるので、まるで実在するかのように感じるのですが、この人だけはまるで理解できなかった。住む世界が違うからなのか…。選ばれた三人の罪人も理由をもっと知りたかったかな。これからどうするんだろう…新たな展開でも会長との縁は繋がってそうだけど、でもでも、寂しいな〜。今年最初の読書にしては重すぎたかな。
                読了日:1月5日 著者:宮部みゆき
                 
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                  『絶望ノート』歌野晶午

                  評価:
                  歌野 晶午
                  幻冬舎
                  ¥ 880
                  (2012-08-02)
                  Amazonランキング: 4920位

                  中学2年の照音は、いじめられる苦しみを「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねた。彼はある日、頭部大の石を見つけ、それを「神」とし、自らの血を捧げ、いじめグループの中心人物・是永の死を祈る。結果、是永は死んだ。しかし、収まらないいじめに対し、次々と神に級友の殺人を依頼する。生徒の死について、警察は取り調べを始めるが……。
                  神様、今度はあいつを殺してください。
                  いじめられる中2男子が「神」の力で次々に怨みを晴らす――。衝撃の結末が襲う長編ミステリ。
                  各章のタイトルにも曲名がつけてあるそうで、ビートルズとどう絡んでくるのか、ビートルズにあんまり詳しくないので、その辺はファンならもっと楽しめたのかも。

                  実際にそういう現場を目撃されても、先生からは仲間内でふざけあっているようにしか見てもらえず、照音自身も先生にもうちあけられず…と、何ともいまどきのタイムリーな本だなぁと思って読んでいたら…。

                  いったいいつ動きがあるのかと思うほど、照音に対する「いじめ」のやり口のシーンばかりで、最初はただただ気の毒に思うけど、照音自身にもいらっとさせられるし、母親が探偵事務所に駆け込んだときには「そういう手もありかも…」と、感心してしまった。

                  そして事件が起こってからは怒涛の展開にページをめくる手も止まらず。

                  何度「えーっ?そうなの?」と思わされたことか…。

                  そしてこの結末…。さすが歌野さん。

                  そりゃまさしく読んでる私が絶望、そして脱力。
                  0

                    『永遠の0』百田尚樹

                    評価:
                    百田 尚樹
                    講談社
                    ¥ 920
                    (2009-07-15)
                    Amazonランキング: 118位

                    「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくる―。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。  内容(「BOOK」データベースより)
                    司法試験に落ち続け、なかばやる気を失くした健太郎は、ある日フリーライターの姉からの依頼を受けて母でさえ顔も知らない戦死した実の祖父の生涯を調べることに。
                    あの戦争を生き延びたかつての「戦友」たちから語られる祖父「宮部久蔵」という男。
                    その飛行機の操縦の腕前から、誰からも一目置かれる存在だったという宮部。
                    その反面、慎重すぎる宮部の性格を「臆病」と吐き捨てるかつての戦友。
                    「臆病者」と蔑まれても、「生きて帰る」ことを約束し、どんな戦局にあっても決して「生きる」ことを諦めなかった宮部が、なぜ自ら死に行くことを選んだのか…。

                    足掛け3年ほど悩んでやっと読むことにしたけど、これは今まで躊躇していた自分が馬鹿みたい。「0」は零戦のことと解っていたから、絶対泣くから、重いし、ページも多いし…と避けてしまってたけど読み始めれば何のことはない、あっという間に引き込まれてどれだけスラスラ読めてしまったことか。
                    もっと早く読めば良かった、こんなに良い本。

                    最初の人物に宮部を「臆病者」と語らせ、健太郎を落胆させ、その後後から後から出てくる「宮部」の人となりと飛行の腕前の物凄さとによって、それまで存在も知らなかった祖父に対する親愛の情みたいなのが健太郎たちにわいてくるのが、読んでいても嬉しくなった。

                    最後の章の手前で鳥肌がたつほど、「ああそうだったのか」と納得。
                    あとはもう涙が止まらなかった。どれほど無念だったろう。

                    読みやすいことの一つには、何となく教科書に出てきそうな会話文とか、おそらく話を聞きに言っているのは85歳ぐらいのお年を召した方ばかりなのに、あまりにもすらすらと長く話してくれるから。

                    ここに書いてある戦闘の話はどれも聞いたことのある本当にあった戦闘なので、どれが事実でどれがフィクションなのか…宮部さんが本当にその時代そこにいたと思いたいけど、戦争の現実はあまりにも残酷すぎて、やっぱり宮部さんはそこにいてほしくないというか…複雑な心境。

                    横山さんの『出口のない海』を読んだときもそうだったけど、こういうのを読むと、やっぱり戦争を引き起こした人たちが憎いし、「回天」や「桜花」を考え出した人間を憎まずにはいられない。
                    歴史に「タラレバ」はないと書いてあったけれども、やっぱりもしあの戦争がなければ…と、考えずにはいられない。
                    朝には隣にいて笑っていた人間が、夕方にはもういない…それが戦争というもの。

                    この時期に読みたくなったのも、読んで何かしら考えるところがあったのも、やっぱりご先祖さまたちが「戦争を忘れるな〜」と言っているのかもしれないなぁと。

                    まだお読みでない方は、ぜひ読んでみてください。
                    0

                      『ガレキノシタ』山下貴光

                      評価:
                      山下 貴光
                      実業之日本社
                      ¥ 1,575
                      (2012-07-19)
                      Amazonランキング: 218642位

                      学校が突然崩壊。取り残された生徒たちの運命は――!?
                      私たちは閉じ込められている。夢じゃないぞ。
                      友情、恋愛、いじめ、家族……それぞれに問題を抱えた生徒や教師が生と死のはざまで見つけたものは――!?
                      瓦礫の下で何かが生まれる――感動の傑作サバイバル小説!
                      心に突き刺さる、極限状況の青春小説。ほんとうのヒーローがここにいる!
                      「このミス」大賞作家の最新傑作

                      「……きっかけは一九九五年に韓国で起きた三豊百貨店崩壊事故だ。(中略)
                      瓦礫に閉じ込められ、悲劇に見舞われた彼らではあるが、
                      そこで先ほどまでつづいていた生活がなくなってしまうわけではない。(中略)
                      彼らは悲劇の象徴ともいえる巨大な瓦礫と向き合いながらも生活をつづけ、
                      抱えたままの問題や自分自身とも向き合ったのではないか。
                      …そして、そういう物語を書きたくなった。
                      ――山下貴光(月刊J-novel2012年8月号より)」

                      午前11時30分、閑静な住宅街の中心部にある私立高校の校舎が突如崩壊し、生徒500名、教職員約60名が校舎内に取り残された。
                      休み時間中でもあったため、ある者はトイレで、ある者は廊下で、ある者は保健室で、崩壊した建物の、ほんの少しできた隙間で運良く生き延びることができた者たち、それぞれが瓦礫の下で極限状態に置かれて思うこと…。

                      母親の死をきっかけに口を聞かなくなってしまった双子の兄弟、いじめられっ子といじめの首謀者、転校で離れ離れになってしまった親友、昔ほどの情熱をなくした教師と、教師の手を焼く反抗的な生徒、死と隣り合わせの空間で、彼ら7人はこれまで目をそらしてきた問題と真っ向から向き合うことに…。

                      読んでいる途中で、伊坂さんの本だっけ?と思うほど、会話のセンスや雰囲気がそれっぽくて、悲惨な状況なんだけど、淡々としてて悲壮感が漂わないので、かえって読みやすかった。
                      突然瓦礫の下に閉じ込められて、いったい何が起こったのかも解らずに、ただただこの状況を受け入れる彼らはすごいなと思える。行動も冷静だし。

                      一番目の双子の話は、最後ちょっと鳥肌が立ってしまったし、いじめっ子といじめられっ子の話も、一瞬ぞくっとして、これから一体どうなるんだろう…と。
                      サッカー部のマネージャーの彼氏の話も…最後には涙がどっと出てしまった。

                      それぞれ別々の人物の物語もすごく良いんだけど、それぞれの物語にさまざまな形で関わる「北野君」の存在がすごく良くて、読み終わったあと、ものすごく彼に会いたくなってしまった。

                      北野君みたいな人がどこの学校にも一人いたら、救われる人がたくさんいるのに。

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